ゲンさん雑記帳

門を出れば 我も行く人 秋のくれ

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夕やけ番長

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「木曽中・クソ中・不良中」と呼ばれる悪名高き中学校に転向してきた赤城忠治の活躍を描く学園漫画。
赤城忠治は勉強は苦手だが、スポーツ万能でケンカの天才。
両親は二人とも柔道の達人であったが、冬山で若者達を雪崩から救う為命を落としてしまう。
その時のトラウマで夕やけをみるとセンチになってしまう。

彼のライバルとして現れるのは、番長連合を仕切る影の大番長で邪道空手の使い手・綾小路弘、独房の壁を叩いて拳を鍛えたという少年院のボスだった黒部搭介、サーカスのブランコ乗りで驚異的な握力を誇る天馬、高校空手界のチャンピオン・鮫川巨鯨など。
それぞれのライバルがいろんな背景・環境を背負っており、単なる敵役にとどまらなかった。

赤城忠治はケンカに強いだけでなく友情に厚く、思いやりの深い男である。
小瀬小次郎という同級生がいる。
番長連合の一員で、腕力はないがこせこせと要領良く立ち回り、何とか赤城をやっつけようとするが、結局は赤城の魅力に負け彼を慕うようになる。
ところが赤城によって番長連合が解散させられ、恐怖から開放されると一般学生の怒りが小瀬に向かう。
そこで赤城は、室生犀星の小説「あにいもうと」に倣うが如く、自らが小瀬を徹底的にいたぶることにより、小瀬に同情、自分に憎しみが向けられるようにしむける。
しかも夜の学校でそれとわからぬよう小瀬の身代わりとなり制裁を受けることまでする。

     男というものは斯くありたい、斯くあるべきだ。

     少年の私にとって「赤城忠治」は理想の男像であった。


この作品は1967年から1971年にかけて月刊誌「漫画王」に連載されている。
毎月貸本屋に並ぶのを楽しみにしていたものだ。
原作は梶原一騎、画は庄司としおである。


余談であるがこの頃は通称「スポ根」(スポーツ根性)漫画の全盛期であり梶原一騎は多くの原作を手がけている。
少年マガジンには「巨人の星」(画・川崎のぼる)、「あしたのジョー」(高森朝雄名義・ちばてつや画)、「空手バカ一代」(画・つのだじろう・影丸譲也)、少年キングには「柔道一直線」(画・永島慎二)などが連載されていた。

余談の余談であるが「空手バカ一代」の影響もあり極真空手がブームになった。
(確か「漫画王」にも同時期「虹をよぶ拳」(画・つのだじろう)が連載されていたはずである)
少し後には「史上最強の空手」といったタイトルで映画も作られた。
私も習おうと思ったが、空手が「一撃必殺」ならケンカ相手に大怪我をさせてしまうのではないか?
と妙な深読みをして、断念した記憶がある。

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