ブログ水族館/中村 元

『中村元の超水族館ナイト2017夏』6/18(日)開催。チケット発売は5/18の10:00〜です。

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日本の水族館には、だいたいにおいて常識的な決まりというものがある。
海獣ショーには、プールとステージがあるとか、
どこでも「海は生物のふるさと」と書いてあるとか。w

飼育や展示の仕方も、基本的にはどこもだいたい同じ。
それは、飼育技術を共有しようとする全体的な力が働いていることもあるが、
行政水族館が中心となっていた時代から、「前例」を大切にする傾向にあるからだ。
あるいは、水族館の常識を守ることが、自分の職場を守ることと考えている飼育係も多いから。

ボクが、超水族館をプロデュースしたとき、館内の順路を無くしてしまったら、
そんなバカな水族館はない!と、館長を含む関係者の9割の反対を食った。(でもやったけどw)

アシカの水中姿を見せる、造波装置つきの巨大プールを企画したら、
ショーをしないアシカを見せるのに、そんな立派な水槽は必要ないときた。(でもつくったけどw)
当時は、そんな水槽、どこにもなかったのですね。

そんな風に、それまでに前例のないことをするのは、まあなかなか大変なこと。
超水族館の順路無くした問題は、完成してからも、ことあるごとに順路作れと言われたけれど、
開館後5年も経って、アメリカの館長たちが来て「順路ガナイノガ素晴ラシイデース!」と評され、
それでやっと、順路必要と思っている人たちから認めてもらえた。(なんて日本人らしい反応w)

で、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」は、そんな前例や常識を吹き飛ばしている水族館だ。
なんせ名前からして、規格外れ「うみたまご」ときたよ。
みんなが使っている「海は母」ではなく「海は卵」だというのだ。コレいい!
表現が新しいだけでも、すべてが新鮮に映るが、それだけでなく展示も常識破りが多い。

中でも常識破りなのが、海獣パフォーマンス。
ショープールもショーステージもなく、
セイウチやアザラシが、とことこと観客フロアに出てきてパフォーマンスする。
発想は、二見シーパラダイスの方式からなのだそうだが、
世界中の水族館を見て回り、その中から日本の二見シーパラダイスをお手本にしたというのもいい。

ラッコに貝殻拾いやダンクシュートを覚えさせたのも、この水族館が初めてである。
それを始めたのが現館長の田中館長。田中館長には、面白い話しを伺った。
この水族館では、動物に無理をさせないけれど、過度に神経を使うこともしないのだそうだ。
合図なども使わず、言葉でコミュニケーションをとれるようにしているという。スゴイ!
セイウチは50種類の言葉を聞き分けているとか!
ラッコは客が多いときの方が、興奮してパフォーマンスに張り切るとのこと。

ただし、彼らがやりたがらなかったら、それはそれでしょうがない。無理強いはしない。
「だからショーとしてはキレはないですよ、うちは・・・」とは、田中館長の弁。
それでも、観客は十分に楽しい。
なぜなら、海獣たちとヒトの距離がまったくなく、
それでも彼らは、大勢の観客を嫌がることもなく、安心した顔でパフォーマンスしているから。
いや、中には、途中で帰ってしまうアザラシもいたけれど、それが「うみたまご」らしさ。
だいたい、その「気が乗らねー」と帰っていく様子が笑いをとっていた。

この水族館では、飼育係の担当動物も、次々に変わっていくのだそうだ。
それが前例にとらわれない、飼育や展示方法を生んでいる大きな秘訣なのだろう。
一つの動物1本に人生をかける飼育係がいると、動物にとってもその飼育係がヒトの全てである。
そして、観客にとっても、その飼育係が展示の全てとなりがちになる。

うみたまごの、人気の秘密は、今までの水族館の前例にとらわれない姿にある。
水族館の常識を破って、動物たちの新たな姿を見せてくれるうみたまご、
これからも、ちょっと目が離せない。

※写真は、なんと観客席のうしろから、どどどどどっとやってきたゴマフアザラシたち。
 トレーナーの後ろについて、ただやってきただけだが、すごく感激!

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うみたまごではプールは狭めでしたが簡単に手の届く所にイルカがいて触っている人もいました。設計ミス?などと余計なことを考えてしまいましたが、あえてそうしたのかもとこれをみて思いました。そこには遊び道具も入っていましたし。ショー以外のすごし方が、うみたまごでは3頭とも漂っていましたし、マリン・海響館はみんなこれでもかってくらいにがんがん泳いでいましたし、いおでは1頭がステージに飽きることなく上がってきてました。これも水族館ごとの個性の影響でしょうか。

2005/9/15(木) 午前 11:15 Haro-Aqua 返信する

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そうですねー、イルカの場合は水族館より、個体それぞれの個性がよく出るのかもしれません。でも、飼育の仕方で、知らない不特定多数のヒトに対する反応も違ってくるのは確かです。育て方によって、他人に絶対吠える犬と、誰にでもすぐ慣れる犬がいるのと同じですね。神経つかっていい子いい子で育てた箱入り動物は、飼育係の服装が違うだけで寄ってこなかったりします。

2005/9/17(土) 午後 11:25 kapaguy 返信する

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