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ヤン・シュバンクマイエル展に行った時に購入したDVD「オテサーネク〜妄想の子供」を観賞。 チェコの民話がベースになっているお話だが、民話っぽい映像かと思っているとちょっと違った。 設定が現代なので、現代のチェコの庶民の暮らし(都会のアパートの暮らし)の実写映像が主だったので、ちょっとイメージと違いました。どちらかというとファンタジーな感じではなくて、ホラーだった!事態はどんどん悪化しているのに、自分の行いを正当化してしまって、後戻りができない感じの恐ろしさでした・・・。 赤ん坊のような木の切り株を見つけたホラーク。 子宝に恵まれないホラーク夫人は、切り株をオティークと名付け、生きた子のように溺愛した。 やがてオティークは異常な食欲を見せ始め、飼い猫や郵便配達夫、隣人を襲い・・・ チェコのアートアニメーション作家として世界的に評価の高いシュヴァンクマイエルが、チェコの民話「オテサーネク」を下敷きに描く現代の寓話。ブラックユーモアとグロテスクさを合わせ持ち、観る者の「触覚」に直接訴える独自の映像世界。 2001年ベルリン映画祭アンジェイ・ワイダ賞、 2001年ビルゼン映画祭グランプリ、 2002年チェコアカデミー作品賞、ベストデザイン賞 (all cinemaより) 不思議映像もたくさん観れるのですが、実写部分が多かったですね。切り株を赤ちゃんと思い込んで、実際命を与えてしまったようなホラーク夫人の狂いぶりが怖いです!最初は子供たちに優しそうな慈愛に満ちた表情の美人という感じだったのですが、オティークにのめりこんでいく様子には背筋がぞっとするほどでした・・・。嫌々ながら、奥さんに引きずられてしまうご主人も、神経質そうな雰囲気があって、共に狂っていく感じ。犯罪者心理ってこんな感じなのかしら?と思うような後戻りできない感がふたりには漂っていて怖かったですね〜。 それよりももっと怖かったのはオティーク!この切り株の赤ちゃんなんですが、ここだけアートアニメーションになっていて、おぎゃーおぎゃーいいながら動きます。たくさん食べてどんどん大きくなって。口に歯や目玉も出てきてグロテスク。足と手の先が枝なんですが、伸びて蠢いて怖い!シュバンクマイエル展にもこの実際使われたオティークが展示されていたけれど、映画観た後だったらもっと怖ーいって思ったかも・・・。猫や保健委員さんを食べた後は、ちょっと・・・勘弁でした・・・。 こんな禍禍しいオティークを我が子だから面倒を見続けないと・・・嫌、世間のために抹殺されるべきだ!というのは、なんとなく、最近の親子間の殺人事件なんかも思い出されて、嫌〜な感じになってしまいました。 そんなオティークにいち早く気がついたのは、隣に住む少女。ちょっと太っちょであんまり可愛くないんですが、赤ちゃんに興味深々で、大人が読むような産婦人科の本を読んでたりして、しょっちゅうお父さんに怒られています。赤ちゃんが隣に産まれるので、見たくてしょうがない。でも、見せてもらえないし、様子がおかしい。自分の持ってる絵本の「オテサーネク」との共通点を見つけて、とうとう地下室に閉じ込められたオティークを発見!!!オティークを可愛いと思ってしまい、面倒をみるようになるのです。子供って、変な生き物とか好きなんですよね〜。愛情を持ってしまう。大人への愛情がないのか、餌候補として、近所の大人のことを(自分の親さえも!)考えるのが残酷でしたね〜。 実写が多いといっても、やはりシュバンクマイエルなので変なところがたくさん! 少女のうちのお食事が、ドロドロしたスープばかりで気持ち悪いし、口のUPがやたらに多い。 人々も、ヨボヨボなのに少女のパンツを見ようと眼鏡を嬉しそうにかけなおし心臓発作をおこすおじいさんとか、童話の中に出てくるようなキャベツ作りをする頑固そうな管理人のおばあさんとか、変な人物。 オティークの食べるミルク、流動食、お肉などの気持ち悪さ。 赤ちゃんが欲しくて、見えてしまったまぼろしの光景のシュールさ!お魚屋さんがいけすから魚を掬って新聞紙にくるんでいるのが赤ちゃんを掬ってくるんでいるように見えたり、割ったスイカから赤ちゃんが出てきたり。面白い。 なんだか全体的に不気味な映像が続いていくのです。 140分と長く、音楽もないので、ちょっと眠くもなりそうだけれど、ショックな映像、変わった映像、民話のアニメーション(奥さんのエバの絵)もあり、見続けることができました。 怖かったですね〜。もっとイメージやアイデアが炸裂してるかと思ったけれど、意外に普通にホラー映画っぽかたです。もっと観たことがないような映像がたくさん出てくるという点ではアリスや短編集が面白かったかも。 でも、また他の映画も観たくなりました!「ルナシー」などをみつけたので、いつかレンタルしてこようと思ってます。
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木の人形を見た瞬間「ヤンっぽいな〜」と思ったら、やはりヤンの作品でした。笑
この人の作品は不気味な映像が多いのですが、ついつい見続けてしまいますね!
2007/12/2(日) 午前 10:05 [ del**ery*pierro* ]
そうなんですよ、 delivery_pierrotさん。ヤン・シュバンクマイエル展でこの木の人形やエバの絵が展示されていたので、購入してきて観ました。うげげーなところもありましたが、もっと観たことない映像が観たいなーと思ってしまい、また借りると思います。「ルナシー」や「キメラ的世界」をみつけたので、今に借ります♪
2007/12/2(日) 午後 3:49
おお・・・これまた気になる作品が・・
チェコアニメ見て思いましたけれど、ただ単純にかわいいのではなくてかなりブラックなものが隠されているのですよね。
ちょっとグロそうですが、でも見たい!
2007/12/3(月) 午前 11:02
うぁ。実際泣いたりするんですか。。
実はこういうの、とても好きだったりします。。。
2007/12/4(火) 午後 10:21
おはようございますw
また間違ってましたね、私…ソフィー・マルソーとフィービー・ケイツ。。。笑
「ミツバチのささやき」気になってます!!観たいw
この映画はアートな感じですね!映像に興味津々ですw
切り株の赤ちゃんが夢に出てきそうなほどインパクトありますね〜
チェコの民話ってこういう雰囲気なんでしょうか?w
民話・童話の類のものって残酷だったりしますもんね〜!
2007/12/5(水) 午前 8:54
出ましたね!そうそうこれってホラーですよね。食われるとこはキツかったです。
何故にこんなに皆さんオティークにハマルのか…。そんな事を考えてました。
スープを注いだりする何でもないシーンがいちいちグロくて、ヤンさんを感じました。
彼の作品は全部みたいなぁ〜
2007/12/6(木) 午後 8:09
最初に思っていたより奥深いストーリー内容で、そこはいい意味で期待を裏切られました!このグロさも今思うと非常にシュヴァンクマイエルらしくて凄くいい感じだと思っちゃってる1人です…!
そういえばシュヴァンクマイエルの長編はどんどん実写が多くなっていってます!
食べることにこだわるシュヴァンクマイエルですが、食事シーンはどれもおいしくなさそうに見えてしまうのも特徴(?)ですね!
ちなみに「ルナシー」はこれまでにない映像美と内容でシュヴァンクマイエルの新境地的な傑作に仕上がってますよ☆(ただ、冒頭でいきなりグロいシーンがありますが!)
遅くなってしまいましたがTBさせてくださいね!
2007/12/10(月) 午前 3:53
カルさん、これはちょっとホラーっぽかったかもしれません。ヤン監督作なら「アリス」の方が、不思議映像が満載でカルさん好みかも。ヤン監督はシュールレアリストとしての活動もしているので、不思議な世界ですよ〜。
2007/12/10(月) 午後 4:01
恋さん、このオティークはなかなか怖いんですよー。おぎゃーおぎゃーと蠢きます。でも、何故かみんな母性を刺激されて、オティークの虜になっていくのが変で不気味。忘れられない印象の映画ですよー。気持ち悪いって言う人も多いでしょうけれど・・・。
2007/12/10(月) 午後 4:03
「ミツバチのささやき」は映画館で観ましたが、とても良かったと思います。随分昔で記憶が曖昧なので、私もまた観たいかも。
チェコって面白い国ですね。映画や人形劇やアニメが盛んで、シュールで美術が凝っていて。ずっと民衆が抑圧されていたので、夢や妄想部分が膨らんでいったのでしょうね〜。チェコ映画、面白いです☆ラルフさん。
2007/12/10(月) 午後 4:06
購入していたので、つい後回しになって、やっと観賞しました。思ったよりもシリアスな話でしたね〜。オティーク、怖いけど、愛情を注いでくれる人は食べないんですね〜。なんだか現代の家族間の殺人も思い出したりもしました。
あの家族、なんでスープばっかり食べてるんでしょうね〜?変でしたね。また次の映画が観たくなりますね、MIYAさん!TBありがとうございます♪
2007/12/11(火) 午前 1:43
MIJAHさん、やっと観れました!お父さんが見てるテレビのCMにも短編の不思議映像が使われてて、面白かったです!思ったよりも実写が多かったですが、親としての哀しみも描かれていたり、重めの映画でしたね〜。犯罪者心理みたいなものもあったり。オティーク、怖かったです・・・。
「ルナシー」の記事をブログで見て、初めてヤン・シュバンクマイエルの存在を知ったので、「ルナシー」は是非観たいと思ってます。またびっくりするような映像なんでしょうね!TBありがとうございました。
2007/12/11(火) 午前 1:48