ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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またまた1週間のご無沙汰でした。
びんぼーヒマなしのカンチョです。

さて、先日の「青い水塊のおたる水族館」記事にて、おたる水族館で起流ポンプ『ハイドロウィザード』の道楽デモンストレーションしてきたのを、また後で報告しますわ。と言ったきりだったので、今日はそいつをちょっとご報告です。

ボクとしては、以前にも言ったように、「新しい起流ポンプで日本の水族館に展示革命を起こす!」という変革好き道楽な活動なのだけど(変態好き道楽ではない。念のため)、このデモをぜひうちでやって!と言ってきてくれた魚類展示担当者さんにとっては、道楽とかではなく超マジな仕事モード。

担当者さんは、展示をよくするために悩み考え、カンチョに相談をくれたのだ。
彼がハイドロウィザードに思い当たったそもそもは、動きが少なく、群がぼよ〜んと膨らんで締まりがなくなっていたニシンの群を、海にいるときのようにダイナミックに動かしたいという思いだった。

そこで以前にボクが、ハイドロウィザードのことを話したのを思い出してくれた。
あのとき中村さんが言ってたことがホントなら、悩みは一気に解決だ!と。
それは責任重大やんか…。

そして、ハイドロウィザードポンプを投入したのが、コチラの写真。

イメージ 1

ハイドロウィザードは、幅8m×奥行き3.5mの水槽の左端に付けてみたのだが、水流は一気に水槽の中全体に影響を与え、ニシンたちの動きは突然活発になり、左へ右へと大きくしかも速いスピードで移動し始めた。
強い水流のたどり着く射程距離は10m以上、これがハイドロウィザードの特徴なのだ。

まあ、ゆったらね、水中波動砲みたいなもん。
水中では水の粘性があるし、四方八方に力が拡散されるから、水流を2m届かせるのだって困難なのに、ハイドロウィザードの水流は、周りの水を押しのけて、波動砲発射!しちゃうのだ。

もちろん、その水流は、壁にぶつかれば周りに拡散されるし、押しのけられた水は動き回るから、この大きさの水槽だと、海岸の水中にいるような不規則な流れができるし、水槽の壁際に沿わせれば、グルグル回る海流だって作れる。


さて、ニシンの水槽で、おたる水族館の館長や担当者他、多くのみなさんから満足な反応を得た後、こちらの大物水槽に向かった。

そう、あの、青さがステキになった、パノラマ水槽だ。

イメージ 2

この水槽は、おたる水族館最大の魚類展示水槽。
超でかホシエイや、格好いいクロヘリメジロがいて、魚類的にもまあまあ見応えはある。
そして、青く生まれ変わって、水中感や奥行き感はぐっと増えた。

でも、やっぱり魅力的な『水塊』には、惜しいぞもう一歩!なのだ。
それは、なんていうかな、ホシエイやサメたちの動きと、青い水中に一体感がない。つまり別々の魅力となっているためだろうと思う。

例えば、サンシャイン水族館サンシャインラグーン水槽だとか、新江ノ島水族館の相模の海大水槽だとかは、水中の風景と魚たちが一体化することで、『水塊』そのものが生きているという感じになっているはずだ。
「水槽が息づいている」とでも言うと分かりやすいだろうか。

おたる水族館の魚類担当者は、そのことに気づいていた。
そこで、「惜しいぞもう一歩!」のもう一歩を、この起流ポンプ「ハイドロウィザード」に期待していたのだ。


しかし、この水槽はデカイ。
横幅は24m、奥行きは9m、水量400トンを超える水槽。なんと、サンシャインラグーンの倍近いではないか!

はたしてこんな巨大水槽に、小さなハイドロウィザードは、影響を与えられるのか?

イメージ 3

来た〜!
いきなり来ましたぞ!

何が来たってね、まずサバの群が来た!
それまでは、ほとんど水槽の中央から右の部分だけを使って、まったりと行進していたサバたちが、まるで龍のごとく帯になって、水槽全体を大回遊し始めたのだ。

さらに、けっこう休み時間の多かったエイやサメたちも、わやわと表舞台に出てくることが多くなった。


今までは、小樽市から祝津にいたる道の交差点のようだった水槽だけど(すんません祝津のみなさん)、
それがこんな風に、渋谷駅前の交差点みたいになっちゃった!

イメージ 4

おおぉ! 大渋滞!

泳ぐスピードだってね、もう明らかに違う。

全体的には強い水流は起こっているはずはないが、今までのほぼ止まっている水とはぜんぜん違うのだろう。なんだかみんな、生き生きしているのだ。

ポンプの真ん前は当然、強烈な水流になっているのだけど、1尾のクロヘリメジロが、なんどもその前に行ってみては、横面を水流に殴られ、びっくりしたみたいに戻ってくる。
もしかしたら、水流で遊んでいるのか?


そしてやっぱり何よりも、サバの群のダイナミックさは特筆ものだ。

イメージ 5

ポンプをウェイブモードにして造波すると、群が2つの帯に分かれたり、ぶつかってまたひとつになったりと、動きと変化が美しく面白い。

実は、この群の動きというのが、『水塊』を息づかせる大きな要素なのである。
パノラマ水槽の『水塊』は、サバの群で動き、息づいた。
この日、おたる水族館のパノラマ水槽は、生き物たちが躍動する水中世界、まさしく『水塊』となったのだ。

小さな起流ポンプ「ハイドロウィザード」は、この400トンを超える水槽に、『水塊』の命を与えることに成功した。
担当者も館長もたいへん満足されたようである。どうやら来年の導入に意欲的なようだ。
もちろんカンチョも大満足w。

実は、東北のある水族館でも、ハイドロウィザードの実験をしてもらった。
そちらは、海藻を動かしたいとのことだったのだが、ビデオを見せてもらったら、普通のコンブの水槽がもののけが潜むインパクトある『水塊』へと変化しているのがありありと分かった。
もしかしたら、この水族館が日本初の導入になるか?

ホントはこのポンプ、一番最初に使うのは、ボクが関わってる北見市おんね湯の新水族館にしたいという気持ちも強かったんやけどね。 ハイドロウィザードと温根湯水族館⇒「超進化系水族館:北見市温根湯の水族館」]
でもまあ、『日本の水族館の水槽展示に革命を起こす!』のができれば、その方が面白いではないか。
オレは、変革的道楽が好きなんじゃ〜! (何度も言うけど、変態的ではないからね)

イメージ 6


さてところで、写真ではハイドロウィザードの威力が、ぜんぜん伝わらないので…。
本邦初公開! おたる水族館でのデモンストレーションの様子の動画がアップされたので、興味のある方は見て欲しい。
やっとできた「ハイドロウィザード」のHP
おたる水族館ハイドロウィザードの動画へ直接ならコチラ


●おたる水族館の、これまでの記事と写真のリストはコチラ ⇒北海道の水族館記事リスト




恥ずかしながらTwitter始めてみました…。
□オススメの水族館本(中村元著・監修)→水族館の本
■水族館を選ぶなら→WEB水族館:決定版!!全国水族館ガイド
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