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※この記事は水族館とは直接関係ありません。でも、ちょっと関係あります。 昨日、鳥羽から帰ってきたカンチョ、手足が日焼けで真っ赤っかーのヒリヒリです。 というのも、今回は夏休み最後の日曜日に、ボクが理事長をしている伊勢志摩バリアフリーツアーセンターの活動があって、それがピーカンの海水浴場で開催されてたから。 伊勢志摩バリアフリーツアーセンターというのは、ボクがまだ鳥羽の某水族館で副館長をやっていた頃に設立した、障害者や高齢者が観光に来られるシステムをつくって、伊勢志摩を日本一のバリアフリー観光地にしようというNPO。 このNPOの働きが、実際にお客さんからは信頼を得て、集客アップにも大貢献しているということで、なんと国交省大臣表彰と内閣府大臣表彰の2つの表彰を得てる。どうだ! そんな伊勢志摩バリアフリーツアーセンターが、今回取り組んだ事業とはコレ! 海で遊ぶバリアフリー『海のばりふり!モニターエコツアー』 伊勢志摩バリアフリーツアーセンターで普段から相談斡旋に乗っているのは、主に体の不自由なみなさんが最も困る宿泊施設の相談斡旋と、高齢者の多い伊勢神宮の参拝やミキモト真珠島、交通手段の相談。 さらに、それら宿泊観光施設や公共交通機関のバリアフリー化の指導やアドバイス。 しかし!伊勢志摩は海の自然がいっぱいの地域なのだし、海岸に出たい人たちもたくさんいるだろうということで、自然系アクティビティーも提供できる観光地にならなくてはと思っていたのね。 で、今回、日本財団の助成金を獲得。 上の写真のような砂浜でも転がすことのできる、ワイドタイヤの車イスを購入し。 エコツアー(自然体験観光)を主催している地元の会社『海島遊民くらぶ』にアクティビティーを委託。 地元の福祉タクシーのみなさんや、ボランティアのみなさんの協力を得て、モニターツアーを実施したというワケです。 ちなみに、手前の車イスを押しているドレッドヘアの兄ちゃんは、福祉タクシーの社長兼ドライバーで、この日は駅や旅館からこの海岸までの参加者輸送などをボランティアでやってくれてます。 人を見かけで判断しない……バリアフリーの基本ですw。 この車イスは、海の中へでもジャブジャブ入っていけます。 この女性は筋ジストロフィーがかなり進行していて、ほとんど体を動かせなくなってきているのだけど、長い間入っていなかった海で泳いでもらおうと、水中まで車イスを進ませたところ。 車高が低く作られている車イスなので、ここまで海に入れば、車イスから降ろすのも乗せるのも楽にできるのね。 介助をしている2人の女性は海島遊民くらぶの2人。 前後の男性は、なんと地元の社会福祉協議会スタッフがボランティアで参加してくれている。さすがに介助の巧さといったら最高。 ところで、車イス。1枚目の写真をもう一度見てもらいたい。 手前の車イスは「ランディーズ(アメリカ製)」。タイヤの幅がすごくワイドなので、車輪が食い込んでしまう砂地や草地を移動するのに便利。 向こう側の車イスは「ヒッポキャンプ(フランス製)」。タイヤが小さくて空気がほとんど入ってないので、2枚目の写真のように水中でも安定しているのが強み。 海外には、このような遊び用車イスがサラリとあるのがすごいね。 日本は福祉器具はたくさんあるのだけど、遊び用となるとまるで弱い。社会のノーマライゼーション化がまだまだってこと。 今回のハイライトは、海島遊民くらぶに委託したクリアカヌーでの海遊び。 この男性は、脳性麻痺による肢体不自由が進行した人で、体がずれないように両脇に詰め物をいっぱいしちゃったから、カヌーの底から海中を見ることはできなくなっちゃったw。 でも、すごく楽しかったんだそうで、時間になってもぜんぜん岸に戻ってこなかったのでありましたw。 海も楽しかったのだろうけれど、後ろの海島遊民のおねえちゃん(実は主婦)とのタンデムも楽しかったんやろな〜。いや、おねえちゃんの方が久々の若い男とのタンデムが楽しかったのか……。 でも、おねえちゃんの顔の真っ黒さに比べて、彼の顔は白いから、きっと今日あたりは、ボクと同じく体中ヒリヒリしてるはずw。 こっちは、おばあちゃんたちはお友達同士。 小児麻痺とによる肢体不自由と関節の不具合で、長い間海岸にやってきたことがなかったとのこと。 二人で乗りたいでしょうと、海島遊民のスタッフが、別のカヌーで牽引して出かけた。 このおばあちゃんたちのはしゃぎようったら。もう二人して大興奮! 車イスランディーズでの海岸散策でも、足を海に入れるのが久々だと、波打ち際でびしょびしょになって喜んでいた。 今回思ったんやけどね、ボクは最初、この海のアクティビティー事業は、障害を持った子どもや若者のためと考えていたの。 でも、このモニターツアーやってみたら、子どものうちは親が海にでも連れて行ってくれるじゃない。だから、カヌーや泳ぐのはすごく楽しいのだけど、海岸散策はそれほどすごい感動はないのね。 でも、高齢者のみなさんは、おばあちゃんもおじいちゃんも、波打ち際にいるというだけで、大感激してくれるの。 高齢者のためのアクティビティー、これはありですな。 視覚障害の人も参加してくれてた。 サングラスと白杖を外して、海島遊民のおねーちゃん二人とはしゃぐおじさん。 このおじさんは、まったくの全盲で、明るさも感じないのだとか。 でも、海風や海の香りを楽しみ、そのうち白杖で浅いところまで入りはじめ、ついには彼女たちにつれられて足のつかないところまで行ってはしゃいでたw。 しかしこの満足な顔は、両手におねーちゃんというシチュエーションによるところもかなりある。 あんたも、きっと今頃体中ヒリヒリの仲間やな〜w。 さてさて、今では伊勢志摩の観光再生やまちづくりになんにも関係なくなったカンチョが、いまだにこんなことをボランティアで主宰しているのにはいくつも理由があるのだけど、その一つが個性の原点が見えること。 障害者の友だちは何人もいるけど、新しい人に会うたびに新しい発見がある。 こっちが知らなかったことはたくさんあるし、相手が気付いていないことを発見することもできる。それがボクの水族館づくりの原点「カスタマーズ起点」の感性を、かなり育ててくれてるのですよ。 今回、このボランティアに参加してくれた人たちも、自分たちが一番楽しんだし、なんか勉強になったと口々におっしゃってくれてました。 これからは余暇の一つに、ボランティアとかNPO活動というのが入ってくる時代です。 まだ経験のないみなさん。世のため人のためとかいう考えやなくて、ゴルフにいくよりもボランティアの方が楽しいし仕事にも役立つ…というような考えで、一度やってみませんか? ●伊勢志摩バリアフリーツアーセンターのサイト ●伊勢志摩バリアフリーツアーセンターに興味があれば読んで下さい→[http://www.e-net.or.jp/user/rumin/book/koibari.htm 恋に導かれた観光再生 〜奇跡のバリアフリー観光誕生の秘密〜 ] ◆トークライブ【中村元の水族館ナイト4】にスペシャルゲスト!→水族館ナイト4のスペシャルゲスト ◆【中村元の水族館ナイト4】前売り券はイープラスにて8月31日から発売→東京カルカルの「水族館ナイト4」案内 ◆トークライブ【中村元の水族館ナイト3:やっぱり個性でしょ】のレポート→中村元の水族館ナイト3:報告 |
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そうそうそう、この記事で大先生に言おうとしていた事を思い出しました(・∀・)!
WEB水族館のページに、各水族館のバリアフリー情報を盛り込んではどうでしょう?
イルカショーでも、最近は車椅子専用スペースが増えてますし・・・。
全国の水族館を飛び回る大先生にしか出来ない事ではないでしょか( ´(ェ)`)
2009/9/1(火) 午後 6:04 [ べる〜が ]
あ^^、やっぱりそうでしたか!鳥羽と云う事で、伊勢志摩バリアフリーのHPにお邪魔してこの情報を見てきました^^。
お疲れ様でした!
カンチョさんの赤くなった手足、見てみたいものです。
私もそんなに遠く無い日に高齢者となります。
こんなワールドで楽しめたら、いつまでも夢がありますよね^^。
2009/9/1(火) 午後 7:03
水族館や動物園では当たり前のように、車椅子の方をお見かけしますが、伊勢志摩のような景勝地で海に接することができるのは良いですね。
日焼けしたり、体が潮でべたついたりするのが海ですよね。
遊び心のある洒落たデザインの車椅子がアメリカ製とフランス製だというのは考えさせられますね。日本人はレジャーに対するものの考え方とか、心のゆとりが足りないのかな?
バブルで好景気といっては忙しく働き、不景気だといっては職を失うまいと働かされる。
ゆとり教育で塾と私立学校が繁盛して、今度は、また競争だといっている。皆さんの笑顔がとても素敵だと思いました。
2009/9/1(火) 午後 9:23
人の笑顔はどういうところから生まれるのか。
本当に原点ですね。
水族館という会社の人たちもこの笑顔を
もっとふやしてほしいです。
自分もいっしょに遊ぶことかな。
2009/9/1(火) 午後 9:37 [ - ]
やはり人にとって「遊び」は大切なんですね。
ハンディキャップも個性だと、
みんなが思える時代が、本当に訪れるようになるといいですね☆
たまには、マジメなコメントを(^^;)
2009/9/2(水) 午前 0:24 [ ずぅ ]
みなさんホントいい笑顔ですね。
海の日焼けって普通のに比べて痛さひどくないですか?
お大事にしてください。
2009/9/2(水) 午前 1:31 [ フンボ ]
べる〜がくん、水族館のバリアフリー情報ね、実は最初からやろうとしてたんやけど、ちょっとめんどいので止めたw。
2009/9/2(水) 午前 2:49
maruさん、もうさ、めっちゃ赤くてヒリヒリして、昨夜は冷え冷えナントカっていうのを腕と鼻に貼って寝ましたよw。
実はこの事業の3つ目の目的が、「地方のノーマライゼーション化を経済発展で成し遂げる」という、自分の体が不自由になったときのことを考えた事業。
最近は伊勢志摩の生活者レベルのことでも、バリアフリーが盛んになってきたから、ぜひ訪れてみて下さい。
maruさんが住みたくなったらボクの勝ちやねw。
2009/9/2(水) 午前 2:49
眼とろんさん、車イスが遊び用というコンセプトもすごいけど、デザインがしゃれてるというのは、さらにスゴイですね。
ボクの車イスの友人たちは、自分の車イスのタイヤホイールも、海外のおしゃれでポップなやつに履き替えています。
これはもう、乗用車のアルミホイールのノリやな〜w。
2009/9/2(水) 午前 2:55
ghanaさん、水族館での笑顔を増やすために、オレ様水族館プロデューサーが必要なのですよ。
ボクはいつも、よその水族館に行くと、自分で遊んでいますw。
2009/9/2(水) 午前 2:56
ずぅさん、ホントにマジないいコメントですね。いつもこうやったらな〜w。
ヒトは余暇を楽しむというか、余暇の楽しみのために生きている動物やからね。
ハンディキャップは個性、その通りです。
障害を、能力ではなく個性と考えると、ヒトとしてのいろんな楽しみ方がわかるのですけどねえ。
2009/9/2(水) 午前 3:01
フンボさん、夏の日焼けというよりも、実は日焼け止めクリームを持ってなかったせいです。そりゃ無謀やわな〜。
あぁ痛い。でも今はまだ、笑顔のおっちゃんでいることが大切ですねw。
2009/9/2(水) 午前 3:06
自分も楽しむというのは基本です!
自分は楽しくないのに、周りの人はもっとおもんないと思います!
うちの仕事もそうです。
海とか、プールとか楽しんでくれそうですね〜★(怖がってしまいそうですが…)ってか私が一番楽しんでまうかも(`∇´ )にょほほほ
2009/9/17(木) 午前 9:04
これはみーさんの本職やね。
介護を楽しくする…なるほどさすがやな。ボクにはたぶん毎日はできないわ。
ご老人も、海やプールはけっこう楽しんでくれる人が多いと思うよ。
昭和を生きてきた人たちにとって、大地や海は友だちやから。
2009/9/19(土) 午後 1:26