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S君の父親は国会議員。高校時代は成績優秀な上に野球部でも大活躍。地元新聞はピッチャーで4番を打つS君を「文武両道のエース」として掲載した。
S君は大学は東京の国立H大学で経済を専攻、政治に生かすために徹底的な勉強をする。教授とは納得するまでとことん議論した。
20歳を過ぎた時、「なんでも体験」を自分のテーマにして様々な世界の現場に身を置いてみることにした。
銀座の一流クラブでボーイのアルバイトをした時のことである。仕事を終えての帰り路、コンビニで弁当を買おうと物色していた。
その時、後ろから「そのお弁当買わなくてもいいわよ。」声をかけてきたのは店一番のナイスボディ・N嬢だった。「ステーキをご馳走するわよ。貰い物の松坂牛があるから、食べてくれると助かるわ。」
S君はご馳走になることにした。タクシーでお台場にあるN嬢の高層マンションへ来る。東京湾を眼下に一望出来、見事なロケーションである。N嬢の部屋は「流石一流クラブのホステス」と感じたほど黒を基調にしたインテリアはムードがあった。
「CDでも聞いてて。黒人ジャズしかないけど。」と言ってレイ・チャールズをかけ、大き目のワイングラスにワインを注いでキッチンへ入っていった。2曲目を聞いていると「出来たわよ。遠慮しないで召し上がれ。」と言いながら大皿にたっぷりの焼きたてステーキとジョッキに無造作に入れたセロリを運んできた。
「これ、最高ですよ。」「こんなに旨いステーキなんて生まれて始めてですよ。」若者らしく素直に喜びを表しながら遠慮なく頂いた。
すっかり食べ終わった頃、隣の部屋から「デザートの用意が出来たから、こっちへ来て。」と呼ばれる。S君が行ってみるとそこは寝室だった。中央に大き目のダブルベッドがあり、その前にシャワーを浴びバスロープに身を包んだN嬢がいた。
「デザートは私の・お・に・く。遠慮しないで召し上がれ。」そう言って少したじろいだS君の両手をとって自分のくびれた腰に運んだ。
S君に遠慮する理由はない。今までに味わったことのない色と香りと感触の甘味なデザートはS君を別世界へと誘った。
しかし、これが甘い罠であろうとは・・・・・。
「山風蠱(こ)」の卦。蠱(こ)という字をよく見ると。皿はご馳走を表すからご馳走を目当てに虫が集まっている象である。山下、風起こって災害生ずる象とも見る。危険ではあるが、問題は解決すれば吉ともなる。
若き日の過ちはその後をどうするかが一番の問題なのだ。
今回に限り、続編をお届けする予定です。
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S君がどのように解決するのか楽しみです。
2009/8/27(木) 午後 11:15 [ tokiwaokina ]
tokiwaokinaさん、有り難うございます。
少し調子に乗りすぎた反省もあり、続編は簡単にして、いつものペースの戻したいと思っております。(猶興)
2009/8/28(金) 午前 11:17
このシチュエーション。やっぱり行っちゃいますよね(笑)。続編が楽しみです!
2009/8/29(土) 午前 9:44
下町おやじさん、有り難うございます。
少し刺激が強すぎたような感もするので、後編はそれほど詳細にはしないことにします。本当は短編小説並のドラマも考えたのですが、ブログの趣旨から外れてもいけませんので。ほどほどにします。(猶興)
2009/8/29(土) 午後 4:38