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お待たせしました〜! さあさあ、サンシャイン水族館裏ネタ情報はじめますぞ。 サンシャイン水族館のリニューアル工事現場など、今まで運良くテレビでご覧になった方は別にして、想像もつかないのではないだろうか? そしてきっと、リニューアルって言っても、パチンコ店の新装入れ替え開店みたいなものだと思っている方もたくさんいらっしゃるだろうと思う。 しかーし! それは違いますぞ。 今日はまず、どのくらいリニューアルしちゃうのかを実感していただきたい。 閉館1ヶ月後の昨年10月。 サンシャインシティの10階に重機が入った! サンシャイン水族館通ならば、ここがどこだか一目瞭然? 屋内展示の、入ってすぐのホール。 右手奥は、潜水ショーをやっていたドーナツ水槽の正面。 左手にはバイカルアザラシの水槽も見える。 赤い重機(愛称はAkikoさんらしいw)が、それらを壊し始めたところなのだ。 もちろん、この時点ではまだ手始め。 Akikoさんは、全て取っ払ってしまうつもりなのだ。 そしてもちろん、11階だってバリバリいっちゃう。 10階は完璧に全て、11階は一部を除いてほとんど、いったんリセットしたのだ。 さて、同じ頃、屋外の屋上はこんなことになっていた。 奥の建物を除き、すっかりからりんと、な〜んもないですな。 これだけ更地になると、ここにいったい何があったのかさえ忘却のかなた。 ここには、アシカショーステージやら、奥の方にはカワウソとリスザルのゲージやらがあった。 つーことは、カワウソはいなくなっちゃうのか? アシカショーは止めちゃうのか? 気になるところですなあw。 さてその半年後……。 10階屋内は、こんなことになっておりましたぞ! Akikoさん、ホントに全てを破壊しまくったようですなw。 柱以外は、全て新たな水槽の基礎となっている。 しかもなんだか、以前とは違う大きな水槽ぽい基礎が見えますね。 そして、曲線が美しいつくりになっていますね。 この基礎の時点でもう、以前のサンシャイン国際水族館とは、まるまる違う水族館が誕生すると想像できちゃうのではないだろうか。 ただね、実はこの写真からは一つ重大な事実が浮き彫りになっているのです。 水族館関係者なら、すぐに判るやろな〜。 それは、天井があまりに低いということ。 深さのある水槽が流行の現在、この天井の低さはあまりに厳しい。 そしてそもそも、水槽というのは、水面の上に照明があり、飼育作業のできる高さもなくてはならい。 水族館にとって、天井の高さは命であったりもするのです。 さあ、困ったぞ展示プロデューサー。 しかーし! そんなことなどモノともしない方法を考えましたともさw。 逆境に強いのが持ち味なのじゃ〜! ていうか、『困りはてた者が進化をする』というのが、ボクの持論。 この逆境に大奮起し、 「自由度のある水族館を真似て、中途半端なことをするよりも、後々サンシャイン方式と呼ばれる展示を開発しましょう!」 と宣言したのである。 そのときから、「サンシャイン方式を開発」はボクの口癖になった。 屋上。 屋根がなくて、暑いし寒いし雨が降れば最悪、しかもアシカショーにはプールを掘ることもできなかった、今までネックとなっていた場所。 それがこうなる! 今までハンディだった屋上を、「緑化して日本一気持ちのいい屋上をつくりましょう」と提案をしたのだ。 ネックとなっていた部分を、強みとなる特徴として利用するのは、骨のないタコしかり、進化の常套手段やもんね。 しかもここは、お客さんの入館時と退館時に見られる広大な場所。 ここに、コンセプトとして提案していた「天空のオアシス」を実現させなくちゃ、プロモーション効果が不足するとも思ったのだ。 ところで、特徴的な空に浮かぶドーナッツ。 これは、ワークショップをやっていたときに、普段は水族館の仕事とはまったく関係のない、いわゆる素人さんのスタッフが、「頭の上にチューブがあってその中を動物が泳いでいるの見たいなあ」と言った一言から始まった展示だ。 こういう一見荒唐無稽とも思えるアイデアの面白さをくみ取って、展示として実現する方法が、ボクのプロデュースのやり方だ。 哺乳動物が魚の形になって海で暮らすなんて、めちゃくちゃ荒唐無稽だけど、イルカを見てみればすごく画期的な進化の成功。 そしてそういう荒唐無稽な発想は、我々水族館の玄人にはなかなか出てこない。 『困りはてた者が進化をする』の持論も、別に飼育には困っていない展示係にはなかなか通用しない。 飼育とか、他の水族館の常識とかを知らない素人にこそ、進化のアイデアがあるのだ。 ここには他にも、展示スタッフが苦悩の末に考えた、天空のオアシス的アシカ展示がいくつかあるのだが、それはまたおいおい。 さて、屋上の水族館として特徴的な「エレベーターを降りたら水族館」 それが、天空のオアシスな水族館ではどんな風になるかが、コチラ。 満員のエレベーターから降りたみなさんを出迎えるのは、水をたたえた青いプールとそこに流れ落ちる滝である。 今までは、壁と柵で囲まれた暗くて閉塞感の強かったエントランスを、明るく水のたっぷりなオアシスへと生まれ変わらせる。 水族館は「水塊」を見にいくところというカンチョ持論を、エントランスから体現した。 展示プロデュースは、来館者の感受性に方向性を持たせるところから始めなくちゃならないのである。 たぶん、ここに立っただけで、このリニューアルが新水族館誕生なのだと実感していただけるはずだ。 というわけで、今回はリニューアルが新装入れ替えではなく、ほとんどがまったく新しくなっていることと、それは展示哲学の進化から始まっていることを知っていただいた。 次回からは、それぞれの展示開発に関する「サンシャイン方式」的進化をお披露目していこうと思っている。 そこには、展示スタッフが異星人ナカムラの襲来に悩まされながらも、バトルの末に編み出してくれた必殺技、展示係工夫のサンシャイン方式が見えてくるだろう。 ●8月4日オープン! カンチョはサンシャイン水族館の展示プロデューサーです ⇒天空のアシカ/サンシャイン水族館アクアリング(2011/8/1) ⇒サンシャイン水族館/天空のクラゲトンネル(2011/7/20) ⇒サンシャイン水族館/進化系水族館:バイカルアザラシ水槽(2011/7/3) ⇒こんなに変わるサンシャイン水族館(2011/6/1) ⇒サンシャイン水族館オープン日決定! ●サンシャイン水族館の、過去の記事と写真はコチラ ⇒東京の水族館記事リスト |
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2011年06月01日
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