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中村元の超水族館ナイト2017秋 〜科学離れと水族館の理科教育〜(vol.28) 先日の中村元プレゼンツとなった『TOKYO妖怪ナイト』にお越しいただいたみなさんありがとうございました。昨年暮れにカルカルが渋谷に移転してから、ほぼ2ヵ月に一度はカルカルでイベントしてます。ヒマなんか?オレ?とちょっと悩んだりしてもおる今日この頃です。 さて、定例の超水族館ナイトは10月15日(日)に開催、『中村元の超水族館ナイト2017秋 〜科学離れと水族館の理科教育〜(vol.28)』 もう28回目になるんやなあ。なんか計算間違いしてるみたいな回数やねw。これにスピンオフやら出前やらテリーちゃんと一緒にやったトークライブを含めれば、この9年間のうちにもう35回くらいはやってるw。ボクもよう飽きやへんけど、参加いただくみなさんもよく飽きずにお越しいただき、ホントにありがたいことです。 さて、次回の第一部テーマは『〜科学離れと水族館の理科教育〜』 日本だけではないにしろ、先進国各国では、国民の急速な科学離れが進んでいるのが通常だそうです。 そのため、水族館など科学系博物館なるものを表明している施設では「だからこそ水族館・科学館が必要なんじゃ!」とばかりに、理科教育、科学教育にたいへん熱を入れてらっしゃる。 そうです、だからこそ必要なのはその通り! でもね、水族館や博物館の提供してきた理科教育・科学教育ってホントに効果があったんやろか?と常々疑問に思っていて。もしかしたら、科学離れの原因になってない?とか憂えてるワタクシです。 ちょっとね水族館、教科書に載っている学問を教える学校教育みたいに、生物学や自然科学の知識の押しつけが強すぎるところがあるのではないかしら?と思ったりする。 水族館とか動物園というのは、生きている生物をそのまま展示物にしてしまった非常に特殊な博物館同等施設であって、そういう施設には、生き物を閉じこめておくそれだけの意味がなくちゃあかんよね。 それは、教科書や図鑑に載っているような知識を解説することではないと思う。 ボクの個人的感想だけど、知識を教えようとすることが、最も大切な『科学する心』つまり科学的な探求心を奪ってしまうことになってると思うのです。 ボクの考えでは、生きている本物を観察することで最も有意義なことは、 ●まず、その対象物への強い好奇心や興味がわくこと。 ●そして、生き物を展示物とすることで、その生物の命や生をも展示してること。 そこから発見があり、想像があり、探求心が芽生え、解明したら次の探求へと広がる。それこそが『科学する心』。 そういう意味では、「可愛い!」も「美味しそう!」も、科学を述べる以前に意味がある。「可愛い!」から始まって、カワウソやイルカのことを調べまくった人はとても多いことを知っている。 「美味しそう」から、食い食われる地球生物の定めを確認して、そこから水産学や生物学の道に進むj人もいる。 ボクの「水塊」展示もそう。水中世界に興味を持ってもらうことから始まって、そこで何かを発見してもらう。発見する何かは、展示されている生物の命や人生のことであることも、自分自身の人生のことに繋がってもいい。 社会教育における教養や知識そして自分を取り戻すリクリエーションまでの全てを、生涯学習的に学べるところ、それが水族館なんではないかと思っとるわけです。……しつこいけどあくまでも個人的感想ですw。 少なくとも、生きている命が展示されているというのは、さまざまなことに興味を持つための大きなきっかけを提供できるってことで、その学問への入口をできるだけ大きく広げることが、科学離れだけでなくさまざまなことへの好奇心離れを防ぐのではないかと思うのです。 だから、水族館よ、科学館よ、みんなの科学する心を奪うような科学教育だけはやめてくれ!というのが、たかだか水族館プロデューサーの願いなわけです。 さて、そういう意味で、第二部にゲストに迎える金尾滋史学芸員の所属する琵琶湖博物館は、とても優れた展示をしとるのですよ。 なんと! 琵琶湖の生物を展示したゾーンに、どーんと魚屋さんをつくってしまった! しかも魚屋の屋号に、ちゃっかり自分の名前入れちゃっとるよ!この人。 (きっと、魚滋の滋は滋賀の滋です!とか理屈こねて企画書通したんやろなあ……w) さらに、ドーンと右端に立ってる魚屋店主姿の人型は本人w。 それらはまぁいいとして、活きの良さそうな琵琶湖の魚たちが並んでる(もちろんレプリカやけど)。 こうなったら、水族館の魚を見て「美味しそう」とか言うのはけしからん!とか、ちゃんちゃらおかしいよね。 琵琶湖博物館の水族展示はそもそも、琵琶湖の生物を、古代から人の生活を支えてきた水産資源というとらえ方で展示をしてるんだから。 そして、そのとらえ方こそが、琵琶湖博物館全体の大テーマ「湖と人間」への強い導入になっている。 「美味しそう!」が、生物への興味さらには琵琶湖の自然史文化史への好奇心を起こすというわけ。 そして琵琶湖博物館の水族展示には、生物だけでなく、滋賀県の人たちがふだんから目にしている光景がある。 よし原の光景もその一つ。 ヨシをわざわざ水槽内に生育し、魚を獲るモンドリみたいなんも沈めてある。 さらに人の生活がつくった人工物の桟橋も展示物となっている。 食と同じように、見慣れた光景や生活に関係することには、誰しも興味を持ち好奇心を起こすのです。 ボクが大切にしてる「水塊」もちゃんとあるよ。 この水槽を見ただけで「琵琶湖ってもしかしてめちゃ深いの?」と誰しもが思うだろう。 そして実際に深い!なんと水深100メートル以上。 そんな驚きの事実が、解説に書いてあるんではなく、一目で理解させてこそ、あるいは解説を読ませる引き金になってこそ本当の展示。好奇心を起こす展示ではないだろうか。 水族館の社会教育とは、読まれもしない解説をせっせと書くことではない(やるのはいいけど読まれようよ)。 まず、水中世界や生物への好奇心を持たせること。そして、それを展示でやること。 それができているのが、琵琶湖博物館の水族館展示だと思うのだ。 …というわけで、第一部から第二部への連携も完璧な、次回『中村元の超水族館ナイト2017秋』なのでありますよ。 ところで、この金尾滋史学芸員、チビッコ園館長会議の門下生でもあり、いつもカルカル超水族館ナイトイベントでアンケートを配布してる研究者でもあるので、次回の超水族館ナイトでは彼の「超水族館ナイトにおける考察」みたいな研究発表も期待できるよ。いろいろ楽しみや〜♪ 前売りチケット販売は1ヵ月前の9月15日10:00〜。 予約と購入はコチラ公式告知からどうぞ⇒東京カルチャーカルチャー『中村元の超水族館ナイト2017秋 〜科学離れと水族館の理科教育〜(vol.28)』 □オススメの水族館本(中村元著・監修)→水族館の本
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