『Breath Passage 2014』
田中泯(dance)+姜泰煥(alto sax)+中村達也(drums)
ゲスト
ジム・オルーク(guitar/etc)
『妙なる調べは空と水打つところ、時に迦陵頻迦となって火の輪をくぐり、時に竜神となって海原を走る。
今、産土の地に立って。さなぶりを捧げる産子となる。
ガレキの中から<土>を取り分け<土>を盛る。
再生の<土>を盛る。』
2014年5月26日に、五反田の東京デザインセンターガレリアホールに観に行きました。
中村達也のドラムの目の前。テレビドラマBORDERで見た一流の事件の掃除屋の髪型と眼鏡!皮のツナギで登場。観客とは目を合わさず、その場のアドリブのセッションに浸って、荒ぶる魂を抑え切れない存在感でした。時折胸に激しく響く達也ならではのドラムの音でした。2部では、チェゲバラのプリントされた白のタンクトップで、更に迫力!
田中泯さんの舞踏はライブでは二回目。以前は横浜トリエンナーレで海の近くの野外で、白の着流しに破れ傘で、刹那で、武士の生き残りのような。
今回は半ズボン、フードつきトレーナーに福島と書いてある作業帽、その上に煤けたような古い着物を羽織っての舞踏でした。着物を脱ぐと怯えた少年の霊が出現しているかのような。場を踊るということなので、現代的なデザインのホールだと、少し取っ掛かりが難しいような気もしました、そこは壁、机、照明なども効果的に踊りに取り入れ、さすがでした。
二部の始めに、泯さんと達也の二人だけのセッションシーンがあり、見応えありました。すべてに緊張感がありましたが、特に楽器演奏者と舞踏者との一対一の対峙が良かったです。姜泰煥のサックス、ジム・オルークのシンセの音も素敵でした。(ジム・オルークが音楽を担当した映画は「連合赤軍あさま山荘への道程」「海燕ホテルブルー」「夏の終わり」を見ていたので興味ありました。森の音なども再現したり、静寂な感じ。「海炭市叙景」や「私の男」の音楽も担当しているそう。どちらも観たい映画です!)そして、原始的野生的な達也のドラムとの田中泯さんは、雷に翻弄されるているかのよう。かっこよかったです。(甲府桜座での二人のセッション、ニホンオオカミの系譜がいつか観たいです。)本番中の二人の緊迫感も凄いのですが、終了後挨拶の時の親子のようなあたたかい雰囲気も二人らしくて素敵でした。
舞踏は、私が想像するよりもいろんな演者の想いがあると思うので、なかなかこちら側の深みがないと理解が難しいような気がして、少しでも近づけるように読んでみようかと田中泯さんのエッセイを購入したら、思ってもいなかったサイン会が始まり、泯さんにサインしていただきました。
映像での殺気溢れる泯さんとは違い、ふだんはとても普通の謙虚な方で、サイン会に並んでいるひとをみて、嘘でしょーとビックリされてました。自分がどんなにカッコいいかわかってないみたいでした。横浜トリエンナーレのときも、有機栽培のお野菜を演じる前に売っていらして、普通の農家のおじさんという雰囲気で、いいなーと思いましたよ。