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少年時代のプーチン
プーチンは1952年、レニングラードで生まれた。父は若い時にKGB(ソ連国家保安委員会)にいたこともあるが、戦後は機械技師として鉄道車両を生産する工場勤務だった。母は近所の工場で働く決して裕福ではないごく普通の家庭で、プーチン少年は子供の頃から頭の良いいたずら小僧のようだった。10歳を過ぎた頃、柔道に出会い「柔道は単なるスポーツではなく哲学だ。」と語る程熱心に取り組んだという。
ごく普通の学校に通ったが、少年時代になりたかった職業は「諜報員」つまりスパイだった。中学時代にKGBの支部へ行き、「ここに就職するにはどうしたら良いのですか?」と尋ねた。すると、職員から「ここでは採用試験は行わない。大学で法律を学び、スポーツで実績を上げること。政治、思想、宗教で問題を起こさないこと。」と教えられた。プーチン少年は勉強と柔道に励み、レニングラード大学では法学部で学ぶ。柔道ではレニングラード大会で優勝もしている。
1985年、両親と33歳のプーチン
運よく23歳でプーチンはKGBからスカウトされる。1970年代のソ連は東西冷戦の真っ最中であり、打倒アメリカで国中が一色になっていた。そんな中でのKGB勤務、対諜報活動局、対外諜報部、冷徹な諜報活動を身をもって体験したことだろう。1985年、33歳の時、念願のスパイとなって、東ドイツのドレスデンに派遣される。ゴルバチョフが書記長に就任し、ペレストロイカ政策を開始した年である。1989年のベルリンの壁崩壊を目にし、祖国ソ連の敗北を体験した。
1990年、38歳のプーチンはKGBに辞表を提出する。国が崩壊し、公務員すら失業していく中をプーチンは余程実力を買われていたのか、スピード出世していく。レニングラード大学の恩師サブチャークが市長に当選すると、プーチンは市の対外関係委員会議長に任命された。その後、副市長、ロシア大統領府総務局次長、大統領府副長官、第一副長官、そして1998年にKGBの後身であるFSB(ロシア連邦保安庁)の長官に就任する。スパイを夢見たプーチン少年が45歳にしてその頂点に立った。
KGBの紋章
プーチンは決めたことはまっしぐらに実行する人生を歩んでいる。成長した60年代、KGBで過ごした70年代のソ連を考えると、東西冷戦の中を超大国アメリカに対抗するため全力で戦うことが正義だったと考えられる。経済的にはアメリカに大きく差をつけられ、大半の国民は貧困の中にあり、ろくな食事にもありつけない。KGBでは上官の命令があれば、戦争を仕掛けることもあり、要人を暗殺することもある。プーチンはいかにすれば人は動き、裏切り、喜んで死ぬのかを学んだ。
KGBに入った時には義務により共産党員になったが、共産党員は大半がユダヤ人だった。やがてロシア革命はユダヤ人による革命で、ロシア人は彼らの犠牲を強いられていることを知った。国際情勢と東西冷戦の仕組みも知った。ソ連崩壊と新生ロシアでユダヤ系金融グループが暗躍し、ハイパーインフレが起こりロシア国民が窮乏していくのを目の当たりにした。混乱に乗じたオリガルヒたちが国に群がるハイエナに見えた。「何としても彼奴らを追放してやる。」プーチンは決意を固めた。
クレムリン
プーチンが大統領になり早速行ったことは、オリガルヒたち全員を集めてロシア経済について会議を開いた。オリガルヒたちはそれぞれ言いたいことを語り始める。しばらく聞いていたプーチンは軍団をぐっと睨んで、「おい、おめえら、人のせいにするんじゃねえぞ。誰も自分の責任を口にしないのか!まともに税金を払っている奴がどこにいるんだよ!あん!」会談の一部始終を生中継で見ていた国民はようやく強い指導者が現れたことを知った。プーチンの支持率は一気に上がった。
プーチンのために政党「統一」をつくり、エリチェンに代わりプーチンを大統領にしたつもりのベレゾフスキーは慌てた。しかしプーチンは例外を許さなかった。ベレゾフスキーは最後の巻き返しを試みる。2000年8月に起こった118人全員が死亡した「ロシア原子力潜水艦クルスク沈没事故」でプーチンが保養地ソチで休暇をとっていた事実をスクープにした。結果はベレゾフスキーが墓穴を掘った。ベレゾフスキーはイギリスへ亡命し、再起を図ったが凋落したまま2013年、謎の死を遂げた。
〜〜さわやか易の見方〜〜
*** *** 上卦は水
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*** *** 下卦は地
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「水地比」の卦。比は人が並んでいる形を表し、親しみ協力していることをいう。5番目の爻だけが陽爻であとは全て陰爻で成り立っている。5番目は王の位であり、一人の王を全員が親しみ協力している。独裁者とも言えるが、その独裁者が正しい考えを持っているならば、最も安定した国家になる。一人のリーダーの存在はそれ程大きい。
プーチンはその後、アメリカと敵対することになる。アメリカはメディアを使って、プーチンを世界最悪の悪者だとばかりに喧伝した。日本人にもその影響は伝わり、プーチンこそ恐ろしい独裁者はいないと思う人が多い。かつてソ連のスターリンが独裁者として君臨した姿を思い起こすのかも知れないが、ロシアこそソ連共産党に苦しめられた被害者であることを知らないからである。
安倍首相の招きで山口県の温泉地を訪問したが、到着を30分遅らせ、温泉にも入らなかった。時間を遅らすのは時限爆弾を警戒したからであり、温泉などはどんな危険があるか解らない。KGB出身のプーチンはとにかく用心深い。今までに5回も暗殺未遂に遭っているからである。平和が当たり前の日本人には理解できないだろうが、世界では何が起こるか予想もつかないものなのだ。
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20世紀からの世界史
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エリツィン(1931〜2007)
ソ連が膨大な財政赤字を抱えて崩壊したのは1991年12月、新生ロシアの初代大統領はエリツィンである。エリツィンはIMF(国際通貨基金)から226億ドルを借りることになった。IMFは貸付の条件として「大規模な民営化」と「バウチャー方式」を勧告した。「バウチャー」とは「民営化証券」と訳されるが、民営化された企業の株式と交換できるという引換券のことである。しかし一般の国民にはよく理解できなかった。
政府は全国民に一定額の「バウチャー」を配った。ところが長い間共産主義だったロシア国民は「バウチャー」の意味も解らず、ただの紙切れとしか感じなかった。そこに目を付けたのが一部のユダヤ人事業者たちだった。「バウチャー」の買い占めに全国を回った。あるユダヤ人事業者はトラックにウォッカを詰め込み、「バウチャーをウォッカ1本と交換します。」と宣伝すると、住民は喜んで交換に応じてきた。こうしてロシアにユダヤ系新興財閥(オリガルヒ)が生まれた。
![]() ベレゾフスキー(1946〜2013)
オリガルヒたちは銀行をつくり急速に勢力を伸ばした。財政難に苦しむ政府に融資しては石油、鉄鉱などの主要産業を次々と民営化していった。およそ時価総額の10分の1で買い取ってしまうので、正に濡れ手に泡の商売である。ソ連崩壊から5年後には全体の75%が民営企業となり、7人のオリガルヒたちが支配したと言われる。その中の一人が「クレムリンのゴッドファーザー」と呼ばれたボリス・ベレゾフスキーである。
ベレゾフスキーは学者を目指したが、43歳のとき事業家に転じた。自動車販売店を始めた頃、ソ連が崩壊した。バウチャーを集めた資金で、テレビ局、ラジオ局、日刊紙、週刊誌を買収、さらに「統一銀行」をつくり、大手石油会社「シブネフチ」を買収した。経済政策に失敗して人気凋落したエリツィンは1996年の大統領選挙では再選不可能と思われた。しかしベレゾフスキーはライバルのオリガルヒたちに「エリツィンが再選されなければ俺たちの権益は水の泡だ。」と結集し、全オリガルヒ支援体制で再選させた。
プリマコフ(1929〜2015)
以後、エリツィンはベレゾフスキーの傀儡政権になってしまった。ベレゾフスキーはロシア安全保障会議副書記、さらに独立国家共同体執行書記という重要ポストについた。しかし、オリガルヒたちは税金を殆ど払わない。ロシア経済はますます悪化し、1998年には「ロシア金融危機」が起こった。首相のキリエンコに代わり外相だったプリマコフが首相が就任した。プリマコフは諸悪の根源はオリガルヒだとして、検事総長スクラトフとともにベレゾフスキーたちの不正を追及し始めた。
窮地に立ったベレゾフスキー。その頃、頼みのエリツィンは酒の飲み過ぎで体調を悪化させていた。誰か起死回生のホームランが打てる人材はいないものか。1999年2月22日、その日はベレゾフスキーの妻レーナの誕生日だった。いつもなら大富豪らしく豪勢なパーティーをするところだが、この日の来訪者の姿はまばらだった。ところが意外な人物が大きな花束を抱えて現れる。FSB(秘密警察)長官のプーチンだった。
プーチン(1952〜)
ベレゾフスキーはプーチンを疑った。プリマコフはFSB長官の先輩だからである。「君は何故プリマコフとの関係をややこしくするのだ?」「私は貴方の友人だ。貴方が潔白なのは私が知っている。」そう言ってプーチンはにこりと笑った。窮地に立つベレゾフスキーにとってこの会話は決定的だった。ベレゾフスキーはプーチンを次期大統領にしようと決めた。ベレゾフスキーはプーチンに言った。「君は大統領になる気はないか?」「大統領?とんでもない。そんな柄じゃありませんよ。」「じゃあ、何が望みなんだ?」「私はベレゾフスキーになりたい。」二人は固い握手をした。
プリマコフの政策は成功し、ロシア経済は初めてプラスに転じ、ベレゾフスキーをポストから降ろした。しかしベレゾフスキーはエリツィンにプリマコフを解任させプーチンを首相にさせた。プリマコフは共産党委員長のジュガーノフと手を結び次期大統領の最有力候補になるが、ベレゾフスキーはプーチンを支える政党「統一」をつくった。任期満了前にエリツィンは健康悪化で引退、大統領代行になったプーチンが2000年3月の大統領選挙で正式な大統領になった。
〜〜さわやか易の見方〜〜
******** 上卦は火
*** *** 太陽、明知
********
*** *** 下卦は地
*** *** 大地、大衆
*** ***
「火地晋」の卦。晋は進む、昇進する。太陽が地上から昇っていく象である。順調に昇進していく様でもある。何をやっても上手くいく。幸運に恵まれた者は遠慮なく能力を発揮すれば良い。ただし、周囲への感謝を忘れないことである。何が起こるか解らないのが私たちの人生である。
ソ連が崩壊した時に、IMF(国際通貨基金)は「バウチャー方式」を勧告した。これはどんな目的があってしたことだろうか。始めからロシア国民がバウチャーなど解らないことを承知の上で勧告していると思う。ということはIMFはますますロシアを混乱させ金融危機を起こさせるのが目的だったのではないだろうか。IMFからは絶対に融資を受けてはいけないということである。
プーチンとベレゾフスキーの関係はナポレオンとポール・バラスとの関係に似ている。ポール・バラスは「悪徳の士」と呼ばれ、散々不正はしたが、恐怖政治のリーダーだったロペスピエールを仲間と共謀して逮捕、処刑した。お陰で恐怖政治が終了したのだ。また無名だったナポレオンを引き上げたのもポール・バラスである。権力は平穏なところには存在しないようだ。
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チャーチル(1874〜1965)
ヨーロッパの歴史は戦争の歴史と思われる程、ヨーロッパ各国は戦争でしのぎを削ってきた。それが20世紀になって二度の大戦争を経験し、もう二度と戦争はしたくないという厭戦気分が起こったのも当然だろう。戦争をせずにお互いが協力すれば経済的にも安全保障の上でも良いことに決まっている。1946年に、ウィンストン・チャーチルは「ヨーロッパ合衆国構想」を唱え反響を呼んだ。
フランスとドイツの国境側にあるルール地方は石炭と鉄鋼の生産地であり、いつもこの地方を巡って戦争になっていた。1951年、この地方にフランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、西ドイツの5か国は「欧州石炭鉄鋼共同体」という共同体を設立する。さらに、1957年には「欧州経済共同体」と「欧州原子力共同体」が設立された。1967年にこの三つの共同体が「欧州諸共同体」という一つの共同体になった。
ベルリンの壁崩壊(1989年)
ヨーロッパ各国は全て陸続きであり、国境も道路で繋がっている。パスポートも要らず同じ通貨であれば便利である。人、物、金が自由に移動出来れば大きな利益を得られる。紆余曲折はあったが徐々に加盟国が増え、共通の通貨制度も論じられるまでに拡大していく。1973年にデンマーク、アイルランドが、1981年にギリシャが、1985年、スペインとポルトガルが加盟した。1986年には欧州旗が各機関で使用されることになった。
1989年、東ヨーロッパ諸国の政変、ベルリンの壁が崩壊する。ドイツは再統一され、東側諸国にも共同体加盟のドアが開かれた。1993年、12か国の加盟で、欧州共同体に外交、内務を加えた三つの柱からなる欧州連合(EU)が発足した。同時に単一通貨「ユーロ」発行が決議された。欧州中央銀行が設立され、1999年、ユーロが導入される。2002年1月、念願のユーロの紙幣と硬貨の一般流通が開始され、旧通貨からの移行が始まった。
ギリシャ・パルテノン神殿
EUは一方で、加盟国の外交、安全保障政策にも取り組んでいかなければならない。ヨーロッパには火薬庫といわれるバルカン半島も抱えている。1990年代にはユーゴスラヴィア紛争が起こり、複雑な民族問題にEUがどこまで介入し紛争を解決出来るかが問われる。1999年には「アムステルダム条約」にて、雇用問題や自由、安全保障、司法政策についても機能するべく進化させた。
各国間の国民性の違いもあるし、経済格差の問題もある。2010年の「ギリシャ危機」ではEUの改善指摘に対してギリシャ政府の出した3か年財政健全化計画は余りにも楽観的だった。その結果、外国為替市場ではユーロが下落し、各国の株価まで下落してしまった。EUはギリシャに対し支援の条件として増税、年金改革、公務員改革、公共投資削減など厳しい緊縮政策を求めたが、ギリシャ政府の動きは遅い。ギリシャの国民投票では「緊縮反対」「ユーロに残りたい」である。
メイ英首相
EUの基本は人、物、金の移動自由であるので、東欧を加盟国にすると東欧から経済的に豊かなドイツやイギリスへの移民が急増した。フランスでも移民が増え、自国民の失業率が高まる問題も出てきた。また中東情勢の悪化を受け、リビアやシリアからの難民問題は各国をさらに悩ませることになった。その上、移民と称してテロ組織が入国した事実もあり、各国はその予防対策が政局を左右、移民を拒絶する政党が勢力を拡大しつつある。
2016年、世界を驚かせたのはイギリスの国民投票でEUの離脱が決まったことである。移民の増加によりイギリスの文化、コミュニティ、職場が奪われているという理由でイギリス国民は離脱を選択した。数々の試練を乗り越えながら拡大してきたEUが最大のピンチに立った。世界のグローバリズムから各国のナショナリズムへの方向転換になるのか、EUだけではなく世界中が今後の行く末を考え始めた。
〜〜さわやか易の見方〜〜
*** *** 上卦は沢
******** 喜び、親睦
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*** *** 下卦は地
*** *** 従順、大衆
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「沢地萃」の卦。萃(すい)とは人や物が集まることである。草や木が群生している象からきている。ちょうど砂漠にオアシスがあるように旅人や動物たちが集まってくる。平和や繁栄は人々の調和があればこそ得られる。指導者たるものは天や祖先に感謝を捧げ、自分の力を過信せず、傲慢を戒めねばならない。
ヨーロッパを一つにするという夢に過去二人の英傑が挑戦した。16世紀に出たハプスブルグ家のカール5世と19世紀に出たフランスのナポレオンである。カール5世は宗教対立によって果たせなかった。ナポレオンはロシアの冬将軍に敗れた。「ヨーロッパ合衆国」の夢は実現できるだろうか。国民性の違い、経済レベルの違いを超えて、統一する大政治家が出現するだろうか。
かつては世界の中心はヨーロッパであったが、現在はアメリカ、ロシア、中国の陰に隠れている存在になった。ヨーロッパ全体が一つになれば、新しい世界が始まるだろう。その前には人類が衝撃を受ける程の大試練があるかも知れない。何が起こるか解らないのが人類の歴史である。その時、日本はどんな役割を果たすのだろうか。何が起こってもあわてない精神だけは持っていたいものである。
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東西冷戦時代が終了した1990年代、アメリカだけが超大国として君臨する一極時代を迎えた。しかし、世界秩序は対立とバランスの上に成り立つものであり、一極だけでは成立しないものである。ベルリンの壁崩壊に伴い東西ドイツは統一ドイツになったし、東側各国も民主主義国家としてやり直すことになった。それまで裏方だったヨーロッパは一つにまとまることによって、2極体制への動きが始まった。
アメリカの脅威は統一ドイツであり、ヨーロッパの団結であり、経済大国になった日本にも警戒せねばならない。そこでアメリカはヨーロッパ各国と日本がアメリカの下に協力体制を敷くように、冷戦に代わる「新世界秩序」として「テロとの戦い」を打ち出した。アラブを中心とするイスラム各国では依然として反米勢力が根強くテロも横行していた。最初にやり玉に挙げたターゲットは1980年から8年間イランと戦争をしていたイラクであった。イラクは独裁者としてサダム・フセインが世界4位の軍事力を誇っていた。
湾岸戦争でパトリオットミサイルの発射
先ずはフセインを世界の敵として悪者にする必要がある。かつて「朝鮮半島には関与しない。」と言って北朝鮮をそそのかし韓国に侵攻させた朝鮮戦争と同じ手法を使った。イラクの駐アメリカ大使・グラスビーはフセインと会談を行い、「イラクとクウェートとの国境問題にアメリカは干渉しない。」旨を伝えた。借金に苦しむイラクにとってクウェートの油田は喉から手が出るほど欲しかった。早速、フセインは行動し、クウェート全土を占領、イラクの州になったと宣言する。
思惑通りフセインを世界の悪者に仕立てたアメリカは多国籍軍を結成、イラクを攻めることにする。「湾岸戦争」の勃発である。軍隊が出せない日本とドイツは拠出金を出した。ドイツは66億ドルを、日本は10億ドルとするとアメリカから不十分と批判され40億ドル、さらに開戦後には追加、追加で総計135億ドルの拠出を行った。それでもアメリカは日本とドイツに対して、「金だけ出して血を流さない。」と批判した。お前たちはアメリカの下だという「新世界秩序」を明確にし、「湾岸戦争」の目的を果たしたところで停戦にした。
9・11事件で炎上するツインタワー
2001年9月11日、ニューヨーク貿易センタービルへの航空機突入と同時多発テロは世界に衝撃を与えた。息子ブッシュ大統領は「これは真珠湾だ!アメリカ国民は断じて許さない!」と叫び、テロを実行した組織アルカイダの首謀者とされるウサマ・ビン・ラディンを指名手配する。ビン・ラディンをかくまっているとしてアフガニスタンのタリバン政権を攻める。アメリカ軍は空爆を繰り返したが、アルカイダは山岳地帯に隠れ、得意のゲリラ戦に持ち込み、アメリカ軍を翻弄した。
「テロとの戦い」を口実にアメリカはアフガニスタン国内だけでも14か所の軍事基地を建設、中東における陸の航空母艦にした。基地建設を請け負ったのはハリバートン社でユダヤ系金融グループの関連である。莫大な軍事費によって、軍需産業と金融業が儲かる仕組みになっている。もう一つ裏の目的があった。大量の麻薬、ヘロインが世界に流失することになるが、これは米英の秘密工作に使う裏金つくりである。CIAなどの情報機関では政府の予算外に莫大な裏金が必要になるためである。
息子ブッシュ大統領(1946〜)
万全の攻撃態勢を整えたアメリカの本当の狙いはアフガンよりもフセインのイラクだった。目的は中東の制圧である。サウジアラビア、ロシアに次ぐ埋蔵量があるイラクを制圧することにより、中東の産油国をすべて支配下に置くことだった。復興してきたロシアにも、大国化してきた中国にも、イラクを日本のように屈服させ、「新世界秩序」を明白にしたかった。2003年、息子ブッシュは大量破壊兵器を隠し持っているという口実で「イラク戦争」を始める。積極的に賛同したのはイギリスだけだったが、ブッシュは強行した。
ところが、誤算はここから始まった。大量破壊兵器は結局出てこず、アメリカの威信は低下した。フセインを追い詰め、捕らえ、死刑にしたもののイラク国民は敗北を認めない。アラーの子・イラク国民は一筋縄ではいかなかった。アメリカ兵の犠牲は年々増え、アメリカ国民からも批判が高まる。「新世界秩序」ははっきりしないまま混乱し、アメリカは2008年「リーマンショック」が起こりブッシュ政権は終了した。イラク戦争は2011年まで続き、今も混乱が続き、アメリカの中東制圧は困難を極める。
〜〜さわやか易の見方〜〜
******** 上卦は火
*** *** 文化、文明、理知
********
******** 下卦は風
******** 従順、従う
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「火風鼎」の卦。鼎(てい)はかなえ。煮炊きする器である。三本の足で支えられ安定している意味がある。国家の秩序が安定しているかを問うことを鼎の軽重を問うという。三本の足とは天の時、地の利、人の和である。三拍子が整ったとき国家は安定する。
イラクのバクダットは三大文明の発祥地であるメソポタミア文明の中心である。アメリカは建国後、わずか200年と少しである。三大文明の発祥地がたまたま大国になったばかりのアメリカに簡単に屈する訳にはいかない。しかもイスラム教スンニ派の中心でもある。アラーの子としても異教徒に屈する訳にはいかない。
日本を追い詰めて真珠湾攻撃させたのと、アルカイダをけしかけて同時多発テロを決行させたのとは同じパターンである。しかし日本はもともと親英であり親米だったのだ。敗れはしたが、日本人は分別があり、未来志向がある。「和を以て貴しとなす。」の日本だから元の親英、親米になっているのだ。どこの国でも日本のようにいくと思ったら大間違いである。「新世界秩序」は冷戦体制に比べればまだまだ深慮遠謀に欠ける。 ランキングに参加中。クリックして応援お願いします! |
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オバマ大統領(1961〜)
ロシア革命から始まった共産主義の拡散がユダヤ系金融グループの計画だったことは明白なことである。では資本主義経済を政治体制とするアメリカや日本のような民主主義国家はユダヤ系金融グループの支配は及んでいないのだろうか。実はその魔の手は「グローバリゼーション」というもっともらしい姿に変装して浸食している。とくにアメリカでは今や手遅れというところまで浸食してしまった。
4年に一度あるアメリカ大統領選挙では毎回共和党と民主党の一騎打ちとなり、全米、そして世界が注目する大イベントとなる。しかし、大統領選挙ともなると莫大な資金が必要になるが果たしてどこからその資金が出てくるのか。例えばバラク・オバマは市民からネットによる寄付金を集めたというが、その何百倍もの資金が必要なのだ。その資金を出していたのがユダヤ系金融グループなのだ。彼らが進める「グローバリゼーション」と共産主義の根っこは同じ世界支配なのだ。
ウォルター・リップマン(1889〜1974)
日本の国会議員も政治活動を普通にやっていくためには議員の歳費だけでは到底足りないのだ。公費で雇える3人の秘書の他にも地元事務所も必要だしそこにも秘書が要る。選挙運動にも金がかかる。だから議員になると、政治献金が有り難いどころか無くてはならい。そうなると献金をくれる人の言う事を聞かない訳にはいかなくなるのも当然である。民主主義といっても本当の民主主義にはならないのが現在の政治体制なのである。
選挙民はどうだろうか。自分が考える政策を共有する候補者に投票しているだろうか。恐らくはその時のメディアが流す空気に左右され、良く解らないまま投票しているのが現実ではないだろうか。第一次世界大戦に参戦したウィルソン大統領に影響を与えたジャーナリストのウォルター・リップマン(ユダヤ人)は「大衆に対して自らが民主的権力を行使しているとの幻想を抱かせなければならない。」と語っているが、100年経った現在も同じである。
小泉純一郎(1942〜)
巨大なマネーで大メディアを支配出来れば国民をコントロール出来るのである。国民が気付かないうちに国民の思想改造が出来るのである。日本の戦後にはWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)で日本人の骨抜き改造を行った。経済大国になった日本に対しては日米構造協議を皮切りに、規制緩和、民営化、市場原理主義という耳障りの良い言葉を使って日本弱体化政策をとるように仕向けてきた。30年経った結果、かつては一億総中流意識の日本はワーキングプアの国になりつつあるのだ。
もっとひどい思想改造も進んでいる。「ジェンダーフリー」「男女共同参画」「LGBTの公認」などである。男女は平等だが同じであってはいけない。男女関係の倫理こそは社会道徳の根本をなすもので、男女関係の乱れは国民の民度の低下である。フリーセックスの犠牲者は女性であり、健全な母なくして健全な国が成り立つはずがない。逆に考えれば、ある国を少子化にし弱体化させようとしたら、フリーセックスを流行らせれば良いことになる。
トランプ大統領(1946〜)
カーター、レーガン、父ブッシュ、クリントン、息子ブッシュ、ユダヤ系金融グループの代理人が側近を務めた各大統領によって、グローバリゼーションが浸透した。チェンジを叫んだオバマ大統領もチェンジは出来なかった。WASPのアメリカは完全に多民族国家となり、最高裁判所の判事さえユダヤ人が3人になり、WASPは1人も居なくなった。アメリカの製造業は空洞化、中流アメリカ人は減り、移民は殖え、一握りの大富豪と多数の貧困層の二極化が進み超格差社会になってしまった。
しかし、ようやくアメリカ人は目覚めた。2年前の大統領選挙で共和党からトランプが、民主党からバーニー・サンダースがユダヤ系金融グループの支援を受けずに立候補した。サンダースは金融グループ支援のヒラリーに負けたが、そのヒラリーをトランプが破った。大統領になったトランプはグローバリゼーションに反対し、ナショナリズムを唱え始めた。どこまでアメリカを取り戻すことが出来るか見ものである。一方の周回遅れの国、日本はどうするつもりだろうか。
〜〜さわやか易の見方〜〜
******** 上卦は天
******** 陽、大、剛
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******** 下卦は風
******** 従順、長女
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「天風姤」の卦。姤(こう)とは出会いを意味する。思いがけないところで遭遇する出会いである。男ばかりの世界にある日、一人の女が現れる。始めはしおらしいがやがてその本性を現す。男たちを手玉にとる悪女だった。いつの間にか男たちは悪女の言いなりとなり、骨の髄まで食い尽くされる。そんな出会いもあるものだ。
グローバリゼーション、グローバリズム、何とも耳障りの良い言葉ではないか。これこそが世界を変えようとしている妖怪なのだ。規制緩和、民営化の言葉をふんだんに使って政権をとったのは小泉純一郎だった。今度は原発反対という甘い誘いで国民を惑わせようとしている。「巧言令色は仁鮮し」という論語の言葉を思い出す。とかく、耳障りの良い言葉と甘いささやきには気を付けた方が良い。
トランプ大統領の挑戦は何処まで進むのだろうか。ロシア疑惑はトランプ下ろしのユダヤ系金融グループがメディアを支配している証拠である。不動産王のトランプさんもユダヤ系金融グループのマネーパワーの前には「蟷螂の斧」のようなものだろう。ここまで浸透したグローバリズムは容易には元には戻らない。しかもアメリカ国民は気が短い。短期間で結果を出さないと次の選挙が来る。でも、がんばれ、トランプ!
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