kariokaの「極楽鳥シネマ」

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日本映画

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前作「恋の門」が面白かった松尾スズキ監督の新作「クワイエットルームにようこそ」を観賞。

レンタルに何本も置いてあったのですが、いつも貸し出し中。
やっとあった一本を借りてきました。
自分にとっては、動揺し衝撃の映画だったかも。。。コメディ色は前回よりも抑え目で、シリアスな面が重くリアルに描かれていたのが、意外でした。松尾スズキ版「17歳のカルテ」だったかも。

マルチに活躍を続ける松尾スズキが、芥川賞候補にもなった自身の同名小説を自ら脚本・監督を手掛けて映画化した異色ドラマ。ふとしたはずみでオーバードーズに陥り精神科の閉鎖病棟に閉じこめられてしまったヒロインが、ヘヴィな問題を抱えた患者たちや感情を殺して冷徹に振る舞う看護師たちと接する中で、次第に自分を失っていく恐怖に直面していくさまをリアルなタッチで綴ってゆく。主演は内田有紀、共演に宮藤官九郎、蒼井優、りょう、妻夫木聡、大竹しのぶ。
 
28歳のフリーライター、佐倉明日香は、ある日目覚めると、見知らぬ白い部屋でベッドに拘束されていた。そこは、精神科の女子閉鎖病棟の中にある通称クワイエットルームと呼ばれる保護室。仕事や恋で行き詰まっていた彼女は、薬とアルコールの過剰摂取で昏睡状態となり、ここに運ばれて来たのだった。自殺の危険性ありと判断された明日香は、そのままこの病棟で監禁状態に置かれることに。明日香がどんなに正論を吐こうが、規則を盾にまるで聞く耳を持たない看護師や担当医たち。そんな中、明日香は“食べたくても食べられない”患者のミキに案内されながら、この未知なる不条理世界を少しずつ理解していくとともに、一刻も早く外の世界へ戻るための方策を探り始めるのだったが…。(allcinema onlineより)

健康的で何の問題も抱えていないかのように一見みえる内田有紀が「クワイエットルーム」に運ばれる主人公のため、観ている私たちも、この主人公同様、何かの間違いでは?事故?とも思ってしまうのですが、何故彼女がそこに運び込まれなければならなかったのかを、入院患者達のエピソードを紹介しながら、彼女の過去を語りながら、その理由や原因を探っていく作りになっていました。

いろんな患者や彼女のことをみていると、現代社会を生きる誰もが「クワイエットルーム」に運び込まれてもおかしくないようなストレスを抱えているんじゃないのかな。。。と思えてきます。

それでも、生きていく私たち。。。

入院患者たちが「恋のフーガ」を踊る場面は明るいものだったけれど、なんだか涙が溢れて仕方ありませんでした。

明日香の場合は、つまらない人生を生きたくない、という思いが強く、いい人だと思って結婚した真面目な夫が、面白いことが言えないから・・・と別れ、有名な放送作家の面白い「笑いの国の住人」の彼(クドカン)のところに転がり込みます。くだらないところで生きてるみたいに見えるけれど、「笑いの国の住人」で居続けることには、普通の感覚ではやっていけない。常にそこに生き続けることに全人生をかけているような彼なのですが、同棲している明日香にも誠実な彼でもあり。。。その辺のところをまさに適役!で宮藤官九郎が演じて、とても良かったです。(元々、松尾スズキが「大人計画」の劇団員であるクドカンのビジュアルをイメージして描いた役柄だったそうなので。)そのあたりの完全に入り込んでる彼と、中途半端な明日香の、気持ちや生き方の擦れ違いが、破綻の原因でもあったのが、辛かったです。

つまらない人生は嫌だ、でも生きていくにはつまらないことでも受け入れなければならないことだってある。理解していても、気持ちがついていかなかったり。思い当たるところが多々あり、松尾スズキの描くことって、どうしてこう、自分にぴったりくることが多いんだろう?と衝撃でした。私は小劇場観賞を週一でしていた時期があったのですが、「大人計画」全盛の頃は、子育て真っ最中で、とても観劇している余裕はなくて、1回も舞台を観たことがなかったのですが(これは音楽でのブランキー・ジェット・シティもそうなんですが。)観ていたら、自分の感覚にぴったりすぎて、嵌ってただろうな〜と思います。

たとえば、入院患者の蒼井優ちゃんの役も、そういう風に考えることもあるんじゃないかな・・・と思えてしまったり、そこを突き詰めすぎると、クワイエットルーム行きになる。。。ということは、彼女の方が私たちよりも純粋なんだろう・・・とも思いました。

いろんな思い、いろんな悩みがあって、コップが小さくて多くの水が溢れるように溢れてしまった人たちが入ってしまったところなのでしょうか。いつ溢れ出してしまうかわからない危ういところで生きている人はたくさん存在していて、でも、溢れない人と溢れてしまう人との違いはどこにあるのか。患者と看護士さんが並んで手を振っているシーンは、どちらがどちらかも区別がないようにも見えてしまいました。

いつ「うっとうしい」って言われるか、といつでも思えるところがある私も、かなりうっとうしい人間なんだよなー。。。と動揺してしまった(笑)

俳優たちは、みな適役で好演。ガリガリに痩せて役に挑んだ蒼井優ちゃんは、やはり凄い!天才的。
もうひとりの天才女優、大竹しのぶも、嫌な感じに怖くて凄い。
内田有紀も素直に演じていて、彼女が主役だったから、嫌味のない面白い映画になったと思います。

冷たい表情だけれど仕事熱心な看護士りょう、こんな人が看護士さんなら癒される〜平岩紙ちゃん♪
眉が繋がった「こもの」役、妻夫木聡も、なんだか可笑しいけど適役でした(笑)
庵野秀明、塚本晋也などの映画監督も、友情出演を超えた演技でした。

感じるところが多い映画でした。松尾スズキ・・・冷めていて意地悪のようであたたかい、ブラックだけど真面目。大爆笑なのに哀しい。興味深いが近寄り難いような。。。

紀子の食卓

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この映画を昨年観賞映画のナンバー1にされている方が何人かいらっしゃったので観賞してみました。

園子温監督作は、評判なのは知っていましたが、初めてです。テレビドラマの時効警察で、何話か担当されていて、そちらしか観たことなかったです。オダジョーの「HAZARD」も未見でした。

この映画、159分と、とても長いのですが、長さを感じさせない緊張感がありました!
凄く重く苦しい映画です。「家族」・・・両親が描いている幸せ家族の像は、本当に子供たちにも実感されていたのか。幸せ家族を必死に演じていく家族全体の努力がなければ、そんなものは実際には存在しなかったのではないか・・・。ごく当たり前の幸せの中に存在していたはずの家族の崩壊。。。

そして、思春期の女子高生たちの生への絶望の連鎖と増幅・・・。リアルさがないのに、その絶望を止められない恐ろしさ。。。

かなりの衝撃作でした。

鬼才・園子温監督が、「自殺サークル」で手がけたテーマを引き継ぎ、崩壊していく本物の家族と、“レンタル家族”という虚構が生み出す幸せな家族それぞれの行く末を描く衝撃のホームドラマ。主演は「着信アリ」の吹石一恵、共演に「月光の囁き」のつぐみと「パッチギ!」の光石研。
 
17歳の平凡な女子高生・島原紀子は、退屈な田舎の生活や家族との関係に息苦しさを感じ、東京へと家出する。紀子は“廃墟ドットコム”というサイトで知り合ったハンドルネーム“上野駅54”ことクミコを頼って、彼女が経営するレンタル家族の一員となる。一方、紀子の妹・ユカもやがて“廃墟ドットコム”の存在を知り、紀子を追って東京へと消える。(allcinema on lineより)

冒頭は、退屈な日常にちょっと不満を持っている女子高生の、なにげない日常を語っていくナレーションが続いていきます。心の声がずっと響き続けているような・・・。まるで、小説を読んでいるかのような映画でした。家族で旅行に行っても、楽しくもない。いつまでも家族の中で子供扱いする両親。自分の心の中が理解されてない苦しさ。。。自分が望むものは与えられず、自分の欲していないところしか充実してくれない両親。ここではない、私を理解してくれる人々のいるどこかに行きたい。。。
ここに描かれていたのは、高校生くらいだと、私も実際に感じていたような違和感でした。

しかし、ネットで知り合ったチャット仲間たちにだけは、本来のあるべき自分をそのままさらけ出すことができる!と思った紀子は、家の中が停電した間に、衝動的に荷物をまとめ家出をし、ネット仲間のいる東京に向かうのです。(本当は、高校卒業して東京の大学に進学しようとしたのですが、父の反対にあったので強行。)

家出をする場合、その後の両親の哀しみや心配をどうしても考えてしまうのにな。。。と私なら思ったかもしれないけれど、幸せ家族を演じるのに嫌気がさしていた紀子には、そこまで考えることはなかった。
この両親、かなりいい人たちだと思うし、衣食住もきちんとしている。アフリカのずっと井戸を掘り続ける男の子のドキュメンタリーを思い出すと(なんだか時々、このドキュメンタリーを思い出すんです。。。)随分恵まれた環境に紀子はいる。この後のこの家族の崩壊を思うと、もっと家族を思いやる気持ちとかなかったのかなーなんて考えてしまいました。

だけれども、こうやって、違和感感じたら、家族制度から飛び出していくのは、実は自分にとっては、いいことなのかもしれない。私も高校生の頃に家出しとけばよかった・・・なんて思うことも多々ある。やはり紀子のような気持ちが家族に対してあったから。

でも、その先に、落とし穴が。。。

頼っていった「上野駅54」さんは、コインロッカーに捨てられた子供。(この前に観た「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」でも、コインロッカーベイビーの設定がありました!驚き!)自分の過去がない彼女は、過去を作り出す「レンタル家族」の商売をしていた。そして、虚構の世界と現実の世界の違いをあえてわからなくしたような女子高生たち54人の、駅ホームでの一斉の飛び降り自殺事件にもリーダーとして関わっているような危険人物だったのです。(このあたりの描写は監督の前作「自殺サークル」に描かれているようです。私は未見です。)

本当の家族には違和感があったのに、幸せを演じるレンタル家族での演技に幸せを感じ、没頭していく紀子。その恍惚の先に、演技を超え混乱した女子高生たちの、演技の延長上の本当の死が、お芝居のように存在している。。。怖ろしい光景でした。軽い気持ちから、どんどん深みに嵌って、危険なカルト宗教に嵌っていってしまうようにも見えて。。。

そして、姉思いの妹ユカは、姉の消息の手がかりをみつけ、父がこれから起こす行動もお見通しで日記につけて父に残し、姉を追って東京に消えていったのです。家族全体をよく観ていて、よく考えていた子だったのでしょうか。

ここまでくると、浅はかに家出した紀子のことが憎らしくなってしまいました。。。
でも、それは、昔の私の姿だったのかも・・・とゾッとしたりもして。。。

ラスト、「上野駅54」さん、紀子、ユカ、父の対峙は、怖ろしくも哀しく憐れで辛辣で血なまぐさく毒々しく堪らない凄惨な風景になったのです・・・。

紀子役の吹石一恵は、ちょっと不満のあった普通の女子高生を自然に演じていて、そこがかえってブラックホールに嵌ってしまうような虚しい怖さをみせれていたような気がしました。

「上野駅54」さんのつぐみは、凄い迫力でした!彼女はいつも変わったエキセントリックな役柄が多いようですが(「月光の囁き」でも強烈でした。。。)ますますパワーアップしているのでしょうか。怖かったです。

妹ユカ役の吉高由里子。。。「明日の喜多善男」というドラマで、アイドル役で出演してた時に、可愛い子だなーと注目してましたが、この映画でデヴュー。新人賞を貰ったりしてるそうですね☆存在感あって姉、父、「上野駅54」さんの間に居て、絶妙な感じでした。蜷川幸雄監督の「蛇にピアス」の主役にも抜擢されてたそう。凄まじい話だけれど、彼女主役なら観たいです。

この映画、海外の映画祭で評価が高かったのもわかるような映画でした。。。
傑作なんじゃないでしょうか。ただ、観た後、滅入るかも。崩壊後の希望は、ユカ役を演じた吉高由里子から感じることもできるけど、悲惨な運命になった元凶の紀子の浅はかさが、私も親世代になったせいか、正直言うと、うーーーん。。。となってしまったかなー。。。。。。でも、そんな気持ちもわかってあげられるような親でもありたいとも思うけど。わかってもらえなかった自分がいたから。。。

園子温監督って、その・しおんと読むんですね〜。そのこ・おんだと思ってました^^;下のコメで園子監督って連発してました(恥)園監督に訂正しました♪ご指摘ありがとうございました☆

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題名のインパクトと、サトエリの地に近い?かもという勘違い女ぶりが観たくて、DVDで観賞。

田舎の風景と、全く溶け込んでないサトエリのファッションとスタイルも素晴らしかったのですが、登場人物の個々のキャラクターがかなり面白い映画でした!

家族だからって、絵に描いたように仲のいい家族ばかりじゃないんだなーと、思うような。
普通にしてるのが、困難な一家の話(笑)

劇団の主宰として活躍する傍ら、小説『生きてるだけで、愛。』で芥川賞候補になるなど作家としても注目が集まっている本谷有希子の同名舞台劇を佐藤江梨子主演で映画化。自意識と自己愛にみちたヒロインを取り巻く陰鬱な人間模様をアイロニカルに描き出す。共演は「海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ」の佐津川愛美と永作博美、永瀬正敏。監督は長年CM界で活躍し、これが長編監督デビューの吉田大八。
 
北陸の山間部の小さな村。両親の訃報を受け、東京から戻ってきた和合家の長女、澄伽。4年前に女優を目指して上京したものの鳴かず飛ばず。それでも自意識過剰な澄伽は、それが自分の実力だとは露ほども思わず、何より妹の清深がしでかしたある事件が原因だと逆恨みしていた。そんな傲慢な勘違い女、澄伽の帰還に、清深は怯えながらもどこか冷めた目で姉を観察、次第に抑えていたある衝動を膨らませていく。一方、兄の宍道も澄伽の傍若無人な振る舞いをおとなしく受け入れるばかり。宍道の妻で度を越したお人好しの待子は、そんな彼らの関係を不思議な思いで見つめていた。(allcinema onlineより)

父親と姉妹、母親と兄が、それぞれ別の家庭だったのが、子連れで結婚。父親もかなり家庭人としては、最低だったらしく、母親は苦労していたらしい。たぶん、母親と兄は、いわゆる普通の幸せな家庭を望んでいたのではないでしょうか。しかし、この父親と姉妹は、かなり個性的な性格で、家庭に収まりきらないエネルギー(それが負のエネルギーだとしても)を持っていて、この母と兄の人生をも翻弄していたようです。

父母が突然の交通事故で亡くなって、澄伽が帰省。父母の死を哀しむこともなく、仕送りが途絶えることのみを気にする彼女。エキセントリックなところと美貌のみを持ち、女優になりたいと東京に出たものの、客観性がなく努力もしなかった彼女は、借金のみを作って帰省することに。しかし、こういう自己愛が強い人は、他人を傷つけることはあっても、自分は磨り減ったりしないので、追い詰められても、悲惨には見えなかったです。むしろ、その勘違いぶりは、観ている方は笑ってしまうほどでした。

しかし、一番毒のあるキャラクターは、大人しそうで地味な雰囲気の妹の清深!!!
彼女の目に映る世界は、かなり独特なもので、ホラーコメディ漫画のように世界をいつもとらえてしまうみたい。天才ホラー漫画家としての才能に溢れている清深。身近で一番面白い素材の姉を、姉や家族のことなどまるで考えなしに、ホラーコメディの素材にしてしまったことで、かなりの恨みを姉からかってしまって。。。
姉妹として、悪かったと心底思い、普通の姉妹として、姉思いの真っ当な妹として生きていきたい気持ちはあるのだが、その毒々しい視点は変わりようもなく・・・というのが、また、とても面白かったです。天才は、世界を観る目も、常人とは違うものなのだなーと、妙に感心したキャラでした。外見と心の中で思ってることのギャップが凄くて、心の中のドロドロを吐き出していかなければ、普通に暮らしていけない人でした。。。(もっと、濃い演技もできた役柄かもしれないけど、そうすると映画がもっと濃くて怖くなったかも?!)

この姉妹を血が繋がっていないから余計に、姉妹として思いやり深く愛していたのが、兄なのですが、そのためにかなり可哀想な人生になってしまって。。。この本当に優しい兄役を永瀬正敏が演じてますが、微妙な感情を演じるのがやはり巧いですね。彼は、雰囲気ハンサムだなーといつも思いますが^^;
良かったですよ、永瀬正敏。

更に、コインロッカー生まれという過去を持つ、人の良い兄嫁を永作博美が好演。不幸な生い立ちのため、お見合いで結婚して嫁に入ったこの一家で、普通の幸せを掴もうと懸命に努力している彼女、可哀想だけど、可愛い人でしたね〜。毒々しい姉妹にかまけずに、兄ももっと兄嫁を好きになってあげればいいのになーと思わされました。妹の言うように、お姉ちゃんがいなければ、仲良し夫婦になれてたのにね。。。
お味噌汁が美味しいとか、今日のご飯が美味しいとか、小さな幸せでニコニコできる彼女のような人こそ幸せになってほしいなー。彼女の作る呪いのような不気味な人形に、それまでの哀しみや辛さが封印されてるようで、でも、なんだか可笑しかったんですけど・・・。

この映画の内容は、実際にあったら悲惨な話なんですが、シニカルに漫画のようにPOPに描かれているので、なんだか面白く観ることができました☆

この姉妹は、嫌でも姉妹はやめられないわけで、その後もこんな面白い関係性を維持しながら、力強く生きていくんだろうな〜と可笑しくなりましたよ。こういった人たちに、普通の幸せな家族関係や小さな幸せや田舎の穏やかな暮らしは必要ない、むしろいらないものだったのが、兄や兄嫁には気の毒で皮肉な運命でしたね。。。

ツィゴイネルワイゼン

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日本映画で私が一番大好きな映画、鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」を久し振りに観たくなってDVD観賞しました。1980年製作の映画です。

やっぱり凄い映画でした!!!見終わった直後は、身震いした。。。

監督:鈴木清順
出演:原田芳雄、大谷直子、藤田敏八、大楠道代、真喜志きさ子、麿赤児、樹木希林
[1980/日本/2h24]
日本アカデミー賞:最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀助演女優賞(大楠道代)、最優秀美術賞
ブルーリボン賞:最優秀監督賞、特別賞(『ツィゴイネルワイゼン』の映画製作・上映活動)
ベルリン映画祭:審査員特別賞(銀熊賞)等受賞
キネマ旬報1980年代ベスト・テン第1位

むかし、男のかたわらには
そこはかとない女の匂いがあった。
男にはいろ気があった。

1980年、東京タワーの足元に銀色のドーム型テントが現れた。今や伝説として語られ始めているこの移動映画館が、シネマ・プラセットの初製作、上映作品が『ツィゴイネルワイゼン』である。噂が噂を呼び、動員観客数は単館上映としては異例の9万6千人を記録した。
内田百聞の「サラサーテの盤」ほかいくつかの短編小説を、生と死、時間と空間、現実と幻想のなかを彷徨う物語として田中陽造が見事に脚色。士官学校教授の青地(藤田敏八)と無頼の友人中砂(原田芳雄)を中心に、青地の妻周子(大楠道代)、中砂の妻と後妻(大谷直子のニ役)をめぐる幻想譚として描く。破天荒な中砂に翻弄される青地はいつしか現実と幻のなかに惑い、妻周子が青地に誘惑されほだされているという懸念に取り憑かれる。そんな矢先、中砂は「とりかえっこ」を提案する。なにをとりかえるのか…。そして中砂の死後もなお青地は見えない影に弄ばれる。奇妙な物語のまにまにサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」の音色が物悲しく響き、音色のなかに一瞬、微かな声が聞こえてくるが、何を呟いているのかはわからない。(清順特集より)

内田百聞の「サラサーテの盤」などのいくつかの短編を原作としているそうですが、元は読んでいません。映画全体がまるで藪の中というか、何が本当のことで、何が嘘で、何が幻想なのか・・・さっぱりわからない作りになっています。まるで、どんどん迷宮の中に紛れ込んでいくような感覚。

かといって、突飛な映像でもなく、大正から昭和初期にかけての、レトロな雰囲気の中、物語はすすんでいくのです。ロケ地も実際に存在する場所での撮影なのですが、とても幻想的な風景にみえる。

鎌倉の切通し、小町通りのミルクホール、妙本寺、静岡県島田市の蓬莱橋。。。この映画のために作られたセットにも思えるくらい、ぴったりと嵌った風景でした。

登場人物も、かなり個性的。無頼な元大学教授の中砂は原田芳雄ですが、当時40歳!今、こんなに無頼でセクシーな40歳の男優っているのかしら?と思えるほど、稀有な存在感です。

冒頭、旅の途中に立ち寄った漁村の人妻と不倫し、人妻が追ってくると「邪魔だ!」と崖から突き落とす?ような男。そうやって何人の女性を虜にしては、突き放してきたのか?
人間の骨に興味を持ち、たくさんの女性たちとの関係はまるで肉に溺れているかのようだとも表現。その下の骨にこそ、人間の真実があるのではないかと、親友の青地に、死んだら焼く前に骨をくれ、と言う。その代わり、自分が先に死んだら、自分の骨をやる、とも。

毒を飲んで、骨が桜色になって死んだ弟を持った芸者に興味を持ち、腕の下の骨を撫で回したり。
芸者にそっくりな妻を娶っても、旅に明け暮れ、神出鬼没。妻もひとり見知らぬ土地で、気がおかしくなりそうだったり。。。この芸者と妻の二役を大谷直子が演じてますが、大胆だったり、貞淑だったり、陽気だったり、神経質だったり・・・どちらが、どちらの人格なのかも混乱し、元々は二人の女性って存在してるの?と思わされるような、まるで狐か狸の化身のようなところもある女性を好演してます。

親友の青地には、映画監督の藤田敏八。敏八さん、大好きだったんですよね〜。この知的なルックス、いつも苦虫を噛み潰したような表情、作ってる映画も好きだったけど、俳優としての敏八さんも素敵でした。友人、友人の妻、娘、自分の妻、妻の妹。。。周囲に翻弄される主人公を演じて、いい味だしてました。

そして、青地の妻に大楠道代!!!この大楠さん、大好きです。もう、大人の女性って言うのはこういう人なんだと、観た当時は思ってましたが・・・今、大人になっても、こうはいかなかったので^_^;なんか間違ったのかなー。。。なんて、遠い目になってしまいました。。。
映画の内容は、かなりうろ覚えだったのですが、大楠道代が、原田芳雄の目に入ったゴミをベロで取ってあげるシーンと、この腐りかけの水蜜糖を食べてるシーンは印象的でした。ラストのいたずらな表情も。当時38歳!今の女優さんで、こんな色っぽい38歳の女優さん、いたかしら?って思います。何も気にしない、余裕の態度。。。見習いたいものです。。。洋服の着こなしも素敵☆

内容も人を食ったようなところも多々あり、鈴木清順監督の狸ぶりに、いつも化かされてるような気がするんですが、それが心地いい化かされ方で、清順ワールドに浸れる喜びでいっぱいになるんですよね〜。

この4人のエピソードに、麿赤児(暗黒舞踏の大駱駝艦の主催者)を中心とする三人の盲目の旅芸人たちのエピソードも加わっていて、不可思議さをより深くしています。この旅芸人たちがどうなったのかも、別々の説が存在して、果たしてどちらが正しかったのかもわからなくなっていまして、どのエピソードも同じように、どちらが真実かなんて、どっちでもいいんじゃないか。。。というふうになっていて、面白いです。

サラサーテ自身が演奏した「ツィゴイネルワイゼン」のレコードが、冒頭と最後にかかります。サラサーテ本人が喋った言葉が入ってしまったレコードですが、何度聴いても何を語ってるかわからない。でも、演奏は素晴らしい!

この映画も何度観ても、何が真実かはわからない、でも、面白い☆

あと、ものを食べるシーンが多くて、とっても食べたくなってきます。一緒に日本酒も飲むので、日本酒もとっても飲みたくなりました。(あんまりお酒、強くないんですけど。。。)

「陽炎座」「夢二」とで、大正浪漫三部作だそうです。三作とも観ていて大好きですが、随分前なので、今回観なおして、こういう話だったんだなーと感動。他の二作も観かえしたくなりました〜♪

やっぱり鈴木清順監督は、最高でした!!!

(そういえば、筋を追っていくうちに、最近観た三木聡監督の「図鑑に載ってない虫」を思い出しました!「図鑑に載ってない虫」は、三木版「ツィゴイネルワイゼン」なのかもしれないですね〜。この映画に影響を受けて、リスペクトしている映画監督は世界にたくさんいるのでは?)

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シネコンの招待券が今日までだったので観賞。面白かったですよ☆
オリジナルの黒澤明版を全く知らなかったからかもしれないけれど、普通に娯楽大作としてテンポも良く、楽しんでみることが出来ました。意外でした(笑)

観たい映画が、そのシネコンになくて、困った末の消去法だったんです。。。

本当は「少林少女」行こうと思ってたのですが、みなさんあまりにも微妙な感想だったので、やめてしまいました(笑)それで正解だったかも?!

あと、松潤、私はわりと好きなので^^;
ポスターの変な髭を見た時は、え〜。。。と引きましたが、観てるときは違和感なかったですよー。

ジョージ・ルーカスなど世界中のクリエイターに多大な影響を与えた黒澤明監督の傑作『隠し砦の三悪人』を装いも新たにリメイクしたエンタテインメント活劇。戦乱の世、国を追われ再興を目指す姫と金塊を巡る決死の脱出劇をスリリングに描く。出演は嵐の松本潤、長澤まさみ、阿部寛。監督は「ローレライ」の樋口真嗣。

時は戦国時代、とある地方に秋月、早川、山名という互いに隣接した3つの小国があった。ところがある日、秋月が突然山名に攻め入られ陥落。しかし、莫大な秋月の軍資金は城から消えていた。一方、その軍資金探しを強制させられていた金堀り師の武蔵と木こりの新八は隙をみて逃走、すると偶然にも秋月の隠し金を発見する。だがそれも束の間、2人の前に現われた六郎太という男とその弟に囚われ金も奪われてしまう。実は六郎太は秋月の武将で、弟の正体は秋月家の唯一の生き残りである雪姫だった。彼らはお家の再興を図るため、軍資金を持って早川へ逃げようとしていた。そこで武蔵たちは、成功した暁の分け前と引き替えに、山名領を横断して早川領へ脱出する奇策を提案。こうして一行による過酷な逃避行が始まるのだが…。(allcinema onlineより)

キャストはみんな良かったのではないでしょうか。泥んこになって、アクションも激しかったし、ロケ場所もワイルドな場所みたいだったから、かなり大変だったんじゃないかしら?

ただ、松潤だからか、長澤まさみとの恋が描かれてたりしたのが、元の黒澤版にはないでしょうから、そのあたりが不評だったのかしら?たぶんそういうの松潤の得意とする演技なのであったのかな?(笑)そんなに嫌ではなかったですけど。

長澤まさみは、普段のインタビューなんかではあんまり好きじゃなかったりするんですが^^; こういう無愛想な役や苦悩する役、または駄目な女の子の役などを演じたほうが、いつもいいような気がします。(「ロボコン」「優しい時間」なんか良かったですよ♪)この姫役も、君主が民衆のために本当に必要なのか、自分のせいでたくさんの民が命を落としてしまったという哀しみと苦悩をみせて、なかなか良かったと思いました。きりっとした顔の方が、いつもより綺麗に見えたし。(笑うとふにゃっとした顔になってしまうので。。。)好演だったのでは?

この姫の役柄を観て、チャン・ツイィーが姫を演じた「MUSA」を思い出したんですが、あちらは、姫のせいで人がどんどん死んでも、苦悩とかはしてなかったので、この姫はー!と怒りでいっぱいになりましたが(笑)雪姫は、素晴らしいお姫様でしたね〜。雪姫の苦悩を見ながら、涙してしまった!(あ、でも「MUSA」はとっても好きな映画ですけどね♪)

阿部寛は三船敏郎が演じた役どころだったのですが、野性味あってとっても強くて、良かったです。
椎名拮平との戦いも気合いが入って、どちらも好演。椎名拮平も、普通のかっこいい役をやってると、無表情であんまり良くないのですが、この顔に傷があるダースベイダーのような悪役、のって演じてましたね。高嶋政宏も怪演してましたね〜。

宮川大輔も、最初は大泉洋と似てるな〜、でもちょっと滑舌悪いかも?と思ってましたが、どんどんドロドロになっていくにつれて、いい味でてましたね♪

CGも違和感なくて。。。でも、これをCGなしで撮った黒澤版って、凄いのかも。。。と、元も観てみたくなりました☆

脚本も劇団新感線の人が書いてるので、テンポも良かったのかも?元と随分違ったのかな?新感線のお芝居も舞台中継テレビで観たことありますが、深いテーマとかあんまりなかったかな?濃い演技に軽い内容かなーなんて思ってましたが。。。(違ったらごめんなさい。)
「裏切り御免!」の使い方も違うらしいです?!元はかなり面白いんだろうなーとも感じました。
黒澤映画、観てないのけっこうあるので(恥)日本人として、観なくちゃなーと思いました。。。

思った以上に楽しめました。大画面で観て正解でした。
元を観ていた「椿三十郎」は全く観る気がしなかったのですが、こちらは観てないからこそ楽しめたのかもしれないですね〜。

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