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江戸川乱歩原作の塚本晋也監督作、「双生児」を再見。 面白すぎる・・・。もっくんこと本木雅弘が双生児を演じているのだが、演技が凄すぎ。 これと「おくりびと」と2本立てではどうですか(笑) 全然違う映画のようにも思えるが、もっくんがこのふたつの映画に関わった経緯は似ている。 まず原作を読んで(「納棺夫日記」と「双生児」)是非映像化したいと企画を自らすすめて、自分から監督をお願いして映画にしたそうです。もっくんは、その優れた容姿を持ちながらも、いつもとても謙虚な人だと思うけれど、自分のやりたいことは実に明確で、いろんなことを常に考えているセンス溢れる素晴らしい俳優さんだ!とあらためて思いました。 結局、そのやりたいことが、面白い映画を作ることの成功へと導いているし。世界的な評価にも繋がっています!(「おくりびと」はアカデミー賞受賞、「双生児」はヴェネチアでの招待上映など。) 「双生児」の場合は、インパクトのあるビジュアルイメージを押し出すには・・・と考え、是非塚本監督にお願いしたい!とラブコール。「鉄男」の圧倒的なパンクなビジュアルと迫力で、ヨーロッパにも熱狂的ファンを持つ監督にお願いするとはセンス良すぎです。本来、オリジナルでしか映画を撮っていなかった塚本監督ですが、江戸川乱歩が子供の頃から大好きだったそうで(小学生で少年探偵団シリーズ、中学以降は短編集。私も、大好きでした。)引き受けたそうなんです。 いつもなら美術なども全部自分で・・・という塚本監督でしたが、この映画では監督・脚色・撮影監督・編集は自分でやっていますが、衣装(素晴らしい!!!大好きです。)の北村道子、ヘアメイク(まゆつぶしにはびっくり!)の柘植伊佐夫、美術の佐々木尚と美術総合プロデュースの種田陽平(種田陽平さんの作る美術大好きです。「私立探偵 濱マイク」「キル・ビル」「スワロウテイル」「花とアリス」最近観た台湾映画「シルク」も!)等が共に作り上げた強烈なビジュアル世界が、更にインパクトと華麗さを与えて、まさに総合芸術としての映画つくりになったように感じました。 鬼才、塚本晋也が、持ち前の重量感あふれるスタイリッシュな映像感覚を、江戸川乱歩の同名短編を原作とする時代劇の世界に持ち込んだ意欲作。明治末期、美しい妻、りんをめとり、大徳寺医院の跡取りとして順風満帆の日々を送る雪雄。そんな彼の前に悲惨な運命をたどった双子の捨吉が出現し、りんを巻き込んで壮絶な愛と憎しみの三角関係がうねり出す。雪雄が暮らす上流階級と捨吉が生き抜いてきた貧民窟のコントラストを、鮮烈な衣装やメイクでビジュアル化。本木雅弘が演じ分ける二人の男の間で揺れ動くヒロインを、映画初出演のりょうが圧倒的なインパクトで演じている。第4回釜山国際映画祭で観客賞を受賞。 大徳寺医院のレトロで気品のある雰囲気も素敵ですが、貧民窟の様子も凄い!面白い! 暗黒舞踏の大駱駝艦の麿赤児が、捨吉の父親役で、その父率いる貧民窟の芸能集団が河原乞食そのもので、衣装もメイクも動きも、何もかもがツボでした!麿さんが所属してた頃の演劇集団状況劇場のお芝居って、この雰囲気に近かったのかなーと想像したりして。「鉄男」でも状況劇場出身の俳優が出演していたし、映画以前に塚本監督はテント芝居をしていたみたいなので、絶対あの頃のアングラ演劇、つまり状況劇場なんか大好きだったんじゃないかと思いました。塚本監督の好きなものって、私はとても似たところがあると思う。全体にいつもあるパンクな雰囲気も私は大好き。 もっくんは、雪雄を持ち前の上品さで演じて、捨吉を思いっきりテンションの高い、もうどうかしてるんじゃないの?っていう演技トーンで演じ分けています。しかし、雪雄が捨吉により首を絞められ、井戸に落とされ閉じ込められてからは、どんどん汚れてボロボロになり憎しみの塊になってまるで捨吉のようになる雪雄と、捨てられた恨みでいっぱいで貧民窟での暮らしが染み付いていたはずが全く雪雄と同じ格好をして雪雄そっくりになっていく捨吉と、逆転していくんですが、それが本当に凄まじかったです! 全く同じ顔を持った相手をののしるということは、自分をののしってるようにはならないのかしら?と思うのですが、容赦なくののしりまくるのも凄いし、必死で助かろうともがく姿も凄い。どちらの役柄も相当凄くてびっくりしてしまいました。ホント、どうかしてるというほどの様子でこういう役柄も演じられるというのが凄いですよねー、もっくん。「おくりびと」も面白かったですけど、こういう映画も、またやってほしいなー。 そんな凄まじい関係の双子が愛する女性りん(りょう)が、本当に純粋な愛情を持った人だったのが、この物語の救いでした。お金やいい暮らしが欲しかったわけではなくて、本当のお互いの愛情を求めていた可愛い人で、彼女の切なさもあっていい映画になってました。(捨吉とりんのカップルは、「俺たちに明日はない」「トゥルー・ロマンス」みたいな運命のカップルみたいで、かっこよかったです。) りょうは、モデル出身なのもあって、この個性的な衣装も着こなして素敵でした。 友情出演として、田口トモロヲ、浅野忠信、竹中直人、村上淳、石橋蓮司、内田春菊も出ていました。 筒井康隆が父親、藤村志保が母親役でした。 江戸川乱歩原作の映画は、映像化が難しい気もしますが、この映画は相当いいんじゃないでしょうか? 「へんてこでもインパクトのあるものを作りたい。嫌いな人は最初観ただけで席を立っても、好きな人は何百回と観るような映画を作りたい。」という塚本晋也監督。 私も、塚本ワールド好きだと思いました♪また観ても面白かったです!何回観ても面白いと思います。
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塚本監督は独特の作品作りますね。
この作品も乱歩映像化作品の中でも独特と云うか、塚本作品の中でも独特かな。
乱歩の異形観を出そうとしたんでしょうね。意外に塚本作品にしてはPOPにも感じられますが。
この映画はりょうがやっぱりキャスティンッグとしてはヒットかな。石井輝男監督の「盲獣vs一寸法師」はまだ見てないんですが、寺山修司が一本くらい乱歩原作作品作ってたら面白かったかもしれませんね。
2009/10/22(木) 午前 4:28 [ miskatonic_mgs_b ]
これ劇場で見ました。
塚本監督の作品はみんな個性的ですがこれもまたすごくて・・
そうそう。もっくんにはこれくらいの演技をしてほしいですね。
その他のキャストもこんなに豪華だったのですか・・
2009/10/22(木) 午前 9:23
miskatonic_mgs_bさん、久し振りに再見したら、特に美術、衣装などの面でも面白く観れました。
衣装の北村道子さんは他に「スキヤキウエスタンジャンゴ」や「アカルイミライ」「メゾンドヒミコ」「ぼっけいきょうてい」「46億年の恋」「乱歩地獄」などの衣装も担当していて、どれも私が好きな衣装でした。オダギリジョーが、とても信頼している方でしたよね。
種田陽平さんの美術や柘植伊佐夫さんのメイクも、他の映画でも気にいったものばかりで、この映画のPOPさは、そういった方々の力もあったのかなと思いました。
今、北村道子、種田陽平、あと「落下の王国」で良かった石岡瑛子の写真エッセイ集を読んでます。衣裳や美術などの面でも、映画を観ると面白いですね〜。
2009/10/23(金) 午前 8:39
カルさん、映画館で観たら、また凄い迫力だったでしょうね〜。
塚本監督の作品、観ると面白いので、また他のも観たくなります。
友情出演的な方が多かったみたいです。竹中直人が出たのは、竹中直人監督の映画に塚本監督は俳優で出演しているからと、メイキングで語ってました。
塚本監督は自分の映画でも主演されますが、もっくんがご自分で演じたほうが100%だったのでは?と言ってましたが、佇まいが美しいもっくんが演じたから、乱歩の時代の美しさが出てよかったと思いました。演技は凄かったですが。もっくんは、居るだけで美しいので、「おくりびと」で注目されたのだから、もっといろんな作品に出て欲しいですが、いろいろ深く考える人のようなので、またいい作品を期待します♪NHKに気に入られていて、「坂の上の雲」で長期間縛られるのが、ちょっと残念です。
2009/10/23(金) 午前 8:47
とにかくあの色彩感覚と強烈な映像にやられました。
眉毛が気にならないくらい見直さなくては♪
2009/10/26(月) 午後 10:22
最初観た時は、眉毛なしにギョっとなりますね、たしかに(笑)
レンタルの特典映像に、眉毛なしのメイクについて、メイクの柘植伊佐夫さんが多く語っているんですが、眉毛なしについてここまで語れるところも凄いと感心しました。もっくんと語り口が似てましたよ、marrさん。こういう人が第一線で活躍する人なんだ!と思いました。
2009/10/29(木) 午前 8:40
眉毛ないっすね。
これはオモシロかったです。
きったないビンボー臭い方のビジュアルがかっこええーー!!!!となりました。
あぁーまた観たくなってきましたよ。
塚本作品はまったくハズレなしです。カッコいいーーー!!!
2009/11/4(水) 午前 11:38
また観てしまったけれど、本当に面白い!!!
お屋敷や病院部分、貧民窟部分を先に撮影して、最後にモックンだけが、あの両方凄い双子の部分をブルーバックや井戸のセットで、ひとりで交互に演技してる姿をメイキングで観ましたが、凄まじかったです!全くどうかしてました(笑)かっこいい!!!
全体的なヴィジュアルにも心もってかれます〜。
塚本作品、もっと観なくては!
MIYAさん、TBありがとう♪
2009/11/5(木) 午後 5:03