ゲンさん雑記帳

門を出れば 我も行く人 秋のくれ

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「舞踏の褒美」
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「おまえに口づけしたよ、ヨカナーン」
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オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の挿絵です。

学生時代、岩波文庫版で挿絵を見て以来、その妖しい画風がずっと記憶に残っておりました。

絵を理解していただくため、あらすじを書いておきます。


ユダヤのヘロデ大王は弟フィリポスの妻、ヘロディアを奪って自分の妻とするが、
これを「神の教えに背くものだ」と非難した預言者ヨカナーン(ヨハネ)は投獄されてしまう。

このヨカナーンにぞっこん惚れてしまったのがフィリポスとヘロディアの間に生まれた娘サロメ。

ところがヨカナーンは「不義を犯した女の娘」と全く取り合ってくれない。

思い余ったサロメは舞踏の褒美にヨカナーンの首を所望。

ヘロデ大王は「他の物にせよ」と翻意を促すがサロメは聞き入れず、
結局ヨカナーンの首は刎ねられてしまう。

皿に載せられたヨカナーンの首に向かい、

「おお、ヨカナーン、おまえが悪いんだよ」

「さあ、唇づけをさせておくれ」

それを見ていたヘロデ大王が、

「・・・あの娘を殺せ」


と、まあこんな筋書きでありました。

題材を取った新約聖書には「サロメ」という名は出てこず、ただ母親の言い付けに従ってヨハネの首を望んだだけ、と書かれているようです。


さてビアズリーですが、仕事上や私生活で色々と問題をおこしており、自尊心の高い、皮肉屋であったことが伺えます。

この作品の挿絵を描くようビアズリーに勧めたのは作者ワイルド自身でしたが、ビアズリーはワイルドを揶揄する内容の挿絵を描いてワイルドを怒らせてもいます。

「ヘロデ王の目」のヘロデ王、「月の中の女」などがそうですね。

ベルレーヌやランボーに代表される時代の風潮(デカダンス)といったものもあったでしょうが、幼少の頃から病弱で常に死というものを意識していたであろう彼の、厭世的・自虐的な心が描かせた作品なのかもしれません。


*下記のサイトに他の挿絵もあります。
ttp://www.geocities.jp/riped_sin/beardsley.art.html

【その他参考】


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