ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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以前に、アトモス部屋で紹介されてた「キツネさんキツネさん理論」だったかがとても気に入ってしまい、その提唱者アモツ・ザハヴィとアヴィシャグ・ザハヴィの「生物進化とハンディキャップ原理」という本を買ってあった。
で、やっと読む時間が出来たので、昨日からら通勤電車とかで読み始めたところ。

キツネさんキツネさん理論というのは、鳥の雛がことさら騒いで鳴くのは、キツネや猛禽類にわざと狙われるように騒ぎ立てることで、子に死なれては困る親を脅かしてエサをせびっているのである、というような理論。→こちら参照(トラックバックとかの仕方がわからんかった・・・・w)

で、この著者というか研究者であるザハヴィさんたちは、こんな風な、生き物のどうにも理解しがたい行動を、ハンディキャップ原理という理論で解明しているのです。

いや、これがなんだか実に面白い。というかいちいち納得させられちゃう。
その中の一つが、動物たちの縦縞横縞などの模様は、ミスコンのときに全員同じ水着を着た審査があるのと同じ理由だという説。
同じ模様を着ることで、バランスや栄養の良し悪しを比べられるからなんだって。

さらに、鳥や蝶々などが、羽根に縁取りをしてことさらに際だたせているのは、欠損がない優秀な個体であることをアピールできるからというのね。
欠損がある個体は、縁取りがない方が、異性をごまかせるのだけど、そんな個体は異性に見向きもされない。
しっかり縁取りをして、それが繋がってることが、捕食者からも逃げるのが得意で、エサもしっかり獲ることのできる優秀な個体であることを示せるというような話しなのです。

なるほど、それは、魚ではこういうこと?
イメージ 1

ヒレや眼の周りなど、大切な部分に鮮やかな縁取りのあるサザナミヤッコ。
縁取りがこんなに鮮やかだと、異性だけじゃなく、捕食者にも目立つのだけど、そこがまたハンディキャップ原理のハンディキャップ原理たるところなの。
狙われやすいというハンディを背負いながらも、こうやって立派に育ち、ヒレなどの欠損がまったくない、ということを示す。言ってみれば強者は余裕を示す、という説なのですね。

まあ、このサザナミヤッコは、水族館(なかがわ水遊園)育ちだから、捕食者はいないしエサももらえるので、立派なのは当然なのだけど・・・。

同じく、こっちもなかがわ水遊園のアデヤッコ。
イメージ 2

はい、名前の通り、艶やかです。そして鮮やかな縁取りも・・・。

そういや、魚って普通は、急所の眼の周りに黒い帯があったりして急所を隠そうとしているのに、この方々は、眼の存在もことさらに強調しているという感じ。確かにハンディキャップだ。
それと、網目模様も、ウロコに欠損や体型にいびつなところがあれば、すぐにばれちゃうような模様になっている。確かにミスコンの水着だ。

ザハヴィさん説、まだ半分くらいしか読んでないのだけど、なんだかハマっちゃいそう。
「人類水中進化論」以来の、カンチョ的大ヒットな説です。おかげで久しぶりに、生き物たちを見るのが楽しくなってきちゃった。

こういう時の科学って、小学校の時にハマったシャーロックホームズの推理と同じ感覚のワクワクドキドキ感がありますね〜。


閉じる コメント(8)

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すごくおもしろそうですね〜!!眼とろんさんのところまで行ってしまいましたが(笑)。。人間が解釈している自然の倫理が、いかに人を中心にした、都合の良いものなのか、逆に知らされそうな、、そんな本ですね。生態的、科学的根拠があっての推理なんでしょうか、ちょっと読んでみようかなあ〜〜。

2007/7/5(木) 午前 0:27 [ カッパのまりっぺ ]

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真実は魚本人(人ぢゃなく魚)も知らないでしょうけど、人間ならではの解釈で楽しむのも進化論の自由。綺麗な魚をみて、「綺麗〜」で終わってしまうのが普通なら、フチドリの意味を強調するのも面白み。「綺麗な魚はおいしくないんだよな・・から揚げしかくえないなぁ」と瞬間的に思う私からみると、「綺麗〜」で終わるのも面白み。

2007/7/5(木) 午前 0:31 御前加那子

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上記の論理またTHE水族館での水族館は「情報」提供の場の文に大変勉強になりました。幾度お世話になっているアクアマリンの安部館長はいまの日本に稀な素晴らしい人ですがフランシス・ベーコンを容認していることで反論したこともあります「メヒカリのフライを食べながら(苦笑)」
アクアスの神話の海や「平家ガニ」「熊坂貝」「アツモリウオ」など水族館や海洋生物にはあらゆる「情報」。文化・社会的なものが必然的にくっついてきます。
それが世の面白いところと思います。

http://members.aol.com/kumagusu/kumagusu/

2007/7/5(木) 午前 0:57 [ タマちゃん ]

海のなかでは見え方やその意味は人間の眼で見たものとはちがうところにあるでしょうね。ハンディキャップを際立つ存在ととらえているのも人間的ですからね。ただザハヴィさんの原理は謎を深めてくれるので楽しいですね。ぼくのハンディキャップ原理では他者から見たら異端でも仲間どうしでは普通の存在なので、余裕ではなく思いやりとして導きたい話ですね。その考えをもとに作成した映像はこちらです。http://blogs.yahoo.co.jp/aquariumghana/12854601.html

2007/7/5(木) 午前 2:25 [ - ]

まりっぺさん<はいはい、科学的根拠、全開出しっぱなしという説なんですよ。ただし、ニワシドリという群で暮らす鳥を、長年に渡って観察したことが、根拠のほとんどではあるのだけど。

それと、ダーウィンやローレンツ(ソロモンの指輪の著者)をはじめとする著名な人たちの説を、未熟だとか間違っているとか、けっこう挑戦的な形で出して、ハンディキャップ原理を解説しているのが、もしかしたら他の学者たちから反感を買っているんじゃないかな〜と心配してます。
新たな正論は正論であるほど、出し抜かれた人たちは困るもの。
ザハビィさんたちも、書き方をもうちょっとハンディキャップ理論で書いたらよかったのに・・・と思います。w

2007/7/6(金) 午後 2:38 kapaguy

カナーさん<客観的に観察して想像して、というのは、科学の基本ですね。いや、ヒトが生きる方法の基本でもあります。カナーさんが色のついた魚を唐揚げにして食べるみたいなねw。

ザハビィさんたちの研究も、観察であって、ニワシドリに聞いたわけじゃないw。
でも、ヒトだって、自ら理由を述べられない行動なんていっぱいだし(なぜ子どもは無条件にカワイイのか?とかね)、感情の変化がなぜ起こっているのか本人だからこそ分からなかったりするのだから、客観的に観察した方が、真実が見えてくるような気がしています。

2007/7/6(金) 午後 2:44 kapaguy

タマちゃん<「情報」それこそが展示物ですね。
ボクは学者でもなければ、飼育係でもなく、経営者でもないので、展示動物の情報をいかに深く興味深く、さらに新鮮にするかのために、けっこうこういった本で勉強します。
実のところを言えば、小説とか読んでる方が好きなのだけどねw。
だから今夜は、荒俣宏先生の新著「新帝都物語」を読む!(作家生活40周年パーティーで記念特装本いただいてきちゃったw)

2007/7/6(金) 午後 2:50 kapaguy

ghanaさんの思考過程は、UFOみたいに不可視領域を飛んでいて、いつも追いかけるのが大変なのだけど・・・w
でも、雪のドルフェリア作品は、理屈抜きに美しいです。
雪によって世界から色がなくなった方が美しいと感じることありますね。それがよく現れている。
涼しさをありがとうございました。

2007/7/6(金) 午後 3:00 kapaguy


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