kariokaの「極楽鳥シネマ」

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抱擁のかけら

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ペドロ・アルモドバル監督の最新作「抱擁のかけら」を映画館で鑑賞。アルモドバルの映画は何本か観てますが、映画館で観るのは初めて。

これが、とっても良かったです!

しっとりした大人の映画ですよね〜。生々しいところもありながら、どこか優雅。以前はこの優雅さがあまり好きじゃなかったのですが、最近の作品では、いいな〜って思ってしまいます。私が年をとったから、アルモドバルの良さがぴったりくるようになってきたのかも?

主演はアルモドバル監督のミューズ、ペネロペ・クルス。
「ボルベール/帰郷」も良かったけれど、この映画でも素晴らしい。
『美しすぎる女』・・・まさにペネロペのために描かれた役柄でした。。。

『美しすぎる女』ゆえの悲劇でもあり、だからこその情熱的な恋でもあり・・・この雰囲気、しっとりとして、激しくて、映画観てよかった・・・と思えるような余韻ある映画でした。

「ボルベール <帰郷>」に続いて4本目の共作となるペドロ・アルモドバル監督とペネロペ・クルス主演で贈る愛と再生のドラマ。生涯をかけた愛が崩壊して以来、視力や人生までも失った映画監督が封印していた悲劇の記憶を解き放ち、再び生きる道を見出していく姿をミステリアスかつ情感豊かに描き出す。共演に「バッド・エデュケーション」のルイス・オマール。

2008年のマドリード。かつて映画監督として活躍していたマテオ・ブランコは、14年前のある事件で視力を失い、以来ハリー・ケインと名乗って脚本家となり、当時の記憶を封印して違う人生を生きていた。そんなある日、ライ・Xと名乗る男がハリーの前に現われ、自分が監督する映画の脚本を執筆してほしいと持ちかける。やがて、男が自分の封印した記憶に深く関わっていることに気づくハリー。それは、甘美な恋と激しい嫉妬、恐ろしい裏切りに満ちた愛の物語だった──。1994年、新進監督だったマテオは、オーディションに現われた美女レナに一瞬で恋に落ちる。しかし、彼女は富豪エルネストの愛人だった。2人の関係を疑うエルネストは、映画の出資を申し出る一方で、息子のJr.を監視役として送り込むのだったが…。(allcinema ONLINEより)

会社の地味目の事務員としてペネロペは登場するんですが、どうも父親の病気でお金が必要みたい。
そのあたりにつけ込まれて、会社の上司の社長に、不本意ながらも援助してもらい一緒に暮らすことになるんです。嫌々ながらも、愛人として2年も。表面的には嫌なそぶりは見せない女性で、それは援助してもらっていた最低限の礼儀だったかもしれないです。

でも、彼女は女優になりたいという夢があって、諦めきれずにオーディションを受けます。
監督は一目見て彼女を気に入り、ヒロインに。
社長は、なに不自由なく暮らしているのに、彼女が何故女優になりたがるのかわからない。
彼女に執着している社長は、無理やり映画の出資者になります。

お金さえだせば、なんでも買えると思っている社長。
でも、映画について、全く理解していない。こういうお金さえだせば・・・っていう映画に関わる人々をアルモドバルは憂いているんだろうな〜という描写が続きます。
映画についてわからないだけじゃなく、口出しさえして冒涜している人物が、映画界には多くいて、映画を本当に愛する人々の顰蹙を買っている事実が多数あるのかな、と思ってしまいました。

彼女も、一緒にいて会話するだけで、とても楽しい監督に惹かれていきます。元々、彼の脚本や映画が好きだったから、オーディションを受けたんでしょうね。話していて、興味深いことばかり語る監督は、お金だけの関係の社長よりも、彼女にとって魅力に溢れていたようです。心の深いところで通じる人に出会ってしまったんでしょうね〜。

でも、ペネロペ・クルスがこの主人公との共通点をインタビューで聞かれて
「私は彼女よりも映画を愛してるわ!」と違う点を語っていましたが、この主人公は、撮っている映画よりも、この監督その人を愛してしまったみたいでした。それも、また情熱的でした。。。

ずっと、監督のそばにいた製作側の女性は、こういった主人公の態度が許せなかったし、嫉妬もあって、大きな秘密を何年も抱えながら、彼の世話をし続けていましたが、うーーーん、こんなにいろいろ隠し事ができる女性って、私は怖いなー。。。でも、こういう人が、業界ではできる人なんだろうなーとも思いました。息子は、純粋にいい子で、可愛かったです。彼女が守ってきたからでしょうねー。。。

この彼女の息子とこの監督が、脚本について話しをするところとか、微笑ましかったです♪
彼は、こういった会話をいつもしてる人なんでしょうね。どこか浮世離れしたところがある、映画や脚本のことばかり考えているような人。レナが恋に落ちて、較べて社長を益々疎ましく思ってしまったのは当然だったんでしょうね。。。でも、執着って怖いですねー。。。

どろどろした感情や激情もあるんだけれど、アルモドバル独特の美的センスや色彩感覚で優雅に見せられてしまった・・・いい映画を観たと思えました。

ペネロペがとっても艶っぽくて美しかったです。
彼女は本当に現代を代表する大人の『女優』なんですね!

閉じる コメント(2)

ペネロペに見とれてしまいましたよ(笑)
さすがアルモドバル、綺麗に撮りますね。
今女性を撮らしたらフランソワ・オゾンと双璧じゃないですか。
今回はどう女性を描いてるか是非観たいですね♪

2010/2/21(日) 午前 2:11 marr

ペネロペは「美しすぎる女」に本当にピッタリでした!marrさん。
たくさんの女優さんがいますが、こういう役で説得力ある美しい人は何人かしかいないんじゃないでしょうか?
彼女は、現代を代表する美人女優ですよね。綺麗な胸も出してます♪アルモドバル監督とは相性がいいんですね!
美しいだけじゃなく、女性の生々しさが出るところが物語に深みが出ます。オゾンもそうですね。
意図したわけじゃないんですが、美しさで、二人の男性の運命を大きく変えてしまったファムファタルでした。

2010/2/22(月) 午前 1:15 かりおか


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