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半年ほど前、日テレ「未来予報201X」で予報士を務めた時に、香港の金魚の水族館の失敗について、「そもそも金魚というのは、タライで飼育して、上から見るように品種改良したものなんだから、水族館で横から見るのは邪道」と解説した。 いつか、その証拠をお見せしたいと思っていたのだけど、留辺蘂山の水族館で、ついにその証拠を手に入れた。 こちらは、金魚を横から見た絵ですね。 実にポピュラーな、流金(りゅうきん)と出目金(でめきん)。…だと思う。 まあ、それなりに美しくもあり、いかにも金魚らしくもあるふつーの金魚なわけです。 でも、だからと言って、これを水族館で見たいか?といえばそうではないワケで、特に出目金に関して言えば、ヒトというのは、自分たちが楽しむために、ひどい品種改良をするものだな〜と改めて思い知らされるいい例ではないかと思う次第。 でもね、その同じ金魚が背中を向けた時、金魚の品種改良の意味が分かるのです。 それがコレ。 どうですか、この平らに広がった優雅さ。 そして、丸々と太ったふくよかさ。 これぞ、フナを金魚にまで昇華させた中国3千年の歴史。 まあつまりは、花を愛でるために品種改良したのと同じ考えで、あるいは犬を愛玩するのと同じ考えで、金魚を品種改良したわけですね。 でも、その当時は、水槽も金魚鉢さえもなかったので、タライとか鉢で飼うしかなかった。 だから、背中から見た華やかさを追求したというワケ。 フナのことを思い出してみて欲しい。 フナは扁平で、横から見て初めてフナと分かる。 さらに、尾はたいていの魚類と同じで、真っ直ぐ薄く縦についている。 だから、フナを上から見ても、黒い線にしか見えない。もちろんそれが彼らの、上から狙われたときに認識されにくくし、泳ぐときには左右に体をくねらせれば推進力が出るという、進化のすべだったのね。 でも、そんな生存適応はまるで無視して、ヒトが守ってあげる代わりに、タライで美しさを目一杯追求しなさい、と改良されたのが金魚なのです。 さらに、出目金を背中から見てちょうだい! (※ばったさんのコメントによれば、頂点眼(チョウテンガン)という種類らしい) 金魚ファンでならずとも、見ていたいお顔ではありませぬか。 実はボクは、愛玩のために、ちっちゃい犬をつくったり、いびつな金魚をつくったりするのは、ヒトの傲慢だと思ってます。 でも、あの、どうするアイフル犬だとか、この、上から見る金魚だとかを見てしまうと、やっぱりカワイイな〜と思ってしまう、とってもミーハーなヒトの感覚があるのですね。 だからこそ、自分を含めたヒトってヤな生き物だな〜と思うのですけれど…。 ■今年のカンチョ本2冊新発売! ◎みんなが知りたい水族館の疑問50」(サイエンスアイ新書)著・写真:中村 元 ◎The水族館(三推社◎講談社)監修ほか:中村 元。 □「水族館の通になる」(祥伝社新書)と「全国水族館ガイド 2006-2007」(SoftBank Creative) も読んでね!全国の図書館にも置かれてます。 |
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2007年10月16日
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