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日経平均・日足は「小陽線」、もち合い続く
日経平均の日足は、上下に短いヒゲを伴う「小陽線」となった。終値は25日移動平均線(1万6705円24銭=20日)を上回ったものの、5月以降の強い抵抗線となっている1万6800円を抜けず、もち合い圏を脱していない。1万7000円前後までは過去の累積売買代金も多く、上放れにはエネルギーが必要になる。引き続きトレンド形成を感じさせる強い足が待たれる。下値切り上げ型の底入れ期待が強いものの、2月12日安値(1万4865円77銭)と4月8日安値(1万5471円80銭)を結ぶ延長線上にある1万5900円どころを下抜けると投資家心理は弱気に傾きやすい。 <15:20> 新興株式市場は続伸、バイオ株などに資金流入 新興株式市場はしっかり。日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数がともに続伸した。「バイオベンチャーなどへの資金流入が目立つ。新興株全体も持ち直しつつある」(国内証券)との声が出ていた。シンバイオ製薬 、ヘリオス が買われ、イード はストップ高。半面、ブランジスタ が下げ止まらず、エイジス 、中村超硬 もさえない。 <14:32> 日経平均はしっかり、様子見姿勢変わらず
日経平均はしっかり。1万6700円台で推移している。午後2時半現在の東証1部売買代金は1兆4667億円と低調。市場では「政治はすでに選挙モードで日本経済を上向かせようという意図が感じられる。大型の財政出動への期待などで指数は堅調だが、売買が増えていない。投資家の様子見姿勢は変わらない」(国内証券)との声が出ている <13:07> 日経平均は上げ幅拡大、自動車・電機が強含む
日経平均は上げ幅拡大。1万6700円台後半での値動きとなっている。後場に入りトヨタ や村田製作所 をはじめ、自動車・電機の一角が強含んでいる。ただ「日本株の為替に対する反応が鈍くなってきた印象。政策期待が過度に膨らんできた反動も警戒され、上値を追うにはなお慎重な姿勢がある」(国内証券)との声が出ている。 <11:42> 前場の日経平均は続伸、薄商いで方向感乏しい
前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比30円99銭高の1万6677円65銭となり、続伸した。米国株安や円安進行の一服を受け、序盤は売りが優勢の展開。寄り付き後に前日比で一時100円近く下げたものの、切り返した。午前中の売買代金は東証1部で約8600億円。薄商いのなか方向感が乏しい動きとなっている。
15兆─20兆円規模の16年度補正予算とともに、消費増税を予定通り実施すべきとする自民議連の提案に対しては、消化難の様相となっているようだ。「補正予算の金額はポジティブだが、消費増税となれば相場が崩れるリスクが高まる。全体相場は商いが薄いなかで、方向感が定まらない」(大手証券トレーダー)との声も聞かれた。 内需関連では不動産や小売には買いが入った一方、食料品はさえない。「サミットや景気対策が大きな材料になるとは見込みにくい。画期的な経済政策が出てくるという期待は乏しいが、参院選前となれば日本株の下値もそんなにはないだろう。6月の日米金融政策に関心が向かいやすく、動くに動けない相場が続きそうだ」(パインブリッジ・インベストメンツ執行役員の前野達志氏)との声も聞かれた。 東証1部騰落数は、値上がり1222銘柄に対し、値下がりが560銘柄、変わらずが163銘柄だった。 <10:41> 日経平均はもみ合い、山本議連提案は「蓋然性低い」と 日経平均はもみ合い。1万6600円半ばで推移している。 山本幸三氏が会長を務める自民党の議連「アベノミクスを成功させる会」がまとめた大規模な財政出動とともに消費増税を実施すべきとの提言に対し、市場では「蓋然(がいぜん)性が低い。消費増税は将来に渡って景気の重しとなる一方、財政出動の景気押し上げ効果は一時的にとどまる。前回の消費増税実施時のネガティブな印象も強く、市場で固まりつつある消費増税延期論は揺るがない」(大手証券)との声が出ている。
ロイターは20日、「アベノミクスを成功させる会」が、来年4月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて、予定通り実施すべきとの提言をまとめたことが明らかになったと報じた。2016年度に15━20兆円規模の補正予算を実施、3年間で37兆円規模の財政出動を実施することで増税の影響を緩和する措置と組み合わせるのが望ましいとしている。 石原伸晃経済再生相は20日午前の閣議後会見で、同提言に関し、専門家の一つの意見であり、「総理の(増税)判断にどの程度影響するのか判断材料がないのでコメントできない」と述べた。 <10:03> 日経平均はプラスに転じる、政策期待で底堅さ 日経平均はプラスに転じ、1万6600円台後半で推移している。不動産、情報・通信、小売などの内需系がしっかり。市場では「6―7月米利上げ観測を背景とする欧米株安が重しだが、根強い政策期待で内需系を中心に底堅さを示している。当面は売り込みにくい状況が続きそうだ」(国内証券)との声が出ている。 <09:09> 寄り付きの日経平均は反落、米国株安など重し
寄り付きの東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比51円67銭安の1万6594円99銭となり、反落して始まった。前日の米国株安や円安進行に一服感がみられることなどを嫌気した動きとなっている。外需関連のほか、ファーストリテイリング やファナック など値がさ株の一角がさえない。半面、石油関連株や繊維、情報・通信はしっかり。足元で日経平均は1万6500円台半ばで下げ渋る動きをみせている。 |
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日経平均・日足は「小陰線」、もち合い脱せず
日経平均の日足は、上下に短いヒゲを伴う「小陰線」となった。1万6600円付近のもち合いを脱せず、方向感を示すには至らなかった。5月以降は1万6800円が強い抵抗線となっている。75日移動平均線(1万6602円58銭=19日)、25日移動平均線(1万6665円83銭=同)など各種平均線が密集している状況であり、トレンド形成を感じさせる強い足が待たれる。目先は4月25日高値(1万7613円56銭)から5月2日安値(1万5975円47銭)までの下げ幅に対する半値戻し1万6794円が上値めど。下値は一目均衡表の基準線(1万6542円68銭=同)がめどになる。 <15:04> 新興株は反発、前日急落した銘柄に押し目買い
新興株式市場はしっかり。日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数がともに反発した。「前日急落した銘柄を中心に個人の押し目買いが入った。下げ幅と比べて戻りは鈍いが、新興株の先行きに悲観的なムードが広がっているわけではない」(国内証券)との声が出ていた。そーせい 、JIG─SAW が高く、フューチャーベンチャーキャピタル も買われた。半面、アスコット 、チエル は軟調だった。 <14:27> 日経平均は小動き、材料待ちで模様眺め
日経平均は小動き。1万6600円台でこう着している。市場では「決算発表後の銘柄入れ替え等も一巡し、多くの投資家が模様眺めの状況。水準的にも妥当なところであり、次の材料待ちだ」(国内証券)との声が出ている。 <12:57> 日経平均は下げ幅やや拡大、円安定着に懐疑的な見方も
日経平均は下げ幅をやや拡大。一時1万6600円台を割り込んだ。三井住友 などメガバンクの一角が下げに転じた。「1ドル=110円を超える円安水準が続くとみている投資家は少数派。直近の新興株の急落で、個人投資家の心理は悪化しており、日経平均の動き以上にリスク許容度が低下している印象もある」(国内証券)との声が出ている。 <11:40> 前場の日経平均は小幅続落、朝高後に戻り売り強まる
前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比8円02銭安の1万6636円67銭となり、小幅に続落した。外為市場で1ドル=110円台までドル高/円安が進行したことや、3月機械受注が市場予想を上回る内容だったことを支えに、朝方は主力株を中心に買いが優勢の展開。上昇幅は前日比で一時196円となったが、次第に戻り売りに押された。 金融セクターは堅調だった半面、石油や鉄鋼など資源関連の下げが目立つ。円安進行を受け買いが先行した自動車株も、トヨタ などがマイナス圏で前引けとなった。 東証1部の午前中の売買代金は1兆円を下回っている。「仙台でのG7財務相・中央銀行総裁会議を控え、見送りムードとなっている」(東洋証券ストラテジストの檜和田浩昭氏)との声も聞かれた。薄商いのなか、先物への売りが出て指数は軟化した。 東証1部騰落数は、値上がり885銘柄に対し、値下がりが916銘柄、変わらずが148銘柄だった。 <11:00> 日経平均は上げ幅縮小、上値の重さを意識 日経平均は一時、前日終値近辺まで上げ幅を縮小。足元では1万6600円台後半での値動きとなっている。TOPIXは下げに転じる場面があった。「ドル/円が110円台まで戻したことや、市場予想を上回った3月機械受注はポジティブ材料。だが日経平均が直近で跳ね返され続けている価格帯で、きょうも戻り売りが出ており、上値の重さが改めて意識されている」(国内証券)との声が出ている。 <10:05> 日経平均は伸び悩む、買いの勢い乏しい
日経平均は伸び悩み、1万6700円台前半で推移している。銀行、保険などが高い。市場では「3月機械受注は予想を上回ったが、4─6月見通しの弱さを考えれば過大評価はできない。サミット前にさらに円安が進むとも考えにくく、日本株の上値を買う勢いは乏しい。5月の『幻のSQ』値1万6845円が抵抗線として意識されている」(国内証券)との声が出ている。 <09:10> 寄り付きの日経平均は反発、円安を好感 寄り付きの東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比162円77銭高の1万6807円46銭となり、反発して始まった。ドル/円が約3週間ぶりに110円台を付けるなど、円安進行を好感した買いが優勢となっている。自動車関連株が総じて堅調。銀行株など金融セクターの上昇が目立つ。半面、石油関連株がさえない。 日経平均はその後上げ幅を拡大し、今月11日に付けた高値1万6814円64銭を上抜けたものの、足元では戻り売りに押され伸び悩んでいる。 |
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日経平均・日足は「小陽線」、25日・75日線がクロス
日経平均の日足は、上下にヒゲを伴う「小陽線」となった。一時は下振れたが、75日移動平均線(1万6609円47銭=18日)と25日移動平均線(1万6632円83銭=同)が下値をサポートした。両線はゴールデンクロスも達成し、先高期待を感じさせる形状となった。とはいえ、もち合い圏を脱しているわけではなく、方向感を示す明確なシグナルは出ていない。目先は4月25日高値から5月2日安値までの下げ幅に対する半値戻し1万6794円が上値めど。同水準を抜けてくると上値余地が広がる。 <15:04> マザーズ総合が大幅反落、グロース銘柄への利食い強まる
東証マザーズ総合が前日比7%安と大幅反落。そーせい への売りが強まり、指数を大きく押し下げた。「グロース株をロングにしていたヘッジファンドなどが利益確定売りを強めているようだ。さらに下げれば個人投資家の追い証も発生し、売りが売りを呼ぶ展開が警戒される」(国内証券)との声が出ている。日経ジャスダック平均も反落した。 個別銘柄では、そーせいやブランジスタ 、JIG─SAW 、アスコット 、チエル などが軒並み大幅安。一方、新株予約権の発行で最大約43億円を調達すると発表したイグニス はストップ高となった。
<14:23> 日経平均は下げ渋る、下値で押し目買いも
日経平均は1万6600円付近で推移している。スズキ の燃費データに関する不正報道やマザーズ市場の急落などを嫌気して売られた後、戻している。市場では「マザーズ銘柄の大幅安で追い証発生が警戒され、一部の銘柄には個人の投げ売りが出ている。一方で冷静に押し目を拾う動きも見られ、市場全体は落ち着いている」(国内証券)との声が出ている。 <13:01> 日経平均は上値重い、戻り売りなどを警戒
日経平均は上値の重い展開。1万6700円台前半で推移している。 市場では「日経平均1万6800円を超えると戻り待ちの売りなどが強まると警戒され、買い進む動きは限られている。一方、根強い政策期待が株価を支援しているほか、国内企業業績はさえないものの、バリュエーションで見れば欧米株に比べ出遅れ感があることも下支えしている」(国内投信)との声が出ている。
<11:44> 前場の日経平均は続伸、メガバンクが指数上昇をけん引
前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比100円75銭高の1万6753円55銭と続伸した。1─3月期国内総生産(GDP)が予想を上回り、国内景気の改善と政策期待の後退とが交錯するなか、日銀によるマイナス金利拡大の懸念が和らぎ、メガバンクが大幅に上昇。石油関連や海運など市況株も買われ、日経平均は5月13日の直近高値1万6804円に迫る場面があった。 内閣府が18日に発表した2016年1─3月期実質国内総生産(GDP)1次速報値は年率換算でプラス1.7%と、ロイター予測の年率0.2%を大きく上回るプラス幅となった。市場では「うるう年の影響もあり、今回のGDPだけを持って国内景気が盤石とは言い切れず、政策期待が消えることはない。一方で、出揃った国内企業決算と合わせ、日本株を取り巻く環境は想定していたほど悪くないとして再び見直す動きも出やすい」(マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏)との声が出ていた。 東証1部の騰落数は、値上がり1056銘柄に対し、値下がりが761銘柄、変わらずが134銘柄だった。 <11:00> 日経平均は100円超の上昇、銀行株に買い戻し
日経平均はプラス圏に浮上。前日比で100円を超す上昇となり、1万6700円台後半で推移している。前日比5%高となっている三菱UFJ など銀行株の値上がりが目立つ。1─3月期GDPが市場予想を上回ったことで、「日銀によるマイナス金利拡大の懸念が遠のき、メガバンクを中心に海外ヘッジファンドなど短期筋の買い戻しが入っているようだ」(外資系証券)との見方が出ている。 <10:14> 日経平均は軟調もみ合い、銀行・不動産がしっかり
日経平均は軟調もみ合い、1万6500円台後半で推移している。銀行、不動産などがしっかり。「1―3月期の実質GDPが予想を上振れたことで、国内景気や企業業績に対する不安心理はやや後退したものの、今後の政策には不透明感もあり、様子見ムードが広がっている」(国内証券)との声が出ている。
<09:06> 寄り付きの日経平均は反落、米株安が重し
寄り付きの東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比41円40銭安の1万661円40銭と反落した。米利上げ観測の高まりを背景に前日の米ダウ が180ドル安となったことが重しとなった。もっとも、売り先行後はプラス圏に浮上。政策期待などを支えに底堅い値動きとなっている。 |
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日経平均・日足は「小陽線」、終値で75日線を回復
日経平均の日足は、下ヒゲの長い「小陽線」となった。終値では3営業日ぶりに75日移動平均線(1万6610円33銭=17日)を回復している。もっとも東証1部の売買代金は2日連続で2兆円を下回る低迷ぶりで、上値を試すにはエネルギー不足。目先は4月25日高値から5月2日安値までの半値戻しである1万6794円水準が上値めどとして意識されそうだ。 <15:07> 新興株はしっかり、そーせいが反発
新興株式市場はしっかり。日経ジャスダック平均。東証マザーズ指数がともに反発した。市場では「前日急落したそーせい が下げ止まったことで過度な不安心理は後退したが、直近買われた銘柄は総じて値動きが荒く、先行き不透明感が残っている」(国内証券)という。アカツキ 、ロゼッタ がストップ高。大崎エンジニアリング も買われた。半面、ブランジスタ は連日ストップ安。アスコット 、ドリコム も安い。 <14:10> 日経平均は堅調もみ合い、材料乏しく薄商い
日経平均は堅調もみ合い。1万6600円前後で一進一退となっている。午後2時時点の東証1部の売買代金は1兆3295億円にとどまるなど薄商い。 市場では「手掛かり材料が乏しく見送りムードが強い。大型株の値動きが鈍くなるなか、値動きの良い中小型株などに個人資金が向かっている」(国内証券)との声が出ている。
<13:00> 日経平均はもみ合い継続、上値買う投資家不在
日経平均はもみ合い継続、1万6600円付近の値動きが継続している。午後1時現在の東証1部売買代金は1兆0919億円と低水準。市場では「下がれば年金など国内勢の買いが入るものの、上値を買う投資家が不在。大型株の動きが鈍く、指数も戻り切れない」(国内証券)との声が出ている。 <11:35> 前場の日経平均は続伸、米株高・円安で心理改善
前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比148円71銭高の1万6615円11銭と続伸した。原油高を背景に前日の米国株が上昇したほか、為替も1ドル109円台まで円安に振れるなど外部環境の改善が好感された。売買高が膨らまない中、戻り待ちの売りや先物売りで、一時は前日比42円高まで上げ幅を縮小させる場面もあったが、国内の政策期待も根強く、前場後半にかけて持ち直した。 あすの1─3月期実質国内総生産(GDP)1次速報の発表、週末のG7仙台会合などのイベントを控えて上値を買う動きは限られた。市場では「決算自体は懸念されたほど悪くなかったが、1ドル110円を超える円安シナリオを描きにくく、投資家は慎重姿勢を継続している」(ちばぎん証券顧問の安藤富士男氏)との声が出ていた。 東証1部の騰落数は、値上がり1406銘柄に対し、値下がりが410銘柄、変わらずが134銘柄だった。 <11:05> 日経平均は堅調もみ合い、様子見続く
日経平均は堅調もみ合い。1万6600円付近で推移している。不動産、鉄鋼などがしっかり。市場では「売買高が増えず、戻り待ちの売りで上値が抑えられている。週末のG7仙台会合などもあり主要な投資家が様子見姿勢を継続する中、小口の先物売買で上下に振れる展開だ」(国内証券)との声が出ていた。 <10:01> 日経平均は伸び悩む、GDP発表控え様子見
日経平均は伸び悩み。一時180円を超す上昇となったが、その後は上げ幅を縮小している。メガバンクや大手不動産、石油関連などはしっかりだが、ソニー やホンダ など主力輸出株の一角がさえない。 市場では「決算発表がおおむね一巡し、景況感や政策などに目が向きやすいなかで、あすの1─3月期GDP発表を前に様子見姿勢が強く、上値を追う動きは限られている」(国内証券)との声が出ている。
<09:10> 寄り付きの日経平均は続伸、米株高・円安を好感
寄り付きの東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比152円55銭高の1万6618円95銭と続伸して始まっている。原油高を背景に前日の米国株が上昇したほか、為替も1ドル109円台まで円安に振れるなど外部環境の改善が好感された。国内の政策期待も持続しているが、1万6600円台では戻り待ちの売りも多く、買い先行後は売り買いが交錯している。鉄鋼、銀行、不動産などがしっかり。 |
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孫正義の投資判断「成功確率9割」はもう手遅れ
数々の修羅場をくぐり抜けてきた名経営者たち。自らの生き様を語った言葉から、これからの人生の指針を打ち立てるヒントを得る。
■リスク3割以下で攻守のバランス
ソフトバンクという会社には、常に成長・拡大しているイメージがある。創業以来一貫して「情報革命を通じた人類と社会への貢献」を標榜しながら、積極的な新規事業への参入、思い切った企業買収を立て続けに行ってきた。その意味で創業社長の孫正義は実業家と投資家の2つの顔を持っている。
では孫は、どのような条件とタイミングで決断するのか――。ジャパン・フラッグシップ・プロジェクト社長兼CEOの三木雄信は“7対3の法則”を挙げる。三木は1998年、孫の秘書としてソフトバンクに入社。右腕として一時も孫から離れず、その謦咳に接してきた人物だ。
そこで孫が投資に当たっていつも口にしていたのが、「5割の確率でやるのは愚か。9割の成功率が見込めるようなものはもう手遅れだ。7割の成功率が予見できれば投資すべきだ」である。三木に孫の意を解説してもらうと、次のようになる。
成功率が半々というのは、事業化そのものが時期尚早の可能性があり、失敗という最悪の事態に陥りかねない。だからといって9割の成功率だと、すでに誰かが同じことを考えている恐れが十分にある。結局、そうしたことを考えると、勝負を仕掛けるのは、成功率7割が確信できたときが望ましい。
「裏を返せば、3割超リスクを取らないということ。ソフトバンクは“リスクテイカー”と思われがちだが、実は違う。孫社長は、その投資に失敗して撤退・清算をすることになっても、グループ全体の事業価値の3割を超える損失が出ないようにしている」(三木)
この“攻めと守り”のバランス感覚が孫の決断の凄さだと三木は見ている。いわゆる“勝負勘”とか“投資勘”だけで決断しているわけではない。孫は、事前の適切な情報収集と幅広い資金調達という“裏付け”が揃ったうえで慎重に投資を行っているのだ。
95年にヤフーに出資した際、孫は「地図とコンパスがあれば、さっと宝を見つけて1日で帰れるわけですね」ともいっている。その直前にアメリカの展示会運営会社のコムデックスとコンピュータ関連出版社のジフ・デービスを買収しており、この2社がそれぞれ「地図」と「コンパス」の役割を果たした。
「展示会や雑誌にはIT業界の最新情報が集まってくる。孫社長はそこからヤフーの面白さに気づき、出資を決めている。初期の成功例として語り継がれているが、こうした方法が投資リスクの最小化へつながっているわけだ」(同)
このとき孫は、今後のIT業界はインターネットが主流になることと、そのなかでヤフーが重要なプレーヤーになることを予見。だから100億円も投じたのだ。この結果、アメリカにおけるヤフーの上場とそれに伴う株式売却益の獲得、日本におけるヤフー・ジャパンの成功につながっている。
■孫の会議は深夜でも呼び出し
また、将来のビジョンから逆算して、いま何をすべきかを考えるのも“孫流”の意思決定の方法だ。2001年にソフトバンクがブロードバンド事業に参入する際は、いきなり「モデムを100万台発注する! 」と決断した。
「当時のブロードバンド市場規模は小さく、利用料金も高額だった。その理由の一つが加入者の自宅に設置するモデムの価格が高かったこと。そこで、孫社長は『発注台数を100万台にすれば、大量生産効果でモデムの価格が10分の1に下がる。そうすれば、みんなが使える』と考えた。私を含めて周囲の者は猛反対したのだが、いま振り返ると、実際にそうなっている」(同)
実は三木がこの事業に携わっていた時分、社内会議は深夜におよぶことが多かった。そこでは、孫がホワイトボードに数字や図を書き、それをもとに全員で議論していく。正確な情報を掴むために、出席したメンバーだけで用が足りなければスピーカーフォンで別の場所にいる人間につなぐ。時間や場所は一切お構いなしだ。このタフネスさとスピード感がソフトバンクの強みなのである。三木も数え切れないくらい呼び出された。正月元旦に孫の自宅まで出かけて、その年の経営方針を話し合ったこともある。そして結論が出れば、孫は「いますぐ大至急」と、すみやかな実行を指示する。
いつも怒られっぱなしで、褒めてもらったという記憶はほとんどない。しかし、在職期間中、重要な会議には必ず呼ばれていた。孫社長は私を言葉で褒めるのではなく、会議に呼ぶという形で示してくれたのではないかと思う。事実、毎回のように呼ばれる人間は出世していったのだから」(同) 当然、孫自身もハードワークを余儀なくされる。けれども、いつも泰然自若としている。13年に米国の携帯電話会社スプリント・ネクステル・コーポレーションへの約1.8兆円の投資を決める際中には「坂道は、いかに苦しくても登っている時が一番楽しい」とツイッターでつぶやいた。
■求められる責任を取るトップ
同じくスプリント買収で話題になったのが「髪の毛が後退しているのではない、私が前進しているのである」という孫のツイートである。孫の風貌からすれば、やや自虐的ギャグといえなくもないが、この言葉は自身の“ベンチャースピリッツ”を鼓舞したものだと三木は指摘する。
「日本の会社は売上高が何兆円規模ともなると、それを5〜10年で倍にしようとはしない。『年間数%の成長でいい』としてしまう。ソフトバンクは大企業になってもベンチャー精神は忘れない。孫社長も年を取って髪の毛が薄くなってきているが、さらに前進していくという意気込みを語っているのだ」
高度経済成長期の日本企業もそうだった。終身雇用、年功序列を建前とする日本的経営に守られながら、トップやミドルは果敢にリスクを取り、新分野にチャレンジをしていた。三木がソフトバンクに入る前に3年間在籍した三菱地所もそうだった。直属の部長は、入社2年目の彼に「丸の内活性化プロジェクト」を任せた。それが現在の「丸の内カフェ」につながった。
「経営の現場から、そんな人物が消えて久しい。孫社長のようなトップの姿勢が、閉塞感が漂う日本の企業には求められていると思う」(同)
■孫正義の歩み
【1957年】佐賀県鳥栖市に生まれる
【1973年】 久留米大学附設高等学校入学、秋に中退
【1974年】 単身渡米
【1977年】 一時帰国して電子翻訳機を営業。シャープ専務の佐々木正氏から計1億円の資金を得る
【1980年】 米カリフォルニア大学バークレー校経済学部を卒業
【1981年】 日本ソフトバンク設立
【1983年】 慢性肝炎で入院(3年半ほど入退院を繰り返す)
【1996年】 Yahoo! JAPANを設立
【1998年】 株式を東証1部へ上場
【2000年】 米ナスダックと提携してナスダックジャパン(現・ヘラクレス)を設立
【2001年】 Yahoo! BBをスタート(モデム100万台発注で周囲猛反対)
【2006年】 ボーダフォン日本法人を買収
【2008年】 アップルiPhone3Gを国内独占販売
【2012年】 イー・アクセスを買収
【2013年】 スプリント・ネクステル・コーポレーションを買収
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三木雄信 1972年、福岡県生まれ。98年にソフトバンクに入社。2000年に社長室長に就任、数々の買収案件に携わる。06年にジャパン・フラッグシップ・プロジェクトを設立し、社長兼CEOを務める。 |






