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映画バトンで好きな監督をあげるところがあったんですが、やはりデヴィッド・クローネンバーグは迷わずあがる監督なんですよね〜。クローネンバーグ監督の作品で何が一番好きかと考えると、この「戦慄の絆」なんです。でも、本当に随分前に観たので、とても凄かった!ということは覚えているんですが、詳細を覚えてないので、またじっくり観たかったのです。だけど、この映画、なかなかレンタルでみつからなくて・・・。しかし・・・ありました!新しいツタヤにビデオですが、置いてあったんですよ〜! 鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督の描く心理サスペンス。カナダのトロントで産婦人科医院を開業する一卵性双生児の名医、エリオットとビヴァリー。幼い頃から文字通り一心同体に育った兄弟は、しかしある日、一人の女性に出会った事から、それまでのアイデンティティの均衡を崩してゆく……。紅い背景に様々な手術道具や人体解剖図が浮かび流れるオープニングなど、彼特有の雰囲気はあるものの、ホラー映画が多い彼の作品群の中では、それ以外の趣向を持った人でも十分に楽しめる、第1級のサイコ・スリラー作品に仕上がっている。主人公の一卵性双生児役を一人二役で演っているジェレミー・アイアンズが逸品。(allcinemaより) やはり凄かった!いつものクローネンバーグのように、ヴィジュアルがもろにグロかったりする映画ではないんですが、双子の精神が崩壊していくのが、とっても衝撃的です。 ちょっとしたズレから(誤解から)なんですが、負のエネルギーに飲み込まれていくのを止めることができないんです。テーマとか教訓とかある映画じゃないんですが、人が内面から崩れていく様子は忘れることができません。 この映画が、私がベストに思える映画のひとつなのは、間違いないんですよね。観た後、半端なく気持ちが堕ちるんですが・・・。 特に、双子をひとりで演じたジェレミー・アイアンズの見事さといったら!!! CGも今ほど発達していなかった時代に、ここまで完璧に双子を演じ分けて違和感ないのはさすがでした。自信家で傲慢なところもある軽口も叩く社交的なエリオット、内気で人前に出るのが苦手で兄の研究のための実例を地道に診察していくビヴァリー。ジェレミー・アイアンズも最初は演じ分けるのが困難と感じ躊躇したらしいのですが、エリオットを演じる時には踵に重心を置き、逆にビヴァリーを演じる時は前に重心を置くことで自信のない様子を作って形から入っていくことで、ふたりの演じわけを完璧にしていったようでした。さすが、イギリス出身の名優。ジェレミー・アイアンズも私は大好きな俳優のひとりなんですが、はっきりとした理由はないけれども自分自身がぼろぼろに堕ちていってしまう役柄を演じさせたら、右に出るものはいないんじゃないかと思うほどいつもお見事です。ビヴァリーがだんだん壊れていく凄まじさ!そこにシンクロして、自信家のエリオットまでも崩壊していくのは、観ていて恐ろしいほどでした・・・。 この双子の産婦人科の事件は、実際にアメリカで起こった出来事らしいです。同じ出来事からインスパイアされたようなピーター・グリーナウェイ監督の「ZOO」も映画館で観ましたが、こちらは本当に朽ちていく映画だったので驚愕した覚えがありました。どちらの映画も怖いです・・・。 以前観た記憶だと、ふたりに関わるこの女優が、もっと悪女だったような気がしたんですが、悪女かもしれないと思ってみていたから、そう感じてしまったのかも。ふたりに同一人物だと騙されて、傷ついてしまうような繊細な女性キャラだったみたいです。 しかし、グロさは少ないといっても、クローネンバーグらしさもやはりあって、真っ赤な手術着、ビヴァリーが妄想から作り出したグロテスクな美術品のような手術器具、子供の頃に手術ごっこで使ったミニチュアの人体模型など、おどろおどろしい雰囲気もありました。あの手術器具は監督が考えたもので、芸術作品として、監督が個人で保管しているようですよ。 やはり、最後まで目が離せない、そして最後まで観ると震撼してしまうような・・・強烈な負のエネルギーに満ちた映画でした・・・。 ところで、クローネンバーグ監督(一番下の写真)とジェレミー・アイアンズは似てますね〜。監督は御自分とよく似た雰囲気の俳優を主演させるなーと以前から思ってました。ジェレミー・アイアンズは「Mバタフライ」でも主演してますよね♪お気に入り俳優なんですね。今はヴィゴ・モーテンセンがお気に入りなのかな?新作はヴィゴとナオミ・ワッツ共演映画みたいです。
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こういう小道具つくらせたら?右に出るものはないですよね〜クローネンバーグ監督。。
私も昔観たきりなので、またこれじっくり観てみたいです。
・・・ひとりで観ると怖いですよね、これも。。^^;
2007/10/11(木) 午後 1:30
これも面白そう!
私は先週末、旦那に付き合ってTVで「テキサス・チェンソー・ビギニング」観てしまいましたよ〜
途中でギブアップ、吐きそうでした…
怖くもなんともなくて気持ち悪いだけの映画ってイヤです。
怖そうですよね、これは!
2007/10/11(木) 午後 11:58
クローネンバーグの「イグジステンス」の背中と繋がったゲームのコントローラーとか、「裸のランチ」のタイプライターとか、グロイけど芸術作品みたいな小道具は印象的ですよね、恋さん。
ひとりで観ちゃったので、負の方向に引きずられそうなパワーが怖いです・・・。ジェレミー・アイアンズは凄い!
2007/10/12(金) 午前 9:16
「テキサス・チェーンソー・ビギニング」って「悪魔のいけにえ」の元?気持ち悪いですよね〜。私も駄目ですが、デニス・ホッパー出てたので以前の2を観ました。
これはグロシーンはないですが、心理的に相当怖くて、ダメージがあるかもしれません。ジェレミー・アイアンズの演技が凄い!
2007/10/12(金) 午前 9:21
私もずっと昔に観て「ZOO」と同じような衝撃を受けた記憶があります。この独特のクローネンバーグワールド好きですよ〜。そのうち観かえしたいものですね〜。しかし、なぜ今これを???
2007/10/12(金) 午前 10:01
妙な小道具を楽しむのがクローネンバーグの醍醐味でもありますよね。
コレは僕も再見したい!しかしウチの近所にはありません・・・
あ、『悪魔のいけにえ』1作目は狂気溢れる傑作ですよ!怖いです。
スプラッターの元祖みたいに言われてますが、実はそんなシーンは一切なし。2はコメディです。
2007/10/14(日) 午前 2:28
saramiさん、この映画、最初観た時は、ラストで怖くて泣きそうになりましたよ・・・。「ZOO」も物凄い映画でしたね〜。様式美はあるんだけど、いろんなものが朽ち果てていくのに驚きました。ピーター・グリーナウェイ監督も凄いです!
今何故これか?ビデオがあったからなんですが、ブログをはじめて、クローネンバーグの名前がでるたびにこの映画を思い出して、観たくなってしまったんです。でも、観ると負の方向に向かいそうで怖い・・・。今忙しいので更に投げやりになりそうな映画でした(笑)まずいです!
2007/10/15(月) 午後 10:54
なかうさん、再見できましたよ。やはり引きずりそうな怖さのある映画でした。ジェレミー・アイアンズ、これで好きになったんですよね〜。ビヴァリーみたいな自棄さが私にはあるのか、妙に気になってしまった映画でした・・・。
「悪魔のいけにえ2」は確かに、デニス・ホッパーはチェーンソで木ばかり切って暴れてるだけでした(笑)でも、あの兄弟の描写はオエオエでしたよ・・・。1は名作とは聞いてますが、観れるかな?ゾンビも三部作観なくちゃ(?)だし、厳しい!でも、観ちゃうかもしれません。クローネンバーグも「ザ・フライ」でオエーっとなりながら嵌っていったし・・・。
2007/10/15(月) 午後 11:00
これ、劇場封切時に観たのですが、何とも意味不明な映画でした。一人二役の合成がデジタルのない当時としては最高の技術でした。また、ハワード・ショアの静かなオーケストラ音楽も含めて全体的に不思議な透明感が感じられる映画でした。
2007/10/16(火) 午後 7:46 [ einhorn2233 ]
einhorn2233さん、意味不明でもはっきりした理由はなくても、ちょっとしたことで堕ちていってしまう人間の心の闇が描かれていて、恐ろしいくらいでした。それが双子でシンクロしあってというと、2倍怖かったです。。。ジェレミー・アイアンズの真骨頂の演技だと思いました。こういった役を多く演じている俳優なんじゃないでしょうか。歳をとっても、最近も脇でも多くの映画で観ることができて嬉しいです。シーンとした映画ですが、目が冴えていくような映画でしたね。
2007/10/17(水) 午後 4:59
前からみようみようと思いつつ未見でした。そうだまだこの作品みてなかったんだな〜怖そうですよね。なかなかレンタルみつからないんですね〜(>_<)
2007/10/17(水) 午後 9:07
おお〜!ピーター・グリーナウェイの『ZOO』まで観ていらっしゃるとは!どちらの作品も美しくも怖いですよね〜。クローネンバーグだとウイリアム・バロウズを描いた『裸のランチ』とかDVD全盛の今ではどうかと思う(笑)『ヴィデオドローム』なんかもイイです!!
2007/10/18(木) 午前 0:35
らぐなさん、昔観たんですが、その時はラストに戦慄いたしました!今は、堕ちていくエネルギーに巻き込まれそうでした。これはビデオで借りました。なかなかなかったです。新しくDVDになるといいのですが・・・。
2007/10/19(金) 午前 2:00
jamさん、「ZOO」には本当にびっくりしました!グリーナウェイは様式美もありますが、グロもちょっと・・・。その後2作くらい観たと思います(記憶が・・・。)
クローネンバーグはほとんど観ましたが、初期のラビッツとか観てません。「スキャナーズ」も凄かったですね。「デッドゾーン」が痛いだけじゃなくて好きでした!「裸のランチ」はあんまり好きじゃなかったかも。「ヴィデオドローム」はそうですね!DVDになってしまいましたもんね〜。そしたら「リング」もそうですね!
2007/10/19(金) 午前 2:04
ジェレミー・アイアンズ、見事な演じ分けの裏にはそういうエピソードがあったんですね。
でも双子って神秘的。あんなに自信家だった兄までもが共鳴して壊れてしまう。
実際に離れていても痛みを感じたり、同時に同じ言葉を発したり、、科学で解明できないところかも。監督の最新作も楽しみです。TBさせてくださいね。
2007/10/20(土) 午前 2:17
久し振りに観ても、観ると堕ちていくような感覚が残ってしまうような映画でした。クロ−ネンバーグではこの映画が一番好きかもしれません。ナオミ・ワッツはクローネンバーグの世界で思いっきり演じそうですね〜。TBありがとうございました、pu-koさん。
2007/10/23(火) 午前 11:23