さわやか易

いらっしゃいませ。名画を鑑賞するとき、その背景である歴史を考えてみたい。(猶興)

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やさしさで人の心を。

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支配人・三輪康子さん
 
10月号の特集は「人物を創る」である。
 
今月も素晴らしい記事が多かったが、特に元秘書・宮尾舜助氏の「石坂泰三の生き方」は良かった。しかし、ここで照会したいのはインタビュー記事の、あるホテルの女性支配人である三輪康子さんのホテル運営奮戦記である。
 
「やさしさで人の心を明るく照らしたい」
 
日本一の歓楽街・新宿歌舞伎町。業界未経験ながら支配人となった三輪さんが着任早々見たもの。それは館内を我が物顔で闊歩するヤクザたちであった。
 
「着任して何日目かに外から帰ってきた時は、思わずその場に立ちつくしました。派手なスーツを着て目つきの悪い極道の男たちが十数人くらい集まっていて、隅で誰かをカツアゲをやっていたんです。飛んで行ってすぐに辞めさせよう思いましたが、『何見てんだよ!』と一人にすごまれたらもう、足がすくんで前にでられなくて・・・・」
 
「『申し訳ございませんが、お泊りでない方はこちらのホールはご利用できないんです』と言った途端に『うるせぇ、あっち行け!』と怒鳴りつけられました。『あっちへ行けと言われても、ここは私のホテルなんです。私がこの目で見せていただきますので、どうぞお気になさらないでお続けください』と言ったんです。『邪魔なんだよ!』『死にてぇのか!』と罵詈雑言の限りを浴びせられましたが、『覚えてろよ!』と捨てゼリフを残してぞろぞろと出て行きました。全員いなくなった途端に、緊張が解けて腰が抜けそうになりました。」
 
「私はヤクザの皆さんがやってきた時には辛抱強くお引き取りいただく交渉をしました。宿泊を断ったヤクザから、日本刀を振り上げられたこともあるんですよ。ある日、エレベーターホールに行ってみたら、190センチぐらいのスキンヘッドの大男が、紙袋を持って仁王立ちになっていました。私が目に入ると日本刀を振り上げて、『こらぁ、オンナ。ぶっ殺されたいのかよ、オイ!』と鼓膜が破れるような大声で私を怒鳴りつけました。」
 
「あの時は、もうダメかもしれないと思いましたね。でも気がついたら一歩前に進んでいたんです。男は驚いて『何で、おまえ、怖がらねぇんだよ』と言いました。咄嗟に口をついて出てきたのが、『お客様に私は殺せません』という言葉でした。すると男は刀を下して、どういう心境か、私に身の上話を始めたんです。」
 
三輪さんが支配人になってから2,3年くらいたつと、もうヤクザがホテルを出入りすることもなくなったそうです。新宿警察署と新宿繁華街犯罪組織排除協議会から感謝状が贈られたそうです。ホテルの本部からはMVPに選ばれた。
 
「私の父は青森の八戸で開業医を務めていました。がんで亡くなる直前まで体の痛みをこらえて懸命に往診していました。その父がいつも言っていたのが、『怒っている人に怒り返してはいけない。怒っている人には、余計にやさしい言葉でお返ししなさい』という言葉でした。」
 
「ヤクザの対応や、たくさんのクレーム処理をしてきて感じたのは、今の人はみんな孤独で寂しいということです。だから、一人ひとりがほんの少しやさしさと思いやりを持ったら、寂しい人も減っていくと思うし、このストレスの多い社会も随分過ごしやすくなると思うんです」
 
 

閉じる コメント(6)

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心温まるお話ですね。
怒鳴られたからといって怒鳴り返していては収まりが尽きません。
落ち着いて冷静に丁寧に話していかなくては進展は望めません。
ここに女性ならではの心遣い言葉遣いが現れると感じています。
心が通じれば分かり合えると信じています。
私、三輪康子さんのような人を増やしていきたいと切に願います。
子供たちもこの話を参考にして明るい日本を担って欲しいです。
大変貴重なお話をありがとうございました。

2011/10/27(木) 午後 11:16 [ pinkey ]

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怒っている人に怒り返してはいけない
怒っている人には、余計にやさしい言葉でお返ししなさい

人の痛みを知る本物の医者だからこそのお言葉ですね
その心を受け継いで「やさしさ」を実践している三輪さん

素晴らしい教訓をありがとうございます

2011/10/28(金) 午前 9:09 [ nina ]

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pinkeyさん、有り難うございます。

この方の勇気は見上げたものですね。余程の信念がないと出来ないことだと思います。

男性、女性に限らず、このような勇気を持つ人とはどの様な教育を受けたのでしょうか。

恐らく大好きだったお父さんの薫陶が自然に身についているのでしょうね。(猶興)

2011/10/28(金) 午後 0:37 kan*u*uuk*u

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kazeさん、有り難うございます。

お父さんが確かに本物の医者だったのでしょうね。世にも知られず、青森の街にこんな医者がいたというのが、なんとも嬉しいですね。

その娘さんが都会の真ん中でこうして立派にその心意気を発揮しているとは、素晴らしい話です。(猶興)

2011/10/28(金) 午後 0:44 kan*u*uuk*u

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>今の人はみんな孤独で寂しいということです。だから、一人ひとりがほんの少しやさしさと思いやりを持ったら、寂しい人も減っていくと思うし、このストレスの多い社会も随分過ごしやすくなると思うんです

世知辛い世の中ですから、まさにこの言葉の通りですね。一人一人がもっと優しく、思いやりを持てる世の中になって欲しいものですね…。
心に残る言葉。しっかりと胸に刻んでおきたいと思います!ポチ☆

2011/11/5(土) 午後 5:06 hsnm下町おやじ

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下町おやじさん、有り難うございます。

優しい思いやりと同時に勇気も持ちたいものですね。(猶興)

2011/11/9(水) 午後 4:44 kan*u*uuk*u


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