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うみたまごの魅力はなんといっても海獣なのだけど、それはひととき置いておいて…。 魚たちの展示にも、みんなが気づかずに惹かれている魅力がある。それは、照明の使い方だ。 他の水族館では単調になりがちな、水槽の色や明るさが、うみたまごでは変化に富んでいるのだ。 それを、最近憶えたばかりの例の撮影方法で証明してみよう…。 まずは、青が基調のマーメイドホール こちらは、うみたまごのメイン水槽。日本初だったかつての大分マリーンパレス大回遊水槽を引き継いだ水槽だ。 冷たい青系でさらにぐっと光量を落とした照明で、水中の深さを演出するとともに、ホール全体や観覧者までをも、ブルーに染めている。 次いで、赤が基調のキサンゴの水槽。 深い海のキサンゴの仲間の赤色や橙色を強調するために、赤系の照明が使われている。 赤という暖色系の照明に照らされながらも、なぜか深海の冷たさを感じるのが、水槽照明のおもしろいところだ。 もちろん、かなり暗くすることで、冷たい海の雰囲気を出しているのである。 さて次は、上の二つの、青基調照明と赤基調照明を組み合わせた水槽。 ぶっといニセゴイシウツボの迫力と、洞窟の奥行き感が、合わせ水槽と照明で見事に表現されている。 生き物たちの潜む海底洞窟を、赤く薄暗い照明で演出し、向こうに見える青い外海は、先の青いマーメイドホールの裏側を借景に利用している。 つまり、背後のアクリルを隔てて、こちら側の水槽と向こう側マーメイド水槽がくっついているのだ。 こういう水槽って、間がアクリルで仕切られてないように見せるために、同じ色調を使おうとするのが普通なのだけど、ここでは逆に色を違えることで、借景をリアルに使うことができている。 うってかわって、こちらは天窓からの自然光を利用したアマゾンの水槽。 ピラルクーは「赤い魚」という意味だけど、鱗の縁取りであるその赤色は、かなり強い光の下でこそ発色が美しい。 これを出そうとやみくもに赤い光を当てたりすると、縁取り以外のブロンズ緑が消えて黒くなってしまう。 ここは、自然光に頼るのがもっとも安上がりで美しい。 まぁ、おそらくそこまで考えたワケじゃなく、水面上の植物や鳥類(さらにナマケモノもいた!)のための自然光の取り入れなのだろうけれど…。 うみたまごには、有名なタチウオの周年展示もあって、そちらは上に上げた3つの水槽よりもさらに暗くて、ほとんど真っ暗と言っていい。 そんな真っ暗水槽から、暗い赤系水槽、暗い青系水槽、普通の照明水槽もあり、そしてサンゴ礁の明るい人工照明水槽に、この自然光水槽と、実にバラエティーに富んだ明るさと色で楽しませてくれるのが、ここうみたまごの魅力を支える隠れた秘密なのだ。…と思う。 スローシンクロは当分封印と言いながら、うみたまごの水槽の魅力を伝えるために、すっかりジャカジャカと撮ってしまいましたがな…w。 ■今年のカンチョ本2冊新発売! ◎みんなが知りたい水族館の疑問50」(サイエンスアイ新書)著・写真:中村 元 ◎The水族館(三推社◎講談社)監修ほか:中村 元。 □「水族館の通になる」(祥伝社新書)と「全国水族館ガイド 2006-2007」(SoftBank Creative) も読んでね!全国の図書館にも置かれてます。 |
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2007年12月11日
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