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清志郎の2000年のライブハウスツアーを追ったドキュメンタリー、「不確かなメロディー」を鑑賞。 昨年、清志郎追悼上映が渋谷でありましたが、行けませんでした。DVDが発売されていたので、購入して観ました。 2000年、5月。デビュー30周年を迎えた忌野清志郎はラフィー・タフィーのメンバーを引き連れて、マイクロバスでおよそ1ヶ月、日本全国のライブハウスを回る旅にでた。「マジカデ・ミル・スター・ツアー2000」の始まりである。カメラはライブの興奮と熱狂、清志郎およびメンバーのおだやかで飾らない言葉を余すことなく捉え続ける。清志郎自身が語る、過去から現在、そして未来への想いの数々はファンならずとも必見!!(DVD解説より) この頃、清志郎は、何度もCDが発売中止になり、苦境に立たされていたはず。ラフィー・タフィーも「君が代」をパンクバ−ジョンで歌ってたグループ・・・という認識しかないほど、私も清志郎から離れていた・・・。子育て等いろいろな生活の雑多な環境の中で、ライブに行くこともなくなっていた。清志郎のRC活動休止後、ザ・タイマーズからしばらくはアルバムを聴いていたが、ラフィー・タフィーは自主制作版だったし、清志郎の思いはわかるものの、パンク「君が代」を怒った顔つきで歌う清志郎に複雑な気持ちにもなり、ラフィー・タフィーの十字架シリーズは聴いてなかったんです・・・。 あー、でも、この映画を観ると、ラフィー・タフィー、いいなーと思いました。清志郎は、ギターを持って歌いたかったんだね。ジミヘンみたいに・・・って言ってる。いつもよりボーカルが強くないけど、それはギターを弾きながらだからなんですね。RCではボーカルに専念してたけれど、本当はこういうふうに歌いたかったみたい。自分がしたかったことをしてるんだって語ってる。 「マジカデ・ミル・スター・ツアー」(笑)って、清志郎らしいネーミング!本当に小さなライブハウスでの演奏で、メンバーも、いつもの大きなホールのメンバーじゃなくて、いかにもバンドマン、ブルースマンといった雰囲気のかっこいい人たち。清志郎は自分の思いを素直に歌っているようで、等身大のいい歌ばかりのように思えた。 この映画でもラフィー・タフィーのアルバムから「誰も知らない」って歌を歌ってて、「誰も知らない、ボクがうたう歌を誰も知らない。テレビでうたう歌しか知らない。」「ボクの歌には力がありすぎるから。」と清志郎は歌ってるんだけど、この映画のインタビューで、聴いてる人に作ってる自分の気持ちなんか、ほとんど伝わってないだろう・・・って語っていて、それは、発売中止やCDの売れ行き不振など、いろんな思いがあっての当時の気持ちだったのかなーって、その頃聴いてなかった自分も、清志郎にとても悪かった・・・と思った。もっとライブに行ってれば良かったという後悔もある。ただ、じゃあなんでライブするの?って聞かれて、自分が充実した音楽をやってれば、それは絶対いい音楽だから、とも語っている。 そんな思いもあった清志郎なんだろうけれど、この映画のマイクロバスでのツアーは、本当に楽しそう。 ロードムービーみたい。ミュージシャンだから・・・って偉そうだったりギスギスしたようなところは全くなくて、終始穏やかなムードで。それは周りのメンバーへの信頼感もあるんだろうけど、温泉に一緒に入ったり、みんなでライブのビデオ観ながら反省会という飲み会をしてたり、のんびりムード。映画が終わりに近づくと、「終わらないで!!!まだまだ清志郎と一緒にマイクロバスでツアーを続けたい!」って願ってしまうほど、楽しくいい時間がその中では過ぎていってました。バンドにこだわるのは?って聞かれて「ソロシンガーなんて寂しいじゃないですか。」と、清志郎。 清志郎は、ステージでは面白いことをいい、派手なパフォーマンスで弾けているけれど、普段はとても穏やかな人で、2面性があるって、バンドのメンバーが語ってた。でも、そんな2面性を使い分けているような人だったら、僕は一緒にはいなかった、って語るサックスの武田真治の言葉に、なんだか泣けた。 そう!あの俳優の武田真治がメンバーにいるんですよね〜。竹中直人の紹介だと言ってたけど、紹介した竹中直人は、楽器が出来なかったのが悔しかったでしょうねー。武田真治は、この頃、ずっとラフィー・タフィーのメンバーとして、清志郎の側にいたんですね。元々、サックス奏者になりたかったみたい。 中村達也のロザリオスにもいたみたいだし。(彼は「ウルルン滞在記」で、井戸を掘りに行ってて、ただ滞在するだけじゃなくて、ちゃんといろんなことを考えてる人だなーと感心したことがあって、好きな俳優さんです。) 伝わらないなんて言ってた清志郎だけれど、「僕には夢があるんだ。」「それは、この世から戦争がなくなること。飢えて死ぬ人がいなくなること。自殺する人がいなくなること。」って、本気でステージ上で語ってる。そんなこと本気で言うなんてどうかしてるって思う人がいるかもしれないけど、清志郎はいつでも本気で言ってた。そういう清志郎が大好きだった。 昨年の暮れに、ジョン・レノンの話題を観たが、ジョン・レノンもそういう人だったよねー。 ジョン・レノンスーパーライブでは、清志郎が「イマジン」を歌ってる映像が流れたそうです。 私の好きなベンジーも、昨年は呼ばれて、「LOVE」や「DAy Tripper」を歌ったそうですが、そのベンジーが「J0hn Lennon」っていう歌を歌ってる。 「今彼の歌を聴くと 胸に響くよ 知らないうちに どうしてなのかは解らないけど きっとあの人の歌には 何一つ 嘘なんかなかったからさ 世界中が幸せになる事を信じていた 飢えや絶望がこの地上から無くなる日が来ることを 子どもの心のまま 新聞は彼を夢想家だと書いた マスコミは彼を偽善者だと決め付けた 音楽って不思議だよ 全てが見える その人が 抱いている全ての世界が まるで いつまでも押し寄せる波のように・・・」 清志郎もそういう人だったと思った。 「不確かなメロディー」清志郎ファンなら、何回も何回も観たくなるような映画です。 特典映像で、自分の目を隠しながら、バンドメンバーについて語る映像があるんですが、テレビでビートたけしがやってるのに似てて笑ってしまった。たけしは泉谷しげるの喋りが好きだったというのを聞いたことがありますが、泉谷のお手本は清志郎の毒舌トークだったので、繋がってるなーと(笑) ナレーションを日野高校時代からの親友の三浦友和がつけていて、清志郎をよく知っているからこその愛情がある語りで、とっても良かったです。
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