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美しき運命の傷痕を観た。フランス映画。監督は以前感想を書いたノーマンズランドのダニス・タノヴィッチ監督です。戦争映画の次にこの映画?とも思いましたが、随分とシニカルな映画なので、なるほどなあと。人間の心の底の地獄に興味があるのでしょうか。この映画も原題は地獄です。なんで、美しき運命の傷痕なんて邦題になったかというと、たぶんエマニュエルベアール主演だからでしょうか。なんといっても彼女は美しき諍い女と愛と宿命の泉で有名だから、安易にこのような邦題に?美しきかなー、この映画。出てる女優さんは美しい人ばかりですが、この題名は・・・。 トルコロール三部作で有名な映画監督クシシュトフ・キェシロフスキの遺稿をもとに作った映画だそうです。三部作観ました。青の愛、白の愛、赤の愛。私は青の愛が一番でした。ジュリエットビノシュ主演。白はジュリーテルビー。あ、ふたりはレオスカラックス監督の汚れた血コンビですね。汚れた血で観たこのふたりは本当に可愛くて大好きでした。 映画は、幼い時に母との諍いの果てに父を亡くした三姉妹の大人になってからの話です。長女(エマニュエルベアール)はふたりの子供に恵まれながらも、夫の浮気に悩み、精神衰弱に近い状態で探偵のように夫を監視。次女(カリン・ヴィアール)は車椅子で動けなくなった母の面倒を時々見に行く他はひとり孤独な生活、三女(マリージラン)は友人の父である教授と不倫状態で教授を追い掛け回している。次女だけが父の決定的と思われる現場を母と共に目撃したので、その責任からか母の面倒を見ているのだが、22年前の真実が今あきらかにされるのだった・・・。 まさに、原題の地獄というのがふさわしい映画。地獄とは人の心の奥にある地獄。この映画の登場人物は地獄を人に見せずにはいられない状況に陥っていくのです。一番はお母さん(キャロルブーケ)ですね。ギリシャ神話の子殺しの王女メディアに重ねて語られているような。こどもたちを精神的に殺してしまった。他の娘たちも地獄を見せます、というか、自分大事、人のことあんまり考えていない。フランスの個人主義ですかねー。気持ちのおもむくままに行動し発言してしまうんですねー。音楽がこの映画にぴったりで、物悲しくも皮肉な笑いも感じさせるような音楽です。 そういえば、日本のドラマで向田邦子の阿修羅のごとくにも似た映画でした。音楽も阿修羅のごとくもトルコの曲で物悲しくも可笑しい曲でした。 ただちょっとフランス映画にしてはお色気が足りなかったかなー。いい女優さん出てたのに。エマニュエルベアールもどきどきはいつもよりはちょっとな感じがしました。監督がフランス人じゃなかったからかな?でも私、エマニュエルベアール、大好きです。綺麗なのもあるけれど、デブラウィンガーを探してというドキュメンタリー映画で、女優なんてなんにもふだんできないからしているようなものだ・・・という発言を繊細な感じでしていて、なんだかいいなーと。あんなに美しい人なのに。他の女優さんは仕事も子育てもなんでも頑張るのよ!的な発言が多かったなか、不安気な彼女がかえって女優さんらしいなと思ってしまいました。誰もしらないの柳樂優哉くんに映画観てから会って抱きしめたり。(あの映画観たらそうしたくなりますよ)この映画でも精神が崩れそうな奥さんをさすがな演技力で演じていると思います。
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あら、今日あたりDVD出るんじゃないの。これ?「汚れた血」よかったもんなー。エマニュエルベアールいいもんなー。
2006/9/29(金) 午前 1:33 [ - ]
でたばかりのDVD借りてみたのですよ、Reyさん。でも、あまり知られてないのか、残ってました。エマニュエルベアールは8人の女たちでも一番色っぽかったですし、かげろう、よかったです。フランスの女優さんは素敵ですねー。
2006/9/29(金) 午前 2:51
ふむふむっ見てないんですよ!見なきゃなーって思いました。地獄ってそーゆー事なのか!キェシロフスキ好きです「ふたりのベロニカ」良いです。トリコロールは「赤」が好きかな〜。
2006/9/29(金) 午後 10:45
ふたりのベロニカと赤は、なんとなく見そびれてしまいました。この映画、一番怖いのはお母さんでしたねー。キャロルブーケ、怖かったです。もっと激しい映画かと思ってましたが、淡々としてたかな、意外にも。
2006/9/30(土) 午前 0:39
キェシロフスキの遺稿というので気になりますね。もうひとつ『ヘブン』というのもあったと思います。観れてませんが…。Eベアールはいいですね〜
2006/10/4(水) 午前 2:18
ヘブンって、ケイトブランシェットのですね!友人が観たと言っていたので、観たいなーと思ってました。キェシロフスキの脚本なんですか。逃避行話ですよね。ケイト、巧いですよねー。
2006/10/4(水) 午前 9:39
TBありがとう〜!きのうのレビューはいつもよりまして、ダメダメだった私です(^-^;A・・この映画で感じたことが言葉にならなくて・・どうやったらかりおかさんのように書けるんでしょ〜!?今日は「ヘブン」を観ましたよ!!これがまたレビューが難しいぐらい秀作でした、凄いッ・・書けないかも。それと、トリコロール3部作も見つけて借りてきました!楽しみです♪いつも情報ありがとう〜♪
2007/2/8(木) 午後 5:45
レヴュー、ダメじゃないですよ〜。いつも自分の言葉で核心を突いてると思います。私は思ったこと、観たことを長々書いてるだけです・・・。ヘブン、私も観ました!感想書きにくくて記事にしてませんが、まさにヘヴンでした。息詰まる恋愛でしたね。トリコロールも青は大好きだったけれど、赤は観なかったかも?ふたりのベロニカと赤、観ようかな?でも、また白観るかも。ジュリー・テルビー、大好きなんですよねー。
2007/2/9(金) 午前 10:54
この邦題は、そういう関係で、こうなったのですか〜。あまりにも、原題と違うので、びっくりしました。原題の方が、映画の意味を考えると、分かりやすいですね〜。
2007/4/18(水) 午前 11:25
最初に他の鳥の巣に寄生する鳥の映像が映し出されて、怖かったですね、kuuさん。あ、私、記事に書いてませんでしたが・・・。この話を象徴するような厳しい映像でしたね〜。
2007/4/19(木) 午前 9:09
お〜かりおかさんのレビューを拝見してちょっとこの映画がわかりました。なるほど〜確かにそうですね。【地獄】の意味が今一つ掴みきれなかったのですが納得です。(^^ゞ
そうそう、「阿修羅のごとく」もちょっと似てるかも〜もう大分忘れてしまったドラマですが、今観ると感じることが違うかもしれません。
こちらからもTBさせてくださいね。
2007/12/13(木) 午後 10:36
Choroさん、TBありがとうございます。フランス女優たち、やはりいいですね〜。キャロル・ブーケは本当に怖かったですね・・・。「阿修羅のごとく」は一番最初に夢中になったドラマで、脚本も買って読んだりして嵌ってました。怖いけど滑稽な人間ドラマでした!この映画観て、思い出したんですよ〜。人間の業を描いたようなドラマは夢中に観てしまいます。最近ではChoroさんが取り上げてらした「白夜行」です!
2007/12/15(土) 午前 11:47
昨夜BSで見ました。
ストーリーが何重にも重なっていて、よく出来てました。
TBさせてくださいね。
2008/2/6(水) 午後 1:24
さすが脚本がキェシロフスキの遺稿ですよね。まさに「地獄」で背筋が寒くなるようなラストでした。。。女優さんたちは、やはりフランス、良かったです。TBありがとうございました、もくれんさん。
2008/2/7(木) 午後 6:34