ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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ごめんなさい!
2ヵ月以上、ブログの更新をしていませんでした。
2月〜3月はもうめちゃくちゃ忙しくて、なんもできなかったというのは事実です。
でも4月はホントはけっこう暇やったのに、それまでの反動で長い春休みをしてたというのが実情です。
こういうのって、クセのもんやから、再動しはじめたらちゃんとやってけると思うよ。目指せ1週間に1本!

そんなわけで、2ヵ月連続UPゼロはさすがにあかんやろ!と4月30日の悪あがきです。

今回は、九州で最大規模の水族館マリンワールド海の中道
今まで、マリンワールド海の中道は大水槽のサメや海獣たちといった大物を紹介してばっかやったのやけど、今回は目立たないけど実はマリンワールド海の中道の特徴とも言える展示をご紹介。

まずは冷たい海系。

サクラダイ
マリンワールド海の中道のサクラダイの水槽は大きくはないけれど美しいよ。

イメージ 1

サクラダイは日本の水族館のわりと定番な魚なのと色が鮮やかなので、観覧者からは近海のどこにでもいる魚だと勘違いされやすい。しかも、キサンゴ系のサンゴと一緒に入っていることが多いから、魚に詳しくない人にはサンゴ礁の魚だと思われたりする。
そんな勘違いあるわけないやろ!と思ってるのは、水族館スタッフとマニアな人くらいやからね。
一般的にはそういうもんなん。だってボクが水族館に入って2年くらいは、サンゴ礁の魚って勘違いしてたんやから。にゃははw。

そして、ボクと同じくらい魚に素人なみなさんのために説明しておくと、サクラダイは近海のちょっと深い海に住んでいてそのせいで水温もかなり低いのが好みなの。(例えば16℃以内とか言われてたりする…らしいw。)
それで、展示する側ではそのことを表そうと、水槽を深海風に暗くする傾向にある。
ただまあ、それがわりと失敗で、一般的に暗い水槽は観てもらえない。これが問題。

でも、見つけたらこんなに綺麗な魚もなかなかいないんよね。
ボクは、赤い色もさることながら、目の緑色が好き。特に写真を撮るとそれが引き立つ。
写真ではこんな風に撮れるんやから、展示も光をうまく使えば、こんな風に見えるようにはできるかもしれない……とか常に考えてしまう水族館プロデューサーの性なのである。

ところで、サクラダイていうのは日本近海〜ちょっと南までしかいないらしい。
それを知っていて「桜」といういかにも日本らしい名前が付けられたのか、偶然そうやったのかわからんけれど、この美しさに対してなかなかいい符丁やと思う。


サクラダイ水槽の向かい側にも、いくぶん暗い水槽がある。
これは多分、ハシキンメ?(としておく。間違いの場合はご指摘ありがたく受けつけますw)
 ⇒担当者よりホウセキキントキとの答え。かわ太郎さんの指摘が正解!

この子も赤い。

イメージ 2

もしハシキンメやなかったとしても、まあ深海に住んでる魚ってことが分かる色と風貌やね。
赤色というのは、太陽の光が届かない場所にいくと黒くなる。そして赤色の方が黒色よりも闇に溶け込んで見えなくなるらしい。
目がデカイのも深海系魚類の特徴で、わずかな光りを感知するためだ。明るいレンズが大口径になるのと同じことだやね。
ボクの好物な金目鯛も赤くて目がデカイ。ていうことはハシキンメも美味しいのか?


このコーナーをさらに進むと、深海系というよりも冷水系。北の生きものたちのコーナーに移る。
日本はどこもかしこも、黒潮と対馬海流の暖流に洗われて、さらに急深になった海中深くに寒流が流れ込んでいるから、どこの海を切り取ってもただいたい同じ生物を展示することになるのだけど、北海道の生物だけはずいぶん違う。

そして、そんな違いの分かる生きものたちの中でもボクが一番好きなのが、ダンゴウオの仲間だ。

ナメダンゴ(やと思うw)

イメージ 3

こいつは可愛いよ〜!
ぜんぜん動かへんけどな、それでもこの顔観てたら癒されるわ〜。
なんでこんなにひょうきんな顔なんやろか?
なんでこんなに泳ぎにくそうな体つきなんやろか?
なんでこんなに目立った色なんやろか?

北の生物では、流氷の妖精クリオネ(ハダカカメガイ)も一時期ちょっとバブルな人気があったけど、小さすぎて見のがしてしまうクリオネよりも、ボクはこの子たちナメダンゴの方がキュートでキャラも立って勝ちやと思う。


さて、このマリンワールド海の中道には、もう一ヶ所、マジな深海系の生物展示がされているところがある。パノラマ大水槽の裏だ。
ここに立ち寄る人は実はあんがい少ないのが残念だけど、穴場と言えば穴場でもある。


これはオキノテヅルモヅルか、ただのテヅルモヅルか、まあそんなところ。

イメージ 4

ゼンマイやワラビの仲間とかではない。これでクモヒトデの仲間なのだ。
この写真の姿は横から見たところで、なんとなく手足を踏ん張った複数足歩行動物が岩場をノシノシと歩いて登っていく姿に見えなくもない。
実際には登ってるのではなく、ただくっついて踏ん張ってるんやけどね。

上から見るとこんな感じ。

イメージ 5

まるで、根を張り巡らせた木の中央に花が咲いてるみたいに美しい。
これでもヒトデの仲間なんでね、ぐちゃぐちゃにいっぱいあるように見える足も、実は根本は5本しかない。(写真では7本くらいありそうなんやけどな)
それこそ木の根のように、枝分かれしてるのだ。

下方には、深海サンゴのセンスガイっぽい姿も2つ見える。
(※これも、センスガイではないかもしれんけど)


そんな深海コーナーで見つけたこのカニは、すくっと立って、とても美しく気品があった。
ツノハリセンボンと言うらしい。もっと気品ある名前付けたってくれよ〜!

イメージ 6

解説には、水深300メートルの深海からやってきたと書かれていた。
深海の暗闇に、すくっと立つ貴公子カニなのである。

太陽光の届かない深海はひどく暗いというわけで、ここ深海コーナーの水槽はかなり暗いのだけど、そもそも通路からしてとても暗いので、水槽そのものはボーッと浮き上がって興味を持たせてくれる。
この暗い深海コーナーには、スターウォーズの帝国軍兵士ストーム・トルーバー、オオグソクムシもおるよ。こいつらね⇒もののけ系…海の中道

暗い通路を、カップルでワー!キャー!言いながら見て回るのにも、深海の世界に想像たくましく一人歩くのにも、混み合ってるGW中には穴場中の穴場。
マリンワールド海の中道に訪れた際には、ぜひパノラマ大水槽の裏にも回ってきただきたい。


ところで、今日の記事をもって改心モードに入ったボクは、必ず1週間以内に、次の記事を書くからね!
長いこと、チェックをあきらめてたみなさん、今後は再度のご来店をお待ちしております。

●マリンワールド海の中道の、これまでの記事と写真のリストはコチラ ⇒九州沖縄の水族館記事リスト

◎NHK「おはようニッポン」山の水族館のアーカイブ⇒アイデア勝負 水族館リニューアル −北海道 北見市−

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久しぶりにお邪魔しましたぁ。
そしたら、きれいなお写真がUPされていました!!

海のように、大きく構える心が欲しい・・・です。
そう思いながら、最近、日々の仕事に精一杯??
呪文のように・・なんくるないさ〜!

気分転換にGW後半は、海に出かけます。

2013/4/30(火) 午後 8:16 [ たまうみ ]

たまうみちゃん、すごいタイミングやね。ブログ更新75日ぶりやっていうのにw。
心の問題の多くは気持ちの問題。なんくるないさ〜!はすごくいい感覚やよ。人生はしらないうちに過ぎていく。それやったら激流の中を進む方が刺激があってはるかに面白い。

2013/4/30(火) 午後 10:21 kapaguy

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ブログはもう更新されないのかなー、と思ってしまいました。
今後も楽しみにしておりますが、ご無理のないペースで。

漢字だと、手蔓藻蔓。植物の奇想天外(ウェルウィッチア)や復活草(セラギネラ)のようです。

ところで今年は、深海、がキテるらしいですよ。

2013/5/1(水) 午前 5:17 [ min*_or*a ]

miniorcaさん、いやあ心配おかけしました。たぶんこれから頑張れると思ってます。
手蔓藻蔓、そうなんです!深海系生物の命名はホントにセンスがいいです。特に漢字で書くと益々いいですね。
深海は確かに来てる感じがします。水族館でも深海展示イベントが多いし、世界中が宇宙よりも深海の方にお金をつぎ込んでいるからという状況もあるからではないかと思います。

2013/5/1(水) 午前 9:28 kapaguy

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お久しぶりです!
生き物たちと別れて早3年・・・何と4年目に突入して、どんどん飼育から離れて、今や総務課で電卓を弾いております(´・_・`)

「深海」流行ってますね〜(^_^;)
未だ謎の深い「地球上最後の秘境」
ロマンを掻き立てられる世界、何とかもっと肌で感じられる展示がしたいですね(^_−)−☆

・・・ところで、2枚目の写真のお魚はホウセキキントキかな?と。最近、お魚と触れ合ってないので、自信はありませんが・・・(^_^;)

2013/5/1(水) 午後 0:59 [ かわ太郎 ]

かわ太郎さん、なななんと!総務ですか。しかし飼育一筋でないのも実は大切なこと、さまざまな経験を経て展示の現場に戻って大物になった先達がわりといらっしゃいますぞ。

深海はロマンがかき立てられるけど、そのロマンを具体化した深海の展示というのにまだお目に掛かったことがありませんね。なんとなく博物館化してしまうのが残念。
深海展示はこれからまだまだ開発と発展の余地のある分野かと思います。

ホウセキキントキという名前が出て、なるほどと思ってるところです。よく考えたら担当者に聞けばいいんですよねw。聞いてみます。

2013/5/1(水) 午後 11:27 kapaguy

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ブログ記事を読んで「えっ、サクラダイって深い海の魚だったのか」と今更ながらに驚いてます。(笑)
なんか他の水族館だともっと明るい(明る過ぎる?)水槽で「性転換する魚」ってどこでもそのネタで売り出していたのを見ている気がします。(^_^;)
あっ、「そんな勘違いあるわけないやろ!」とツッコミが出なかったという事は、私はまだまだマニアには遠いという事ですねっ♪

大水槽裏の展示、私が見に行った時はとにかく深海のサメがコレでもかって言うほど大量にウジャウジャ積み重なっていたので、別の意味で驚かされた経験があります。(;^_^A

中村さんのブログや話を来ていてると当たり前の行動展示をしているはずの水族館が、実は実際とは異なった展示をしている事があるというのが面白いですね。
北の大地の水族館みたいに「魚のいる場所」を正確に再現していったら、全国にある水族館それぞれがもっと楽しくて「へぇ〜」、「すごいっ!」とかがたくさん産まれる場所になるんだろうなぁと感じます。

2013/5/2(木) 午前 11:31 [ Elpaso ]

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ひさびさの更新ですね!まってました!北と南の水族館は、千歳とココでは?サクラダイは深海ですか!知りませんでした!千歳のリニュ後に小樽、サンピアザ(回遊水槽リニュ!)、千歳、おんねゆ、登別(イワシ水槽増設!)と行きたい!

2013/5/2(木) 午後 2:10 [ ポン ]

Elpasoさん、動物マニアと水族館マニアは違うから、サクラダイの生態なんか知ってなくても、Elpasoさんは十分に超が付く水族館マニアやよw。

実のところ、水族館側でもけっこうそれなりに考えて展示はしてるんやけどね、ただ、それが利用者に伝わらないというのが惜しいところです。北の大地の水族館では、それを魚を通してではなく、興味ある光景を主体にしたので伝わりやすくなっているというだけなんですよ。
人々は、環境よりも光景、生態よりも行動を見たいものなのね。だったら光景や行動から環境や生態を伝えるようにすればいいだけの話なんやけど、それを実行に移せるか移せないかの違いなのです。
でも、いつも言ってるように、みんながそれが実行できるようになったらボクの仕事がなくなるので、今の状況はとってもありがたいw。

2013/5/2(木) 午後 5:49 kapaguy

ポンさん、お待たせしてました〜!にゃはは、北と南はご想像にお任せしますぅw。
北海道の水族館は、ボク的にもこれからいくつか関わって、北海道全域をアピールするビッグアイテムにしたいと、ちょっとした野望を持っています。旭山動物園の時代の次は、北海道の水族館の時代がきっと来るよ。それはボクが実現します。なんてねw。

2013/5/2(木) 午後 5:53 kapaguy

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しばらくぶりで覗きに来ました。^^;
もーこっちは吹雪です。越路でも桜でもなく雪が雪々してます。。
この勢いで温根湯水の水槽凍らないかな〜

さて、3枚目、おそらくはナメダンゴかと、で。
たぶんちまとこ産かとw

4枚目、たぶんオキノかなぁ

5枚目、テヅルの下の岩の上の2個ですよね@。@
たぶん右はオオイボイソギンチャクかなんかに見えますが....。
左は同じ子かコイボイソギンかなぁ
深海水槽ならこのあたりのコかと思うのですが...。
見に行ったことないのでなんとも。。
暑さでとろけてしまわない時期に行ってみたいですね〜


では。1週間後にまた見に来ますね^^ノ

2013/5/3(金) 午前 3:29 [ ちまちま ]

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私もサクラダイを見て 珊瑚色だからきっと温かい南の海に
泳いでるって思ってしまいました。鮮やかですねぇ^^♪ポチン。

カンチョさん、いい感じで頑張ってみえるのですね〜♪

2013/5/3(金) 午前 10:01 maru2e08e8cb03f29202efe5ff4736be

ちまちまさん、そっちは吹雪?それはすごいなあ。それでもおんねゆ温泉は今日からすごい賑わいになっているようで、駐車場は満車の上に山の水族館入館への長蛇の列が出来ているとか。四季の水槽はいくら寒くても凍ることはないけどねw。

ナメダンゴはそちらからの嫁入りやったんやね。ナメダンゴとオキノテヅルモヅル、ちゃんと合っててよかったw。イソギンチャクは残念!
尚、キントキはホウセキキントキだということでした。

2013/5/3(金) 午後 2:54 kapaguy

maruさん、よくぞこんなに時間が空いていたのにチェックしてくれました。まあわりと頑張っておったのですよ。
どうやら、明後日のサンデースクランブルで山の水族館のことが紹介されてボクもコメントすることになってるみたい。そちらでは名テレで流れるはずなので見てやって下さい。

サクラダイ、やっぱりみんな暖かい南の海の魚って思ってたんやねw。

2013/5/3(金) 午後 2:58 kapaguy

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うわっ!サクラダイのこと書いてなかった!サクラダイは寒流系だったのですね。t水族館ではコーラルリーフ、ダイビングコーナーの少し暗めな水槽に入ってましたね。そういえばアカオビハナダイも鹿児島の冷たい海にいますね。ところで、水族館ぴあ買いましたが、カンチョさんのおすすめランキングとほとんどあってないですね。山の水族館なんてリニュ前の写真ですしね。では、また。

2013/5/5(日) 午後 0:15 [ ポン ]

ポンさん、サクラダイは寒流というわけでもなく、わりと暖かい海の深めのところにいるので水温も低いのです。でもそのせいで、近海や暖かい海のコーナーに展示されてるから、ますます誤解されちゃうのですね。
魚のことをちょっとばかり知ってる人たちからすると、だからこそ興味深いし意表を突くということになっちゃうんやけど、一般の人にはそこまで伝わらない。それをどう伝えるか?あるいはそんなことは些末なこととして別のことを伝えるとか、まあいろんな方法はあると思います。

あれまあ!「水族館ぴあ」なんか買っちゃったんw!ああいう旅行情報誌系ガイドは、基本的に誰かがちゃんと足でかせいだ記事ではないからランキングにはまったく意味がないし、そもそも写真とか水族館の提供だし、記事もFAXのアンケートみたいな調査票で取材というのがほとんどなんで、水族館に興味のある人向きではないです。
じゃら●なんか、紹介枠の大きさ=広告料に比例するという形なんで、すでにジャーナリズムの世界でさえない(^^;。

2013/5/6(月) 午前 11:59 kapaguy

カンチョ先生、本当にお疲れ様です。
やはり身体の要求にはちゃんと応えた方が良いですからね。

でも、やはり先生のブログは楽しいですね。改めて思いましたよ。
サクラダイさん、桜と言うより鮮やかな椿とか牡丹の鮮やかな赤ですね。
白い斑が入って、ニシキゴイみたいにも見えるし。
>赤色というのは、太陽の光が届かない場所にいくと黒くなる
↑赤は波長が長いからかな?
ナメダンゴさんは、鮮やかな黄色というイメージがあるのですが、こういう淡い色も可愛いですね。
テヅルモヅルさんの渦巻きは夢に出てきそうな不思議な形ですね。
確かにツノハリセンボンさんの針は気品があって美しいですね。
ハリセンボンだと、あの丸っこい可愛い姿を思い浮かべるので、こういう繊細な感じはちょっと違うなって思いますよね。
マイペースの更新、楽しみにしています。ポチ☆

2013/5/22(水) 午後 11:15 眼とろん星人

眼とろんさん、久しぶりの更新で久々にお目にかかれましたw。
水族館の仕事が多いと、仕事以外では水族館のことを考えるのが嫌になって、おかげでブログの更新するのも滞ってました。
でも、水族館以外のことも、バリアフリー観光の他にはなんにもないなあ…と思ったら、やっぱりブログ書くのも楽しいやと気付いたのです。
適当にマイペースではあるけれど、ときどき見に来て下さい。
ポチ☆ありがとうございました〜!

2013/5/25(土) 午前 0:58 kapaguy


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