人の心の中には、必ず天使と悪魔が共存しています。

かなりのお久しぶりのUPです、相変わらずの不定期更新ですがお付き合い下さい・・・m(__)m

持病

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シムジア皮下注200mgシリンジ

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。
 
副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出す事が大切です。
 
この為に、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
薬価=1筒あたり¥71297円/2週間
剤形=プレフィルドシリンジ入りの無色〜黄色を呈する澄明〜乳白色の注射剤
シート記載
 
製薬会社 アステラス製薬株式会社
 
主成分(一般名) セルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)(Certolizumab pe
 
gol(genetical recombination))
基本情報

この薬の作用と効果について

関節の炎症や痛み・腫れ、そして関節破壊を引き起こす代表的な物質だと
 
いわれているTNFα(腫瘍壊死因子α)の働きを抑える事により、関節リ
 
ウマチの症状を改善し、関節破壊の進行を防ぎます。
通常、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止
 
を含む)の治療に用いられます。
 

次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。

以前に薬を使用して、掻痒、発疹などのアレルギー症状が出た事がある。
 
感染症またはその疑い、活動性結核または結核の既往歴、脱髄疾患(多
 
発性硬化症等)又はその既往歴、うっ血性心不全、血液疾患(汎血球減
 
少、再生不良性貧血等)又はその既往歴、間質性肺炎の既往歴、B型肝
 
炎ウイルスキャリア、直前に生ワクチンを接種した。
 
妊娠または授乳中他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱
 
めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も
 
含めて注意してください)。
 

用法・用量(この薬の使い方)

通常、成人は主成分として、1回2シリンジ(主成分として400mg)を初回、2
 
週後、4週後に皮下注射し、以後1回1シリンジ(200mg)を2週間の間隔で皮
 
下注射します。
 
なお、症状安定後には、1回2シリンジ(400mg)を4週間の間隔で皮下注射
 
することもあります。
 
必ず指示された使用方法に従ってください。
 
室温に戻してから使用してください(通常、室温に戻すには30分程度必要
 
です)。
 
注射をする部位はお腹、太もも、上腕部です。
 
患者さん、ご自身で注射される場合は、お腹か両太ももに注射して下さ
 
い。
 
ご家族の方が注射する場合は、上腕部も可能です。
 
1回2シリンジ注射する場合は、1本目と2本目の注射箇所を変えて下さい。
 
皮膚に痛みや赤みがあったり、ケガをしていたり、硬くなっている部位は避
 
けて下さい。
 
注射し忘れた場合は、医師に連絡をとり、指示を受けて下さい。
 
誤って多く注射した場合は医師または薬剤師に相談して下さい。
 
医師の指示なしに、自分の判断で注射するのを止めないで下さい。

副作用

主な副作用として、鼻咽頭炎、上気道感染、咽頭炎、気管支炎、帯状疱
 
疹、肝機能異常などが報告されています。
 
この様な症状に気付いたら、担当の医師または薬剤師に相談して下さい。
 
まれに下記の様な症状が現れ、[ ]内に示した副作用の初期症状である
 
可能性があります。
 
この様な場合には、使用を止めて、直ぐに医師の診療を受けて下さい。
・発熱、悪寒、咳・痰 [敗血症、肺炎などの重篤な感染症]
・長引く咳・微熱、全身倦怠感、体重減少 [結核]
・呼吸困難、蕁麻疹、意識消失 [重篤なアレルギー反応]
・視力低下・複視・痺れ・痛み・運動麻痺 [脱髄疾患]
・発熱、空咳、動いた後の息切れ [間質性肺炎]
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。
 
上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談して
 
下さい。
 
薬価=1筒あたり¥71.957ー1回/2週間を身体障害者手帳2種2
 
級を頂いたお陰で、¥600−で受けれる事になりました・・・
 
薬効が有り次第、プレドニンを止め、プレドニンの副作用の糖尿病の
 
薬も止め、高血圧の薬も止める事が出来ます・・・
 
早く、薬効が出ると良いな〜、でも変形性の膝関節症の痛みとは闘
 
ないといけないだろうけど、毎月の医療費2〜3万円が、600円で
 
む事になっただけでも幸いです・・・
 
次回は2週間後です、副作用の間質性肺炎に気を付けながら、治療
 
して行きたいと思います・・・

更年期障害

概説

 母性はその機能を発揮するために複雑な身体構造と生理機能を有し、しかも年代によって大きく変化します。人生における大きな転換期は子どもから成人になる思春期と、成熟期から人生の終結に向かう更年期です。
更年期とは、生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期をいい、卵巣機能が衰退しはじめ消失する時期にあたります。
閉経とは卵巣機能の消失によって起こる月経の永久的な閉止をいい、自然閉経と人為的閉経(医原的閉経)があります。
自然閉経とは卵巣機能の自然消失に伴い起こった閉経のことで、更年期婦人において明らかな原因がなく月経が1年以上ない時は閉経と思われます。
人為的閉経(医原的閉経)は手術などで両側卵巣を切除することによって起こる閉経のことで、子宮のみを摘出し卵巣が残っている場合は含まれません。
日本人の閉経の正常範囲は45歳から56歳で、平均閉経年齢は51歳です。
初経、妊娠・出産、閉経といった女性特有の体の働きを支配しているのが卵巣から分泌される女性ホルモン、とくに卵胞ホルモン(エストロゲン)です。

エストロゲンは40歳頃より低下しはじめ、閉経後も数年間は産生されていますが、更年期障害はこのエストロゲンの分泌が急激に減少することによって起こります。


症状

様々な身体的症状および精神神経症状が現れるのが更年期障害の特徴ですが、エストロゲンの低下に伴い急速に発現する早発症状と、閉経後数年から10年以上してから発生する遅発症状とがあります。

[1]早発症状
のぼせ(hot flash)、ほてり、冷え症、発汗異常、動悸、めまい、うつ状態、イライラ感、不眠、頭痛、手足のしびれ、蟻走感 (ぎそうかん)など

[2]遅発症状
性交痛、萎縮 性(老人性)腟炎、尿道炎、尿失禁、皮膚委縮、肥満、腰痛、肩こり、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、骨量減少症、動脈硬化症など

診断

 更年期障害の症状は不定愁訴 (ふていしゅうそ)です。

まず、器質的疾患(内科疾患や精神神経科疾患)を除外し、エストロゲンの低下と性腺刺激ホルモン(黄体化ホルモン/LHと卵胞刺激ホルモン/FSH)の上昇を測定することによって診断します。
また、更年期の状態を客観的に評価し、自己診断するために簡略更年期指数(SMI)がよく用いられています。

表1:簡略更年期指数による自己採点の評価法
表2:簡略更年期指数(SMI)
 

標準治療

1)ホルモン補充

図:HRTの代表的な投与法

主に閉経前後の女性はA、Bの周期的併用法で治療することが多く、この治療法では月経があります。

閉経後数年たっている場合はCの持続的併用法で治療します。月経はありません。
乳ガン(既往も含む)・子宮内膜ガン患者、血栓症 ・塞栓症の既往をもつ人、重篤 (じゅうとく)な心疾患、肝疾患や腎疾患をもつ人はホルモン補充療法を受けることができません。

子宮筋腫・子宮内膜症をもつ人、高血圧症、インスリンを必要としている糖尿病患者、原因不明の子宮出血のある人は産婦人科医と相談しましょう。
また、胆石症、片頭痛のある人、ヘビースモーカー、肥満の人は注意しながら治療を受ける必要があります。

[1]エストロゲンの性器外作用
エストロゲンは、女性ホルモンとして女性の二次性徴や生殖機能に必須であるばかりではなく、脳神経や免疫組織、脂質代謝、血管、骨、皮膚などの多彩な臓器に作用を及ぼしていることが知られています。

また、高脂血症 、動脈硬化、骨粗鬆症、アルツハイマー病などの疾患にも深く関係しており、これらの疾患の予防、治療に用いられることがあります。

[2]エストロゲンと発ガンとの関係
閉経後女性にエストロゲンを単独で投与 した場合、子宮内膜ガンの発生率が約2倍に、一方、エストロゲンとプロゲストーゲンの同時投与 を行った場合には1/3になったという報告があります。

子宮がある場合は、併用療法が好ましいです。
また、エストロゲンは子宮内膜と同様に乳腺組織に対する増殖作用をもっています。
エストロゲン単独療法、プロゲストーゲンとの併用療法のいずれにおいてもHRT(ホルモン補充療法)の期間が長くなると乳ガンの危険性は増加します。

ホルモン補充療法中は、子宮内膜細胞診 と乳ガン検診を定期的に受けるようにしましょう。

表3:HRTに用いられる主な薬剤

2)漢方薬療法
ホルモン補充療法が禁忌 (きんき)の人や希望しない人は漢方製剤で治療する場合があります。

よく使用される漢方薬には次のようなものがあります。

表4:漢方薬

3)食事療法・運動療法
高脂血症 や骨粗鬆症を予防するためにもバランスのとれた食事と適度の運動が重要です。

4)精神神経科でのカウンセリングや、精神安定剤、抗うつ剤などの投与 を受ける場合もあります。

※「標準治療」は診療活動をする専門医により行われている一般標準的な治療法の解説です。
厚生労働省や学会で作成した「ガイドライン」そのものではありません。
 

生活上の注意

 更年期はホルモン環境などの身体的な変化に加えて、心理的、精神的にも大きな変動のある時期で、閉経による女性性の喪失感、老化による容貌・容姿の変化、老化に対する不安、ガンや成人病に対する不安などによる葛藤があります。
また、社会的にも夫の社会的活躍や子どもの成長による親離れによって家庭や社会からの疎外感や孤独感を味わったり、夫の定年問題、近親者や友人との死別、子どもの離反(就職・結婚)などによる淋しさを感じやすい状況がうつ状態を助長することがあります。
一方、更年期は体力、性的能力、生殖機能は衰えますが、知的能力、情緒面ではピークを迎え、この年齢にある女性は人間として最も円熟し、能力を発揮できる時期でもあります。
適切な治療を受け、快適に過ごすようにしましょう。

不安神経症

概説

 不安や恐怖といった感情は誰でも経験するものですが、いざ定義するとなると簡単ではありません。
とりあえず、不安とは「漠然とした未分化な恐れの感情」で、恐怖とは「はっきりとした対象に対する恐れ」と一応の区分がされています。
また、不安には健康な人の経験する不安と病的な不安があります。
健康な不安とは、[1]ふさわしい理由、状況がある、[2]言葉で表現可能である、[3]人にわかってもらえる、[4]あまり長く続かない、というものです。
それに対して病的な不安とは、[1]しかるべき理由がない、[2]言葉で表現するのが難しい、[3]人にわかってもらえない、[4]かなり長く続く、いったん消えてもまた再現するという特徴をもっています。

不安・恐怖は、本来外敵の危険を察知して身の安全を守るための警報システムですが、これが過敏に反応しすぎたり、自分でコントロールできなくなった時には、いろいろな障害が生じ社会生活を送る上で支障をきたすようになります。


症状

 不安神経症の症状には、精神的症状と身体症状があります。

精神症状 としては、不安、過敏、焦燥(しょうそう)、緊張、混乱、抑うつ などがあり、身体症状としては、動悸、頻脈 (ひんみゃく)、胸部不快感、胸痛、息切れ、呼吸困難、めまい、ふらつき、下痢、腹痛、不眠、しびれ感などいろいろな自律神経症状 があります。

また、行動上の問題としては、ある状況や空間を怖がる、社会適応 がうまくいかない、アルコールや薬物に依存するなどがあります。


診断

 不安神経症は、最近では急性 の不安発作(パニック発作)を繰り返すパニック障害と、慢性的に不安感と同時に様々な身体症状を訴える全般性不安障害の2群に分けられています(パニック障害については「パニック障害」の項参照)。

全般性不安障害の診断基準は、過剰な不安と心配が6カ月以上にわたって続くこと、それを自分でコントロールが難しいと感じていること、下記の6つの症状のうち3つ以上あることです。
[1]落ち着きのなさ、緊張感、過敏、[2]疲労しやすいこと、[3]集中困難、[4]易刺激性 、[5]筋肉の緊張、[6]睡眠障害。

そして、これらの症状が身体疾患やほかの精神障害によるものではないことが前提です。
 

標準治療

 不安神経症の治療は、薬物療法と心理療法 です。薬物療法としては、ベンゾジアゼピン系抗不安薬がよく効くので、たいていの場合はある期間抗不安薬を飲むことで精神症状 も身体症状も改善します。

しかし、心理的葛藤やストレスを抱えている場合、性格的にもともと神経質でちょっとしたことに過敏に反応しやすい人は、何らかの心理療法 を受ける必要があります。

心理療法 には、一般的な心理療法 (カウンセリング)、行動療法認知行動療法 あるいは精神分析療法 などがあります。

また、自律訓練法 などのリラックス法を習得して、セルフコントロールに心がけることも大切です。

●標準治療例
[1]不安の軽い場合
・リーゼ(5mg)  1回1錠1日3回(毎食後) あるいは
メイラックス(1mg)  1回1錠1日2回(朝夕)

[2]不安の強い場合
・ソラナックス(0.4mg)  1回1錠1日3回(毎食後) あるいは
デパス(0.5mg)  1回1錠1日3回(毎食後)

[3]心気症 状がある場合
・レキソタン(2mg)  1回1錠1日3回(毎食後)

[4]抑うつ を伴う場合
・抗不安薬にパキシル(10mg)  1回1錠1日1〜2回を加える。

[5]不眠を伴う場合
就寝 前に睡眠導入薬ハルシオン0.125mg〜0.25mgを追加する。

※「標準治療」は診療活動をする専門医により行われている一般標準的な治療法の解説です。
厚生労働省や学会で作成した「ガイドライン」そのものではありません。
 

生活上の注意/予防

 日頃からストレスをためない、過労にならない、生活のリズムを整える、運動や休養を十分にとるなど一般的な健康法が重要です。
そして、一人でくよくよ考えることはよくないので、誰かに気軽に相談できるようにすることが大切です。

卵巣嚢腫

概説

 卵巣は、人体のうちで最も様々な種類の腫瘍ができる臓器です。

広い意味での卵巣嚢腫は、液体が卵巣内にたまった「貯留嚢胞 (ちょりゅうのうほう)」と呼ばれるものと、「腫瘍(しゅよう:新生物)」に分けられますが、貯留嚢胞 は、数カ月以内に自然に消えることが多く、本当の卵巣嚢腫ではありません。

一方、腫瘍は、嚢胞 性腫瘍(中に液体のみがたまった腫瘍)と充実性腫瘍(塊〈かたまり〉があるもの)に分けられ、卵巣にできた良性の嚢胞 性腫瘍を「卵巣嚢腫」と呼んでいます。

卵巣嚢腫は、卵巣腫瘍全体の約80%を占めています。
主な卵巣嚢腫には、淡黄色透明のさらさらした液体が溜まった「漿液(しょうえき)性嚢胞 腺腫:serous cystadenoma」、どろっとしたムチンと呼ばれる粘液が産生される「粘液性嚢胞 腺腫:mucinous cystadenoma」、脂肪や歯、髪の毛などが詰まった「成熟嚢胞 性奇形腫(皮様嚢腫):mature cystic teratoma」があります。

また、子宮内膜症によってできる「卵巣チョコレート嚢胞 :chocolate cyst」(卵巣に発生した内膜症組織から月経と同時に出血し、血液が貯留していってできるもの)も、卵巣嚢腫の1つとして扱われています。


症状

 いずれの卵巣嚢腫もほとんど自覚症状 がなく、婦人科や内科の超音波検査やCT、MRI などの画像診断で偶然みつかります。

あるいは、もともと母指頭大だった卵巣が成人頭大ほどの大きさになり、腹部が膨隆してきて初めて気づきます。

人間の体の中で、最も大きな腫瘍を形成するのが卵巣嚢腫といえ、とくに粘液性嚢胞 腺腫は巨大になるので知られています。
ときには、卵巣嚢腫の根部(卵管や靭帯〈じんたい〉などの部分)で茎捻転(けいねんてん)を起こして、激烈な痛みが出現し、救急車で入院、緊急手術となるケースもあります。
チョコレート嚢胞 は、子宮内膜症の症状としての月経痛や腰痛、腹痛、排便痛、性交痛などを伴うことが多く、チョコレート嚢胞 の破裂を起こすと、骨盤内に腹膜炎を起こし緊急手術や入院治療が必要となります。


診断

 超音波検査、MRI 、CTなどの画像診断で診断します。

経膣超音波検査(膣に細い超音波プローべを挿入して調べる検査)をすれば、ごく小さな卵巣嚢腫でも発見できますが、経腹超音波検査(膀胱内に尿を充満させ、腹壁上から卵巣をみる検査)や経直腸超音波検査でも、卵巣を観察することができます。

より詳細な情報は、経膣超音波検査のほうが得られやすいでしょう。
MRI やCTは、子宮や骨盤、腸などの周辺臓器との関係、内部の貯留物の診断に役立ちます。

また、患者にとってもこれらの画像はみやすく、卵巣嚢腫の大きさや様子が理解しやすいでしょう。
血液検査では、腫瘍マーカー の測定をします。

CA125、CA19-9CEA 、AFPなど卵巣腫瘍で異常値のでやすいマーカーをいくつか調べ、悪性 の可能性が低いならば、嚢腫のみを摘出する治療を考えます。

つまり、画像で充実性部分がまったく見当たらず、患者の年齢が若く、マーカーが低値ならば良性と推定するのです。

しかし、最終的には、摘出した腫瘍を病理組織検査で調べ、悪性 の所見がないことを確認しなければ、良性の「卵巣嚢腫」であったという確定診断 にはなりません。

 

標準治療

 最近では腹腔鏡 (ラパロスコープ)を使う卵巣嚢腫摘出術が多くなってきています。

腹腔鏡 による摘出法の利点は、傷口が1〜2cmと小さく、手術後が楽なことです。

全身麻酔 下で行いますが、手術の翌日からふつうの食事ができ、トイレにも行けます。入院期間は3〜4日ですみます。

腔鏡 下手術にも、健康保険が使えます。
悪性 の可能性が否定できない、あるいは以前に腹部手術の既往があり癒着 が予想される、妊娠中であるなどの場合には、開腹手術が必要です。

その場合も、嚢腫部分のみ摘出し、卵巣の健常部分を残せることがほとんどですし、もし捻転などで片側の卵巣を切除しなくてはならない場合にも、もう片方の卵巣を残せばホルモン分泌機能も、妊娠能力も保てます。

※「標準治療」は診療活動をする専門医により行われている一般標準的な治療法の解説です。
厚生労働省や学会で作成した「ガイドライン」そのものではありません。
 

予後

 良性ならば、卵巣の正常部分を残し、嚢腫の部分だけを摘出して治癒します。もし摘出した標本の組織病理検査で、一部でも悪性 の所見が認められた場合は、卵巣ガンの治療に準じます。治癒すればその後の妊娠も可能です。


生活上の注意

 茎捻転や破裂を起こして緊急手術となり、卵巣を摘出するしかなくなるよりも、毎年検診を受けて超音波検査で卵巣の腫大(腫れ)がないことを確認しておくほうがずっと安心です。
若い女性でも卵巣嚢腫ができることがよくありますので、10代後半から年に1回、超音波検査を含んだ婦人科検診を受ける習慣をつけましょう。

とくに、妊娠してから卵巣嚢腫がみつかって妊娠中にやむなく手術する人もよくいるのですが、妊娠前から婦人科検診を受けておいたほうがいいのです。
もし卵巣嚢腫がみつかった場合、3〜6カ月ごとに超音波検査と腫瘍マーカー を調べ、経過をみていきます。

5〜6cm以上に腫大してきたら、茎捻転の危険性が高まりますので、腹腔鏡 などでの治療を考慮して下さい。

チョコレート嚢胞 (子宮内膜症)は、低用量ピルで進行の抑制が可能です。
また最近、40歳代以上の方のチョコレート嚢胞 に1〜2%の確率でガン(明細胞ガン)が発生するとの統計があり、注意が必要です。

子宮筋腫

概説

 子宮は内側から、粘膜、筋肉、漿膜(しょうまく)で構成されています。
粘膜は子宮体部では子宮内膜と呼ばれ、受精卵が着床する場所(胎児のベッド)です。
妊娠しなければ毎月はげ落ちて子宮外に出てきます。
これが月経(生理)です。
女性ホルモン(エストラジオールとプロゲステロンの2つがあり、その内のエストラジオール)の影響を受けて、筋肉細胞が増加・腫大する病気が筋腫です。

原因は、筋肉細胞のエストラジオールに対する感受性 が強いか、エストラジオールの量が過剰か、またはその両方かです。

筋肉の増大の仕方は、子宮全体が大きくなる場合、局所 的に筋肉が増大する場合など様々です。

厳密に診断すると、30代女性の3人に1人は筋腫があります。

いずれにしても体内のエストラジオールが原因ですから、閉経(卵巣内の卵からエストラジオール分泌がなくなる)すれば、筋腫は自然に縮小します(治ります)。


症状

 症状は、子宮筋腫のできている場所に依存します。

[1]過多月経
月経血量が増えます。
とくに粘膜下筋腫にみられます。

当然、月経も遷延 (せんえん)します。

[2]貧血
過多月経、月経遷延 の結果、貧血になります。

症状としては、立ちくらみです。Gn-RHアゴニスト(リュープリン、スプレキュア、ゾラデックス、ナサニールなど)により閉経させるか、低用量ピルで月経血量を減少させることができれば貧血は改善します。
ただし、粘膜下筋腫の状態によっては、Gn-RHアゴニストや低用量ピルで管理不可能な場合もあります。
いずれにしても、鉄剤の補強は必須です。
貧血が続くと、血が薄くなった分血液を多く送り出さなければいけないため心臓に負担がかかり、次第に心臓が肥大してきます。

Gn-RHアゴニストや低用量ピル量で出血量を管理できない場合は手術(筋腫核出術)が適応 となります。

[3]月経痛、下腹部痛、腰痛
筋層内筋腫で4cm以上、漿膜下筋腫で7cm以上の場合、頸部筋腫などで、これらのいずれかの症状が出る場合もあります。

また、月経時にこのような症状がある場合は、子宮内膜症が合併していると考えたほうがよいでしょう。

[4]頻尿(ひんにょう)
子宮筋腫が前方に発育すると膀胱を圧迫し、頻尿になります。

後方に発育した場合は、便秘になることもあります。

[5]腫瘤(しゅりゅう)を触れる
子宮筋腫が前方に発育した場合、あるいは筋腫を含めた子宮全体が巨大化した場合、自分でさわれますし、また見ただけでもわかるようになります。


診断

 婦人科の外来で「子宮筋腫」と診断された場合、重要な点は2つあります。

1つは、本当に子宮筋腫なのか、子宮肉腫 ではないのかという点です。

病気(とくに腫瘍〈しゅよう〉性疾患)は、病気が存在する臓器のすべてまたは一部を摘出(切除)し、ホルマリン固定して作成された病理組織標本を顕微鏡で観察して確定されます。

外来の診察の範囲(経膣超音波、内診、MRI など)では、子宮の筋層の一部を切除(生検)し、病理診断するわけではないので、「子宮筋腫」と確定診断 することは不可能です。

外来で子宮筋腫と推定される腫瘍を見つけた場合、正しい診断は「子宮腫瘍」、あるいは「子宮筋腫の可能性があります」とすべきです。
子宮の筋層に発生する腫瘍には、良性の「筋腫」とガンより悪性 度の高い「肉腫 」の2つがあります。

肉腫 の大半が筋腫と誤診されているのが現状です。

もし婦人科の外来で「筋腫」と診断されたら、患者さんは「肉腫 ではないのですね」と担当医に確認することが重要です。

肉腫 を子宮筋腫と誤診されたら、生命予後 は不良で、術後平均生存期間は1〜2年です。
第2に、筋腫と仮定した場合、子宮内膜との位置関係が重要です。子宮筋腫の因子 として、「大きさ」「筋腫の数」「場所」の3点があります。

これらの因子 の中で最も重要な点は筋腫のできている「場所」です。

子宮は妊娠し、胎児を育てる臓器ですから、胎児が着床するベッドである子宮内膜と子宮筋腫との位置関係(筋腫が子宮内膜に及んでいるかどうか)が重要となります。

子宮筋腫が子宮内膜に及んでいなければ、月経に関する異常(過多月経、月経遷延 、過多月経による貧血など)や妊娠に関する異常は起こりません。

ただし、大きさによっては、妊娠、出産の経過に影響を及ぼす場合があります。
しかしながら、筋腫が原因で妊娠しないということはまずありません。
一般的には筋腫の発生部位により、以下の4つに分類されす。

[1]漿膜下(しょうまくか)筋腫
子宮の外側に発育する筋腫です。
大きさが10cm以上に達する場合でも外向きに発育しているので、子宮内膜に無関係ですから貧血や月経に関する異常(過多月経、月経痛等)は認められません。

ただし、10cm以上に巨大化した筋腫は茎を有している場合があり、捻転(ねんてん)が起こり、激しい腹痛を伴う(急性腹症 )こともあり注意が必要です。

この場合は緊急手術になります。

[2]筋層内(きんそうない)筋腫
子宮の筋層内にある筋腫です。
小さい(3cm以下)と無症状です。
筋層内でも発育して大きくなる(4cm以上)と月経血量が増量し貧血になります。
これが内側へ成長してくると、粘膜下筋腫となります。

[3]粘膜下(ねんまくか)筋腫
子宮内膜を筋腫が下から持ち上げている状態です。

子宮内膜に影響しますから、月経に関する異常(過多月経、月経遷延 〈せんえん〉、過多月経による貧血、月経痛など)が出現します。

内腔へ飛び出した筋腫が伸びてきて膣へ顔を出してくると、筋腫分娩と呼ぶことがあります。
これをポリープと間違えて、外来で切除すると大出血する場合がありますので、取り扱いには注意が必要です。

[4]頸部筋腫
子宮の頸部にこぶができる筋腫です。
頸管(出口)が狭くなり、生理痛の原因になる場合もあります。
また、前方に発育すると膀胱を圧迫して頻尿になります。

子宮内膜と筋腫との位置関係から、粘膜下筋腫が一番困る筋腫で、大きさにかかわらず治療が必要です。
次いで筋層内筋腫と頸部筋腫が問題になります。
漿膜下筋腫は5cm以下であれば、通常の月経、妊娠、出産など、まず何も影響しません。
 

標準治療

1)保存治療
子宮筋腫で「症状」の項で述べた症状がある場合、乳ガンや子宮内膜症で使用するGn-RHアゴニスト(リュープリン、スプレキュア、ゾラデック)で約6カ月(必要なら6カ月以上1〜2年くらい)閉経させれば症状は多くの場合改善します。
子宮筋腫の縮小効果は様々で、7cmの筋腫が3cmくらいになることもありますが、消失することはありません。多くの場合ひと回り程度縮小します。
4〜5cmくらいまで縮小したら、低用量ピルを(妊娠を望む時期まで)継続し、縮小した子宮筋腫が大きくならないよう維持します。
また、もともと小さい筋腫の場合、妊娠可能な時期まで低用量ピルを服用すれば、増大を抑えることができます。

無症状の筋腫であっても、45歳以下で将来筋腫が増大すると症状が出現する可能性があると判断したら、同様に治療します。

2)手術
薬物療法で管理不可能な筋腫、または妊娠、出産の経過に影響すると判断された筋腫、および肉腫 の可能性を否定できない場合、手術(原則として筋腫核出術)が適応 となります。

[1]内服薬で月経過多が管理できず貧血も改善しない場合(多くは粘膜下筋腫)。

[2]Gn-RHアゴニストで縮小したものの、妊娠、出産の経過に影響を与える可能性が高い子宮筋腫(7cm以上、および頸部筋腫)の場合。

[3]35歳以上で妊娠を早期に望む症例で、筋腫が7cm以上の場合:患者さんとの相談の上、手術適応 を決めます。

この場合もGn-RHアゴニストを手術前に(短期間でも)行ったほうが手術の出血量が少なくなります。 

[4]疼痛 (とうつう)を伴う筋腫の場合:卵巣嚢腫(のうしゅ)の茎捻転(けいねんてん)と同様に急性腹症 を起こす場合は緊急手術となります。

[5]更年期前後から増大した筋腫の場合:この時期に大きくなる筋腫(子宮が大きくなる場合)は子宮筋腫ではなく、子宮肉腫 の可能性がありますから、直ちに手術をしたほうがよいでしょう。

※「標準治療」は診療活動をする専門医により行われている一般標準的な治療法の解説です。
厚生労働省や学会で作成した「ガイドライン」そのものではありません。
 

生活上の注意

[1]子宮筋腫と診断された場合、エストラジオール様作用のあるサプリメントは控えましょう。
筋腫が増大します。

[2]乳ガン検診を受けること:乳ガンも子宮内膜症も子宮筋腫もエストラジオール依存性です。
乳ガン患者の多くは子宮筋腫を合併しています。

筋腫があると乳ガンのリスクも高まりますから、マンモグラフィと超音波(触診 は不要)による乳ガン検診を年に一度は受けて下さい。

[3]筋腫と診断されたら、子宮の周囲の病気の見落としがないか確認すること:医師が気をつけることですが、大きな筋腫に気をとられて、その付近にあるかも知れない重大な病気(卵巣ガン、大腸ガン等)が見落とされる場合があります。

筋腫になった人は、卵巣ガン、大腸ガンにならないという決まりはありません。

子宮筋腫と診断された場合、卵巣腫瘍や子宮ガン(できれば大腸も)について説明をしてくれる医師であれば大丈夫です。

[4]肉腫 ではないことを明確にすること:繰り返しになりますが、本当に子宮筋腫かどうかということです。

子宮筋腫と診断されたら、「肉腫 ではないこと」「LDH(肉腫 で高くなる血液中の酵素)が高くないか」を確認して下さい。

子宮筋腫で婦人科にかかっている場合、診療のやりとりの中で、「肉腫 」と「LDH」という2つのキーワードが出ていれば、その医師が信頼できると考えていいでしょう。

表:筋腫と肉腫の鑑別を参考にして下さい。
自分の健康を管理するためには、何でも医師任せにしないで自分である程度勉強する必要があるのです。

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