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Mさんは丁稚奉公から30年間和菓子作りに生涯を捧げて来た。
Mさんは信頼を得て社長の片腕として菓子作りの現場を任され事業の拡大に貢献して来た。
社長は2代目であったが後継者に恵まれなかった。一人娘のA子さんがいたのだが、「私はどうしても音楽の世界で生きたい。」と言って両親と大喧嘩の末、10年前に家を出てしまった。
社長が70歳を前に脳梗塞で倒れた。入院した社長は「俺の後はMさんが社長になって会社を続けてくれ。」Mさんは言った。「A子さんがいますよ。」「A子はダメだ。帰っては来ないよ。俺はとっくに諦めている。」
MさんはA子さんに会いに東京へ来た。Mさんはお願いした。
「いまさら無理よ。実家は私の住む世界じゃないのよ。」「ようやく私の仕事も芽が出始めたところなのよ。お父さんがMさんにと言うのならMさんが一番適任だからじゃないの。」
「私は以前からA子さんは和菓子屋に絶対向いていると思っていました。A子さんにとっても悔いのない人生になると確信しています。」
「どういう意味なのよ。」
「お菓子作りには遊び心が大事なんですよ。A子さんにはそれがあります。私はA子さんを支えて行きます。決して後悔はさせませんから考え直して下さい。」
そうして一月後、Mさんの仕事場にスーツケースを持ったA子さんが現われた。
「決心したわよ。一からやって見るわ。よろしくお願いします。」
「よく決心して呉れました。一から教えます。勉強して下さい。」いい笑顔だった。
「沢雷随」の卦。大なる者が小なる者に仕える象である。幼い君主に大なる家来が仕えるようなものだ。
易の世界ではトップに立つことより賢明に生きることを吉とする。
勿論、トップにあることが最も相応しい人はトップであるべきである。
こんな「随」もあります。⇒(親分)「女王陛下に仕えるように」http://blogs.yahoo.co.jp/kanouyuukou/39840557.html
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正しき血統を重んじる、
Mさんの潔さに打たれます
A子さんの成長を願いますー。
2009/8/15(土) 午後 8:17 [ nina ]
よき時代の出来事のように感じられます。
今は誰でも一国一城の主になりたがって居るように思えて・・・・。
自分の分を知り大きく発展するために選択する、
義理を重んるこの行為は聞かれなくなりつつあります。
とても寂しいこの頃ですね。
2009/8/15(土) 午後 9:30 [ pin*ey*e*t ]
Mさん・・・偉大なNo.2ですね。そのようなMさんが説得しなければ、A子さんも3代目になる決心をされなかったと思います。
2009/8/15(土) 午後 9:42 [ tokiwaokina ]
kazeさん、有り難うございます。
番頭さんには番頭さんの美学があって良いと思います。(猶興)
2009/8/16(日) 午後 0:47
pinkeynextさん、有り難うございます。
一国一城の主だけが価値のある人生ではありません。それぞれの人生に素晴らしい価値があると思います。(猶興)
2009/8/16(日) 午後 0:52
tokiwaokinaさん、有り難うございます。
偉大なNO.2はなかなかいないと思います。NO.2の大きさで事業は大きくもなり、発展もするのでしょう。(猶興)
2009/8/16(日) 午後 0:57
会社というか、組織には番頭さんが必要だと思います。
ワンマン社長は、会社が成長している時は問題がありませんが、成長し切った時に、しっかりと手綱を取れる番頭がいないと、社長の過ちを修正出来なくなりますよね。
いい会社には大番頭がいる。そんな気がします。
2009/8/22(土) 午前 11:19
下町おやじさん、有り難うございます。
こんな優秀な番頭さんがいれば、経営は安定するでしょうね。(猶興)
2009/8/24(月) 午後 1:03