ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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シーラカンスだって!

アクアマリンふくしまの、シーラカンス調査隊が、インドネシアのシーラカンス撮影に成功したらしい。
http://www.marine.fks.ed.jp/caution/info_coela060531.html
コモロ諸島でのシーラカンスはすでに何度も撮影されているが、インドネシアのシーラカンスの映像は初めてのはずだ。
これは、ブラボー!なできごとである。

実は、カンチョ、シーラカンスに関しては、少々苦いとも甘酸っぱいとも言える、なんだかこわれた初恋のような思い出がある。
超水族館の計画をしていたときに、設計段階で、シーラカンスの飼育をすることをまともに考えていて、シーラカンス用水槽もつくり、実際にコモロ政府との共同で、調査&捕獲隊まで出していたのだ。
コモロ政府と共に飼育下での研究を行うというのが目的で、コモロ政府による捕獲許可と輸出許可ももらっていた。。

ボクは、撮影と報道の責任者だったので、数千万円もする遠隔操作の潜水テレビロボットRVOを調達し(しかも無償で)、某TV局と特別番組を制作する契約まで結んだ。
現地では、その無償で手に入れたRVOによって、見事にシーラカンスの撮影は成功し(日本初)、ここまでは、今までの水族館仕事の中でも最高の経過だった。

ところが、調査も順調に進んで、そろそろボクも現地入りしようと、痛い予防接種を山ほど打たれたころ、突如として横やりが入った。
当時、有人の潜水艇でシーラカンスを撮影し、その映像を売ることで利益を得ていたドイツ人研究者が、シーラカンスを飼育するなどもってのほかと騒ぎ出したのだ。どう考えても彼の利権を守りたいからとしか思えない主張だったのだけど、その意見は、白人世界の研究者たちのネットワークで、世界に広まり、超水族館は、かなり無茶苦茶な理論で攻撃を受けることとなった。

日本のマスコミも騒ぎだし、そしてそのマスコミに対応するのは、ボクの仕事だったのだ。
めんどうなので、その時の対応や説得の内容は忘れちゃったことにしておくけれど、状況を隅から隅まで話し、質問にすべて答えることで、こちらの主張がまっとうなことは分かってもらえたのだけれど、連日の対応で、実に消耗する日々だった。
それまではメディアを使いまくって成功してきたボクだったけれど、あの時は、そのよかったツケが一気に来た感じ。メディアは諸刃の剣だな〜と、改めて思いましたですよ。w、

そして、現地では、捕獲に入るまでに、コモロでクーデターが起こり大統領はなんと殺害された!共同調査をしていた政府が消滅したので、調査捕獲隊は逃げるように引き上げ、夢はついえてしまったのだった。

それから10年ほど経って、インドネシアのスラウェシで、シーラカンスらしきものが獲れたという情報を、ある人物から入手。(つまり今回の場所ですね)
ボクは情報集めに、その人物とすぐに現地に飛んだ。
シーラカンスを網で獲ったという漁師のおじさんに会って話しを聞いたり、その他、シーラカンスに関する情報を集ていたら、何故か「日本からシーラカンスを獲りに来た、悪い奴がいる」と、現地の新聞に書かれてしまったのだ。
いや、獲りに来たわけじゃないし、そもそも悪い奴じゃないしオデ・・・・、と思ったのだけど、その後も新聞にはなんかしら毎日、こちらの行動が新聞に載るのだった。いったい誰がどこから見ているのか、なんだかすごく気味悪い思いをしたのだ。

スラウェシシーラカンスに関しては、その後また色々あって、お開きにしたのだけど、まあこれも面倒だしどうでもいい話しなので、何が色々かとか詳細は忘れたことにしておく。

で、とにかくボクは、シーラカンスについては、実に辛い目にばかり遭っている。
マスコミの攻撃は、まったく一人ですべて受けたし、某TV局で特番をつくるときには勝手にシーラカンスの映像を使おうとしたTV局に乗り込んで大喧嘩をしなくてはならなかったし、ホントに人間が悪い人になってるみたいな、荒んだ日々だったのだ。

だから、シーラカンスのことは、無理矢理忘れようとしていた記憶なのである。
でも、アクアマリンふくしまの活躍記事で、そんな思い出が、一気に現れてきてしまった。

さて、これからアクアマリンふくしまが、どのような計画を持っているのかは分からないのだけど、とりあえずは調査研究という立場は崩さないだろうが、やっぱり水族館だし、魚類の研究や飼育にかけては世界一の日本なのだから、いつかは飼育をと考えているのは間違いない。

実に個人的な感情で申し訳ないのだが、シーラカンスを飼育することの是非なんか抜きにして、あの苦くて甘酸っぱい思い出を消し去るためにも、アクアマリンには、ぜひ頑張って欲しいなーと思っている。
もし、日本で飼育されることになったら、絶対に見に行くぞ!という気分なのである。

閉じる コメント(6)

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下の記事にばったさんが来ていますよ。 シーラカンスが展示されたら仕事休んででも早く見に行きたいですね。夢とロマンがありますね!

2006/6/2(金) 午後 9:57 [ アピスト ]

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はいはい、どーも。NPOの理事会とか講演とかで、家を空けておりました。シーラカンスも夢とロマンなんだけど、最近ねー、ジュールベンヌの「海底2万マイル」を読みたい気分満々なの。でも、探してみたら大人用の本はないのですね。しょうがないから、高学年用のを買おうかなと思っています(もしかしたら子どものときに読んだのと同じかも)。あれは夢とロマンあるよ〜。

2006/6/5(月) 午前 0:03 kapaguy

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アピストさんお知らせありがとうございます♪ カンチョさん海底2万マイル、あのジブリアニメ、天空の城ラピュタにも通じるものありますね。なんだかわたしも読みたくなってきてしまいました。

2006/6/8(木) 午前 0:22 [ ばった ]

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で、結局まだ海底2万マイル買ってきてないのだけどね。というか、日記は無理でも、週2記くらいには、と思っていたBlogが、月3記くらいのペースに!すみません。実は、また本書き上げていました。しかも水族館とは全然関係ない本です。

2006/6/12(月) 午前 2:27 kapaguy

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でも、鳥羽水族館でシーラカンスの展示が予定されていたなんて……。ヨーロッパの人間って、どうも日本(東洋)人が嫌いみたいですね。レースやスポーツのレギュレーションなんかでも、嫌がらせみたいな横やりがよく入りますよね。それがなければ、シーラカンスが見れていたワケだから、考えるとムカつきますね。でも、魚好きにとっては、最後の砦(個人的にはホオジロザメもですが)みたいな存在ですから、生体展示に向けて頑張って欲しいと思います。

2006/6/12(月) 午後 5:35 [ ミストラル ]

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ペットの猫ちゃんに食わせるシーチキンの缶詰はいいけれど、日本人がマグロのような立派なお魚様を食べるのは野蛮だとか、平気で言うのが欧米の主流な文化です。特に米国のいわゆるWASPに、そんな考え方が強いですね。日本に来る筈だったイロワケイルカ、来ていたゴールデンライオンタマリンなどが、書類の不備だと没収され、しかし原産地に返されずに実は米国で飼育されています。なんじゃそりゃ!

2006/6/14(水) 午前 0:46 kapaguy


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