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シネマート六本木にてキム・ギドク監督の「ブレス」観賞。 うーん、とっても面白かった!六本木まで行って観てよかったです。もう今週で上映終了だったし。 でも、やっぱりギドクにはびっくりでした〜!唖然呆然の展開は、ますます磨きがかかってました。。。 「春夏秋冬そして春」「絶対の愛」の鬼才キム・ギドク監督が、台湾出身俳優チャン・チェンを主演に迎えて描く異色ラブ・ストーリー。自殺願望を持つ死刑囚と夫婦仲が壊れた孤独な主婦が、面会室で繰り広げる奇妙で切ない心の交流を見つめる。共演は「コースト・ガード」のチア。 ハンソン刑務所に収監中の死刑囚チャン・ジンが、ある朝自殺を図った。それは、これまでにも何度も繰り返されてきたことだった。チャン・ジンの願いむなしく、全て失敗に終わり、今回も再び刑務所に送り返されてしまう。そのニュースを偶然知った主婦のヨン。満たされた日々だった彼女の人生は、夫の浮気発覚を境に狂い始めていた。彼女はチャン・ジンに不思議な同情を覚え、衝動的に刑務所へと向かう。昔の恋人だと言い張り、チャン・ジンとの面会を果たすヨン。そして、チャン・ジンに何かしてあげたいとの思いを強くした彼女は、彼に四季をプレゼントすることを思いつき、次からは季節の風景を写した壁紙と歌を用意して面会室を訪れるようになるのだが…。(allcinema onlineより) 韓国国内での興行成績の不振、批判などから、韓国での資金調達をせずに、ギドク映画は海外での評価が高いことから、事前に10数カ国から資金を調達。そのため徹底的に無駄をはぶいての撮影だったようです。15日間で撮影し終わるために、20回以上、脚本を練って作りました。 導入、春、夏、秋、冬、エンディング、と、六つのシークエンスだけで成り立っているせいか、いつも以上に洗練され、緊張感がある映画でした。 俳優も、台湾からチャン・チェンを迎えましたが、一日一日がお金だ、と説明すると、すぐ状況を理解し、短い撮影に集中してくれたそうです。さすが、若い頃から、様々な名監督の現場を経験しているチャン・チェン。大スターなんですが、我侭は絶対言わないのですね〜。韓国語が話せないということもあって、すぐ喉を突いて自殺未遂をし、声を失うという設定だったけれど、元々そんな設定でなくても、ギドク映画って、一言も喋らないことあるのになー。。。とは、思いましたが、喋らないことによって、更にチャン・チェンの目力が生きたようにも思えました。チャン・チェンって無口な役柄が多いけど、凄い目力だし、小さい頃から男前なんですよね〜。極寒の中、薄い囚人服で、撮影に集中して乗り越えたようです。 他の俳優も、だから、あれできないだの、これできないだの、言わない、元々できる人しかキャスティングしてないんですね。ヨン役のチア、かなり、ここまで演技させるの〜というようなシーン(小さい頃、5分死んだ話をするところなんか、凄いです。)もあるのですが、彼女、ギドクの映画「コースト・ガード」で、恋人を目の前で射殺され気のふれる女性を演じてた人だったんですね!あの女性役もかなりキツイ感じでしたが、この役も、納得で演じてたみたいでした。いっちゃってた。。。 ご主人役も、前作「絶対の愛」の彼役の俳優ハ・ジョンウだったし。浮気しても開き直ってて、嫌なやつ!と思ったけれど、観ているうちに、こんな奥さん貰って、お気の毒なのかも。。。と、思えるような、前作に通じる優しさというか、優柔不断さというかがあって、適役でしたね。でも、奥さんにコップぶつけられて流血したところは、ちょっとスカッとして、爆笑しちゃったんですが(笑) しかし、絶望して、無味乾燥な刑務所で死を待つだけの死刑囚に、自分ができることは?と考えて、四季をプレゼントしようと実行するこの奥さん、かなりいっちゃってました〜。。。普通の主婦?じゃないですよ〜。(元々、彫刻家で芸術家なのかな。)刑務所の面会室に、四季の壁紙を貼り、カセットで音楽をかけ、いきなり明るい調子でミュージカル風に歌い出す彼女。。。びっくりですが、可笑しかったですね(笑)台湾のツャイ・ミンリャン監督の「HOLE」や「西瓜」の、物語は暗いのにいきなり極彩色で始まる異様なミュージカルシーンを思い出してしまいました。面白かった!!!(あー、でも映画館ではみんな呆然として、笑ってなかったけど。。。)刑務所に慰問ってあるけど、囚人たちは、そういうの本当に楽しみにしてるのかもしれないなーと感じたりしました。 歌われてる死刑囚も、最初は変な女が来た。。。って顔だったけど、楽しみも何も無い毎日が、ちょっと楽しくなって。その明るいミュージカルシーンの後に、彼女の辛い気持ちや孤独、死への恐れ、などが語られて、気持ちがシンクロしてきちゃって。。。というところは、夏、秋、冬。。。とすすむうちに、どうなってしまうんだろう〜って、目が離せなくなりました。 そこに、刑務所通いに気付いた夫や、死刑囚を愛する同じ房の囚人の若者(一番、可哀想で切ない役でしたね〜。愛が報われないんですよ、なかなか・・・。)の嫉妬や愛情が入ってきて。。。面白かったです。ギドク映画にしては、かなり客観的に面白く観ることができました。 でも、ラストはやはり、びっくりだし、かなり残酷ともとれるものでした。でも、つかの間の・・・とも思いたいけど。どうせ死刑になるなら・・・という、愛情?欲望?思いやり?共感??? 「その人の人生によって、感じ方もそれぞれ違う映画。」と、ギドク監督。 ラストの「雪が降る」は、なんか、強烈でした・・・。 やはり、キム・ギドクは、凄いなーと感心。 ギドク自身も、この普通だったらありえない死刑囚との面会を許可する保安課長役で登場し、面会室の様子をマジックミラー越しに見守り、操作しています。監督としての役割を映画でも演じるかのように。 ギドク映画、公開されているのはすべて観てしまいました。。。 次回作はオダジョーとの「非夢」!!!あー、とっても楽しみです☆
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15日間で撮影おえたんですか?
死刑囚ものってやるせなさそうで辛そうです(>_<)
私のとこではやらない映画ですがちょっとみてみたいですね。
DVDになったらみてみたいです。
次回はオダジョーでるんですか!
2008/6/10(火) 午前 9:28
キム・ギドク作品は、かりおかさんの記事で初めて知ったもので、残念ながら未見ですが、貼り付けてある画像からも、画面から受けるインパクトが大きいような感じしますね。
短期間で集中して撮ったものが凝縮させてそうですね。
2008/6/10(火) 午前 9:42
とにかく驚きました!
この断片的なアイデアをぶち込んで繋ぎ合わせたようなラフな編集。
強烈な原色の四季。
だけど直線的ストロングスタイルなだけでなくどこかスルりとこぼれ落ちるストーリー。
変だけど美しい作品でした。
TBさせてもらいます♪
2008/6/10(火) 午後 10:59
キム・ギドク作品は未見です。
ちょっとシーン的に怖そうでしり込みしてるんです・・
でも内容的には好きかもしれません。
2008/6/11(水) 午前 0:04
お〜〜、見応えがっつりとありそうですね〜〜。
最近、韓国系をよく観るようになりました。 ^^;
キム・ギドクという名前も、覚えておきます〜〜。
2008/6/11(水) 午後 11:17
当地での上映は勿論ないのですが、チャン・チェン見たいし、早くDVD出て欲しいです!
2008/6/12(木) 午前 0:47
キム・ギドク監督の作品は未見なんですよね〜。
きゃりおかさんの記事を見てて、すっごい興味を覚えました!!!探してみよう!
2008/6/15(日) 午前 9:31
ポスターまでかっこいいですね。見たい!
この映画、めっちゃそそられますね。
次回作は、オダジョー、キャア〜
2008/6/15(日) 午後 5:21
らぐなさん、画家出身の監督で、いつも撮る絵が明確に決まっているらしく、早撮りみたいです。予算の関係もありますが、以前は3時間20分で撮って80分くらいの映画にまとめた・・・ということも。
死刑囚もの、韓国で多かったのかしら。。。同じ時期に「私たちの幸せな時間」というのもあって、まだ観てません。そういえばギドクだから観たけど、「デッドマン・ウォーキング」とか、私も嫌だなーと観てなかったです。。。
そう!オダジョーなんですよ!1月に撮影終わったはず。オダジョーが好みそうな作風なので、楽しみですが、また単館なんでしょうね〜。
2008/6/16(月) 午後 6:12
じゅりさん、韓国映画の枠を超えた作風なので、是非一本御覧ください。最近の映画のほうが、観やすいと思います。以前は恨みや怒りが強すぎて、私もちょっと・・・というのもあったので。
ベルリン、ヴェネチアで監督賞を受賞してて、一番三代映画祭制覇に近いアジアの監督と言われてます。受賞作の「サマリア」「うつせみ」がわかりやすいほうかもしれないです。インパクトはいつも凄いんですが。。。
2008/6/16(月) 午後 6:18
marrさん、ギドク映画、御覧になったんですね。変だけど美しいんですよね。純粋さと狂気が紙一重となって、インパクトありますよね。
好みが別れる作風かもですが、ありえないようで身近にありそうで。。。なんだか痛痛しいんだけど気になる監督です。
ストーリー展開の他にない感じ、アート感覚は素晴らしいです。
2008/6/16(月) 午後 6:21
カルさん、暴力描写がかなり激しく、息を呑むような感じなので、苦手かもしれないです。。。この映画は、一番控えめだったかも。。。
それでも、ビクっとしちゃいましたが。。。
「うつせみ」も控えめなので、一度御覧になってみてください。
哲学的な「春夏秋冬、そして春」もカルさんなら大丈夫だと思うのですが。。。
2008/6/16(月) 午後 6:24
サムソンさん、御覧になれば気に入るタイプの監督さんかも?!
「悪い男」は衝撃作だけれど、一番印象に残ってます。
サムソンさんが御覧になったポン・ジュノ監督、パク・チャヌク監督作品のように、韓国映画の枠を超えた作品を作っている監督として、新作は必ず観たいひとりです。ポン・ジュノ、パク・チャヌク、イ・チャンドン、キム・ギドクの映画は全部観ておきたい映画ばかりです。
2008/6/16(月) 午後 6:28
Onemuさん、日本全国でも三館しか公開されてないんですよね〜。
チャン・チェンの映画って、素晴らしいんですが、いつも単館ものですね。一言も台詞ないですが、目力凄いですよ。狂暴さもあって、新境地かも。寡黙な役が多いですけどね〜。
今度は公開する映画館が多い「レッド・クリフ」が控えてるので、こちらは近くでも上映ありそうですね!楽しみです♪
2008/6/16(月) 午後 6:31
saramiさん、ちょっとまた奇想天外なところがある監督なんですが、最近のからだといいかも。。。
撮り方によってはお笑いにもなっちゃいそうな極端さを、あくまでも大真面目に痛々しく描いてるので、人によって苦手かもしれないですが、監督は、かなり真面目な人なんだろうと思います。
2008/6/16(月) 午後 6:34
banimiさん、チャン・チェン、かっこいいですよ!
「百年恋歌」でも相当でしたが、これは目力が強すぎです。
もっと過激なポスターもあったんですが、そのシーンはラストの一部だったので、こちらのポスターにしました。
チャン・チェンの出演作、でみればみんな観ときたいですよね☆
次回作のオダジョーも夢遊病者の女性を愛する男性の役だそうですが、台詞はまたないんじゃないでしょうか。オダジョーはギドク作品大好きそうなので、仕上がりが楽しみですね!
2008/6/16(月) 午後 6:38
なかなかギドク監督の作品は理解されず(才能溢れる方だと私は思っておりますが)この作品を観ながら、これはみんなギドク監督そのものかしら、なんて印象を持ちました。
とてつもなく人は孤独で残酷・・・それをこのストーリーで表してしまうのですから、やっぱり凄いですね。
トラバさせて下さいませ♪
2009/4/12(日) 午後 9:58
一途なあまり一線を越えてしまう人物像ですが、ありえないような話でも、心情的には理解できてしまうところもあり、物語に惹きこまれてしまいますよね。自己犠牲のように見えていたものがエゴであったり、純粋さを貫き通すと狂気になったり、人間の凄まじさが時には滑稽だったり・・・ホント凄いと思ってしまいます。
「悲夢」もまた違う印象の映画なので、御覧になったら記事UPお願いいたします!TBありがとうございました、恋さん。
2009/4/16(木) 午前 10:50
ヨン役のチア、いっちゃってましたね〜。
家でみてたから、歌いだしたときには笑っちゃいました^^;
そうそう、あのシーンは、どうせ死刑になるなら私の手で・・という主があったんでしょうか?よくわからないけど・・。
ありえない設定なんだけど、目が離せず、面白くみれました。
旦那さんは『絶対の愛』の人だったんですね〜全然わからなかった^^; 最初いやなヤツ、って思いましたが終盤は優しさがみれましたよね〜
TBお返ししますね
2009/7/26(日) 午前 1:07
らぐなさんのところでギドク記事を見かけて、嬉しくなってTBさせていただきました!でも、お返事こんなに遅くなってすみません!
この夏は、もうなんか、駄目駄目でした。。。
あーでも、またこの映画、観たくなってしまいました!
旦那さん役のハ・ジョンウは、今、妻夫木くんと「ノーボーイズ・ノークライ」に出てますね〜。これも凄く良さそうで、とっても観たい映画のひとつです。以前の出演作の「チェイサー」も凄くいいみたいですよ。
ギドク脚本の「映画は映画だ」もDVDになったみたいなので、それもレンタルしたいと思ってます。
2009/9/11(金) 午後 8:48