kariokaの「極楽鳥シネマ」

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BOY A

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イギリス映画「BOY A」をDVD鑑賞。

この映画、ベンジーこと浅井健一が、チラシに推薦文を書いているということで、観たかった一本。

ただ、ケン・ローチ的なところがあるらしいので、観た後滅入ってしまうのかなと不安に思いながらの観賞でした。

少年時代にある罪を犯し、長い刑期を終えて社会復帰を果たした青年が辿る悲劇を、過去を少しずつ明らかにしていく構成と、青年の苦悩と希望を優しくエモーショナルに見つめた巧みな演出で衝撃的に描き出す問題作。主演は「大いなる陰謀」のアンドリュー・ガーフィールド、共演にピーター・ミュラン。監督と脚本は「ダブリン上等!」のジョン・クローリーとマーク・オロウ。
 
イギリス、マンチェスター。かつて“少年A”と呼ばれた青年は24歳となり刑務所から出所した。“ジャック”という新しい名前を与えられ、過去を隠して新しい生活を始める。ジャックは大人になってから初めて体験する外の世界に戸惑いつつも、ソーシャルワーカー、テリーのサポートを受けながら、少しずつ社会に溶け込んでいく。職場では親しい仲間も出来、やがて人生初めての恋も経験するジャックだったが…。(allcinema ONLINEより)

確かに重く厳しいところも、後半は多い映画でしたが、この主人公のジャックが、刑務所を出所したてでありながらも、とてもいい青年で、彼の日常生活、友情、恋など、観ていて、こちらまで嬉しいような気持ちになる爽やかな印象の映画でもありました。

それは、不安を抱えながらも、新しい生活に喜びを見出していくジャックの初々しい様子が爽やかで、観ていると彼を応援したくなってくるような気持ちになったから。主演のアンドリュー・ガーフィールドの演技によるところも大きかったです。

ただ、彼の犯した罪は、とても残酷なものだったらしく、あることをきっかけに周囲にわかってしまい、拒否され、そして・・・。

罪は確かに悪魔のような罪だったのかもしれないけれど、ソーシャルワーカーのテリーは、それを充分わかった上で、彼に心底立ち直ってもらいたいと願っていました。彼の人となりを理解していて、彼ならできると思って応援していたはず。そしてそんな彼を誇りに思っていたのです。

被害者の家族の感情は別かもしれないけれど、刑期を終えた彼が、立ち直ろうとして新生活を送ったその気持ちに、周囲の人々は、テリーのように接してあげられることはできなかったのかなとも思いました。特にマスコミの報道だけが信じられていて、彼にはとても残酷な現実でした。
過去を隠されていて、急にその過去を知らされた戸惑いや怖れも大きかったとは思いますが・・・。

ベンジーの推薦文を紹介します。
やさしい子がちょっとした偶然のかさなりで、不幸な人生を歩んでしまう。
僕たちが生きるこの社会、どっからやってきて、どこへゆくのかさえ知らない人たちが大騒ぎしている。
この映画を観て思うこと、本当の「悪」が存在している場所、
それを僕たちはちゃんと知らなくてはだめだということ。
本当の悪意がどこからやってくるのか、簡単なことではないと思うけど、その場所をみつけること。
1人でも多くの人がそれを知ることによって、
この世界も今よりは少しは、笑顔がふえてくると思います。



 

閉じる コメント(11)

ご指摘ありがとうございました。allcinema ONLINEの紹介文をそのまま載せていたのですが、それが間違っていたんでしょうね〜。監督、脚本を調べたらご指摘の通りでした。ありがとうございました!
「ダブリン上等!」はまだ観てないのですが、皆さんの記事を読むと評判がいいので、借りて観てみたいと思います。
この映画は、ケン・ローチよりも、主人公に寄り添った感じがしました。でも、考え込んでしまうような映画でした。

2010/2/3(水) 午前 7:59 かりおか

この紹介文はいいですね〜
映画の中で伝えたかったことを心に届く表現で書いてあって、素晴らしいと思います。
辛い作品ではありましたが、感動しました。。
って、私もallcinemaから資料をお借りして書いているので、上のかりおかさんのコメントが気になっております。。^^;
トラバさせて下さいませ。

2010/2/3(水) 午前 8:46 恋

過去を修復しようとすることさえ許されないのだろうかと辛くなりましたが、先日観た『シークレット・サンシャイン』で感じたように、被害者の立場からすれば加害者が心の平穏を得ること自体腹立たしいことなのでしょうし。とても難しいですね。
彼は少年だったということ、マスコミの心のない報道のありかたは考えさせられました。
TBさせてくださいね。

2010/2/3(水) 午後 0:32 pu-ko

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なかなか重いテーマの作品ですね。
少年犯罪の厳罰化みたいな議論はよくされるのですが、更生についてはあまり議論されることもないので少年犯罪について考える一助になりそうな作品ですね。

2010/2/3(水) 午後 11:33 [ LOVEJETS ]

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出所した人たちがみんなジャックのように反省して、いい人間として生きていこうと努力するひとたちばかりなら、社会ももっと加害者の過去を見ないでその人の将来をサポートしていくんでしょうが、荘でもない何度も犯行を繰り返す犯罪者が多いことも、受け入れ態勢の出来ない一般市民の在り様の原因になっているんだろうと思います。
観ていて胸が苦しくなるような作品でした。
TBお願いします。

2010/2/4(木) 午前 1:41 オネム

これはそれぞれの立場の事や、いろいろな事を考えさせれた作品でした。
そうそう、アンドリューくん好演でしたよね〜。素晴らしい演技だったと思います。
ラストはホントに切なかったですけど、観れて良かったと思いました。
トラバさせてくださいね♪

2010/2/5(金) 午後 11:53 じゅり

映像も瑞々しい魅力に溢れていて、それがこの主人公の彼の優しさも反映されているようで、素晴らしかったです。恋人や友人との交流も微笑ましくて・・・。だから、なおさら、悪意ある報道に辛さを感じました。本当の悪を見極める力を自分は持っているだろうかと、投げかけられたような映画でした。ベンジーの文章、いいですね。
allcinema ONLINEの説明は、脚本家が監督と書かれていて、本当は「ダブリン上等!」と同じでした。ご指摘受けたので、直しておきました。恋さん、TBありがとうございました。

2010/2/8(月) 午後 5:48 かりおか

この少年は、友情で引きずられたようなところもありましたし、同じような友情を示す行為でも、犯罪になったり助けになったりの紙一重のこの時期の少年の危うさが、辛かったです。
ステレオタイプに物事を捉えず、ひとりひとりの人間の資質で、各自が捉えなければならないとう難しさも感じましたが、難しいとばかり言ってはいられないとも考えてしまいました。
TBありがとうございました、pu-koさん。

2010/2/8(月) 午後 5:52 かりおか

本当のところの事情もわからず、同じように悪意で糾弾するマスコミの姿は、日本のマスコミにも通じるようなところもあり、ひとごととは思えない重さがありました。
罪と、罪を感じながらの更生についても、考えさせられる映画でしたが、映画としての情緒的な部分も優れた良作でした、LOVEJETSさん。

2010/2/8(月) 午後 6:01 かりおか

ひとつひとつ違うのだから、なんでも同じように語られるのはおかしいですよね。型に嵌めて決め付けることは安易ですが、そういった安易な形がとられことが多いのでしょうね。自分自身が、本当に卑怯なことや悪意を見抜く力を持っているのだろうかと考えてしまいました。TBありがとうございました、オネムさん。

2010/2/8(月) 午後 11:53 かりおか

アンドリュー・ガーフィールドは初めて見た俳優さんですが、繊細に心の揺れ動く様子を演じていましたね。初めてのいろいろな経験に不安を持ちながらも嬉しさを感じている瑞々しさ、優しさが魅力的でしたね。だからこその、ラストの辛さでした・・・。
TBありがとうございました、じゅりさん。

2010/2/8(月) 午後 11:58 かりおか

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