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参院選で「ねじれ」解消、今後の市場の焦点

参院選で自民、公明の与党が過半数を獲得し、衆議院と参議院の多数派が異なる「ねじれ」が解消した。今後は与党ペースで政策が進むことになるが、財政健全化目標を具体化する「中期財政計画」の策定をはじめ、消費増税の判断や環太平洋連携協定(TPP)交渉、社会保障改革など課題は山積している。
 
市場関係者の見方は次の通り。
 
●ねじれ解消を海外勢は評価、今後は企業業績に視点シフト
 
<マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木隆氏>
 
参院選の結果はほぼ事前予想通りとなり、サプライズはない。ただ株式市場にとってポジティブな材料であることは確かで、外国人投資家は衆参のねじれ解消を評価してくるのではないか。今後、ロングマネーなど腰の据わった海外資金が日本株に流入してくるとみられる。
 
選挙を無事通過したことで、今後は企業業績に市場の視点がシフトしてくるだろう。良好な業績を背景に、夏場にかけて日経平均1万5000円台の回復が見込まれる。ただ米金融政策の動向や消費増税の行方、自民党内部での抵抗勢力など日本株を停滞させる要因も想定され、一段の上値を買い込むには難しいだろう。秋以降は実際にどういう政策が出てくるかに注目している。
 
●消費増税など政策面の議論が今後の焦点
 
<JPモルガン証券 チーフ債券ストラテジスト 山脇貴史氏>
 
選挙結果は、ほぼ事前のメディア予測に沿った結果となり、市場の動きは限定的だろう。インプリケーションはなさそうだ。短期的には株価の方向性が注目され、海外投資家のセンチメントがポイントになるだろう。政策面では選挙前には議論が避けられていた財政再建・消費増税などの政策が進められるだろう。中期財政計画を策定し、実質的に消費増税などが決定され、債券市場の安心感につながる結論が出るとみている。一方で、成長戦略・規制緩和に関する議論が再び本格化するのは秋となる見込み。10年最長期国債利回り(長期金利)は0.700─0.800%のレンジで推移することを想定している。日銀の緩和が継続するため、需給面では締まりやすいほか、グローバル経済はさほど良いわけではないので、年後半に下振れするリスクも想定できる。円債金利は下がる方向でみている。
 
●3本目の矢はドル/円の材料にならない
 
<ブラウン・ブラザーズ・ハリマン シニア通貨ストラテジスト 村田雅志氏>
 
各メディアの予測通りの結果で、相場には織り込み。「噂で買って事実で売る」のように、ドル売り/円買いのきっかけになってしまった。
 
期待で円を売る局面ではないとみている。行き過ぎた量的緩和(QE)縮小観測に対してバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が火消しに回る中で、ドル/円は上値が重いとみておいていいのではないか。
 
安倍政権も100円を超えて105円といった円安を望むわけではないだろう。今回のG20で海外当局から円安について言及がなかったのも、現在の水準だからであって、ここからさらに円安が進めば苦情が出やすいだろう。
 
アベノミクスの3本目の矢(成長戦略)は時間のかかる政策。否定するわけではないが、1本目、2本目と違って結果を確認するにも時間がかかる以上、マーケットは織り込めない。3本目の矢はドル/円の材料として考えるべきではないと思っている。
 
円売りを期待したいのであれば、消費税引き上げが本当にできるのか、財政問題について改善方向に安倍政権は舵を切れるのかに注目すべき。それによって円債利回りが低下すれば、ドル/円が動くかもしれない。
 
●党内調整で政策展開てこずる可能性
 
<ニッセイ基礎研究所 経済調査室長 斉藤太郎氏>
 
参院選での与党圧勝による「ねじれ国会」解消で、従来よりは政策展開が進みやすくなる面もあろうが、そう何でも簡単にはいかない可能性もある。これまでは、安倍首相の再登板でもあり参院選挙も近かったために、与党内がまとまってアベノミクスに賛同する形で進んできたが、選挙後はアベノミクスとは異なる考え方が表に出てきて、与党内調整が難しくなることがあるだろう。
 
消費増税については、安倍首相自身、リフレ派学識経験者の影響により本音では先延ばししたいのだろう。が、少なくとも1回目については実施が決まっていることなので、海外経済が相当厳しくなったり株価が下落しない限り、税率引き上げに踏み切る可能性がある。しかし2回目は、党内からも景気との兼ね合いから調整が難しくなるかもしれない。また、社会保障への切り込みも景気への影響が大きく、そう簡単ではないだろう。
 
金融政策については、与党内に追加緩和に反対する意見はほとんどないため、実際に物価が上がらない時には、次なる緩和はすんなりと通るとみている。
 
外交面では、安倍首相が中韓関係などで強硬姿勢を主張する場面があるとしても、かつての自民党から比べれば、党内である程度の抑制がきくものと予想している。
 
●ファンダメンタルズへの後押しが一段と強まる可能性
 
<第一生命経済研究所 主席エコノミスト 熊野英生氏>
 
米国の金融緩和見直し議論が始まり、世界的な資金移動、特に株式投資は、先進国の中でどの国の実体経済がよくなるのか、という見方が左右する状況になっている。そうした中で、各国がどのような政策的なテコ入れや構造改革を行っていくかが、より重要性を増しており、今回の参院選結果における「ねじれ国会」の解消もそういう位置づけでみるべきだ。安倍政権は、税制改正議論やTPP(環太平洋連携協定)交渉など評価が分かれる政策について、参院選前から前倒しで積極的に取り組む姿勢を示している。これらはアベノミクスの強化をねじれ国会が解消したという環境の下で進めていくことになり、政権のファンダメンタルズに対する後押しが、より強まっていくとの見方になるだろう。
 
消費増税の判断は最大の難関だと思う。日本の財政問題は欧州よりも深刻かもしれないが、欧州のように財政問題が経済の足を引っ張る状況にはなっていない。成長戦略の次には財政運営について消費税率を引き上げるという決定打を打つとのバランスによって、どうにか財政問題を切り抜けられるのではないかという楽観的なシナリオが今は実現しているかたちだ。海外投資家がアベノミクスを好感し、改革のイメージづくりがうまくいっているにもかかわらず、仮に消費増税の先送りや撤回ということになれば、そうした図式が瓦解する恐れがある。

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