ゲンさん雑記帳

門を出れば 我も行く人 秋のくれ

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続々・万葉ラブソング

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あかねさす 紫野ゆき 標野(しめの)ゆき 野守は見ずや 君が袖ふる


紫の にほへる妹(いも)を にくくあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも



近江で天智天皇が薬草狩りを行なったとき、額田王(ぬかたのおおきみ)と天智天皇の弟、天海人皇子(おおあまのおうじ)との間に詠み交された歌である。

意訳するとこういうことだ。

   紫の草の生えるこの狩場で、あなたは私に袖を振ってらっしゃいますが、
   そんなことをすると野守に見つかってしまいますよ。
   (ひいては天智天皇に知られてしまいますよ)

   紫草のように匂やかなあなたのことを憎く思うなら、
   人妻となったあなたに袖を振ったりするものですか。
   (別に兄に知られたってかまやしないさ)


額田王はかつて天海人皇子の愛人であったが、現在は天智天皇の寵愛を受けてる身なのだ。

天皇主催の狩場でなんとも大胆なやりとりである。

その頃酒宴の席で、天海人皇子が長槍を持ち出して暴れるという事件もあり、額田王をめぐっての三角関係が原因か、と勘ぐる向きもあったようだ。


しかし、この歌をやりとりしたときは額田も天海人も40前後。

今更恋だ、愛だ、とのぼせ上がる年でもない。

むしろ、酒の席の座興として歌ったのだという解釈の方が当を得てるようだ。



そう思って改めてこの歌を詠んで見ると、如何にも遊び心が感じられる。




ネタ本;「歴史をさわがせた女たち(日本編)」(永井路子 著)

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砂の女 (1964)

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砂に棲む昆虫を探しに海辺の村にやってきた学校教師(岡田英次)

村人に世話してもらった宿は蟻地獄のような砂の底にある半ば朽ちかけた家。

彼を出迎えたのは30前後の女(岸田今日子)

女は夜通し砂掻きをする。

翌朝、彼が下りてきた縄梯子が取り外されていた。

砂掻きの働き手として捕えられたのだ。

男は女を人質にして村人と交渉しようとするが、逆に水の供給を断たれ屈服する。

しかし、表面上はおとなしく砂掻きをしながら脱出の機会を窺がう・・。


「砂掻きをするために生きているのか、生きるために砂掻きをするのかわからないじゃないか」
自由を求め脱出を試みる男。

「私の家ですから。別に外に出てもすることもないですし」
毎晩砂掻きに精を出す女。



女は安定を求める生き物なのか?


男はそこから出ようともがき続ける生き物なのか?




岸田今日子の妖しい魅力と独特の映像が印象に残った作品



原作は世界20数ヶ国語に翻訳された安部公房の同名小説

監督は実験的・革新的映像作家、勅使河原宏

カンヌ国際映画祭・審査員特別賞受賞作品

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続・万葉ラブソング

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恋ひ恋ひて あへる時だに 愛しきこと 尽してよ 長くと念(おも)はば



作者は大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)

「万葉集」に登場する女流歌人として、一番多くの歌を残しているそうである。


彼女の結婚経歴は穂積皇子(天武天皇の息子)から始まり、藤原麻呂(藤原不比等の息子)、大伴宿奈麻呂(異母兄)と続く。

他にも天武天皇の息子、大津皇子と草壁皇子に同時に愛されたこともあったようだ。

かなりもてもての女性だったのである。

そんな恋愛遍歴が彼女の歌にますます磨きをかけたようだ。


上の歌は次女の結婚相手に対し代筆したものといわれている。


「会っているときぐらい、愛の言葉をささやいて。くちづけを、愛撫をしてちょうだい。
  二人の仲を長く続けたいと思うなら」


まあ、なんとも率直な表現である。

ねんねのお嬢さんだとこんな歌は恥ずかしくて読めないだろう。

しかし、この歌を貰った相手はやに下がってだらしのないご面相になることは請け合いだ。


彼女にはこんな歌もある。


来むといふも来ぬときもあるを来じといふを来むとは待たじ来じといふものを



:「『今夜ゆく』と言ってこないときのあるあなただもの。そのあなたが『来ない』というんだから、『もしかしたら』なんて期待はしないわよ。『来ない』と言ってるんですものね」

来ない男を恨めしそうに歌ってるようにもみえるが、「別にあんただけが男じゃないわよ。わたし、浮気しちゃおうかな」と脅してるようにもとれる。

男としては心配になり、何とか算段をつけて女のもとに行きたくなる。


彼女は恋の歌にかけては抜群のテクニックをもっていたようだ。




ネタ本;「歴史をさわがせた夫婦たち」(永井路子 著)

万葉ラブソング

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別に私は古典の素養があるわけじゃない。

学校で習った古文、漢文、歴史、地理なんてどこぞに置き忘れてきちまった。

その後多少なりとも仕入れた知識は、小説、エッセイ、対談集、歴史読本、雑学本の類から。

なかでも永井路子さんの本は、戦国、幕末・維新に偏っていた私の歴史嗜好に別の目を開かせてくれた。

特に飛鳥、奈良、平安、鎌倉時代の豆知識は彼女の著作に拠るところが大きい。


つまらぬ前置きはこれくらいで、万葉のラブソングを御紹介。


吾はもや 安見児えたり 皆人の 得がてにすとふ 安見児えたり



作者は藤原鎌足。

そう、中大兄皇子と共に大化の改新を成し遂げた大立者である。

大意はそのまんま。

「俺は、采女の安見児をもらったぞ。誰も手に入れることが出来なかった、安見児を我が妻としたぞ」

と、まあ恋の勝利を手放しで喜んでいる歌なのだ。

もっとも、ただライバルに打ち勝って意中の女性を物にした、という単純なものではないらしい。

永井路子さんの注釈によるとこうだ。

采女というのは宮廷に使える女官で、地方の豪族から天皇に献じられたものであり天皇の私物である。

臣下の分際で女官に手を出すのは、天皇の持ち物を盗む犯罪行為にあたる。

鎌足と采女の結婚が許されたのは異例中の異例のことなのだ。

つまり、この歌は恋の勝利というより、天皇の信任ぶりを誇示するものだ、というわけだ。


それにしても、技巧も何もなく、これだけストレートに喜びを現した歌もめずらしいのではないか。


鎌足のおっさんにはぐっと親しみが湧いてくる。



ネタ本;「にっぽん亭主五十人史」(永井路子 著)

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バレーボールをよくご存知ない方に簡単な説明を。

バレーボールの国内リーグは1部にあたるプレミアリーグと2部にあたるチャレンジリーグに分かれている。(名称は今期から変更)
プレミアリーグ女子に限って話を進めると、参加チームは10チーム、それぞれ各チームと3試合ずつ、計27試合おこなう。
上位4チームがファイナルラウンド進出。
ファイナルラウンドは4チーム総当たり戦をおこない、さらに上位2チームが4月15日、一発勝負で優勝を決めるというものである。

さて東レアローズだが、このチームはまずメンバーが若いということが上げられる。
キャプテンの向井久子だけが78年生まれで他のメンバーは皆80年代生まれである。
30才代のベテラン選手を抱えるチームの多い中、東レの平均年齢の低さが目立つ。

そんな若いチームであるが、全日本のメンバーを3人抱えている。
大山加奈、荒木絵里香、木村沙織の3名である。
大山加奈は最近故障がちで、リーグ戦にも出場できない状態であるが、荒木、木村は全日本でもレギュラーの座を確保している。

この3人は出身高校が同じ下北沢成徳高校(旧成徳学園高校)なのだ。
下北沢成徳高校の出身者は他に大山加奈の一つ違いの妹・未希、1学年下で木村と同級生の佐藤美耶がいる。
荒木は大山加奈の同級生であるから、この5人は同時期に高校でバレーをやってたわけだ。
ちょっとした学閥である(笑)

高校時代の歴代キャプテンは大山加奈、大山未希、佐藤美耶。
加奈と未希の時春高バレーを制覇。
3連覇に挑んだ佐藤・木村の前に決勝で立ちはだかったのが長崎の九州文化学園高校。
この時のキャプテンが高田ありさで彼女も東レに入部してるのだから豪華なものだ。
先日の試合で大山加奈を除く5人が先発していた。
リベロは高田ありさの高校の1年先輩濱口華菜里。
これに大山加奈が加わると2〜4年前に高校バレーを沸かせたメンバーばかりとなってしまう。

妹の未希は東レに入部後セッターに転校した。
身長は178cm。高校時代はもちろんアタッカーである。
今期正セッターの児玉が引退したことにより先発で出場することも多い。
まだまだぎこちないが大型セッターとして花開いて欲しい。

成績の方であるがファーストレグは6勝3敗とまずまずだったが、セカンドレグに入って3連敗と調子を落としてた。
ところが昨日はファーストレグに0−3と1セットも取れず敗れていたパイオニア相手に逆に3−0とシャットアウト勝ち。
特に3セット目は13−19の6ポイント差を逆転しての勝利。
この調子で今後も戦ってもらいたい。


*画像は大山加奈選手。
 Vリーグの公式ホームページからお借りした。
 http://www.vleague.or.jp/

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