ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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あ〜!またブログのUPを1週間以上空けてしまった…。
本業の方はオファーいただいているみなさんからのキックオフ待ちでめちゃヒマなんやけどね、道楽のバリアフリー観光のNPOとか友達がミュージアムを開いちゃったりして、まあけっこう大変なの。
ただもちろんね、地獄の年度末ロードを終えて1週間の間は、完璧おうちリゾートライフやったから、そのせいでもある。冬のキリギリスさん状態ですな(^^;

今は三重県でバリアフリー観光の会議をいくつもバリバリと片付けて来た帰り道の新幹線。
3月頭にバリアフリー観光推進機構の打ち合わせ&初詣に出雲に行き、そこで足を伸ばしてきたアクアスの話題をビール飲みながらお送りします。


ズンズンズン、ズズズン!

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この季節、冬季限定のオウサマペンギンパレードがやってきた。
※春休み中は4月1日まで毎日12時に開催

ペンギン担当のH野くんが、「アクアスに来るなら自慢のペンギンパレードに間に合え!」と言うので、もっとゆっくりくつろいでたかった江津市有福温泉の宿を早めにチェックアウトして行ったのだ。

ちょっと雨降ってたけどね、間に合ってよかった。
オウサマペンギンのパレードなんかどこでも一緒やん!と心の中では思ってたんやけど、距離がとっても長い上に、芝生に囲まれた周りの景色がなかなかよろしい。
H野くんが自慢するだけある。

距離が長いと、ヨタヨタしたり、ズンズン走ったり、ペンギンならではのいいかげん行進ぶりがよく見えて面白いのだ。

イメージ 2

時折さ、そんなに毎日長距離歩かすのは、儲け主義の動物虐待だ!とか言う人いるけど、実はオウサマペンギンたちは、めちゃくちゃ内陸の住み家と海岸の間を毎日歩いているのだ。
歩かないことの方が、退屈ストレスが溜まりまくる。

あのさ数年前に、ペンギンのプールに鏡とかで太陽の反射光を入れて、ペンギンがその光を追いかけ回すのが全国的に流行ったことがあるでしょ。
そのとき一部の動物園や水族館が、「ペンギンのストレスになるし、太陽の反射光が目に入ったら目を痛めるから止めろ!」と、えらい剣幕て言っていたことがある。

しかし、カンチョは思うのだ。
ええー!そうやろか?

ペンギンは光る小魚を追うのが仕事ちゃうん?
海泳いでたら、波の屈折や水面の反射でなんぼでも太陽の光が目に入ってくるよ。特に水中での光の強弱はとても激しい。でも誰も目を痛めたりしてない。
仕事に精出してるのがストレスってなんなん?
太陽で目痛めるってなんなん?

※コチラはジェンツー。気温の低い季節は太陽の当たるオープンなプールで元気に泳いでる。
イメージ 3


ガラパゴスで野性のペンギンが魚を補食してるのを、半日間撮影してたことがあるけど、ペンギンは何回も何回失敗してやっと1尾くわえるということをやっていた。
ていうことは、毎日毎日、魚を捕まえ損ねることを何百回もくり返しているはずやんね。
それって、ペンギンにとってストレスなんやろか?
もし、そんなのがストレスなら、野生のペンギンはみんなストレスで死んじゃうって。


カンチョはそのとき思った。
動物園や水族館が、毎日ペンギンたちが退屈しないくらいにエサを追い回す仕事を与えてあげていれば、ペンギンも鏡の反射光なんて追いかけないでしょうに…と。
つまり、動物園や水族館のペンギンたちは、鏡の反射光に思わず反応しちゃうほど退屈地獄の退屈ストレスが溜まっていたということではないかしら。

ペンギンを飼育している人たちは、先にペンギンたちの退屈地獄ストレスを反省するべきで、それに比べたら、鏡の反射で遊んであげるのは、実はエンリッチメントとも言えるくらいの話やと思うんよなあ。
そもそも、飼育してるということ自体が刑務所に入れられてるくらいのストレスなのだけど、実は刑務所でだって仕事を与えたり運動をさせたりしてるわけで、それがなんにもさせられなかったら拷問みたいなもんでしょ。

なのでカンチョは基本的に、ショーとかこういったパレードだとかは、エンリッチメントとして賛成なのだ。
そうそう、なんで海獣ショーをする言い訳を「これこそエンリッチメント」と言わずに、「能力の展示のため」とか「体調管理」とかしか言えないのかも、ボクにはよくわからん。


まあ、そんなわけでね、パレード終えたオウサマペンギンたちは、なんかえらく満足そうなのでしたw。

イメージ 4


あ、新横浜や。
東京に着いたら、またバリアフリー観光のことで飯食いながら打ち合わせです。


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●産経新聞『話の肖像画』インタビュー記事に3日連載で載せてもらいました。
『話の肖像画』水の演出家 水族館プロデューサー・中村元

★トークライブ『中村元の超水族館ナイト11回』公式レポートUSTREAM配信⇒次回は2012年5月13日に決定!

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カンチョさん こんばんは。大変和やかなパレードですね。楽しそう(^^)長い距離をペンギン達に付いて歩くのは楽しいでしょうねぇ。某水族館の厳戒態勢下でのパレードとは大違いです(><)それでも、真近でペンギン観れますから楽しいのですけど(^^;

エンリッチメントについては、カンチョさんのおっしゃる事は、なるほどーとは思います。にしても、正直、僕はエンリッチメントについてはよくわかりません(^^;;;

ただ、観ていて退屈そーな生き物は多いですね。何とかならんのかと思う時すらあります。まあ、エサの時間は活動的ですが、それでも口元まで運ばれるのを食べるだけというのも退屈だろうなと想像しています。

園館のスタッフの方のブログなど読んでると、ずいぶん工夫されているところも見かけますが、まだ少数派ですね。ですので、一番気になるのは、飼育動物に対する見識と考え方です。考え出すと深いテーマです。僕には(^^;;;;;;

2012/3/28(水) 午後 10:45 [ わなげいぬ ]

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初めまして

年老いた海獣類は、ショーにも出られなくなります。
えのすいでは、高齢のオタリアをショーの一部に参加させ、
ゆっくり散歩させたり、ボールで観客と「遊ぶ」ことで、運動量を増やしていました。

ただ、残念なことに、1頭は老衰で死亡。もう1頭は眼病のため、リタイヤしてしまいました。

でも、ショーの最中の彼女たちは、けっこう機嫌がよかった印象があります。

海獣類は遊ぶのが好きですからネ。

2012/3/29(木) 午前 10:16 [ - ]

わなげいぬさん。ここのパレードは、ペンギンの進路妨害さえしなければ、後ろからでも前からでも横でもどこにいてもよくて、しかも広いから、観客は走り回っています。
おかげで写真も撮りやすいのだけど、どこにも観客のみなさんがいらっしゃるので、顔が入らないように気をつけたり、流し撮りで顔をボカしたりと、けっこう工夫が必要です。

退屈そうな生き物は、特に動物園に多いですね。まあもちろん、ネコ科やワニなどのように、捕食時以外は寝るのが仕事みたいな生き物もいるのだけど。
でもやっぱりさ、動物園でナマで見るのよりも、映像で見る方が生き生きしてるのはどうなのよ?ていうか、動物園の将来を危うくしてるのではないかとちょっと心配するのです。

それと、最近ではいろんな工夫がなされていて、その工夫には「行動展示」として明快に説明したり肯定的な一方で、ショーやお客さんのやることに対しては批判的になったりする人が、飼育係だけでなく生き物好きな人の中にけっこう多いのですね。

いや、これ書き始めると止まらなくなるので、このくらいにしときましょうw。ホントに考え出すと深いテーマです。

2012/3/29(木) 午後 1:22 kapaguy

よっし〜さん。初めまして。ようこそです。
老衰したオタリアもショーに出ると機嫌がよかった話、印象であることを差し引いても面白いですw。
よく考えればヒトもそうですよね。老人施設では、散歩やカラオケやゲームが身体にも精神にもいいとされています。
さらに、退職したり窓際族になったりするだけで、ストレスが溜まる人はたくさんいます。

ましてや動物は動く物と書くわけで、逃げたり襲ったり、同種間で競争したりという本来の運動量や適度のストレスがない状態は、心身ともに悪い影響を与えているのだろうと思うのです。

ヒトと同じように、彼らの幸せにも、彼らなりの適度なストレスが必要で、さらにかなりの運動量が必要なのだろうと思います。

2012/3/29(木) 午後 1:47 kapaguy

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今回のブログはいろいろと考えさせられる内容でした・・。

と言うのも、実は1月に中村さんの地元(?)の伊勢志摩地方旅行で鳥羽水族館に行った時にスタッフさんから注意を受けたんです。
私は水族館での楽しみ方の1つに、ペンギンにストラップを振って気を引く方法を使ってまして、そのおかげでいろいろな水族館の楽しいペンギンの姿を撮ってたんです。

鳥羽でも同じようにしていたら・・・「ペンギンが興奮してストレスになるので止めて下さい」と。
「あ、そう言う事もあるんだ」ともちろんすぐに止めたのですが、今回の中村さんのプログを読んでいると・・・水族館てぇのは難しいぞっ!! と。(笑)

ただ、代表選手の水属達に快適と思われる環境だけを与えるのだけはやっぱりイケナイと思います。
人間でも退屈は苦痛になりますから。
う〜ん・・・文才が無いのでなんかまとまりません。(笑)

2012/3/29(木) 午後 9:36 [ Elpaso ]

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中村さんのジェンツー写真を見てふと思ったのですが・・・。

エサで釣って、ハイパワーのハイドロウィザードに向かってペンギン達を泳がせたら、ペンギンの泳ぎってこんなにすげーんだぞ!!っていう行動展示にならないですかね?(笑)

パン食い競走みたいに上から吊るして・・・イルカ泳ぎなんかも見れそうな予感がするのですが、大喜びするのは私みたいなマニアだけになりそうな。(笑) (^_^;)

2012/3/29(木) 午後 9:39 [ Elpaso ]

Elpasoさん、鳥羽でそんなことがありましたかw。
ペンギンのストレスに関する精神クリニックとか臨床心理士はいないのでw、担当者の主観が判断の決め手になっているいい例ですね。
もっとも、ボクの言っていることだって、ボクの主観なので、ペンギンにとっては「何を馬鹿なこと」なのかも分からないけどね。
でも、そういうことを議論してもいいのではないかと、ボクはすごく思うのだよなあ。
そしたら、少なくとも、退屈地獄はなんとかしなくては…ということにはなると思うんやけどね。

2012/3/30(金) 午前 1:31 kapaguy

ペンギン水槽でのハイドロウィザード、実はそれをやってみたいの!
ていうか、ハイドロウィザードがなかった時、仙台水族館計画で、思いっきり水流をつくった水槽をペンギンに与えたら、おそらくジェンツーなら遊びにくるはず…という計画もあったんよ。

さらに、水槽の中にミラーボールみたいなのを入れて、ペンギンたちをもっと泳がせてあげようという計画もあった。
しかも、いずれもペンギンの大先生を招いて作った計画やったんよ。

さて、あの計画はどうなるんか…実は仙台水族館の計画は、ボクの手を外れてしまったので、どうなってるかどうなるのかもまったく分からないのです。。。あー悔しい。

2012/3/30(金) 午前 1:34 kapaguy

迫力はコウテイペンギンですが、お洒落でスマートなのはオウサマペンギンですね。
コウテイペンギンほどではないにせよ、ペンギンのドキュメンタリーを見ていたら、ペンギンさんは長距離歩いて長距離泳いで巣穴まで帰って来ていますからね。
ペンギンさんもいやだったら歩かないでしょうし。
生物の体は使わないとすぐに怠けて退化していくのは、帰還した宇宙飛行士がヨタヨタしているのを見ても分かりますよね。
ジェンツーさんのスピード感のある泳ぎもカッコイイ!

記事とは直接関係ないのですが、以前先生が江戸風の鰻より大坂風の鰻がお好きだということを書かれていた記憶があったので、大坂風の鰻の記事をトラバさせて下さいね。

今回も当然ポチ☆

2012/3/30(金) 午後 11:54 眼とろん星人

眼とろんさん。海岸から沖までの距離そして海岸から営巣地までという距離、どちらもあまりにすごくて、どんなに大きな水族館でも再現できないですね。さらに、潜って魚を追い回している時間も、そりゃもうえらい大変な長さと運動量です。この運動をしていないと、心身ともに悪くなるわなあw。
そこに、サメは来るは、トウゾクカモメは来るは、雨や雷は来るは、吹雪は来るは、ライバルはいつでもいるは…なんやからねえ。
どれもぬくぬく育った日本人にとってはストレスに感じることばかりながら、ペンギンたちはそういったことをストレスと感じないだけの強さを持っていて、それどころか変化がないことの方がストレスになるよねえ。

鰻、大阪風というより西日本風というか、そもそも本来の鰻の蒲焼きなのだけど、トラバ記事を読んで、おー!なるほど!と思ったですよ。
よく調べたねえ。蒲焼き派のボクにはとても素晴らしいレポートでした。
ところで、実はボク、「まむし」というのは、鰻を蒲焼きにすると、魚の食感よりもヘビの食感に似ているくらい噛み応えがあるからなんやと思ってましたw。

2012/3/31(土) 午前 4:41 kapaguy

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さすが三重からの帰りですね^^あのさ、なんなん、アハハ。
そうっか、生き物展示に関してや ショーに関しての
考え方がいろいろあるのですね*^^*

2012/3/31(土) 午前 9:09 maru2e08e8cb03f29202efe5ff4736be

maruさん、そういやそうやなw、三重にちょっといると三重弁がスムースに出てくるわ。ずっと東京にいるとだんだん大阪弁に近くなってく。
このところ、三重に行くことがめちゃ多いから、かなり三重県人として復活してるけどな。

飼育展示してる生き物についての考え方は、いろいろあって議論の余地もありです。
なぜなら、自然界から無理矢理連れてきて狭いところで飼ってるだけで、彼らに対する責任はすごくあるんやからね。それを単なる感情論や主観で決めてしまってはあかんわけです。

2012/4/1(日) 午前 0:30 kapaguy

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カンチョさん、こんばんは。
キングがたくさん間近でみれる、なんてうらやましいのでしょう。
私は、なかなか出会えません(TT)

2012/4/2(月) 午後 9:15 [ フンボ ]

フンボさん、そういやなるほどそうですね。キングペンギンが大勢で行進している水族館はわりと少ない上に、本州中央部ではないのかも。
実はボクも、水族館ガイドを書くようになるまでは、キングの行進なんて見たことなかったのです。
温帯ペンギンはどこまでしゃがんでも、顔を正面で見ることはできないけれど、キングだと普通にしゃがむだけで相手の顔が視線より高い位置に来るから、迫力がもうぜんぜん違うよねえ。

2012/4/4(水) 午前 3:27 kapaguy

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