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この映画もとっても観たかった!「こわれゆく世界の中で」 監督が大好きな映画「イングリッシュ・ペイシェント」「コールドマウンテン」のアンソニー・ミンゲラだったし、ジュード・ロウ主演だし。監督にもジュードにも馴染み深い現代のロンドンが舞台のこの映画。アンソニー・ミンゲラの映画、好きだなーと益々思いました。 主演の三人も子供たちも、俳優みんなが素晴らしい!!! ロンドンに暮らしている監督は、ロンドンのいいところも悪いところも愛着をもって描いて、そこも素晴らしいんです。 現代のロンドンを舞台に、それぞれに問題を抱えた子供との関係に苦悩する2人の女性と、そんな2人と恋に落ちたひとりの男の葛藤を描いたドラマ。出演はジュード・ロウ、ジュリエット・ビノシュ、ロビン・ライト・ペン。監督は「イングリッシュ・ペイシェント」「コールド マウンテン」のアンソニー・ミンゲラ。 ロンドンのキングス・クロス。建築家のウィルは、この地区にオフィスを開き、都市再開発の巨大プロジェクトを請負っていた。私生活では映像作家リヴとその娘と暮らしていたが、心のバランスを崩して苦しむ娘の存在がリヴとウィルの間に暗い影を落としていた。そんな時、彼のオフィスが2度も窃盗の被害に遭う。やむを得ず自ら夜のオフィスを見張り始めたウィルは、やがてオフィスに侵入しようとしていた少年を発見、少年の身辺を探るうち、次第に彼の母親アミラに心惹かれていく。(all cinemaより) ジュード・ロウ演じるウィル。わざわざ複雑な女の人に関わっていこうとする。一緒に暮らしているリブは、学校も行かず体操ばかりに打ち込んでいて睡眠をとらない自閉症傾向にある娘がいる。ウィルとの実子ではなく、娘を眠らせるために真夜中車を走らせていたときに、どうやらウィルと知り合ったらしい。娘を心配するあまり鬱病気味になってしまい、ウィルと最近は目を合わせることも少なくなっているリブ。 ウィルは忙しい仕事を抱えながらも、リブ親子と家族になりたいと努力はしているが、彼女の娘への思いが強すぎて、その関係が最近はあまり上手くいかない感じ。でも、彼女と娘への愛情は大きいみたい。 3人の誰が悪いわけではないのに、みんな傷ついて疲れてしまってるみたい。投げ出さないで、頑張ろうとしてるのが痛いけれど、偉いなーと思った。 ただ、ウィルは、いろんな人と深く関わるのが好きな人物みたい。浮気性とは違うんだけれど、窃盗犯の見張りのときに出会った売春婦とさえも、友人のようになり、その人物の心の中に入っていくような会話をしてしまう。彼女はそれがかえって自分への侮辱と感じて怒り出すんだけれど。(この頭のいい女性の役、「ディパーテッド」のヒロインだった人なんですね。全然違うからびっくりしました。こちらの役の方がいいです。監督はケイト・ブランシェットのように役になりきる才能を持った女優と、とっても評価していて、わざわざアメリカに会いに行き、「ディパーテッド」の撮影スケジュールと重ならないように調整して、出演オファーしたらしいですよ。) そして、窃盗犯の少年の母親であるボスニア出身のアミラに出会う。最初は少年のことを探ろうとしていただけだったんだけれど、彼女の人間としての誠実さや苦労、逞しさ、明るさなどに触れていくうちに、アミラを好きになってしまうんですよねー。また〜!複雑な事情を抱えた女性を好きになってしまって!と思いましたが、心からの対話、繋がり、真実・・・いろんな辛さを知ってしまった女性と語るうちに、助けてあげたいと思ってしまうのかな〜???支えになることで、自分も救われたいのかな?父性が強い人なのだろうか・・・。アミラを愛するようになりながらも、リブたちのことも考えて・・・。なかなか複雑な状況に自ら陥ってしまう人なんですよね。人として、悪い気持ちはない、純粋な思いが強い人たちなんだけれど、みんな傷ついてしまう・・・。自分がその渦中だったら辛いなーと思うけれど、逞しいというか、話を重ねることによって、乗り越えていこうとする、相手を思いやりながら本音を語り再生しようとする物語が、心に響いてしまいました・・・。 ジュリエット・ビノシュとロビン・ライト・ペンは、監督が語るように、全く反対のキャラクターなんだけれど、まさに適役。ビノシュは巧い!ボスニアからの女性を徹底的なリサーチで説得力ある演技でみせる。彼女、よくもてる役を演じてるんですが、最初はそう?と思ってたのに、あの逞しさや生命力の強さをみせられたら、男性が惹かれるのもわかるかも・・・と、初めて思いました。ビノシュの出演映画はやはりいい映画が多いので、ほとんど観てしまうんですが^^; ミンゲラ監督もかなうならあと300回は一緒にやりたい!ってラブコールを送ってます。 ロビン・ライト・ペンは初めて見たけれど、ノーメイクも嫌がらない、何かに耐える女性を演じていいですね。感情が爆発しながらも、次の場面では反省して彼を受け入れたり。つかみどころがないようで、優しさもあったり。監督がその不可解さがいい!と言ってました。(初めてって違いました。フォレスト・ガンプの可愛いヒロインだったんですね〜。知らなかった!他のショーン・ペン絡みでは観てなかったので。) 子役のふたりもいいですね。時にアミラの子供の少年は、「ヤマカシ」(リュック・ベッソン映画)のひとりかと思うほど身軽で、賢そうで可愛い少年でした! もっと子供たちが問題を抱えてても、笑いやおおらかさがあったなら、ここまで深刻にならなかったのかなーとも思ったりもちょっとしましたが。。。勘が強い子を持つと、ピリピリしてしまうのかな。体操で変なポーズ取ったり、電池を隠しても、もっと親がおおらかな対応ができれば違うのかな。私もピリピリタイプですが^^; ジュード・ロウは自分に一番近い役柄だったようですが、ジュードの映画では観た中でもかなり良かったです。ミンゲラ監督と相性がいいんですね。 かなり気に入った映画になりました。監督が前向きな作品ばかりが映画じゃないし、登場人物をたとえ道徳に反したことをしていても、映画の中で裁きたくない・・・と、語っていたのが印象的でした。
自分の心だってわからないことも多いのに、人とわかりあうのはもっと難しい。でも、わかりあいたい気持ちも強くて・・・。いろんな葛藤がある映画ですが、私は好きです。 ロンドンが抱える再開発、移民、貧困などの問題も描かれていますが(監督自身が移民だったそうです。)いつもの灰色の街ではなく、美しい色彩のロンドンも丁寧に描いてもいます。 |

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僕もこれはすごく良かったです 最後は少し都合が良すぎるかなとも思いますが、そこまで積み重ねの丁寧さや、街や人の描写のリアリティが○ 演技も脇役までみんな良かったですね
2008/1/18(金) 午前 0:46
ビノシュの地に足のついた生活感あふれる態度は『コールドマウンテン』のレニー・ゼルウィガーを想起させましたね。反対に生活感の希薄なロビン・ペンは『リプリー』のケイト・ブランシェットや、グウィネスを思い出しました。
ミンゲラは一つの作品の中で対照的な女性を描くのが好きなのかな、とも思います。『イングリッシュ・ペイシェント』の献身的なビノシュと奔放なクリスティン・スコット・トーマス(最近見ませんね)との対比や、『コールド〜』のニコールとレニーとの対比など。そんなことを思いながらこの映画を見てました^^
2008/1/18(金) 午前 1:43 [ 柴多知彦 ]
このジュード演じる男が不誠実だったり優柔不断だったり、そんな風に見えることも話題になりましたが、この映画の中に流れるものは私も好きかもしれません^^監督のお話(DVDで)も聞けてよかったです^^トラバお願い致します。
2008/1/18(金) 午前 8:16
ミンゲラ監督は、ご自分で脚本を書かれているので、人物描写もロンドンという街についても、丁寧な描き方なのが良かったです。
TKRさんのおっしゃるとおり、ビノシュはヨーロッパでは大美人らしいので、「汚れた血」では美少女だなーと思ってましたが、それ以降は???でしたが、今回初めて、納得できました(笑)あの強さは魅力的です。ラスト、確かにビノシュの頼みを断ったあたりから、おいおい!って思いましたが(笑)あのラストも大人な感じがしました。白黒はっきりばかりが人生じゃないのかもと、感慨深くなりました。
2008/1/18(金) 午後 2:57
ミンゲラ監督は、ビノシュとロビン・ライト・ペンの対照的な女性をキャスティングできて完璧って言ってましたね。ボスニア人でもスウェーデン人でもない彼女たちですが、演技力重視みたいでした。この複雑な心の揺れを表現できるのは、彼女たちじゃないと・・・ということみたいです。そういえば、他の映画でもそうですね。ミンゲラ監督自身が、両方のタイプに惹かれるのかしら?
私はレニーやビノシュの逞しさに憧れましたが、どちらかというと実生活では「コールド」のニコールみたいに駄目かも?朝起きるといつも憂鬱なロビン・ライト・ペンみたいな?と反省しました(笑)
2008/1/18(金) 午後 3:04
ジュード演じるウイルを不誠実とか優柔不断とは感じなかったです、恋さん。どちらかというと、面倒な女性に積極的に関わってしまう奇特な男性に見えましたが。本音を会話で隠してるのかもしれないけれど、会話しているうちにお互いの真理も話し出したり・・・。だから、他人に心なんかみせたくないあの娼婦は怒ったのかも。何故彼がそういう関係を求め続けているのかは、ミンゲラ監督自身が投影されてるからなんでしょうか。監督はロマンティックな人なのかもしれないですね。TBありがとうございました、恋さん。
2008/1/18(金) 午後 3:13
きゃりおかさんのレビュー面白い!私のしょーもない本音記事をTBしましたが、きゃりおかさんの記事を読んで反省しました^^先に読めばよかった〜。
二人の住むマンションはおしゃれで、ビノシュの住むコンクリートアパートはおもしろい建物でした。日本にはないかな。あんな建物。
2008/1/18(金) 午後 4:47
面白いですか?saramiさん(笑)でも、どうしてビノシュなの?と、気になってしまうのはわかります。。。今回はいつもよりは納得しましたが(笑)でも、ビノシュ出演してる映画は面白そうで観ちゃうんですよね〜。
ウィルが建築家だったので、事務所も凝ってましたね。運河の模型もかっこよかった!二人のマンションは、ロビン・ライトの方は、極力色を少なくして、ビノシュは逆に赤をポイントに生命力溢れる感じにしたようですよ。実際はあのコンクリートアパートは、カーブのデザインは有名だそうですが、住む人のことを考えてなくて、とっても住み辛いそうです。もっとすさんでる雰囲気だと監督が語ってました。
2008/1/18(金) 午後 6:25
記事のおっしゃっている通り、様々な葛藤がある映画でした。そして、一人の人間の中の熱情と理性を見事に描いていると思いました。誰が悪いわけじゃないんだけど、ちょっとしたボタンの掛け違えによっておかしな方向へ進んでいく、それでも、感情に吹き飛ばされずに理性で軟着陸する大人の選択が見事でした。TBさせてください。
2008/1/18(金) 午後 9:10 [ einhorn2233 ]
さすがまたよく理解してらっしゃいますね!!
これはよくわからないで酷評する記事をよく見かけて残念に思ったものです。
そうなんですよね。ウィルって女性と語るうちに、助けてあげたいと思ってしまうのかもしれません。それって確かにその人のためというよりも”自分も救われたい”のかもしれません。
親と子の絆の固いふたりの女性でした。
TBさせてくださいね。
2008/1/18(金) 午後 10:39
einhorn2233さん、そう大人の選択でしたね。ウィルの思いはどちらにも本当にあったんだと思います。女性たちもそうだったんじゃないかと。リヴの「ボスニアにいけば!」という怒りは本音だったとは思いますが、ああいった結末もありだと思えました。熱情と理性と葛藤・・・いいことおっしゃいますね!まさにそんな映画でした。TBありがとうございました。
2008/1/19(土) 午前 1:52
登場人物たちを不誠実とか打算的とか勝手だとかは思えなかったです。相手を思いやる気持ちと、でも上手く伝わらない葛藤が、それぞれにあって、苦しいのだけれど、そこが繊細に描かれていて、さすがミンゲラ監督でした。ロンドンの再開発、移民問題、親子関係、建築物なども描かれていて、興味深かったです。私もこの映画、相当良かったですよ、カルさん!TBありがとうございました!
2008/1/19(土) 午前 2:15
ジュード・ロウにそれほど思い入れは無いんですが
これと『コールド・マウンテン』は大好きです!
あの娼婦役の女優さん、やはり素晴らしい人なんですね!
今思えば一番印象的なキャストかもw
ああいう考え方のできる人になりたいなーって思いながら観てました。
TBお返ししますね〜♪
2008/1/20(日) 午後 3:42
これまた観たくなりました〜!
2008/1/20(日) 午後 6:26 [ del**ery*pierro* ]
ポイントになるような役柄でしたね〜、ラルフさん。ロンドンは実際に、監督がこの映画の編集をしてたら、掃除婦の人が、母国ではテレビディレクターで「時間かかるんですねー」と話しかけてきたそうですよ。また、母国ではお医者さんなのに、ロンドンでは肉体労働の人にも出会ったそうです。娼婦の人でも、この女性のように驚くくらい頭のいい人もいたりするのが、ロンドンだと語ってました。
ジュード・ロウは「ガタカ」「スターリングラード」で好きになって、ちょっと「クローサー」でがっかりしたりとありましたが。また最近いい役ですね。いろんな役に挑戦したいんでしょうね〜。「マイ・ブルーベリーナイツ」が楽しみです!TBありがとうございました!
2008/1/21(月) 午前 9:43
delivery_pierrot さん、この映画は賛否両論のようなので(否が多いかも?)御覧になったら、感想教えてくださいね〜。私は好きでした。
2008/1/21(月) 午前 9:45
私みたんですけどイマイチ共感できない部分があって記事アップしてなかったんですが、理解できてないようです^^;
また機会があればチャレンジしてみます^^;
2008/1/21(月) 午後 11:19
それは共感できない部分は多い映画だと思います。優柔不断といえば、そうですよね。あと、問題を持った子供を抱える苦悩が、共感したところもあったので(下の子の子育て、頑固なので苦労してます。)この映画、私は嫌じゃなかったのだと思います。彼女の子だけれど、自分も頑張ってた彼は偉いんじゃないかな、と思いました。
ああいう風に誰にでも優しい男性となると困りますね。あそこで納得しても、後で蒸し返しそうな気もします。らぐなさんはこの感じが嫌だなーと思ったのかしら?複雑な人の心があるのかも。ミンゲラ監督自身にそういうところがあるのかもしれないです。
私も自分の思い込みで映画観てるところがありますので・・・。ピントがずれてるかもです^_^;
2008/1/22(火) 午後 1:01
この監督は表現力が丁寧なんで好感を持ってます。
ロンドンって絵になりますね!
2008/1/22(火) 午後 11:48
そう、丁寧なんですよね。男女の話だったのに、建築家、ボスニアの女性、ADHDの子供、ロンドンの様子など、丁寧にリサーチしてますよね。ロンドンは誰でもがいやすい街ですね、marrさん。
2008/1/23(水) 午後 11:52