|
レスリー・チャンの遺作「カルマ」を前作「ダブル・タップ」に続けて鑑賞。 監督も同じロー・チーリョン。 ホラーかと思い込んでいましたが、これはホラーではなかった。もっと嫌な感覚の映画かと思っていましたが、後味は悪くない、かえって感動的なところもあるような映画でした。 レスリーの遺作ということで、この映画の役作りが過ぎてしまって抜けられなくなって・・・というようなことも言われていたので、可哀想でいままで観られませんでしたが、役作りは「ダブル・タップ」と続けて精神的に自分を追い込んでいく難しい役柄で大変だったのだろうけれど、この結末だったら、自分の大事な人たちを哀しませてはいけないという思いの方が強くなるはずなので、けっして映画のせいとはいえないんじゃないかと、観て思いました。 陽気で人懐こく華やかなレスリーですが、わかっていても逃れられない深い絶望や衝動に、病気によって支配されてしまったんだろうとしか、今は想像できないんですが。。。 主人公が自らのカルマ(業)に絡め取られていく新感覚ホラー。次々と起こる怪奇現象に悩まされる女性とそれを単なる“心の病”と言い切る精神科医に襲い掛かる様々な恐怖を巧みな演出で描く。監督・共同脚本は「ダブルタップ」のロー・チーリョン。主演は香港のトップ・スター、レスリー・チャンと期待の新星カリーナ・ラム。 一人暮らしの若い女性ヤンは、このアパートに越して以来、怪奇現象に悩まされていた。その現象は徐々にエスカレートしていき、ついに彼女は情緒不安定に陥る。そしてヤンは、従姉妹の紹介で精神科医ジムにカウンセリングを受け始めた。ジムは、彼女が両親の離婚による心の傷や、階下に住む家主から死んだ妻子への強い思いを聞かされたことなどが影響して苦しんでいると診断した。こうしてヤンはジムの親身な治療のおかげで次第に回復していく。これがきっかけで2人には恋愛感情が芽生えていくのだが、今度は逆にジムの身の回りで異変が起き始める…。(allcinema ONLINEより) 自分に降りかかる怪奇現象が、自分自身の脳の記憶や心の傷から見えてくる妄想で、心を治療すれば治り恐怖を感じることではないという位置で映画が展開していくのが、完全なホラー映画じゃなくて、より説得力を感じさせる作りになっていました。そこがこの映画は面白かったです。 レスリーとカリーナ・ラムは、20歳くらい年の差があるはずなんですが、レスリーは充分恋人に見えて、若いです。ただ「ダブル・タップ」も「カルマ」も最初は内向的な人物像なので、大人しく無表情に見えて、いつもの表情のコロコロ変化する魅力的なレスリーを知っているので、なんだか寂しいような気持ちになりました。その部分が、その後の追い詰められていく表情に生きてきて、さすがのレスリーなんですが、遺作と言うこともあり、本当に寂しく思ってしまって。。。まだ若々しく、演技もとても素晴らしく、これが最期の出演作品だったなんて、とても残念です。 特に屋上のシーンでは、涙が止まらなくなってしまった。本当に大事で愛する人を哀しませたり、困らせてはいけないんだということが、はっきりと描かれている映画だったのに。。。最期のレスリー・チャンの渾身の演技でしょう!早く観てあげればよかったね。遅くなってごめんね、レスリー。。。 カリーナ・ラムは、期待の新人だったんですね〜。恐怖に震えてるところ、好きな人の前のキュートな様子、デビュー当初から演技派の女優さんです。 「恋する惑星」のトニー・レオンの元彼女の客室乗務員役のヴァレリー・チョウが、ヤンのいとこ役! また「男たちの挽歌」や「大丈夫日記」のリー・チーホンがその夫でジムの親友の精神科医の役で出演していて、なんだか嬉しいような気持ちになりました。 香港映画の心理的なホラーって、この後、台湾のバン・ブラザーズが引き継いで作っているのかな?
怖さよりも、人の心の哀しさや傷痕を感じさせるような映画でした。 |

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 俳優、女優






