ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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河童の手

国立科学博物館「化け物の文化誌」展、終了間際の昨日、やっと行って来ました。
図録にも執筆されている荒俣宏さんのブログ「科学の目的は化け物を捜す事?」
このところ平日には自由な時間が取れない状態が続いていたので、最終前日土曜日という混雑間違いなしの日。やっぱりすごい混雑だった。いやあ、化け物好きな人って、けっこう多いのですね。

さてさて一番のお目当ては、もちろん河童の手のミイラ。
なんせカンチョ、河童に会ったことがあるもんね。
証拠だってある。たぶん河童の呪いだと思うのだけど、その頃から突然キュウリがすごく好きになってしまい、今でも1週間に何本かはキュウリを食べないと体の調子が悪くなる。

呪いをかけられた理由も分かっている。ボクが河原でカエルをいじめていたからだ。
その頃の子どもたちは、みんなカエルを相手にひどい遊びをしていたのだけど、その日はたった一人でやっていたのがいけなかった。しかも、心の中で、すごく悪いことをしているという気持ちもあった。
効果はてきめんで、突然の暗闇と凄い雷の音にびっくりして背後を見上げると、そこに河童が立っていた。
ボクはカエルを放り出して一目散に逃げたのだった。

「川で悪いことをしていると河童が出てきて川に連れてかれるよ!」といつも言っていた、従姉のおねーちゃんの忠告の通りだった。河童はいるのだ、しかもすっごく恐そうなのが。
それからボクは、カエルや魚をいたぶることはしなくなったし、川にゴミを投げ捨てたり、おしっこをするのもやめた。
おかげで、キュウリの呪い以外に、河童が目の前に現れることはなくなった。

でも、会わないとなんか寂しいものなのですね。
それで、河童の手のミイラを見に行ったというわけ。
ボクが会った河童に比べたらずいぶん小さかったけれど、まあミイラだしねえ。
それに、人に手を取られた河童なのだから、まだチビだったのだと思う。
ボクの会った河童のヤツはホントに大きかった。そのうえどうやらボクの記憶の中では、年を経るごとに大きくなっているような気がする。
キュウリの食べる量もますます増えてきたのが、そのいい証拠だ。

化け物いや、物の怪とは、そんなものなのだと思う。
見ることも会うこともできなくても、心の中の世界でどんどん成長する。
特に信じる者の世界の中では、元気に成長する。八百万の神々となんら変わるものではない。
でも逆に、信じる者がいなくなったら、彼らは絶滅してしまうだろう。
そして彼らが絶滅したときには、彼らが守ってきたこの現実の世界も崩れるときなのだ。
だって、物の怪は、この世界を組み立てている分子そのもののような気がするからだ。

だからボクは、水族館に河童の潜む水槽を作ろうとする。
去年のブログ「河童の棲む水槽」
新江ノ島水族館には海の水槽しかなかったから、磯女を住まわせるようにしたのだけどねw。

そうやって物の怪を潜ませた水槽で、水族館を訪れる人たちが、彼らの存在を少しでも感じてくれれば、きっと河童は絶滅しないだろうし、この世界も崩壊しないだろうし、そしてキュウリの呪いも解いてくれると信じているのだ。

閉じる コメント(10)

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水族館のお仕事いいですねー。うらやましっ…。イワトビペンギン大好き。科博でそんなのやっていたんだぁ。いきたかったぁ。あそこのショップに用もないのに、よく立ち寄っていました。はぁ、のがしちゃった。

2006/11/13(月) 午前 10:40 [ pota ]

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行かれたんですね〜。 ばったは天狗のミイラを見たかったなあ…。

2006/11/13(月) 午後 2:34 [ ばった ]

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水族館の仕事、うらやましがられる職業の一つですね。確かにやってることは楽しいです。でも仕事としては辛いこともいっぱい!まあ好きなボクらにとってはスポーツ選手が辛い練習も含めて楽しいのと同じではあるのだけど。科博、ボクがもっと早く行って紹介すれば、potaさんも行けたかもですね〜。これからは、面白そうな場所には出来る限り早く行くようにします。

2006/11/13(月) 午後 5:36 kapaguy

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天狗のミイラも、小さかったですね〜。たぶんカラス天狗なのでしょう。そういや人魚も、みんなとても小さかったです。でも人間サイズでないところが、妖精っぽいというか、自然の中に潜んでいるだろうなーと思わせてくれました。それにやっぱり、大天狗とかはそう簡単には人間に屍をさらしてはならんわけですよ。w

2006/11/13(月) 午後 5:41 kapaguy

はじめまして。私も最終日に科学博物館に行ってきました。 凄い混雑にびっくり! 文献ものはもう少しゆっくり見たかったです。

2006/11/13(月) 午後 7:21 ka5**a

ヨーロッパにもケルト神話のようなアミニズムがあって、ユダヤ、キリスト、イスラムの神に駆逐されてしまったんですね。自分だけが正しいと思う人は喧嘩が強いから。それにしても、カッパや天狗や物の怪の世界は、怖れや禁忌や幻想といった人間の心の深層と繋がっていますから、これが枯れると、現実も貧しくなるのですね。カンチョ先生のkapaguyの由来が分かりました。

2006/11/13(月) 午後 7:23 眼とろん星人

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かまのりさん、ようこそです。ホントに混雑ハンパじゃなかったですね。展示場所とか展示の仕方がちょっと悪かったのではないかなと思います。ボクは文献モノに関しては、きっと図録に載っているだろうと、とにかく標本類を列の後ろからじっくり眺めていました。で、図録にはそんなにたくさんの文献モノは載っていなかった。。。

2006/11/14(火) 午前 0:44 kapaguy

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半年ほど前、ヨーロッパのアニミズムをしっかり味わってきました。アイルランドです。おもしろいことに十字架の周りに輪があって、そこに古来からの神さまがいるのです。日本の八百万の神々的発想ですね。人々もボクたちのことを黄色人種だなんていう目で見ていないようで、白人系の国では最も気持ちのいい国でした。アニミズム思想は一神教より優れている!と勝手に思った次第ですw。

2006/11/14(火) 午前 0:49 kapaguy

西洋人は、家畜は食べるための動物だから鯨とはちがうって平気でいいますね。人間はロケットを威張るけど、ハエを作ってみろ!と言っていたのは養老孟司教授でした。針供養なんてやる物心崇拝のある日本は豊かな国だと思います。別に他国に威張る必要はありませんが、いいと思うものを継承していくことは我々の務めですね。

2006/11/14(火) 午前 1:25 眼とろん星人

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ハエ、作れないですねw。針供養、人形の供養をするお寺とかもありますね。生き物に対しての供養の念はひときわ強くて、多くの水族館には動物の供養碑があるし、毎年供養祭を行っている水族館もあります。各地の漁村には、村に恵みをくれたクジラの供養碑があります。イワシなどがあまりに大量に獲れると、その供養をするためのお札なんていうのもあるんです。もちろん、供養さえしたらいくら獲ってもいいというものではないけど、自然への感謝や畏れの気持ちがごく自然に湧いてくるという感覚は地球の未来に残すべき財産だと思います。

2006/11/15(水) 午前 10:28 kapaguy


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