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歌舞伎発祥は、いつ?
歌舞伎を初心者に講義する際、出雲の阿国や傾(かぶ)き者といった、近世初頭(17世紀)の芸能から説き起こすのが通例となっているようですが、私は腑に落ちないのです。
「かぶき(者)」といった言葉が一般的に使われていた時代のせいか、歌舞伎草創期(とされる17世紀初頭)から元禄期くらいまで(18世紀初頭)の舞台芸術を、歌舞伎の歴史として、学校でもカルチャーセンターでも教えているというのが実状ですが、今われわれが歌舞伎と呼んでいるのは、どうみても18世紀以降の産物です。17世紀の作品で上演されているのは『暫(しばらく)』(1697)くらいのものではないでしょうか。
回り舞台やセリ、スッポン(花道のセリ)など歌舞伎劇場の独特な舞台機構も、18世紀に道頓堀の劇場で発明されています(回り舞台は幕末期に西欧へ紹介され自動車のターンテーブルに応用されました)。
まだ野天の小屋だった17世紀の芝居は現在に伝わっておらず、上演もされていないのが実情です。
第一、阿国というのは女優であって、歌舞伎を色濃く特色づけている「女形」ではありません。もし阿国の念仏踊りが歌舞伎のルーツというのなら、一遍上人の踊り念仏(13世紀)こそ歌舞伎の祖ではないかと、歌舞伎俳優の片岡我當氏などは反論しているほどです。
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