From ROMA-KEN(古代ローマ史探求)

…歳を重ねただけでは人は老いない。理想を失うとき初めて老いる。(Samuel Ullman, 'Youth'(「青春」より。)

紹介コーナー

[ リスト | 詳細 ]

古代ローマに関するホームページやブログ、書籍についての紹介を行います。
記事検索
検索

全6ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6]

[ 前のページ | 次のページ ]

 久々に書籍の紹介


サイモン・アングリル、他(松原俊文 監修)『戦闘技術の歴史〈1〉古代編 ―3000BC‐AD500』 (創元社、2008年)


イメージ 1


第1章 歩兵の役割(文明以前の歩兵;エジプトの歩兵 ほか)
第2章 騎兵・戦車など(新王国の戦車;複合弓 ほか)
第3章 指揮と統率(組織;訓練 ほか)
第4章 攻囲戦(ローマの継承;攻囲戦の起源 ほか)
第5章 海戦(エジプトの限界;戦いにおける衝角 ほか)
(*「紀伊国屋BookWebデータ」より。)


 書籍の紹介と言っておきながら、まだ購入して読み込んだわけではないのですが、「微妙に」知り合いの(*と言うか、お世話になっている。)ある古代ローマ史研究者の方も関わっておられると言うこともあり、そして、何よりも古代ローマ時代の軍事面について知りたい、と言う方には、非常に有力な情報だと思われたので、一応、紹介させていただきます。

 本書は、古代エジプトから古代ローマ時代までの軍事史を「挿絵」付きで紹介したものですが、当時使用していた武器や、各時代の戦術・戦略を詳しく解説しているので、結構、楽しみながら読み進めてゆくことができるのではないかと思います。


 ただ、本書に関わった某氏曰く、必ずしも、個々の時代の「歴史」の専門家が執筆したわけではなく、「軍事史」一般を専門とする研究者が執筆した、と言うこともあって、(例えば、古代ローマ時代に限って言えば、)細部には間違った情報も多々見受けられる、とのことです。ただ、よほどの研究レベルに到達した専門家でもなければ、俄かには見つけ難い点がほとんどですし、何よりもそれを差し引いても、尚、我々の関心を強く引く書籍であろうとは個人的には思われます。
 ただ、中に挿入された「挿絵」が、何ともレトロな感じで、正直、本書の価値を大きく引き下げているのでは?と某氏は続けていました。
(*実際、僕も拝見しましたが、確かに、あれは...という感じです。海外でも、その点は酷評されていたらしい!)

 まぁ、そう言う点も含め、やはり本書は一読の価値があると思われます。値段がそこそこすると言うこともあって、敢えて購入しないとしても、図書館などで見つけて読んでみるのも良いでしょう!

 特に古代ローマ時代の「軍事」に関する邦語で読むことの出来る「教養書」の類は、そうあるものでもなく、日本の著名な古代ローマ研究者によって、以前に出版されたかなり本格的な「軍事」に関する書籍も、既に絶版になって久しいので、その意味では、本書は、「軍事」に関する非常に有益な情報を与えてくれるのではないかと思います。
(*その点は、某氏も保証しておられた!)


 あまり紹介らしい紹介とはなっていないのですが、以上で終えさせて頂きたいと思います。



追伸

 幸い、僕が所属するゼミにも一冊寄贈して下さったので、一区切りが付いたら、卒業前にでも、一度、ゆっくり眼を通してみようと思います!
 その感謝の意も込めて、今回、書籍の紹介をさせて頂いたわけです。
 何れ、古代ローマ時代の遺跡ポンペイに関する、ある程度本格的なサイトを構築できないかと、常々、案を練っている所だが、そのための文献収集もしておかねばならない。

 そこで、今回は、ポンペイに関するなかなかに興味深く、かつ重要なページを紹介する。

  ↓ ↓ ↓



 上記リンクのページは、F・マゾワ氏((1783-1826)(←リンクは、ナポリ大学のドメニコ・エスポジト氏による解説。)の著書『ポンペイ遺跡』(*原題:LES RUINES DE POMPEI')内の「ポンペイの建築に関する考察」の一部要約なのだが、当時の建築物にどう言う素材が用いられていたのかが、簡潔に示されていて非常に役立つ。また、当時のフレスコ技法についても若干の説明がある為、今後、ブログ内(*何れは、ROMA-KEN.com内でも!)で、ポンペイの「第1様式〜第4様式」までの解説をする際にも役立ちそうだ。

 尚、上記で紹介したページのサイトの管理者は、東大教授の青柳正規氏(*あまりにも有名だね!)であり、その意味でも、非常に信頼のおける参考文献とも言える。


 因みに、我が国における、ポンペイ遺跡の発掘の第一人者と言えば、青柳氏と、浅香正氏(*同志社大学名誉教授)であろう。(*「東に青柳!西に浅香あり!」(*敬称略)と言う感じだね。)
 浅香氏でふと思いつくことがあるとすれば、同志社大学が中心となっている「属州研究会」の存在であるが、これは、1980年に第一回目が開催され、現在まで継続しているなかなかに蓄積された研究成果と歴史の厚みを有する「研究会」のようだ。尚、当時の創設メンバーの一人に、現同志社大学教授の中井義明氏(*古代ギリシア史:実は、懐かしいお方!)がいるが、その意味でも、この研究会はそれなりの人材を輩出してきたとも言えるのだろう。

 今まで、なかなか紹介する機会に恵まれなかったが、浅香正氏を中心とした「属州研究会」出身のメンバーによる共著が、既に世に出て久しいので、ついでに紹介しておく。

 ↓ ↓ ↓

浅香正(監修)『ローマと地中海世界の展開』(晃洋書房、2001年)。

 この共著は、古代ギリシア、ローマ(*ポンペイも!)、エトルリア(、ビザンツ、中世イタリア)と地中海世界の幅広い領域とタイムスパンを含み、各地域・時代の研究者がそれぞれの立場で執筆している為に、非常に読み応えがある。尚、僕がポンペイ・エルコラーノの記事を書く際にも、しばしば参照させて頂いていることを付言しておく。


 こうして見ると、多数の優れた研究者を輩出していると言う点から考えても、我が国におけるポンペイに関する研究は、決して、他国(*特に西欧諸国)にも負けてはいない、と思わされるところもある。
 こうした研究者の活躍を受け、僕自身は、研究者としてではなく、あくまで一人の古代ローマ史ファン並びにポンペイ・ファンとして、こうした優れた研究者の論文や著書を手掛かりに、なるべく自分自身でも遺跡まで赴き、自分の眼で見た上で、自分なりに再解釈しながら、出来れば「画像付き!」で伝えてゆくことが役目なのではないかとも考えている。
(*研究者が迂闊に言えないようなことを、時には思い切って主張できる!と言うのも、個人で好き勝手にサイトを運営する者の強みだしね。そして、僕はそう言うやり方が性に合っているようだ。)



追伸

京都も、流石に「学問の町」だけあって、西洋古代史関係もなかなか熱いね!
いつも、僕が楽しみに拝見させて頂いているロマーヌスさんの運用する本格的な古代ローマ史に関する紹介ブログ『「H&A Coins」ローマブログ』から、


に関する丁寧かつ鋭い指摘を含んだ書評の新着記事がありましたので、ここで紹介させて頂きます。

「学校の勉強で終わらない本当の意味での「歴史の勉強」を生涯を通してやっていきたい」と明言するロマーヌスさんのこの古代ローマ史に関するブログは、古代ローマ史ファンのみならず、他分野に興味のお持ちの他の読者の方々にとっても大変参考になるのではないかと思います。

ますますのご活躍とご研鑽を期待しつつ、紹介させていただきました。


以上。
今日は書籍の紹介です。


ピエール・グリマル(北野徹 訳)『古代ローマの日常生活』 (白水社、2005年)


イメージ 1



『古代ローマの日常生活』は、紀元前753年のローマ建国から紀元後3世紀初頭に至るまでの約1,000年の間のローマ社会の変遷過程を大別して4期に分け、主に衣・食・住、そして冠婚葬祭を中心とした風習の観点から解説したものです。

従って、本書はいわゆる古代ローマ時代に活躍したスキピオやカトー、あるいはキケローやカエサル、ポンペイウス、そしてアウグストゥスと言った政治的・軍事的エリート層による血湧き肉踊るようなローマ興亡の歴史ではなく、寧ろ、古代ローマ時代の日常を生きた人々の実態を紐解く社会史だとも言えるでしょう。

しかし、執筆者であるグリマル氏が本書を通じて提起する古代ローマ史に対する問題は、深遠で、また非常に意義深いものを内包しています。

以下に彼の締めくくりの言葉を少しだけ引用します。

……しかし、ローマの生活には、放蕩、大宴会、残酷、怠惰があっただけで、明日の楽しみをまく確保すること以外、理想がなかったと考えるのは、思い違いであろう。ローマ人は、どの時代の人とも同じように、徳行と悪行を交互に経験し、実践した。おそらく、ローマ人の伝統的道徳観に対する少々厳しすぎる要求が、みずから悪評を招いた原因であろう。われわれは、カンパーニア地方の遺跡やフォルム・ロマヌムの摩滅した石畳のうえに、ローマ人の闇の部分が残っているのを見ることができる。ローマの歴史家・詩人・哲学者の証言を吟味することもできる。だから、われわれはローマ人にわれわれの評価を認めさせる資格があるのである。
(*本書、155頁。)


古代ローマ時代、とりわけ帝政期以降の社会は、西欧世界がキリスト教化して以来、常に悪徳退廃の象徴とされてきました。
そして、現代でも、未だにローマ社会が堕落した社会と考える人々は依然として多いようにも思われます。
こうした誤解は、皮肉にも古代ローマ時代の社会的・政治的エリート層の側による自らの生きる社会に対する「嫌悪感」を各々の文筆活動を通じて示してきたことにも起因しています。

しかし、古代ローマ社会には、我々と同様、常に日常が存在していたのです。
もし、その日常生活が本当に堕落退廃のみで満たされていたならば、おそらくは古代ローマと言う時代があれほど長い間、存続し得ることはなかったでしょう...


ところで、本書は古代ローマ時代における二つの社会について言及しています。
すなわち、「都市」「田園」です。
この二つの社会は、どちらもローマ社会であり、同じように古代ローマを牽引し続けた活力源なのです。

「都市」は社会活動にダイナミズムを生み出し、とりわけ経済発展に欠かせない要素であり、一方の「田園」は、古代ローマ人が自らのアイデンティティだと自認し、憧れ続け、希求し続けた守るべき「ローマ精神」体現の場であったのです。

日々を享楽的に生き、物質的な豪奢のみを求めた退廃的堕落した姿ばかりでなく、「内面の充実」「精神的な豊かさ」を求め続けた素朴な古代ローマ人の姿もまた「彼らの歴史」であったことを、本書における二つの社会の紹介を通じて垣間見てゆくことができるのではないかと思います。

何れにせよ、先程、引用した言葉の中に端的に示されたように、古代ローマ人の真実の姿を澱みなく理解してゆくことを試されているのは、寧ろ、後世に住む我々の側にあるのです。
古代ローマ人が様々な遺物を通じて我々に問い掛けているもの、それを我々は過不足なく汲み取ってゆき、本当の意味で理解してゆくことができるのでしょうか?

本書に託したグリマル氏のメッセージは、深く深く我々の胸に突き刺さってきます...


最後に、本書の執筆者であるグリマル氏は、本来は歴史学ではなく、いわゆる「ラティニスト」、すなわち古典ラテン文学の碩学ですが、彼の古代ローマ人に対する眼差しは、何処までも彼らに対する共感と敬意に満ち満ちた、温かみのある優しいものと言えるでしょう。


本書に興味を抱かれた方は、是非、ご一読されることをお薦めいたします!!!


以上、紹介でした。



「世界史ブログ」にも参加しています。
↓↓↓




今日は、ポンペイ遺跡に関するサイトの紹介です。


イタリアには、『ポンペイ考古学監督局』(*Soprintendenza archeologica di Pompei)と言うポンペイ遺跡の発掘・研究調査、保護及び修繕、等を監督する公的な機関があります。

そこが運営する公式HP


では、ポンペイ遺跡やその近辺の古代ローマ時代の遺跡、特に紀元後79年のウェスウィウス火山の噴火により埋没した、エルコラーノ遺跡やオプロンティの「ポッパエア荘」などの情報を画像付きで紹介しています。

時には、「ガイウス君の世界」(*IL MONDO DI CAIUS)のような茶目っ気たっぷりのアニメ風に当時の社会の様子を解説してくれる興味深いページもあります。

他にも、ポンペイ遺跡内の幾つかの邸宅や道路などの各地点の画像を、360度回転させたり、近づけたり遠ざけたりしながら眺めることが出来るようなページは、まるで現地にいるようなちょっとしたバーチャル・リアリティの世界を楽しむことも出来ます。

また、ポンペイ遺跡やその近辺の古代ローマ時代の遺跡の歴史的な成り立ち、社会の様子、あるいは発掘の過程を簡潔にまとめたページは、研究者は無論のこと、ポンペイ遺跡ファンや旅行者にも優しいページと言えるでしょう。


唯一、欠点を挙げるとすれば、このサイトは残念ながら、「イタリア語」「英語」しか対応していない為、日本人には必ずしも優しいサイトとは言えない、と言う点です...


ただ、上記の欠点を補ってなお有り余るクオリティの高さと遺跡や遺物に関する情報の正確さをこのサイトは保証しているので、ポンペイ及びその近辺の遺跡に関する正確な情報をお望みの方は是非、一度、当サイトをご覧下さい!!!
(*僕も、ポンペイ遺跡や現地で撮影した画像などに関する正確な情報を照合する際には、良くこのサイトを利用します。)


尚、当然ながら、当サイトが無償で公開している現地の画像は全て、当サイト管理者の許可なく無断で転載・使用することは堅く禁じられていますので、その点だけはくれぐれもご注意下さい!!!


以上。



「世界史ブログ」にも参加しています。
↓↓↓




全6ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6]

[ 前のページ | 次のページ ]


.
トリマルキオ
トリマルキオ
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
検索 検索
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事