ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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戦士テルニー

ペンギン村はちょっとお休みして…。

先週末、ボクは伊勢志摩バリアフリーツアーセンターの大事な仲間に、久しぶりに会ってきた。
彼はアテトーゼ型脳性麻痺という身体障害で、初めて会った頃には杖も使わずに歩いていたのだが、ここ数年で体の麻痺が急速に進行。
首から下が動かせなくなった2年ほど前から外出が無理になり、今では施設での暮らしを余儀なくされている。

障害の程度は人様々だが、今まで外に出回っていたのがだんだん動けなくなるのは厳しい。
ベッドで絶望の淵にあるだろう彼に会うのがボクの心の底で辛ったのだろう、今まで、彼の自宅や施設が不便な場所にあることを理由に、「今回は時間がないから次回にはきっと」と自分に言い訳を重ねて、訪ねそびれていたのだ。

実際に行くとなったら、会うのが楽しみなことよりも、久しぶりに会う彼が、どんな風になっているのか、いったい何を話せばいいのかと、ひどく不安で心配で心が落ち着かなかった。
同行してくれたセンターの事務局長からは、以前に訪ねたときには、ベッドで横たわったまま元気がなかったとも聞いている。 いったオレはどうやって励ませばいいんや…?

不安を抱えながら、施設の玄関で靴を脱いでいるとき。
向こうから、普通のよりも大きめの電動車椅子がやってくるのが見えた。
そこに乗っている顔は…「えっ!テル兄ィ?」
呼びかけるボクの声に、笑ってみせる顔。
おぉ!テル兄ィ! 少し顔が太っているが、まぎれもなくテルニーである。

↓テルニーとリジチョ (実はカンチョは伊勢志摩バリアフリーツアーセンターの理事長なのじゃ)
イメージ 1

最近やっと、アゴで操作するこの電動車椅子を手に入れて、施設の中を自由に動き回ることができるようになったのだそうだ。
部屋に案内されたら、そこに置かれたパソコンには、やはりアゴと側頭部だけで操作のできる特別仕様の操作器が備え付けられていた。
文章を書くのはたいへんだけど、メールはいつでも読める環境を整えたという。

彼が笑いながら言う。
医者からはさ、残ったところ(麻痺していない首から上)をそんなに酷使したら、早死にするって言われてるんやけどな、なんにもしてなかったら長生きも意味ないもんな。
さすが、伊勢志摩バリアフリーツアーセンターの我らが戦士テルニー!

自らの運命を嘆くこともなく、ボクが長いこと会いにいかなかったことを責めることもなく、ただ久しぶりに会う仲間と語れることを喜んでくれているテル兄ィと、3人で時間が過ぎるのも忘れて語り合った。

会ってよかった。
自分自身をしっかり持って生きるテルニーに、「どうやって励まそう」なんて考えていた自分が恥ずかしくなる。
障害をもった友を励ますなんてのは、実にバカげたことであるのを忘れるところだった。
それは、障害を悲しむことと同義なのだ。
障害を一緒に受け入れれば、仲間として、友として語り合うことができる。 そうやってセンターの障害者専門員の仲間達と付き合ってきたのではなかったのか。

そして、それを思い出させてくれたテルニーは、さらにボク自身に勇気とパワーを与えてくれた。
このところ、仕事に不調があって、ついつい落ち込みがちになっていた自分がバカに見えてきた。
やっていることがどんなことになろうと、自分のやれることをとにかく頑張っていられることが一番の幸せではないか。
テルニーとの面会の後、ボクは妙に興奮していた。 ホントに会ってよかった。

帰ってきてから、さっそくテルニーにメールを入れた。
「戦士として、まだまだバリアフリーツアーセンターのために働いてもらうから、そのつもりで」ってね。
今日、返事が届いていた。 『ん』 と一文字。
返事は一文字でいいよと書いておいた『了解!』(たぶんねw)の、『ん』である。

拙著『恋に導かれた観光再生』を全文をサイト上に公開するために仮UPがあり、その中にテルニーの戦士ぶりが書かれている。テル兄ィ格好いいから読んでみて ⇒10立ちはだかる壁「神の顔」


□オススメの水族館本(中村元著・監修)→水族館の本
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障害がある人を可哀そうとか色々私たちは思ってしまいます。でもなにかを乗り越えた彼らは私なんかよりずっと強く、はげまされることばっかりですね。と同時に人づきあいの大切さを再認識させられましたm(__)m

2010/3/10(水) 午前 7:27 [ ぱぷりん ]

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反対に励まされちゃいましたね^^v
命の長さより、どうやって生きるか、が大事なのですよねぇ。
ポチン させて頂きますね^^。

カンチョさん、会えてよかったですね!

2010/3/10(水) 午前 10:11 maru2e08e8cb03f29202efe5ff4736be

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先日のカルチャーカルチャーではネクタイありがとうございました

私は,テル二ーさんのような脳性まひの子たちが多く通う,肢体不自由の学校で先生をしています。
毎日,子どもの成長していく姿やキラキラした姿を見ていると,私まで元気をもらっています。

障がいがあることで確かに困難と感じることも多いとは思いますが,かわいそうって思うのはなんだか違うなって常々わたしも感じていました。
中村さんのブログを見て,障がいがある人=かわいそうやないんやって思ってくれる人が1人でも増えれば,なんだかうれしく感じます

かんちょありがとう

2010/3/10(水) 午後 9:01 [ さかなちゃん ]

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うーん、「なんにもしてなかったら長生きも意味ないもんな。」って
すごくいい言葉ですね。
私も医療系のお仕事なんですが、一生懸命生きてる方って、
色々と教えてもらうことが多いです。
テルニーさん、これからもお仕事がんばってくださーい!

2010/3/11(木) 午前 0:53 [ - ]

papurinさん、お久しぶり!(ですよね?)
NGOもそうなのだけど、「助けてあげる」とか考えると人間社会の本質から外れてしまいますね。
誰もが一緒に生きることを目指すのが、本来のヒトだったと思うのです。
ボクは、「誰でも」のユニバーサルデザインよりも、「誰もが」のノーマライゼーションという考え方の方が好きです。

2010/3/11(木) 午前 1:55 kapaguy

maruさん。別に励ましてくれたワケでもないのにねw。マジで励まされてしまったですよ。
実はたまたまテルニーとは同い年なんやけど、ちょっと尊敬してます。ちょっとだけやけどね〜w>テル兄ぃ。

2010/3/11(木) 午前 1:58 kapaguy

さかなちゃんのお勤めって、そうやったんですか!
ボクも障害者の仲間たちと飲んでるだけで、すごくいいパワーをもらった気持ちになることが多いですよ。
障害者は病気ではなく、それぞれの持って生まれた人生の一部です。それを共有することが、ヒトとしての当然の感覚なのですよね。

そういえば、いつもぶっ飛びコメントくれるミーサンも、高齢性の不自由な体になった方々の施設で働いているのですよ。
水族館と障害、なんが運命的なつながりを感じますね。

2010/3/11(木) 午前 2:59 kapaguy

しろねこさん。テルニーはすごい仲間です。
頑張るも頑張らないも関係なく、ただただ自分らしく生きることを目指してる奴です。
チャレンジドという米語がありますが、彼の生き方はまさしく挑戦者の一言です。

2010/3/11(木) 午前 3:06 kapaguy

自分に胃袋がないことを障害と考えると
日常がすべてきびしく、つまらなくなってしまう
ことを知りました。
それを受け入れて生きている人にとっては
それが普段の生活であり障害となるものがあるとすれば
自分をほかと別けてしまう自分自身の思考だと
考えられるようになりました。
もしこの考えにたどり着かなければ
ぼくの気持ちはアクリル面を越えて
イルカと泳ぐことはなかったでしょう。
いまだに人間として成長の必要があると感じながらも
背は伸びたような気がします笑。

2010/3/11(木) 午前 9:44 [ - ]

ghanaさん、胃袋ないのですか!きっと手術で取ったんですよね。
ボクの親父もけっこう若い頃に癌で胃を全摘出し、回復してから嬉しそうに言ったのが『手術してからな調子ええんや、ぜんぜん胃が痛くならへんのや』でした。
当たり前じゃ!胃あらへんのに痛なるか!w
何がないとか、何ができないとか、あんまり関係ないんです。命があって生きてることがとりあえず重要。
そもそもヒトには、できないことがいっぱいあるもん。空は飛べないし、水中では不自由だし、真っ暗闇ではちゃんと歩けない。普通にはできないことばかりだから、夢も希望も生まれ、人生面白いのです。

2010/3/12(金) 午前 2:57 kapaguy

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りじちょ。さんに会うとみんなが元気になるんやに!!
そう、思います。
かく言う私も、そんなひとり。
また、三重に帰って来てください☆
一緒に飲みましょう♪

2010/3/12(金) 午後 10:11 [ たまうみ ]

たまうみちゃん。うぉ〜!バリバリの三重県やに!!
いや、ボクいかんでも、あんためちゃくちゃ元気やろw。
はい、ようけ帰ります。

2010/3/12(金) 午後 10:53 kapaguy

障害者と老人は似ていても全く違いますね!
行きたいけどいけない、したくてもできない現状。また、個々のニーズに合わせた生活を目指すも人員不足で満足にいかなく。。。
迷惑かけてますT_T

結局、実際障害者にならないと苦しみは解らないものですよね…

2010/3/15(月) 午後 3:47 ミーサン

顔アイコン

お二人の笑顔のツーショット素敵ですね。

ブログを読んでいて、病気により障害者になってしまった方の
「私は、こんなカラダになってしまったよ・・・。」
の一言を思い出します。しかも私はその言葉に返事ができず・・・黙ってしまった苦い経験です。
いまだにあの時なんと返事をすればよかったのか・・・もうすこしましな応対はとれなかっただろうかとつくづく思うのです。

2010/3/15(月) 午後 8:50 [ フンボ ]

ミーサン。年齢で老化するのは、ヒトとして当然のことなんやけど、現代人の強烈な体力の向上と、医学の発展のおかげで、老化してからの時間が飛躍的に長くなったからねえ。
いいことなのか、厳しいことなのか、本人次第やと思うね。
人員不足でたいへんなのは、ケアを受けてる人たちもやろけど、身を粉にして働いてる介護士のみなさんもやなあ。
ミーサン、頑張ってね。

2010/3/16(火) 午前 4:09 kapaguy

フンボさん。けっこういいショットよねw。実は初めて二人で撮った。
突然障害を持ってしまった人には、なかなか答えられないのは当然です。本人だって、なんて答えて欲しいのか分からない時期だったのでは?
ボクの仲間の障害者達の中にも、事故で突然という連中が多いのだけど、障害者になったと分かってから立ち直るのに1年かかったとか2年かかったとか、みんなすごい長い間精神的に追いつめられていたようです。
たぶん、そんな時に彼らと会っていたら、人間的にダメなボクなんかは、口も開くことができないし、もし何か言ったらひどく傷つけることを言ってしまってただろうと思います。
ボクの仲間はみんな、自分をしっかりと持った連中ばかりだから、こんなボクでも脳天気に付き合っていられるのですよ。

2010/3/16(火) 午前 4:20 kapaguy


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