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笹子トンネル崩落は尼崎事故-原発事故-関越道事故と同じく、 新自由主義が生み出した人災だ!(2/2)
【以下は同タイトル(1/2)の続きであり12月12日に加筆修正した】
JHに対する民営化攻撃は、笹子トンネル打音検査直後の2002年頃から本格化し、(1987年の国鉄分割民営化に習って)2005年10月にNEXCO3社と清算(債務返済)機構とに分割する民営化が強行された。この結果、維持管理部門の労働者はサービス部門に配転され、維持管理業務が大幅に縮小されたうえ外注化された。笹子トンネルの危険性を知る現場労働者たちは各地に飛ばされた。(当時、JH分割民営化攻撃の急先鋒を引受けた猪瀬直樹は、石原にその功績と腕力を買われて、いまは石原の後釜に座ろうとしている。)
2001年当時、笹子トンネルの設計〜施工を指揮監督したJH内でも打音検査結果を受けて侃侃諤諤の議論が重ねられたが、翌年からのJH民営化ドウカツの中で押しつぶされた。
こうして、本当は換気構造そのものを作りなおすべきであった笹子トンネルの検査結果はヤミに葬られた!
いまや、NEXCO中日本は6000億の収入のうち維持管理に5億(たったの0.08%だ)しか回さず、大半をサービスエリアの店舗拡大につぎこんでいるありさまだ。耐用年数切れの大波が押し寄せることを知りながら、最も重視されるべき保全部門を「事業収入」に結びつかないからという理由で、保全予算をゼロ化しようとしているのだ。三陸沖に巨大地震が近いのを知りながら、沿岸部に工場と住宅を作り続けたのと同じ新自由主義のやり方だ。
これは中日本だけの話ではない。すべての高速道路が同じ状態にある。先に分割民営化されたJRも同じだ。
今年4月に起きた関越道での深夜バス切断事故の時に指摘したように、いつでもどこでも同じような事故が起きる。今回の笹子トンネル崩落はその始まりにすぎない。特に、「99%(労働者階級)の安全より1%(資本家階級)のための金儲け」を最優先させている新自由主義政権のもとでは、今後、事故の規模も頻度も拡大し続けることは間違いない。事実、崩落4日後の12月7日、国交相・羽田は「年内に中央道の通行止めを解除しろ」とNEXCO中日本に命令した。誰が考えても、小手先の補修で崩落が止まるわけがないのに、だ!
ところが、NEXCO中日本は即座に「笹子トンネル下り線の天井板を全部撤去して大型ジェットファンを設置することで年内復旧可能」と回答した。「天井板の即時全面撤去」とは国交省とNEXCO資本がグルになった証拠いんめつに他ならない!つまり、2001年にやるべきだったことを崩落が起きた後にコッソリやって責任を逃れようという魂胆なのだ。
語るに落ちた、とは正にこのことだ。「天井板の即時全面撤去」回答は、今回の崩落責任が自らにあることを自白したものである。天井板崩落は、新自由主義による犯罪であるといっても決して過言ではない。
NEXCO中日本は、「下り線を1車線ずつの対面通行にする」と言っているが、これは新たな人災を引き起こす可能性が高い。①対面交通による正面衝突事故②大型ジェットファンの落下③換気不良による排気ガス中毒(笹子トンネルは設計段階から排気ガス濃度が懸念されたため、トンネル内縦断勾配が最大値の2%にしている。事故等で渋滞になった場合、延長4kmもの両方向換気がパンクする恐れがある)④笹子トンネル内は狭小路肩のため対面通行にすると事故の時の逃げ場がなくなる⑤笹子トンネル入口で登坂車線がなくなるため、対面交通にすると入口付近で大事故が起き易い、などの点だ。
ところが、国交省とNEXCO資本はまたもや安全よりも経済を優先させようとしている。「反省」するどころか、ますます労働者・家族の命を踏みにじる、これが絶望的に凶暴化する以外の選択肢を失った今日の新自由主義の実相だ。
世界恐慌が泥沼化している中で、新自由主義勢力はますます労働者の賃金と安全管理費を極限的に削ってくる。橋下を先兵とする新自由主義勢力は「完全民営化で10割非正規化する(しか、新自由主義は生き延びられない)」と叫んでもっと極限的に民営化を推し進めようと必死になっている。民営化とは「新自由主義による公共資産の私物化」のことであり1%の資本家階級が99%の労働者階級を骨までしゃぶりつくす攻撃に他ならない。
私たちは、新自由主義と闘う労働組合として、同じことを繰り返させる訳にはいかない。今回の崩落で最も重視すべき問題は、笹子トンネルのルートを決めた建設省(当時)も設計条件を決めたJH(当時)も、設計を請負ったコンサルも、施工を請負ったゼネコンも、天井板崩落を予測しながら誰も避けようとしなかった、という点だ。どの職場にも労働者がおり労働組合があったはずなのに、崩落を止めることができなかった。
本来、現場のことを一番知っている労働者と労働組合こそが、事故の本当の原因を明確にすることができるし、問題を解決する力を持っている。
労働組合を新自由主義と闘う団結体としてよみがえらせること、本工も下請も派遣も非正規も関係なく、労働者階級としてひとつに団結できる労働組合を作り出すことが、労働者(階級)が生き抜くただひとつの道筋であることを、改めて痛感した。
国鉄分割民営化攻撃にも屈せず、反合運転保安闘争を闘い抜いて、いま外注化粉砕闘争のまっただなかから組織を拡大しつつある動労千葉が、50年かけて切り開いてきた道筋だ。
動労千葉を先頭にした団結力で、一刻も早く新自由主義支配を打ち破り、労働者主人公の社会を建設しよう!
(完)
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