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プロボックス

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大学生二年の頃、バイトで貯めた金で始めて手に入れたクルマがカローラのバン。
当時「カロバン」という愛称で呼ばれ、会社の営業の人ばかりじゃなく、
サーファーとかも乗っていた。
買ったのは、現行モデルではなく、結構な中古。3代目だったかな?
5万円だった。
手頃だし、なによりデザインがかっこいい、と思ったからだ。

クルマを手に入れた日は嬉しくて、いつまでもクルマの運転席に座っていた。
真夜中、駐車場のクルマの中にいた僕を、突然懐中電灯が照らした。
巡回中のパトカーだった。
事情を話すと、警官は笑って去って行った。
まぁ、若者とクルマとはそう言う関係の時代だったのだ。

彼女や友達を乗せてドライブした。
カロバンはよく走った。
荷物を積んでいないときは、少しパンピーな乗り心地だったけど、
真夏。窓を全開にし、FENをかけ、第三京浜を飛ばしていると、カリフォルニアにいるような気分だった。
(今だにカリフォルニアに行ったことはないけどね)。

カセットデッキやスピーカーは自分で買って、自分で取り付けた。
テールゲートにはサーフィンやダイビング関係のステッカーをばしばし貼った。

二年ぐらい乗っただろうか。
ある日、小田厚の平塚インターで、料金所のおじさんが驚いた顔でこういった。
「あんたのクルマ、煙噴いてるよ!」
すぐにゴムの焦げる匂いが車内に立ちこめた。
原因はブレーキパットの摩耗。
そのためにブレーキシューが焼けてしまったのだ、と、
飛び込んだ平塚のトヨタの人に教えられた。

結局その日は、目的地の伊豆半島にはいけなかった。
彼女と一緒にバスに乗り、平塚のぼんやりした浜辺でぼんやり過ごした。
でも、面白いよね。
うまくいった日より、そういう大失敗の日のことの方が、
長くキオクには残るもんなんだ。

で、プロボックス。
本当はカロバンが欲しかったんだけど、このクルマが後継車、ということなので。

木漏れ日がキラキラと美しい午後4時。
窓を全開にしてFENを流し、沖縄自動車道を走る。
久しぶりにラジオに合わせて歌を歌っていた。
気分がよかったんだ。
ラジオの小さなスピーカーが、風に負けじと怒鳴り続ける。
「Born to Run!」と。

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