ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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先週、久々に油壺マリンパークに行ってきた。
一つ、どうしても撮っておきたい生き物の写真があったからなのだけど、それはそれとして、先日の超水族館ナイトで特ネタを披露してくれたナルくんのところに、そろそろ行かねばなあ〜との思いがあったのである。

特に、関東で唯一のオオメジロザメがけっこう大きく育ってるというナルくん情報には、ジリジリとしていたのだ。

それで、撮影を目的としていた生き物など、ほったらかしにして、まずはオオメジロザメの水槽で腰を落ち着けたカンチョだったのである。
いや、落ち着くどころか、2つの窓の間を走り回っておりましたが…w。

オオメジロザメ
※α700 18mm F3.5 1/10秒 マニュアル露出 強制発光 ISO400(レンズ:SIGMA18-50mm/2.8)
イメージ 1


実はね、今日はさっきまで、古い友人、中村庸夫さんの内閣総理大臣賞受賞をお祝いする祝賀会だった。
中村庸夫さんは、水族館や海の生き物の本も出してるけど、それ以上に船の写真がすごくて、とりわけ帆船では世界のシェアの90%だと豪語されていたことがある。
それで、海の文化の発展やら、海洋王国ニッポンの国威掲揚に貢献したとかいうことでの表彰なのだ。
それにしても、内閣総理大臣賞ってすごいよね。
胸に、燦然とその賞が輝いていましたぞ。

で、その中村庸夫さんが、ボクに写真撮影を教えてくれたのですよ。
つまり、内閣総理大臣賞を受賞した人が、ボクの師匠というわけやね。
つーことは、そのうちオデも内閣総理大臣賞か! それはないw

さて、中村庸夫さんから教えてもらったことは3回ある。
その一つ目。
当時、ビデオの撮影しかやってなかったカンチョ。
「スチルもやりたいのやけど、カメラは何を買ったらいいすかねえ?」と聞いた。
すると、
「ビデオと違って写真は露出が難しくて大切です。今は、ミノルタから出たαシリーズが露出をオートでやってくれますよ。ピントもオートだけどそれは使わない方がいい」

カンチョってば、そのたった一言で、一週間後にα9000を手にしていた(^^;
その後αシリーズは、ミノルタからコニカミノルタになりソニーになって、散々なことになったけど、今もボクの愛機がαなのは庸夫さんのせいです……。オレの青春を返してくださ〜い!

まあ、αの悲劇はミノルタのせいということにしてですな、
『露出が大切』と『オートフォーカスは使わない』の言葉は、しっかり頭に入れて、今も言いつけを守っている。

オキゴンベ
※α700 50mm F10.0 1/125秒 マニュアル露出 強制発光 ISO160(レンズ:MACRO50mm/2.8)
イメージ 2

特に接写するときには、「絞りを工夫」「眼にピン」は、とても大切。
被写界深度(ピントの合う幅)によって、表現がまったく違ってくるし、ピントが目からちょっとズレるだけで画竜点睛を欠いてしまうからだ。
それさえマニュアルでやっとけば、後は賢いストロボが、かなり正確に発光の加減をやってくれる。


さて、二つ目に教わったことは、そのストロボ撮影の方法。
「レンズをまっすぐに構えて、45度の方向からストロボを発光させたら、反射光は逆の45度の方向に逃げます。とにかく光源を写さなかったらいいのだから簡単なことですよ。」
って、今度の一言、ぜんぜん簡単やないんですけど……。

でも、水族館に撮影に来られてるのを見ているうちに、なるほどそうか、そういうことか!と理解した。
説明はたった3分くらいだったけど、プロの仕事を見ていると盗めますな〜。
(ちなみに「簡単なことですよ」は庸夫さんの口癖なのである)


最初はのうちは、広角だとどうしてもストロボの反射を拾ってしまっていたけど、そのうち、カメラの角度も変えたり、発光の瞬間にカメラを動かすという荒技で、反射を拾わない方法を自分なりに開発した。
それも、「光源を写さなければいい」という庸夫さんの核心を突いた言葉を覚えていたからだ。

※α700 15mm F5.6 1/8秒 絞り優先 強制発光 ISO400 (レンズ:SIGMA15mmFishEye/2.8)ちょっとトリミング
イメージ 3

あ、これ、先日の超水族館ナイトで、ナルくんが油壺にしかいない珍しいチョウザメと威張ってた、バルチックチョウザメね。
なんとかバルチック艦隊っぽく(ていうか宇宙戦艦大和っぽく)デフォルメして撮ろうと思って頑張ったw。
魚眼のわりにはストロボ光を拾わずにうまくやりすごせた。

実はつい先日、しながわ水族館で、写真教室みたいなのやってた人たちがいて、一人がボクの撮影法を真似てストロボ撮影を始めたので、放っておけなくなって、ストロボの使い方を教えてあげた。
「レンズをまっすぐに構えて、45度の方向からストロボを発光させたら、反射光は逆の45度の方向に逃げます。とにかく光源を写さなかったらいいのだから簡単なことですよ。」
どひゃ〜!まったく受け売りやん!
その人はぜんぜん理解できなかったけど、その教室の先生らしき人はさすがにプロ、ボクのその一言で理解して、教えなおしていた。


さて、庸夫さんに教わった3つめのキーワードは、技術や原理ではない。
一緒にガラパゴス諸島に取材に出かけたとき、ボクはアオアシカツオドリの表情が気に入って、正面からばかり狙って撮っていた。
できあがった写真を見て、庸夫さんは、
「カツオドリをこの角度で撮るのは気がつかなかった。いい表情ですね、元さんだからこその視点です」と、褒めてくれたのだ。

それからというもの、ボクの鳥写真、海獣写真は、正面から表情を撮るのがほとんどになのであるw。
特にね、ペンギンの立ち写真は、ボクの場合は正面写真多いよねえ。
一度誉められると、それがスタイルになっちゃう、カンチョ分かりやすい男ですw。


キタイワトビペンギン
※α700 200mm F4.0 1/320秒 絞り優先 補正−0.3 ISO250 (レンズ:MINOLTA80-200mm/2.8)
イメージ 4

とまあ、今日は、写真の師匠である中村庸夫さんに教わったこと(全部合わせて数分の師匠やけどw)を思い出しながら書いたのだけど……。

なんとこの会場で声を掛けていただいたのが、油壺マリンパークの元館長の磯貝高弘さんだった。
今日帰ったら、油壺の写真でもUPしようかなと思っていたから大ビックリ。

そして、今まで知らなかったのだけど、磯貝さんは水槽写真の大家だったのである。
ナショジオに掲載されていた、荒俣宏さん著による「奇跡の 海相模湾」(2008年7月号)の写真も磯貝さんの撮影だったのだ!
帰ってきてナショジオを再度見て、スゴイ!の一言。
接写の美しさ、切り取りのセンス、露出の妙…圧倒されてしまう。接写がもう芸術なのだ。

そしてなんと!そんなスゴイ写真の大家が、このブログ水族館もよく見てると言われるではないか。
え〜〜〜! 焦りまくりです。
正直言って、ボクのシロート接写なんか恥ずかしくて二度と載せられません! …とホントに思ったの。

でもまあ「ブログ水族館」は写真家のブログではなく、水族館プロデューサーのブログなんやしね、この書庫も、「水族館素人写真術」と『素人』が付いてるんやしね、結局恥ずかし気もなく接写も載せちゃいました〜w。

いつか機会をつくって、磯貝さんには接写の師匠になってもらおうと思っている。(勝手にやけどw)
ちょっと楽しみができた、いい日だったのであるw。


●油壺マリンパークの、これまでの記事と写真のリストはコチラ ⇒神奈川県の水族館記事リスト

●カンチョの水族館トークライブ第9弾『中村元の超水族館ナイト2011新春〜ペンギンナイト2〜』2/5(土)開催決定〜! 売り切れ必至につき、チケット販売開始の情報をいち早くゲットのために、12月中旬からこのサイトを毎日チェックして下さい。


恥ずかしながらTwitter始めてみました…。
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久しぶりです!!
写真って…
奥が深いですよね〜★度素人発言満載^^笑…スミマセン…

2010/11/9(火) 午後 2:18 ミーサン

ホント「中村」ってすごい写真家ばかりですね。

その中でも僕は「中村元」の水族館写真が一番好きですよ!
スローシンクロの写真は傑作ばかりですね。

今度、ムービーを教えてください。最近ちょっとカジってるんですが、カメラワークとか難しくて・・・映画など見て勉強中です。

2010/11/9(火) 午後 7:42 [ 潜水馬鹿 ]

maruさん。写真は「馴れるより理論」な基礎的なところが多くて、けっこう面倒なのだけど、最近のカメラはそういった「理論」的なことをたいていやってくれちゃうので、誰もがキレイな写真を撮れるようになったし、一眼レフも突然に一般的になりました。
でも、カメラがやってくれる理論を、いくらかでも「理解」していると、人と違った写真が撮れるようになります。
理論より理解ですね。
だから、なんとなく理解できたのであれば、もうけっこういい線まで行ってると思っていいですw。
ポチン!、ありがとうございました〜!

2010/11/9(火) 午後 11:18 kapaguy

ポチン!
フムフム「絞りを工夫」「眼にピン」、
「光源を写さなかったらいい」ですね!
頭に入れておかないと

2010/11/9(火) 午後 11:20 にっし〜〜〜。

かわ太郎さんの水槽写真見せてもらったけど、すでに十分、水槽写真の撮影でのポイントは押さえてると思いますよ。
「素人写真術」は、ボクとしてはけっこうな企業秘密も、サラリとバラしていますw。
そういうところを、見つけてもらえば、それなりに役に立つかもしれません。

2010/11/9(火) 午後 11:29 kapaguy

ミーサン、久しぶり!
ボクはねえ、水族館では生き物を見てるより、写真撮ってる方が百倍くらい好きw。
でも、水族館以外のところでは、写真はぜんぜん撮らへんのよね。
それだけ、水族館の生き物たちや水塊には、フォトジェニックな魅力があるんやろねえ。
だから、プロやろが、素人やろが、ど素人やろが、誰でもそれなりに楽しめるもんやと思うわ。

2010/11/9(火) 午後 11:35 kapaguy

潜水馬鹿くんに、ボクの写真が一番好きやと言ってもらえると、言わなきゃしょうがないので言ってると分かってても、めちゃうれしいぞ!w
ボク、スローシンクロを多用しすぎやない?
最初に開発したときにはスゴク気に入ったんでね、もっと磨いて、中村元作風の一つにしたいとは思ってるんやけどなあ。
読者さんからは、「なんやまたこれか」と言われる程度のレベルやなあ…と。
次のステップへの大きな進歩がなく、近頃ではけっこう悩んでるんよ。

ムービー、スチルと違うのは、見てくれてる人の感性的に、いかにあり得そうなアングルやカット重ねができるかやと思う。
スチルの場合は、いかに見てくれてる人の感性に訴えかけるかなので、その点がずいぶん違うよねえ。

ムービーは目で感じて、スチルは心で見る……ていう感じかな。
おっ!我ながら名言やん! ポチ☆" ニャハw

2010/11/9(火) 午後 11:50 kapaguy

にっし〜さん。近頃では、葛西臨海もストロボ解禁になったし、暗い水槽を、感度上げて開放値で撮るなんて、お決まりの方法で撮っていた時代は、すでに終わった感がありますぞ。

まあね、みんなが水槽写真上手になってしまったら、ボクが一番困るわけなんで、できればあんまり上手にはなって欲しくないんですが…w。

2010/11/9(火) 午後 11:55 kapaguy

オオメジロザメさんのフォルムは進化的に既に完成しているので、F1みたいですね。
中村庸夫さんの内閣総理大臣賞受賞おめでとうございます。
私の師匠のカンチョ先生の師匠と言うことは、大師匠にあたる方なのですね。
普通の人が行けない場所で、様々な海の表情を切り取っていただくお仕事、尊敬しています。
普通の人は、水族館に連れてこられたお魚たちに親しむことで、そういうお写真に対する想像力が育まれるのですね。
オキゴンベの愛嬌のあるお顔、バルチックチョウザメさんの、いかにも旧ソ連・東欧のワルシャワ条約機構の兵器のような厳つい無骨さ、良いですね。
キタイワトビペンギンさんのたわわに垂れた黄色眉が凄い!
これからも勉強させてくださいね。ポチ☆

2010/11/10(水) 午前 2:04 眼とろん星人

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オート以外のダイヤルを活用しないと行けないのは判ってるのですがねぇ・・・・

カンチョの撮影データを参考に、又 こつこつやってみましょう・・

2010/11/10(水) 午前 11:25 ○丸ちゃん○

眼とろんさん、ボクは眼とろんさんの師匠やったんですか!それはまた光栄なことです。
自分自身の記憶には、いわゆる「心のシャッター」で十分だけど、誰かに何かを伝えたいときには、言葉は言葉なりの、映像は映像なりの、そして写真は写真なりの力がありますね。
とりわけ、一瞬で何かが伝わるのは、写真だけの大きな力です。
そして、一枚から、いろいろ想像できるのも写真だけの魅力ですね。
ポチ☆、まいどです〜!

2010/11/10(水) 午後 7:20 kapaguy

丸ちゃん。オート以外のダイヤル、時には回さないと錆び付いて動かなくなってるかもしれませんぞw。
ボクは、コンデジも常に、絞り優先のところに合わせ、時にシャッタースピード優先です。
で、時々、オートも使って撮ってみます。使わないと錆び付いてしまいそうな気がするからw。

2010/11/10(水) 午後 7:24 kapaguy

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写す前に一回転させることにします(爆

ってんじゃだめだよね、

やっぱ、絞り優先 シャッター優先 それくらいの使い分けはしないと行けませんな

2010/11/10(水) 午後 8:28 ○丸ちゃん○

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う〜ん、勉強になります。
私も昔、人物を撮るときに「赤目を防止させるには
直接当てなけりゃいいんだよ」と言われたのですが
やっぱりフラッシュ使うと、下半分が暗くなったりとかで
うまく撮れないです(^-^;;

私が最初にカメラを使い出したきっかけが、父親が高いお金を
出して買った一眼レフがマニュアルで、老眼が始まった父親が
使えなくなったので、もったいなかったから・・・なんですが
その時がミノルタだったんです。
それからずーっとミノルタ(現ソニー)です。
最初にであったものってずーっと使っちゃいますよね〜

2010/11/10(水) 午後 11:50 [ - ]

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いやぁ…
水族館の写真はホントに難しい…
カンチョさんのブログや記事を見て勉強しているのですが…
もっと上手になりたいです(^o^)

油壺も、また行こうかな☆

バルチック艦隊ぽくって…
カンチョ…古すぎます…(T_T)

2010/11/11(木) 午前 1:11 [ ずぅ@α派 ]

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"水族館文化"の発展、そして日本人の暮らしの中への水族館の浸透
への寄与、ということで言えば、内閣総理大臣賞、というより、文化勲章・文化功労者がふさわしいかと。。。

2010/11/11(木) 午前 2:38 [ min*_or*a ]

丸ちゃん。撮る前に一回転は、いいと思う。
間違えて、違うところで止まったりするからw。
でも、コンデジにはムービーとかもあるから、そこで止まっちゃったりするとビックリな作品ができまますねえw。

2010/11/11(木) 午前 4:03 kapaguy

しろねこさん。フラッシュはでっかいガイドナンバーのを使うと、どっかが暗くなったりの失敗は減りますよ。
フラッシュに関して言えば、値段が高くて図体がでかければいい。みたいにもんですw。

一眼レフは、一度使い始めると、レンズがどんどん増えていくから、買い換えるとなると、今までのレンズが使えなくなるんですね(T.T)。
ボクがメーカを変えられないのは、99%そのせいです。
レンズだけでも8本あるもんなあ…、あぶく銭でも入らない限り、ソニーから抜け出せませんなw。

2010/11/11(木) 午前 4:11 kapaguy

ずぅさん。水族館写真は、難しいから面白い…かもw。
ゴルフやってる人も、そう言いますね。
どの段階でも、上手になりたいと思っているから面白いのです。
ボクも、そうやなあ。

バルチック艦隊、古いっすか〜?
今も教科書には出てくるんちゃう?
まさか、ボクがバルチック艦隊と戦ったんやと思ってるんやないでしょうなw。

2010/11/11(木) 午前 4:24 kapaguy

miniorcaさん。実際の話、ボクは勲章にはほど遠いです。
なんせ、業界の異端児やからねw。
でも、自分の関わった水族館にお客さんがたくさん来てくれることがスゴイ勲章です。
まあ、仕事も趣味の写真も、自分で満足できればそれが一番w。

2010/11/11(木) 午前 4:29 kapaguy


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