From ROMA-KEN(古代ローマ史探求)

…歳を重ねただけでは人は老いない。理想を失うとき初めて老いる。(Samuel Ullman, 'Youth'(「青春」より。)

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恥ずかしながら初耳ですが、「データ集約型科学」という
科学の新たなパラダイムがあるようです。


既存科学のパラダイムは、時系列的に

1.古代ギリシャ・中国時代を発祥とする、第一のパラダイムである実験科学
2.17世紀のニュートンによる近代理論科学
3.計算シミュレーション

の大別して3つのパラダイムに分けられていましたが、
第四のパラダイムとして、
「データそのものを科学的探究の中心に据え」る「データ集約型科学」
というものが、近年注目されているといいます。

第3の「計算シミュレーション」との違いは、
「計算シミュレーション」が膨大なデータを基に法則を見出すことを目指すのに対し、
「データ集約型科学」では、「法則」そのものを見出すためにプログラムを組む、
という点で、まるで底をひっくり返したような大きなパラダイム変動が生じています。

曰く、
データ集約型科学の特徴は、データ量がきわめて膨大であっても、コンピュータが関連性や相関関係を掘り起こし、問題を調査、解析することを可能にした
とありますが、こんなことが出来るような時代になったことに驚きです。

「データ集約型科学」については、今後、要注目です。
たまには紹介もありだろう…


【米国発QAサイト - 「Quora」について】
今、米国で人気を集めているQAサイトに「Quora」というのがあります。

QAサイトと言えば、日本では「Yahoo!知恵袋」などが有名ですが、
ようはネット上で質問者の質問に対し回答者が答えていくというものです。
(※入試に絡んだ事件?でも有名になった奴。)

テーマはそれこそ無限大で、政治・経済の質問もあれば、
恋愛等、日常の悩み等の質問まで色々です。
ただ、こうしたQAサイトの問題点として、
不明瞭な根拠やソースを基に自由に回答出来る為、
誤った認識を質問者や閲覧する読者に与えかねない、という点が挙げられると思います。
(※匿名性ということもこの場合、良い点でもあるが、回答逃げという悪い点もある。)

一般的なQAサイトは大体は、上記のような運営方針を持っているかと思いますが、
「Quora」は、その意味では今までのQAサイトとは一線を画すようです。

以下が「Quora」の回答者向けガイドラインです。

<「Quora」回答者向けガイドライン>
What does a good answer on Quora look like?

英語で読むのが煩わしい人向けに、上記のガイドラインを
要約して下さっているブロガーがいるので以下を参照下さい。

「On | Quoraがニュースメディアになる可能性」
(※↑↑シリコンバレーで働いている方のブログ記事を参照。)

抜粋すると、
■内容が実態に即したものであり、回答者が自分で書いたもので、出来る限り正確を期す
■単なる感想や意見ではなく、質問に直接的に回答する
■サポートする論理の筋立てを書き、読んだ人が、「なぜ回答者がその回答にたどりついたか」がわかるようにする (よって、理由が書かれていない非常に短い回答は大抵の場合NG )
■よほど自分の回答者としての妥当性が明快でない限り、データ元を明示する
■もし、一般的に信じられている常識とは異なる回答をする場合は、まず「常識」に触れ、その上で自分は常識とは敢えて逆行するが、と前置きした上で、なぜ特定の回答に至ったかを説明する

(※上記リンク内の記事より抜粋。)
といったかなり理屈めいた(※学術的な)回答ガイドラインが編まれているようです。

この「Quora」については、日系ビジネス(※電子版)でも紹介されており、
最近、映画でも話題になったSNS「facebook」の元幹部2人で創立され、
主に
シリコンバレーの有力な専門家らが頻繁に私的または専門的な回答を寄せている。意見交換の場として成長中…

(※NB記事「真摯な議論を目指すQ&Aサイト「Quora」に注目集まる」より抜粋)
とのことです。

某ブロガーやNB記事、更には幾つかのザッピングによる記事の「Quora」紹介文を拝読すると、
共通しているのは、「専門的かつ正確なソースに基づく意見交換のできるQAサイト」
としての位置づけもしくは期待度が高い、という点を挙げることができると思います。

「Quora」は、2010年春に立ち上がったばかりのまだまだ成長中のQAサイトで
日本語版として上陸するにはもう少し時間はかかるかもしれませんが、
根拠・ソースの確かな良質な意見交換が可能なQAサイトの出現として
日本語版のサービス開始も待たれるところです。


【おまけ】
なお、この「Quora」内にも、「古代ローマ(Ancient Rome)」でカテゴライズされた
QA集もあるようなので、興味があれば一読下さい。

↓↓↓



【最後に】
「Yahoo!知恵袋」等の既存QAサイトにも良い点はたくさんあるので、
Quoraが日本に上陸することで住み分けができていけばよいかな、と思います。
(※学術的な意見交換なら「Quora」へ、というように。)

また、「Quora」は基本実名という「facebook」を引き継いでいるようなポリシーがあり、
匿名性に守られる形で誰でも気軽に質問でき回答できる、という点と
プライバシーが晒されることの懸念が残り、
やはり日本受けはなかなか難しい面もあるかもしれません。
(※それ故、回答者も正確な情報を提供しなければ、という意識に駆られるのかもしれませんが。)
僕にとって、歴史と言えば古代ローマ
そして、古代ローマと言えば、剣闘士闘技場…

古代ローマ時代の遺跡として有名なのはやはりローマのコロッセウムだが、
地中海世界一帯では、それ以外にもタラゴナ、ニーム、ポッツォリ、ポンペイ、etc...
保存状態・修復状態の程度こそあれ、色んな都市で観光客を迎えてくれる。
そうした都市の一つがロミオとジュリエットの伝説でも有名なイタリア北部に位置するヴェローナ。
そんなわけで、本日は、ヴェローナに残る闘技場に関する記事の紹介。


中世の香りと風情に包まれた美しい都市ヴェローナに残る古代ローマ時代の遺跡。
そして、そこでは現代の我々には理解しがたい?「死のゲーム」が堂々と行われていた
闘技場跡が残っている。
この闘技場では、元々は3万人動員できていたらしいけど、現在では約2万人程度。
夏にはこの闘技場跡でオペラも上演されているそうな。
夏の夜空の下、光に照らされた幻想的なアレーナで繰り広げられる悲喜こもごもの歌劇の名演に、
思わず心動かされてしまうのではないでしょうか。

何にしても、古代ローマ時代の遺跡にはやはり心躍らされてしまう…


行きましょう!ヴェローナに。
せめて心だけでも…
本日はすこぶる快調なので、ブログ更新もどんどん進みます♪
さて、前々から紹介しようと思っていたのですが、
なかなか紹介できなかった書籍を一つ。

A・ドナーティ(監修:小林雅夫 訳:林要一) 『碑文が語る古代ローマ史』


イメージ 1

(原書房 2010年4月15日 第一刷)

古代ローマにおける碑文は、支配政権の思想や政治的意思を一般にしらしめたり、何十万という公私の出来事を私たちに教えてくれるだけでなく、商店の看板や道路標識のようなささいなものまでを含めて、コミュニケーションの道具として中心的な役割を果たしていました。
(*本書「日本語版序文」より)

古代ローマ時代のラテン碑文の役割については、このブログ内や
HP(http://www.roma-ken.com/)でも何度か触れていますが、
上記の要約がそのままズバリ!といったところでしょうか。

この書籍は、元々はイタリアのボローニャ大学碑文学教授ドナーティ女史が
おそらくは教育目的で執筆されたものです。
私も、イタリアにいる間にこの書籍を見つけ、読み進めていった記憶があります。
(*無論、今でも書籍棚にある、というかオネンネしていますが...)

ただ、やはり原著がイタリア語で書かれている性質上、
なかなか日本人には馴染みがなかったのも事実で、
今回、林先生が本書を邦訳化されたのは本当に嬉しい限りです。

内容自体はさほど詳しくはなく、要点をコンパクトにまとめ、
あくまでも碑文学の初学者向けに「ラテン碑文とは何ぞや」
を優しく解説したものです。
その意味でも、「古代ローマ史に興味あるけど、本格的にはなぁ」
といった方々にも、すんなり入っていけるのではないかと思います。

なお、訳者である林先生は元外交官ですが、イタリアでの勤務経験もあり、
退官後、イタリアのヴァティカンにあるローマ教皇庁グレゴリアーナ大学でご研鑽され、
イタリア語は当然として、ラテン語を完全にマスターされたつわもの中のつわものです。
また、邦訳化される前に、自らイタリアの大学に再度赴き、
ラテン碑文を研鑽されたのことですので、
訳語に関しては全く問題ないと思われます。


さて、本書の中で私が特に興味を抱いた箇所があります。

Rubria Ma/ionica vixit / annis LX de/cepta a Clodio Pa/[st]ore marito suo...
訳:ルブリア・マイオニカ、享年60、夫クロディウス・パストルに殺害される

出典:CIL VIII,4621. ヌミディアのディアナ出土(*本書、P92)

とある婦人の墓碑銘ですが、この婦人、なんと夫に殺害されていたのです。
しかし、重要なのは、夫に殺害されたという事実よりも、
この事実が碑文に堂々と刻まれていた!という点です。

他にも、7人の生徒とともに強盗に殺害された夫(CIL VI,20307)、
あるいは、井戸の崩落により事故死した息子のために嘆き悲しむ父が建てた墓碑(CIL V,2417)など、
変死や惨死といった生々しい事実まで古代ローマ時代の墓碑銘に刻まれていました。

墓碑銘というと、一般的なイメージでは故人を追悼し、
場合によっては、多少誇張気味に故人を持ち上げる向きが強いように思われ、
特に古代ローマ時代の墓碑はそういった特徴が顕著に見受けられるものですが、
上記のような、碑文の読み手を思わず戦慄させ恐怖心を抱かせるような墓碑の存在は、
古代ローマ人にとっての墓碑銘(碑文)の持つ意義を再考させてくれる材料ともなりそうです。

それにしても、こうした碑文製作者はどんなことを感じながらこの碑銘を
製作しようと思い立ったのでしょうか...

やはり、古代ローマ時代の碑文はまだまだ我々を飽きさせないですね。
古代ローマ時代に興味のある皆さんは、一度は手に取ってみるのもよいかもしれません。


以上、紹介まで。



追記

先週、本書の出版を記念したミニシンポジウムが某大学で開催されたのですが、
たまたま忙しくしていたこともあって、残念ながら出席できませんでした。
久しぶりに古代ローマにどっぷりつかることのできる貴重な機会だっただけに、
非常に残念な限りです...
久しぶりに、古代ローマに関係する本格的なブログの紹介です。

↓ ↓ ↓


古代ローマ史研究者の大清水裕氏によるものですが、
流石、研究者(しかもラテン碑文を多用する。)だけあって、
一つ一つの記事は非常に読み応えがあります。
また、「〜紀行」と銘打つだけあって、
ブログ記事の対象地域の範囲は広く、
文体も軽やかなので、愉しく読み進めていけると思います。

個人的に興味があるのが、
ベネヴェントの記事に関する記事:
「劇場の碑文と街角の碑文」
の件です。

氏によるとイタリア(多分、ヨーロッパ中で)では現代の街角の建物にチラホラと
古代ローマ時代の碑文が埋め込まれているとのこと。
まあ、後世の人々が碑文を建築物の一部として再利用しているだけのことでしょうが、
普通に生活している空間に古代ローマ時代の息吹を感じることができるのは、
なんともうらやましい限りですね...


古代ローマ史研究を目指そうとする皆さん、
あるいは古代ローマ関係に興味があるな〜♪という皆さん、
ぜひ一度はこのブログに訪れてみるとよいでしょう。

なお、大清水氏は現在、CNRS(L'année épigraphique)の客員研究員としてパリ滞在中のようですので、
今後の日本における古代ローマ史研究の発展に大いに期待が持てそうです。



以上、紹介まで
(*相変わらず、事前承認を受けてはおりませんが...)

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