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●スプートニク1号 イトヒキアジ水槽での一枚。 青い背景をバックに銀色に輝きながら滑り行くイトヒキアジの姿に、青から漆黒の闇へと続く宇宙を、たった一機だけで飛んだ人工衛星スプートニク1号を思い出した。 その頃は、大気圏外の空間に他にはまだだれもいなかったのだ。 若い人は知らないだろうけど、スプートニクの姿って、イトヒキアジにそっくりなのです。 ●スプートニク2号 たしかスプートニク2号には、ライカ犬が乗せられていた。 世界初の生体宇宙飛行だ。ただし帰還のない旅…。 もちろんライカ犬本人は、宇宙旅行を望んでなかったし、世界初を嬉しく思ってもいなかった。 それでも、初の宇宙飛行士として人々からは愛され、英雄になったライカ犬。 この犬のことを思うと、ボクの心の中では、ライカ犬が水族館の動物たちに重なってしまう。 水族館人のボクらは当時のソ連の宇宙開発者で、イルカや魚たち展示動物はライカ犬。 ライカ犬がみんなに愛されたように、水族館の動物たちも愛される。 でもやっぱり、ライカ犬と同じように、イルカや魚たちは望んで水族館にやってきたわけではないのだ。 そして、海への帰還のない旅でもある……。 ●黄金の目 透明なキンメモドキが、キサンゴの緋色に染まる水槽。 キンメモドキの黄金色に輝くの目は、ボクたちに、魚を食糧資源としてだけでない命として見せる魔力がある。 スプートニクのライカ犬にとっても水族館の動物たちにとっても、ヒトの考えることは迷惑な話だ。 でも、ライカ犬が人々の心に、宇宙への扉や未来への希望を開いてくれたように、 水族館の動物たちは人々の心に、ヒト以外の命の美しさや尊さを教えてくれる。 それはきっと、迷惑をこうむった彼らにとっても、未来への希望を開く力になるはずだとボクは信じている。 ●生きる カタクチイワシの水槽で、アクリルに貼り付いていると見える光景。 目刺しにされたり、カツオ釣りや養殖ハマチの餌にされたりする魚弱な鰯が、生きるために開く口は驚くほど大きくて素早い。 全国の水族館で流行りの、群が自由自在に変化する展示ではないけれど、青い奥行き感と上下から当てられた光に、イワシたちの顔が間近に見えるのがこの水槽の魅力。 小さなイワシたちの輝ける肖像画……。 ●輝くふたり 大勢の群の中で、寄り添い輝く2つの命。 この2尾、もちろんカップルではないし、実のところ寄り添ってさえいない。 でも、ヒトは想像するから人なのだ。 水族館で科学的でないことを想像したっていいではないか。 水槽は想像力によって海より広くなり、巨匠の書いた絵と同じくらいさまざまな真実を見せてくれる。 かつて某超水族館をプロデュースしたとき、カンチョは美術館をライバルとして水族館づくりをした。 美術館に並ぶ絵が人の心を打つように、水族館に並ぶ水槽も人の心に感動を与えるべきで、 画家のあふれる感性が私たちに何かを見せてくれるように、水族館は観覧者に何かを伝えなくてはならない。 解説や言葉でなく、水槽という作品だけで、一枚の絵と同じように人を感動をさせ何かを伝える力を持った展示。 実は今でもそれは、ボクの水族館づくりの基本の、最も大切にしている一つなのです。 ●大分マリーンパレス水族館 うみたまごのその他の記事はコチラ→九州沖縄の水族館の記事リスト ◆トークライブ中村元の水族館ナイト4(友情出演:荒俣宏さん)の報告→水族館ナイト4満員御礼! ◆参加者レポートも続々! もんくしーるさん→もんくしーるの日記 …詳しい! しろねこさん→ねこの食べあるき アピストくん→半漁人の行動記録 …ちびっ子園館長会議幹事。三次会以降の笑える真面目な話も。 HIS工房さん→水族館非公式ガイドブログ にっし〜さん→水族館が好きだから ずぅさん→気ままなZOO 潜水馬鹿くん→るたお水族館頑張ってる門下生 kyonoさん→陰雷の旗印 ぴぷさん→ZOOLOG@pipu けーいちいわしくん→どこでもいきます!〜日本全国の水族館〜 |
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2009年11月05日
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