kariokaの「極楽鳥シネマ」

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韓国映画・ドラマ

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韓国のキム・ギドク監督の新作「非夢」のポスターです。

オダジョー主演。共演はイ・ナヨン。儚げで美しいですね〜。

悲しい夢という意味を持つ映画『非夢』は、夢で出会った男女の切ない運命を描いたラブストーリー。過去の恋人を忘れられず夢でも彼女に会いたいと思う男ジン(オダギリジョー)と彼が「夢」の中で出会う美しい少女ラン(イ・ナヨン)が織り成す物語が美しい映像でつづられている。

韓国では10月公開のようですね。日本公開が待ち遠しいです!

ブレス

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シネマート六本木にてキム・ギドク監督の「ブレス」観賞。

うーん、とっても面白かった!六本木まで行って観てよかったです。もう今週で上映終了だったし。

でも、やっぱりギドクにはびっくりでした〜!唖然呆然の展開は、ますます磨きがかかってました。。。

「春夏秋冬そして春」「絶対の愛」の鬼才キム・ギドク監督が、台湾出身俳優チャン・チェンを主演に迎えて描く異色ラブ・ストーリー。自殺願望を持つ死刑囚と夫婦仲が壊れた孤独な主婦が、面会室で繰り広げる奇妙で切ない心の交流を見つめる。共演は「コースト・ガード」のチア。
 
ハンソン刑務所に収監中の死刑囚チャン・ジンが、ある朝自殺を図った。それは、これまでにも何度も繰り返されてきたことだった。チャン・ジンの願いむなしく、全て失敗に終わり、今回も再び刑務所に送り返されてしまう。そのニュースを偶然知った主婦のヨン。満たされた日々だった彼女の人生は、夫の浮気発覚を境に狂い始めていた。彼女はチャン・ジンに不思議な同情を覚え、衝動的に刑務所へと向かう。昔の恋人だと言い張り、チャン・ジンとの面会を果たすヨン。そして、チャン・ジンに何かしてあげたいとの思いを強くした彼女は、彼に四季をプレゼントすることを思いつき、次からは季節の風景を写した壁紙と歌を用意して面会室を訪れるようになるのだが…。(allcinema onlineより)

韓国国内での興行成績の不振、批判などから、韓国での資金調達をせずに、ギドク映画は海外での評価が高いことから、事前に10数カ国から資金を調達。そのため徹底的に無駄をはぶいての撮影だったようです。15日間で撮影し終わるために、20回以上、脚本を練って作りました。

導入、春、夏、秋、冬、エンディング、と、六つのシークエンスだけで成り立っているせいか、いつも以上に洗練され、緊張感がある映画でした。

俳優も、台湾からチャン・チェンを迎えましたが、一日一日がお金だ、と説明すると、すぐ状況を理解し、短い撮影に集中してくれたそうです。さすが、若い頃から、様々な名監督の現場を経験しているチャン・チェン。大スターなんですが、我侭は絶対言わないのですね〜。韓国語が話せないということもあって、すぐ喉を突いて自殺未遂をし、声を失うという設定だったけれど、元々そんな設定でなくても、ギドク映画って、一言も喋らないことあるのになー。。。とは、思いましたが、喋らないことによって、更にチャン・チェンの目力が生きたようにも思えました。チャン・チェンって無口な役柄が多いけど、凄い目力だし、小さい頃から男前なんですよね〜。極寒の中、薄い囚人服で、撮影に集中して乗り越えたようです。

他の俳優も、だから、あれできないだの、これできないだの、言わない、元々できる人しかキャスティングしてないんですね。ヨン役のチア、かなり、ここまで演技させるの〜というようなシーン(小さい頃、5分死んだ話をするところなんか、凄いです。)もあるのですが、彼女、ギドクの映画「コースト・ガード」で、恋人を目の前で射殺され気のふれる女性を演じてた人だったんですね!あの女性役もかなりキツイ感じでしたが、この役も、納得で演じてたみたいでした。いっちゃってた。。。

ご主人役も、前作「絶対の愛」の彼役の俳優ハ・ジョンウだったし。浮気しても開き直ってて、嫌なやつ!と思ったけれど、観ているうちに、こんな奥さん貰って、お気の毒なのかも。。。と、思えるような、前作に通じる優しさというか、優柔不断さというかがあって、適役でしたね。でも、奥さんにコップぶつけられて流血したところは、ちょっとスカッとして、爆笑しちゃったんですが(笑)

しかし、絶望して、無味乾燥な刑務所で死を待つだけの死刑囚に、自分ができることは?と考えて、四季をプレゼントしようと実行するこの奥さん、かなりいっちゃってました〜。。。普通の主婦?じゃないですよ〜。(元々、彫刻家で芸術家なのかな。)刑務所の面会室に、四季の壁紙を貼り、カセットで音楽をかけ、いきなり明るい調子でミュージカル風に歌い出す彼女。。。びっくりですが、可笑しかったですね(笑)台湾のツャイ・ミンリャン監督の「HOLE」や「西瓜」の、物語は暗いのにいきなり極彩色で始まる異様なミュージカルシーンを思い出してしまいました。面白かった!!!(あー、でも映画館ではみんな呆然として、笑ってなかったけど。。。)刑務所に慰問ってあるけど、囚人たちは、そういうの本当に楽しみにしてるのかもしれないなーと感じたりしました。

歌われてる死刑囚も、最初は変な女が来た。。。って顔だったけど、楽しみも何も無い毎日が、ちょっと楽しくなって。その明るいミュージカルシーンの後に、彼女の辛い気持ちや孤独、死への恐れ、などが語られて、気持ちがシンクロしてきちゃって。。。というところは、夏、秋、冬。。。とすすむうちに、どうなってしまうんだろう〜って、目が離せなくなりました。

そこに、刑務所通いに気付いた夫や、死刑囚を愛する同じ房の囚人の若者(一番、可哀想で切ない役でしたね〜。愛が報われないんですよ、なかなか・・・。)の嫉妬や愛情が入ってきて。。。面白かったです。ギドク映画にしては、かなり客観的に面白く観ることができました。

でも、ラストはやはり、びっくりだし、かなり残酷ともとれるものでした。でも、つかの間の・・・とも思いたいけど。どうせ死刑になるなら・・・という、愛情?欲望?思いやり?共感???

「その人の人生によって、感じ方もそれぞれ違う映画。」と、ギドク監督。
ラストの「雪が降る」は、なんか、強烈でした・・・。
やはり、キム・ギドクは、凄いなーと感心。
ギドク自身も、この普通だったらありえない死刑囚との面会を許可する保安課長役で登場し、面会室の様子をマジックミラー越しに見守り、操作しています。監督としての役割を映画でも演じるかのように。

ギドク映画、公開されているのはすべて観てしまいました。。。

次回作はオダジョーとの「非夢」!!!あー、とっても楽しみです☆

受取人不明

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キム・ギドク監督「受取人不明」を観賞。
これでギドク作品は、現在公開中の「ブレス」以外は全て観たことになります。
痛々しさの度合いが強そうだし、主演のヤン・ドングンがあまり好みじゃなかったので^^; レンタル店でいつも手にとっては、返したりを繰り返していた映画だったのですが、ようやくレンタルしてみました。。。

韓国社会と在韓米軍との関係を描いた、かなり社会派の映画でした。ただ、そこはギドクなので、痛々しさは見た目も中身も・・・。なんでこんな気候のいい外出日和の時期に、こんな映画借りて観てるんだ!と自分に憤りながら観賞(笑)でも、衝撃作ではいつものことながらあるんですが、嫌な映画ではないです。なんで出てくる人、出てくる人、こんなに怒りっぽくてシリアスなんだよーとも思うんだけど。。。いらっとさせられる人物も多いし。。。でも、観てしまう力がこの映画にはあるんです。。。

在韓米軍基地がある田舎の村を舞台に、黒人米兵を父に持つ混血児のチャングクをはじめ若者たちの絶望を描いた傑作! 赤い米軍バスで暮らし、アメリカに帰った夫に届かない手紙を送り続けるチャングクの母、事故で片方の目を失った女子高生ウノク、“犬の目”と呼ばれる犬商人、痛みを抱えた人間の魂が、圧倒的な密度で迫り、見るだけで、ただではすまされなくなる必見作!!(ユーロスペースより)

時代は70年代。あらゆるエピソードに戦争の影がついてまわります。

主人公のチャングク(ヤン・ドングン)は黒人米兵との混血児で、そのことにより職にもつけず、かなりの差別を受けています。その母は、アメリカに息子と自分をアメリカに連れて行って幸せにしてほしいと思い込み、何度も受取人不明で返ってくる手紙を書き続けます。英語しか話さず、近所の女性たちに不気味がられ蔑められ、狂ったように大喧嘩をする母。チャングクは、母を止め、そして殴りつけるのです。この哀しさ。。。村の人々と距離を置いて、赤いバスの中で、この親子は暮らしています。(真っ赤なバス・・・というのが、ギドクらしいアート感覚だなーと思いました。随所にみられます。)

幼い頃、兄が、戦争であちこちに残されていた実弾の残りを拾って、発射できるように作った木のおもちゃの銃で、遊んでいるうちに片目を撃たれ、失明してしまったウノク。髪で隠してはいるものの、その目にコンプレックスを持っていました。兄は働かず、母は内職、父が朝鮮戦争で亡くなったということで、恩給で暮らしていました。近所に彼女のことを愛する青年がいるのですが、コンプレックスから、素直に愛情を受けることができません。「こんな目でも、愛せるの!」と強く激しく言い放つウノク。その青年も、父が朝鮮戦争で負傷して働けず、学校にも行けない暮らしで、アメリカかぶれの不良学生たちにたかられ、苛められ続けていました。

ウノクはある米兵と知り合います。米軍なら、その目を治す手術ができる、その代わり自分とつきあってほしい、と言われます。目は治るものの、日ごとにしつこく彼女を苦しめる米兵。彼自身も、異国の地での訓練だけの毎日にうんざりし、ドラッグや彼女に逃げ込んで混乱しているのでした。

この関係は、手を差し伸べながらも、苦しみも与えているアメリカとの関係を象徴している。。。と、監督自身が語っていました。そして、日本でのインタビューで、日本にもそのことは関係ある話だとも語っていました。(沖縄の在日米軍の問題や、第2時世界大戦での日本の支配から続いている韓国社会の混迷についてだと思われます。)

この映画は監督自身の自伝的映画で、70%が事実で、30%が映画にするためのフィクションだということです。

これが70%事実とは。。。うーーーん。。。キツイ人生を送ってきたんですね、キム・ギドク。。。

混血児の友人と、片目が見えない女子高生は実在の人物でモデルがあって、そして、学校に行けずに蔑められる青年はキム・ギドク自身がモデルだそうです。

みんなかなり辛い思いをして生きていて、でも、さらに傷つけあってしまう関係が堪りませんでした。

ただ、ギドクの映画には、信じられないような下劣な人格の人間も多く登場するのですが、ここでは、アメリカかぶれの不良高校生たちです。なんで、人を差別し、ゆすり、暴力を振るい続けるのか。。。全く理解不能の人物たちですが、実際、現実社会にはこういう人たちは存在するわけでしょう!まるで、嘘みたいですが、嘘でも冗談でもなく、気持ちが通じないわかりあえない人物っているんですよね。。。

その恨みや怒りが、かなりギドク監督にはあるようで、激しい描写になってます。ただ、ゆすられ苛められる方も、我慢し過ぎじゃないのーと、イラっとするんですけど。。。本当に、こういう差別や苛めをする人間の気持ちは私は理解できないです。でもあるのが現実。なんでそんなことをし続けることができるんでしょうね。無知からなのか、教育なのか、躾なのか。。。何からってこともないのか。。。ありえない!でもそれがありえる世の中ってことでしょうか。

そんな絶望的な映画の中でも、生きていく力を感じさせるのが、犬商人役のチョ・ジェヒョンです。「鰐」「ワイルド・アニマル」「悪い男」と主演だったのですが、ここでは、チャングクの母を愛し続け、母を殴るチャングクを荒っぽく懲らしめる人物を演じてます。母は、自分が殴られても、可哀想な子なんだから殴らないで!とかばい続けますが、彼には我慢できません。でも、職につけないチャングクに、犬を殺して食肉にする手伝いをさせるのです。日々を生きていくためには、非情になりなんでもする、でも、何か愛嬌と生命力を感じさせる人物として、映画に活力を与えていました。(私が、かなりチョ・ジェヒョンを好きだからそう思うのかもですが^^; )

衝撃的な場面も多く、観ていて辛い気持ちになってしまうのですが、言いたいことは理解できる。。。そんな映画でした。韓国社会の暗部を抉った問題作です。最低な過酷な現実の中にも、美しく見える絵、衝撃的な絵があり作家性を感じさせるのも、また、ギドクらしかったです。生生しい映画でもありました。

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リアル・フィクション

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キム・ギドク監督の初期作三部作、「鰐」 「ワイルド・アニマル」そしてこの「リアル・フィクション」すべて観賞しました!

「鰐」と「ワイルド・アニマル」の主役はチョ・ジェヒョンでしたが、これはまだ新人だったチュ・ジンモでした。
この映画も実は監督はチョ・ジェヒョンに依頼していたのですが、チョ・ジェヒョンはギャラの問題で断ったそうです。実験的な低予算映画ですからね〜。(でも、その後、「悪い男」には出演していて、キム・ギドクとチョ・ジェヒョンの代表作になってますね。)

公園で肖像画を描いて暮らす“僕”。彼は、絵にケチをつける客や場所代を脅すヤクザ達に怒りを溜めている。ある日、不思議な少女がデジタル・カメラで自分を撮影していることに気付き少女の後を追うと、彼は心の中に潜むもう一人の自分と出会い、自分の中の暴力性を噴出させる。撮影時間わずか3時間20分。35mmカメラ8台とデジタル・カメラ10台で撮影した映画への挑戦状!(ユーロスペースより)


本当は、撮影したものをそのまま映画にしたかったそうですが、3時間20分だったので、84分にしたそうです。それでも、撮影期間、短いですよね〜。演劇の舞台をそのまま放送してるみたいな?
15のシーンがあらかじめ考えられていて、撮っていたようなので、短編がいくつもあるみたいになっていたのでしょうか?恨みを持っていた人ごとにシーンが決まっていたのかな?一発撮りだったんでしょうね〜。だからか、いつものギドク監督のアートな絵作りはあまりなかったような気がしました。花屋のところがちょっとだけアートっぽかったかな・・・。猟奇的だったか・・・。

話もリアルで、いたたまれない感じのものが多かったです。もろいじめみたいなエピソードが多かったし。チュ・ジンモだと、ハンサムすぎて、なんだかそんなに社会に疎外されてる人物には見えなかったのがちょっと。。。出来る二枚目のイメージなんですよね。あんなに苛められて、おとなしく黙って我慢できるのかしら〜と思ってしまいました。チョ・ジェヒョンだったら、社会の底辺に生きる男の哀しさがもっと出たかも?

しかし、かなり世間の人々の嫌な面を、ギドクは見てきたのかしら?なんて思ってしまうような復讐劇でした。嫌なことしてきた側の人々も、けっして社会的強者ではないんですけどね。ストレス解消なのか、抵抗しないものを更に苛めるような心根の悪さが許せない!っていう監督の思いが伝わってくるようでした。。。でも、あんなに思い詰めて怒んなくても、コミュニケーションのとり方ってあるんじゃないのかなーとか、怒りを目覚めさせて、結局どうなるのか、あんまりいいもんじゃないのかもしれない。。。なんて考えてしまいました。卑怯で卑小で姑息な人間たちに制裁を!っていう怒りや恨みもわかるけど。。。問題提起しているようなところもギドクらしさなのかもしれないですね。

(チュ・ジンモは「MUSA」の将軍、「ハッピー・エンド」でチョン・ドヨンの不倫相手、「ワニ&ジュナ」で純粋に素朴に支え続ける優しい男性を演じてましたが、「ワニ&ジュナ」が一番良かったかも。
最近ではドラマ「ファッション70’S」や映画「カンナさん、大成功です!」で、仕事の出来る男を演じて人気でてますね〜。出来る二枚目役があってる?!
映画の次回作はチュ・ジンモとチョ・インソンが禁断の愛に陥る王と臣下を演じる『双花店』だそうです。あ、これ観たい!チュ・ジンモとチョ・インソンの大ファンの友人に教えてあげなければ☆)

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ワイルド・アニマル

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韓国のキム・ギドク初期作品が最近レンタルが始まったので、その2作目「ワイルド・アニマル」を観賞。

パリが舞台のせいか、いつものギドク映画とはちょっと違う感じでした。
ノワール的なところもあり、意外にも男の友情について描かれていて、ちょっと驚きです。
韓国では失敗作と酷評されたようですが、私はそんなことないと思いました。
観てて、全く飽きるところがないのはいつもどおりだし。台詞がギドクにしては多く、ストーリーもはっきりして、ドラマティックな展開でした。香港ノワールっぽいかも?

 
『鰐 〜ワニ〜』でデビューし、カルト的な人気を誇るキム・ギドク監督の第二作。監督自身、フランスに渡り絵の勉強をしていたことがあるが、その時の体験を元に、前作『鰐 〜ワニ〜』と同様、社会の底辺に生きる人々の熾烈な生きざまを描く。
 
舞台はパリ。同僚の絵を盗んで売ることによって生計を立てている画家のチョンヘ(チョ・ジェヒョン)は、フランス外人部隊に入隊するために密入国した北朝鮮特殊部隊脱走兵ホンサン(チャン・ドンジク)と偶然出会う。だまされやすいホンサンを金儲けの手段として利用しようとするチョンヘだが、二人の間には奇妙な友情が芽生える。そして、チョンヘはボディ・ペイントで生計を立てている女性コリンヌ(Sacha Rvkavina)と出会い恋に落ち、ホンサンは密入国の手助けをしてくれたローラ(チャン・リュン)のことが忘れられなくなる。しかし、マフィアの手下に落ちぶれてしまった二人の人生に未来はないのだった。(シネマコリアより)


でも、やはりギドク映画だから、観終わった後は、呆然としちゃうんですけど(笑)

監督は小学校を出てから、ずっと工場で働いて、その後、軍隊に入っていたのですが、軍隊生活を終えて、また同じような日々に埋もれてしまうのが嫌で、フランスに絵の勉強をしに行ったそうです。その頃、初めて映画を観て、映画の脚本を書くようになったそう。映画監督への道が開けました。

そのフランス時代に監督が受けた印象などを映画にしたのが、この「ワイルド・アニマル」。

その頃、異国の地から、韓国と北朝鮮の様子を見ていて、なんとか北と南が仲良くできないかという思いから、落ちぶれた画家のチョンヘと、北の脱走兵ホンサンの友情を描きたかったそう。「低予算のJSAです。」と監督は語っています。(「JSA」はイ・ビョンホンとソン・ガンホ主演の南と北の兵士の友情物語でした。)
そして、韓国社会に存在する外国への養子問題も描いています。韓国では孤児を外国に養子に出すことが多くありました。(韓ドラでも「ごめん、愛してる」「ホテリアー」などで描かれてました。)
覗き部屋のストリッパーの韓国人の女の子ローラも、養子に出された女の子みたいですが、祖国を離れてフランスに来ても、幸せな生活はできなかったみたいです。そういった不幸な事実がたくさんあったのではないでしょうか。外国に来て、祖国を思う気持ちが監督は強くなっていたのが、この映画に繋がっていったみたいです。自分の映画の中で一番好きな作品と言ってます。

ここで描かれているチョンヘ(青い海)とホンサン(赤い山)の友情は、とても濃いです。
チョンヘは、お金に困っているので、家賃や恋する女性のために、何度もホンサンを騙し、裏切ります。なんて奴だと思いながらも、憎めない愛嬌のあるチョンヘを許してしまうホンサン。ホンサンは命がけで脱北して、でも家族ももう離れ離れか亡くなっていて、将来へのビジョンはない。だんだんチョンヘといるうちに、画家として絵をまた描いてほしいとか、恋人と幸せになってほしいとか、チョンヘのためなら、命さえも差し出せるような関係に。「走れメロス」を思い出すような。赦すという行為についてもどこまでも赦すのか・・・と。犠牲的精神について考えさせられます。
チョンヘも、何度も悪いと思いながらも騙していくうちに、ホンサンの友情にこたえるようになっていきます。チョンヘ役のチョ・ジェヒョンの愛嬌ある憎めなさ、ホンサン役のチャン・ドンジクの鋭く強く純粋なかっこよさが生きていました。

ギドク映画は、どの映画も感情が濃いです。正直な一途さが濃さに繋がってるのかな。
主人公のふたりの恋愛模様も描かれていますが、その描かれ方も、とっても濃い。

チョンヘが好きになるコリンヌは、ハンガリーからの密入国者で、全身白塗りで彫像のようになり、街頭でお金を貰っています。ロダンの彫像の頭部に憧れて、いつか手に入れたいと思っている女性。そして、彼女はフランス人の情夫から暴力で支配されているんですが、何故かこの情夫は、冷凍にしたカチンコチンの鯖で、彼女を殴るんです。何故?何故、鯖???凄い嫌な奴なんだけど、鯖というところが変でした。

電車のパスポート検査で助けてもらったローラは、偶然入った覗き部屋でストリッパーをしていました。ホンサンも彼女に自分と知られることなく、ローラに心を寄せていきます。
でも、彼女には麻薬の売人の仕事をしているフランス人の愛する彼がいました。彼のためならなんでもできるような。そこに悲劇がありました。

その彼の役を、なんと!「ポンヌフの恋人」のドニ・ラヴァンが演じています!!!
でも、かなり荒んで老け込んでました・・・。
ホンサンに目をかけるマフィアのボスを、フランスの名優リシャール・ボーランジェが演じているのにもびっくり!!!
実は、ふたりに演じてもらいたかったギドク監督が、第1回監督作の「鰐」をふたりに見せたところ、出演OKをもらったそうですよ。才能を見抜く力が、ドニ・ラヴァンにもリシャール・ボーランジェにもさすがあるんですね。(今や、三大映画祭を制覇できる最初のアジアの監督と言われてますものね。)でも、ふたりの演技力が発揮される役柄じゃなかったのが残念でした。

2作目ということで、まだまだ今のようには洗練されてないけれど、この映画も良かったです。内容はやはり痛く辛いけれど。
ちょっと出てくるフランス人たちが間抜けな感じだったのが、印象悪かったかも。。。
フランスで嫌な思いが多かったのかな、ギドク。自分の感情にとても正直な人だと思いました。

原題は、野生動物保護区域。2匹の野生動物のようなふたりが生きていける場所があるのか・・・という意味らしいです。

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