さわやか易

いらっしゃいませ。名画を鑑賞するとき、その背景である歴史を考えてみたい。(猶興)

さわやか易・寅さん編

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毎回、新しいマドンナに恋をして失恋しての繰り返しですが、
寅さん映画はもっと深いのです。

人間の本当の幸せとは、金でも、地位でも学歴でもない。

家族や職場の仲間たちの間で泣いたり笑ったりしながら、
共に苦労したり、助け合ったり、時に喧嘩したりする。

そんな中にこそ本当の幸せがあることを
教えているのです。

そんなドラマを易学的に見るとどうなるのかを試みてみました。(猶興)
 
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さくらの結婚は「男はつらいよ」第1作のメインテーマだ。昭和44年、アポロ11号が月面着陸に成功した年に作られた。

さくらは幼くして、両親を亡くし叔父、叔母に引き取られて育ったが、
幼い頃から、賢く、思いやりのある少女だった。

現在はOLとして丸の内で働いている。美人で気が利き、仕事も出来るので、
上司の紹介である会社の社長の息子とのお見合いがすすんでいた。

そのお見合いの直前に行方不明であった寅さんが、突然柴又に帰って来る。
二日酔いのおいちゃんの替わりに寅さんが同行したので見合いはメチャクチャになる。

一方、さくらに3年越しに恋焦がれていたのが、隣の印刷工場で働く博である。
博は3年前、真面目一方の父親と大喧嘩し縁を切られ、家を飛び出し職を転々とし、
タコ社長と知り合い印刷工場で働くことになったのだ。

ところが、博はさくらの前では口が聞けなくなり、悶々としていた。
寅さんが博の気持ちを伝えてやると請合いながら、さくらには何も言わないで、
博に「見込みはないから諦めろ」と言ってしまう。

お先が真っ暗になった博は工場を辞めて、出て行く決心をした。
さくらに「僕は貴方がいたから3年間ここで働いていました。幸せになって下さい。」
それだけ言うと駅に向かった。

さくらは初めてことの重大さに気づき、博を追って行く。
さくらも密かに博に好意をもっていたのだ。

二人はめでたく、結婚することになる。
結婚式は印刷工場の社員達の手作りで、質素ではあるが、暖かさに溢れたものだった。

何よりも縁を切った博の両親が出席し、最後に前に立った父親が長い沈黙の後に、
「私は皆様にお礼を言う資格の無い者ですが、博が出て行ってからは長い冬でした。
ようやく私たちにも春が来ました。さくらさん、どうか博をよろしくお願い致します」
と挨拶して涙を流した。

博は泣いた。寅さんも泣いた。会場全体を感動が包む。

恋愛を表す卦は「沢山咸」。咸は感と同音、同意。感激、感動である。「咸は亨る。貞に利ろし。女を取(めと)るは吉なり」愛し合うことは未来に通じる。正しい心掛けが大切である。そういう結婚は吉である。この卦は男の方からへり下って愛を求め、女が喜んで応じる象を意味する。また、心を虚しくして人の心を受け入れる意味でもある。

いい加減な寅さんにして、しっかり者の妹、さくら。

山田監督は理想の女性としてさくらを存在させている気がする。

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「男はつらいよ}第8作は「寅次郎恋歌」、マドンナ役は池内淳子、ロケ地は岡山県備中高松。

この回は博の母が亡くなり、備中高松にて葬儀を行うことになる。

その後暫らく、泊まっていく寅さんが博の父、一郎(志村喬)から旅先での
農家のリンドウの花の話を聴き、すっかり、悟った気持ちになって柴又に帰って来る。

帰った寅さんが新しく開店した喫茶店の美人のママ(池内)にほれて振られる話である。

いつものパターンではあるが、私には忘れられないシーンがある。

前半、とらやに帰ってきた時の寅さんがちょっとしたことに気分を損ね、
おいちゃんと大喧嘩して外に飲みに行く。

その夜、寅さんが酔った勢いで飲屋で知り会った仲間をつれて帰って来る。
さくらに向かって、「ビールを注げ」、「歌を歌え」と酔っ払ってくだを巻く。

怒り狂ったおいちゃんは爆発寸前だ。

その時、さくらは黙ってビールを注いで歌を歌った。

♪♪・・・「かあさんが、よなべをして、てぶくろあんだだよぉ、
こがらしふいて、つめたかろうて、せっせとあんだだよぉ、
ふるさとのたよりはとどく、いろりのにおいがしたぁ」・・・♪♪

飲み仲間たちは静かに、帰って行く。

自分の馬鹿さ加減に気付いた寅さんもその夜、そのまま、旅に出る。

柔が剛を制する道として「風天小畜」という卦がある。常軌を逸した夫、君主を妻、臣下が宥めようとする象である。陽に対して陽では破綻する。こんな時、陰の力は貴重である。

職場でも、家庭でも、理不尽な仕打ちに切れそうになることもある。

そんな時、このさくらのことを思い出せれば我慢も出来るだろう。

山田洋次監督が最も、力を入れる場面でもある。

(寅さん)満男の初恋。

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「男はつらいよ」第41作は「僕の伯父さん}。マドンナ役は壇ふみ、ゲスト出演・後藤久美子、夏木マリ、尾藤イサオ。ロケ地は佐賀県吉野ヶ里・古湯温泉。

さくらの息子、満男が大学受験に失敗し予備校に通っている。
しかし、ちっとも勉強に身が入らない様子にさくらと博は心配している。

帰ってきた寅さんが満男を居酒屋に誘い悩みを聞いてやると、好きな彼女のことで
悩んでいることが解った。相手は高校の後輩・泉(後藤久美子)である。

ある日、突然満男はバイクで家出をし名古屋にいる泉に逢いに行くが、泉は居なかった。
母親(夏木マリ)に反発し佐賀に住む叔母の寿子(壇ふみ)のところへ行ったのである。

佐賀へ向かってバイクを走らせる満男は様々な体験をしながらの道中となる。

満男は泉には逢えたが、うまく気持ちを伝えられず悩んでしまう。
安宿でばったり再会した寅さんから恋の手ほどきを受けることになった。

田舎暮らしの泉の叔母、寿子は自由な旅を続ける寅さんに憧れて仕舞う。
話の解らない高校の教師である叔父(尾藤イサオ)が満男に嫌味を言うが
寅次郎が「満男を褒めてやりたい」と言ったせりふは小気味良かった。

恋をすることを易学では「沢山咸」である。咸は感の心を外した字であるが、意味は同じと考えて良い。感動、感激である。若い男が若い女に心を寄せる象を表している。易経は上経と下経に分かれるが、社会の象は上経、人生の象は下経と言われるのだが、下経の最初がこの「沢山咸」である。人生ドラマは恋愛から始まるということだ。

青春の大きな体験をして柴又に帰って来る満男を、とらやの家族と近所の人が、
まるで凱旋将軍を迎えるように歓迎する。

博さんが無理をして落ち着いた父親を演じるシーンが面白かった。

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例によって、寅さんが地方のある旅館で金もないのにドンチャン騒ぎをした。支払いが出来ないので旅館から帰ることも出来ません。

それを知って妹のさくらがわざわざ、お金を持って、寅さんを引き取りに
行きます。

「とらや」の家族は「又、やったよ。」と言ってカンカンです。
おばちゃんから「一言、ガツンと言ってやってよ。」頼まれたのはさくらの夫
である博さん。

博さんも、今度こそは許せないと思っています。 帰って、気持ちよく
酒を飲もうとしている寅さんに向かって切り出します。
博「兄さん、今日は言わせて貰います。兄さんも少しはおじちゃんや
  おばちゃん、僕たちのことも考えてくれませんか。 
  さくらが持って行ったお金だって、あれは僕たちが少ない収入の中から
  満男の学費にしようとして、一生懸命貯めたお金なんですよ。」

寅「そうかい。それは悪かったね。お金ならさ、ちゃんと返すからさ、
  そう、目くじら立てて怒るなよ、酒が不味くなっちゃうよ。」

博「返してくれと言ってるんじゃありませんよ。兄さんももういい加減に
  フラフラしてないで真面目になってくれませんか。」

寅「俺がフラフラしてるって、冗談言っちゃいけないよ。俺は俺なりに苦労
  してるんだ。お前達にはフラフラに見えるのか。そうかい、そうかい、
  どうせ俺は遊び人よ。どうせ俺は、ヤクザな兄貴よ。それで文句がある
  のかい。」

博「気に障ったら、謝ります。でも、言わせて下さい。人間というのは、
  それぞれ、生まれた環境や与えられた条件の中で、それぞれ何か大切
  なものを守る為に、少しくらい嫌なことも我慢して、一生懸命生きて
  行くことが大事じゃないんですか。それが、人の義務じゃないですか。
  それが、人の道ではありませんか。」

寅「ホゥ、人の道と来たか。上等だよ。結構、毛だらけだね。いいか、博、
  人の一生なんて、儚いもんだよ。短いもんだよ。何時死んじゃうか、
  分からないんだよ。どうせ短い人生よ、嫌いなことを我慢だって、いやだね。
  俺は好きなように、行きたいね。好きな女に恋をして、パッと咲いてパッと散る、
  それでいいのさ、それが俺の人生よ。」

博「それは自分勝手です。無責任です。それじゃ、動物と同じじゃありませんか。」

寅「動物?、ヒロシ、お前、それを言っちゃぁおしまいよ。」
こんな、会話。「フーテンの寅さん」にはありそうな場面ですね。
これを易学的に見ますと、八卦の艮(ごん)山の卦と兌(だ)沢の卦とを考えて下さい。
山の性質である努力型の要素が強い人と、沢の性質である自由人型の要素が強い人の会話です。

「艮の卦と兌の卦」についてはhttp://blogs.yahoo.co.jp/kanouyuukou/4647899.html

この二卦は相対とともに相待です。寅さんの家族も寅さんと本気で対立してはいないのです。困った存在ではありますが、本当は、寅さんが大好きなのです。勿論、寅さんも博さんにはいつも感謝しているし、この家族が大好きなのです。相対と相待で調和がとれているのです。

寅さん映画が大ヒットしたのはこんな所にもあるのです。

(寅さん)才能と屈折。

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「男はつらいよ」第37作は「幸福の青い鳥」。マドンナは志穂美悦子、舞台は九州筑豊。

寂びれた炭鉱町の芝居小屋で一座を率いて旅から旅をしていた座長、
中村菊之丞の訃報を知る。
娘の美保(志穂美悦子)を訪ねて、思い出話で慰める。

その美保が身寄りも無い東京で暮らす為に出てきた。
柴又の寅さんと連絡が取れずに困ってしまう。

偶然知り合ったのが、同じ九州出身で画家を志す倉田(長渕剛)だ。
今は看板屋に身を置いている。
柴又に来た美保はとら屋の世話でラーメン屋に仕事を見つけがんばることになる。

倉田は何度もコンクールに落選をして、思い悩んでいる。
屈折した気持ちを美保にぶつけ、後で後悔する。

美保も素直には成れないが本心は倉田が気に掛かる。
そんな二人を後押しするのが寅さんとさくらである。
青春映画の一面もあった。
芸術を志してもなかなか芽が出ないものである。
そこで芸術家は悶々と悩み苦しむのである。

易学的に見ると。「八卦の説明」を参照して貰いたいが、坎の卦と離の卦の関係である。
坎の卦は水であり悩みに陥る意味がある。離の卦は火であり文化、文明、開花の意味がある。
この二つの卦は相対とともに相待である。表と裏の関係でもある。
芸術に限らず、スポーツも仕事も苦労無くして成功は無いように易学上も出来ているのです。

坎の卦と離の卦についてはhttp://blogs.yahoo.co.jp/kanouyuukou/4648137.html

才能を開花させるためには、どんな世界でも努力が必要ということの様ですね。やっぱり、易は良いことを教えてくれますね。

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