ブログ水族館/中村 元

次回『中村元の超水族館ナイト』は2019年2月24日(日)の開催。前売り発売は1/24です

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ご無沙汰でした!過労死というものの存在を身近に感じるほど仕事と時間に追われていた9月10月を無事に生き抜き、そろそろブログ水族館を更新できるような気持ちの余裕ができてきました。気持ちだけやけどな…w。

さてさて近ごろしょっちゅう九州に行っててね、どこに何しに行ってるかはまだ言えやんのやけど、福岡空港からレンタカーを借りてるため、マリンワールド海の中道にはよくお邪魔してる(空港からわずか30分)。

というわけで、超久々にマリンワールド海の中道特集その1。

海の中道と言えば……。シロワニ?うみなかキューブ?とまあいろいろ浮かぶのだけど、水族館フリークのみなさんにとても有名なのがこいつだ。

イメージ 1

ドヤ顔ナポレオン。

どうよこれ!
K1の武蔵をはるかに凌駕する分厚い唇。
横浜銀蠅…おっと古すぎた、氣志團もびびらせるリーゼント頭。

このドヤ顔を前にすると、カンチョのドヤ顔なんか子どものエッヘン顔みたいなもんや。

全国の水族館にナポレオンは数多くいるし、巨大さではどこのが一番とは比べがたいが、全国一迫力ある顔と言えば海の中道のナポレオンというのが一致する意見。
それで、水族館フリークの中ではつとに有名なのである。


イメージ 2

それにしても、このすごい頭ねぇ。

ナポレオンフィッシュの呼称は、この頭の瘤がナポレオンのかぶっていた帽子に似てるところから付いた。でもこの瘤々はもはや帽子ではなくパーマやんねw。

この顔に対して、標準和名のメガネモチノウオ(=眼鏡持ちの魚)は、なんかガリ勉くんみたいな感じで違和感あるよなあ。
博物館である水族館は、ナポレオンフィッシュという通称を避けて和名メガネモチノウオと表記することにこだわるのだけど、和名を思い切って変更し、ツッパリカオノウオとかにしたらええんちゃうかなあと思ったりする。


さてもちろんマリンワールド海の中道と言えば、日本で初めて展示に成功したシロワニ

イメージ 3

こいつもまた迫力顔ですな。

シロワニは、3mを超える巨体に成長する上に、いかにもサメらしく鋭利な歯を剥き出した顔をしているにもかかわらず、非常にゆっくりと泳ぎ攻撃性も低いので、外国の水族館特にアメリカの水族館では、サメの中のサメという趣きで展示されていた。

カンチョも初めてアメリカの水族館を視察しにいったときにシロワニに出会い、こんなの欲しいなあ〜と思い続けていたものだ。

シロワニという標準和名があるくらいだから、日本近海にもいるにはいるのだが、それが小笠原諸島に限られているので、日本の水族館ではなかなか手に入れることができなかったのだ。(現在はすみだ水族館で小笠原のシロワニを展示してる)

それでマリンワールド海の中道はオーストラリアから日本にシロワニを搬送。見事に成功した。
それが1995年で、日本各地の水族館でシロワニが展示されるようになったのはそれから後のことなのである。

尚、オーストラリアからの輸入はその後すぐにできなくなって、輸入先は遠く南アフリカになったのだけど、これも長い時間の輸送に成功。
シロワニは、迫力顔なのに大人しいというだけでなく、輸送にも耐えるというオマケまで付いて、ホントに水族館にとってありがたい体質のサメなのである。当然、シロワニにとってはぜんぜんありがたくない体質に生まれついてしまったということなんやけどね(~~;


この例で分かるように実は、マリンワールド海の中道は知る人ぞ知るサメの水族館なのだ。知る人はあまりおらんけど…。
アクアワールド大洗や美ら海水族館と並ぶほどで、珍しいのもいたりするからサメ好きな人は出かけるべき水族館だ。⇒エビスザメあります


ということで、シロワニさんのいるメインのところを裏に回れば、海底洞窟に潜むサメたちを見ることができる。

イメージ 4

かなりでっかいオオセ
うしろにいるさらにでっかいのは、まるで自信ないけどたぶんオオテンジクザメ?

この海底洞窟は独立した水槽というわけではなく、さっきのシロワニさんのいた大きな水槽の中にある海底洞窟だ。
だから、この子たちはいつでも広々としたところに出ていけるのだけど、やっぱり洞窟が好きなんやね、いつ行っても狭い洞窟に重なり合うようにして半分眠っている。


さてこの洞窟まである水槽は「パノラマ大水槽」という名の水槽で、パノラマな上に大水槽なんだからもちろん海の中道の最大水槽であり、中国、四国、九州という西日本でも最大の水槽だ。
その巨大さを活かして、つい最近、マイワシ大群の展示を始めた。

イメージ 5

あぁ美しい。かつ水中の浮遊感と躍動感があふれまくっている。
このマイワシの大群のおかげで、パノラマ大水槽は一気に"水塊"感がアップした。

実は、このマイワシの群展示には、カンチョめちゃくちゃ驚いた。
近ごろ流行のマイワシ群展示なのだが、エサで釣ることもなく、始終こんな風に水槽の真ん中で群の形を美しく変化させている水槽は、新江ノ島水族館の大水槽以外には今までなかったのだ。
これはもうめちゃくちゃ貴重な、マイワシの群展示だと言える。

新江ノ島水族館のマイワシの群がなぜ水槽の中央にいるのかは、エノスイのスタッフにもプロデュースしたボクにも理由がわかっていない。
でも、海の中道のマイワシがこうなっているのは、どうやらなんとなくシュモクザメのせいではないかと思う。
アカシュモクたちが、好んで激しくマイワシの群に突っ込んで行き、そのたびにマイワシたちは大胆に群の形を変化させているのだ。

そんなわけで、現在のマリンワールド海の中道と言えばコレ…マイワシの群。

これはな、めちゃくちゃ見応えあるよ。
どのくらい見応えあるかって、ここで見ている観覧者の滞留時間が以前に比べてはるかに長くなってるから数字で示せるくらい。(カスタマーズ起点の水族館プロデューサーの観察なんやから間違いなし!)
最近、マリンワールド海の中道に行ってないなあ…という九州のみなさんは、ぜひ訪れて欲しい。
水族館の魅力"水塊"が、ここには確かにありますぞ。


●マリンワールド海の中道の、これまでの記事と写真のリストはコチラ ⇒九州沖縄の水族館記事リスト

◎NHK「おはようニッポン」山の水族館のアーカイブ⇒アイデア勝負 水族館リニューアル −北海道 北見市−

●産経新聞『話の肖像画』インタビュー記事に3日連載で載せてもらいました。
『話の肖像画』水の演出家 水族館プロデューサー・中村元



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