kariokaの「極楽鳥シネマ」

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ヨーロッパ映画

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欲望

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ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「欲望」を観た。つい先頃、お亡くなりになったイタリア映画の巨匠。イングマル・ベルイマン監督と続いて亡くなりましたね。。。ベルイマン監督は「秋のソナタ」「ファニーとアレクサンドル」は観たことがあって、他の作品も是非みたいと思っていたんですが、どうも巨匠の名作はいつでも観られると思うと、後回しになってしまうんですよね〜^^; 

アントニオーニ監督は「愛の神 エロス」というオムニバス映画で作品を観ましたが、一番歳をとっているはずなのに、一番開放的!エロ万歳!という感じでびっくりした覚えが。波打ち際のラストのダンスには驚きました。でも、「愛の不毛」を描く巨匠としか知らなかったので、他の作品はなんとなく観てませんでした。でも、とっても面白かったです!!!好きな感じでした〜。アントニオーニ観てればよかったなーと思いましたよ☆



深夜の公園でカップルを盗み撮りした売れっ子カメラマンのトーマス(デヴィッド・ヘミングス)。そのことに気づいたカップルの女性(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は、彼にネガを出せと迫る。しかし、彼女に別のネガを渡したトーマスが本物を現像してみると、そこに映されていたものは…。

イタリアの巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督が、彼の不変のテーマでもある「愛の不毛」をモチーフにイギリスロケで撮りあげたスタイリッシュなサスペンス不条理劇で、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した問題作。モード感覚あふれた美術や衣装、そして音楽などのセンスがすばらしく、それらは時代を超えた流行の先端として、今なお採り上げられることもしばしである。(amazonより)

60年代のロンドンが舞台。カメラマンの主人公、苦手なタイプだわ〜。嫌いといわけじゃないけど、苦手。こういう人の前にでると、無口になってしまうかも・・・。
「俺に撮られたいモデルはいくらでもいる。」とか、自信満々。でも、ファッション写真には飽き飽きしていて、労働者に混ざってドキュメンタリー写真を撮ったりもしている。でも、それさえも嘘くさくみえる。モデルに「いいよ。いいよ。」と馬乗りになって写真撮ったり。モデルにガミガミ注文だしておいて「笑えよ!」って・・・わらえないんですけど〜。。。いかにもなカメラマンですが、謎の女性に、勝手に写真を撮ったのだから、ネガを出せ!と迫られる。この女性を若き日のヴァネッサ・レッドグレープが演じてます。高貴で美しいですね!「上海の伯爵夫人」で観ましたが、おばあさんだったので、この美しさにびっくりしました。また、写真を撮ってほしいモデル志望の女の子の一人に、シャルロット・ゲーンズブールのお母さん、ジェーン・バーキン!!!可愛いですねー。縞々のワンピースにカラータイツ。カラータイツの下はノーパンでした(@_@)
時代の流れにのっているフワフワした女の子の雰囲気がよく出てましたよ。

ネガは渡したフリだったんですが、そのネガを現像し、どんどん拡大していくと・・・。現像して貼り出して、拡大して・・・という作業が、スリリングで良かったですねー。巧い。そこに写っていたものに驚いて、彼女をそのカメラマンは追っていくんですが、どんどん追いかけていくうちに、ヤクでらりってるパーティー会場に紛れ込んだり、またライブ会場に潜りこんだり。ロンドンカルチャーの様子も写しだされてます!実はそのライブがジェフ・ベックとジミー・ページのヤードバーズなんですよー!!!本当はザ・フーに頼んでたらしいんですが、駄目になってヤードバーズに。でも、ギター壊してます!観客は演奏は棒立ちで聞いていたのに、ギター壊して投げた途端大騒ぎでした(笑)演出なんでしょうね。ザ・フーの真似???

ラストはカラッポな感じ、実体はなにもないんだ・・・みたいな不条理劇みたいに終わったのも面白かったです。アントニオーニ、面白いですねー。また観たい!(^^)!

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黒衣の花嫁

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フランソワ・トリュフォーが好き!と思いながら、観ていない作品がたくさんありました。
BSで特集した時に録画したトリュフォーの映画を観ていこうと思ってます。HDDに映画がたまり過ぎたので、そこから観ていこうと。

「黒衣の花嫁」はジャンヌ・モロー主演。ジャンヌ・モローには、同じくトリュフォーの「突然炎のごとく」で、予測不能のファムファタルぶりを見せられて、びっくりしたものでした。見つめられたら、もう彼女からは逃げられない雰囲気。どんなに我侭でも言いなりになってしまう感じ。誰もジャンヌ・モローにはかなわない!!!ルイ・マルの「死刑台のエレベーター」や「恋人たち」でも、ブニュエルの「小間使いの日記」でもびっくり!この前観た「バルスーズ」でも驚きました!おばあさんになっても、女であることを感じさせるような役をずっと続けていて凄いです。「ぼくを葬る」でも、貫禄でしたねー。 

ある目的のために男たちを次々と殺して行く一人の美女。それは最愛の男を失った女の復讐だった……。コーネル・ウールリッチの原作にヒッチコック・ファンとしても名高いF・トリュフォーが挑んだ上質のミステリーで、音楽もヒッチコック作品を多数手掛けたバーナード・ハーマンが担当。執拗に男に接近し、魅惑させた上で死にいたらしめるという主人公に扮したJ・モローの力強く冷やかな美しさと、流れるような画造りとテンポが魅力。(aii cinemaより)

この「黒衣の花嫁」は、ジャンヌ・モローが40歳越えたくらいの出演作。花嫁役にはちょっと無理があったかな?もう少し若い頃に出演していたら、よかったなーと思いました。
しかし、思い込んだら、目的を達成するまでの執念は半端じゃない!恐るべし、ジャンヌ・モロー。
相手をまっすぐ見つめ、いつも口をへの字に結んで、謎の女を業を深く演じてます。
原作があったからか、いつものトリュフォーの主人公たちよりは行動に動機がはっきりしてましたね。いつもは、なんで〜という行動が多い気が。でも、そこが魅力なんですが。。。

モデルになって絵に描かれたジャンヌ・モロー、素敵でしたねー。

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ケン・ローチ監督作品「SWEET SIXTEEN」を観た。

ケン・ローチはイギリスの監督さんですが、描くのはいつも、社会の最下層の労働所階級の人々。
ドラマティックには描かずに、リアルに社会の理不尽さを描いていて、ドキュメンタリーのようなドラマです。
昔、「ケス」を観て、あまりの救いのなさに呆然としたものでしたが、「麦の穂を揺らす風」も観賞したので、ケン・ローチ三作目に挑戦しました。


15歳の少年リアムは、親友ピンボールと学校にも行かず好き勝手な毎日を送っていた。そんなリアムには夢があった。それは一つ屋根の下で家族揃って幸せに暮らすこと。しかし、現在母ジーンはヤクの売人である恋人スタンのせいで服役中で、出所はリアムの16歳の誕生日前日。シングルマザーの姉シャンテルは母を嫌い、離れて生活していた。そんなある日、湖畔で理想的なコテージを目にしたリアムは、自分の夢を実現させようとその家の購入を決意する。カネのないリアムは、仕方なくピンボールとともにスタンからヤクを盗んで、それを売り捌くのだったが…。(YAHOOより)

うーん、また厳しい現実に、虚しい気持ちになりました・・・。
でも、リアムは逞しく賢い少年です。そこが、救いかも。

彼は家を購入して、出所した母と、またやり直したい、きっと母は喜んでくれると思って、悪事に手を染め(それしか、お金を稼ぐ手段がなかったから)賢さ故にやくざに気に入られ認められ、でも、お金を稼ぐ何ヶ月かだ!と、言ってはいるけど、そう簡単には組織からは将来ぬけられないんだろうなーという予感も観ている側は感じてしまう。

こんなに賢い、母親思い、友達思いの子が、なかなか報われない社会なのだと、辛くなります。

そこまでして、頑張ったのに、母親はそのことが負担になるような弱い人だった。子供たちとの暮らしよりも、自堕落な生活に甘んじるような。姉はそれがわかりきっていて、見切りをつけていたみたいだけれど、(彼女もシングルマザーだけれど、可愛い息子を大事に育てているしっかりものです!)リアムは母親が恋しかったし、母親のことをとても心配していたのに・・・。答えてもらえない愛情は、どうすればいいんでしょうね。母は一見優しい人なので、リアムが愛情を期待してしまうのもわかるけど、それを受け止められない駄目な母親。こんなにけなげで立派な息子がいるだけで、頑張ろうと思えそうなものですが・・・。あんなに息子に愛情を向けられたら、答えてあげて欲しいんですけど。

友人のピンボールもずっとつるんでいる大親友なんだけれど、どこか危うい少年。盗んだ車で、たぶん無免許で、リアムと甥っ子を乗せてドライブに行った時には、ヒヤヒヤしました。まさか、ちびっ子載せて事故を起こさないだろうと。そんなに不幸な映画なのーと思ったら、そこまでじゃなくホッとしたけど。リアムは、その無謀さを止める理性も持ち合わせているんですが、やくざに認められたリアムと、追い払われ馬鹿にされたピンボールは、そのことで決定的に離れることになるのも辛かった。このふたり、15歳の親友どうしらしく、悪ふざけしたり、夢を語ったり、女の子を眺めたり、敵からかばいあったり・・・いい友達だったのに。彼のことも見捨てたりできないリアムだったのに・・・。このふたりや周囲の友人といるシーンなんかは、15歳の男の子たちの微笑ましくつるんでる感じが出ていてよかったんです。それだけに・・・。

リアム役は、オーディションを何ヶ月もかけて選んだそうで、ぴったりだったと思います。彼は本当はプロサッカーチームに所属が決まっていた人なんですが、この映画に出演して、俳優になる決意をしたよう。リアムみたいに賢く諦めないしっかりした少年みたいです。プロになるくらいサッカーが巧いなら、根性も情熱もある人なんでしょうね〜。なにやっても、そういう人は生きていける気がします。そういう逞しい力を持った人だから選ばれたんじゃないでしょうか。顔つきもいいですよね〜。

結末はわびしく哀しいものでしたが、リアムの逞しさがある限り、どこでもやっていける希望も見えました。彼のやり方は社会的に考えると、小さな子供のいる母親にもヤクを売ってしまうような酷い商売をしてるんですが、殴られようが、蔑まれようが、反発心と勇気を失わない彼は、弱弱しい存在ではないし。(「ケス」の少年は弱弱しくて救いがなかった・・・。)

でも、彼のような見込みのある若者が、自由に生きていけない境遇にある社会でいいのだろうか・・・という問いも、ケン・ローチは社会に投げかけているようでした。

2002年カンヌで脚本賞を受賞しています。

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麦の穂をゆらす風

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公開当時から観なくてはいけない映画だと思っていて、やっと観ることができました。
ケン・ローチ監督作品は「ケス」を観たことがあるのですが、あまりにも救いのない話で、観た後、へこんでしまい、ケン・ローチは観れないかも・・・と思ってました。ドキュメンタリーのように撮る、ドキュドラマって言われているようで、深刻なドキュメンタリーが苦手なので、辛かった。マイケル・ウィンターボトム監督作品の辛さとはまた違う、これが現実だ!と突きつけられる感じです。
でも、「プルートで朝食を」のキリアン・マーフィーが主演で、アイルランドの話、カンヌでパルムドール受賞作品・・・ということで、どんなに厳しい話でも観るべきだ、と。

そして、やはり、厳しく救いのない話でした・・・。でも、これが現実で、世界のどこかしらでこのようなことはいつも起こっていて、それを忘れてはいけないんだとあらためて思わされます。どんな大義名分があっても、武力による闘争は必ず悲劇を呼ぶのだということ。それが同じ理想を持って戦っていた仲間同士、兄弟同士にまでなってしまって・・・。本当にやりきれない思いが残りました。
韓国の「ブラザーフッド」ユーゴスラビアの「アンダーグラウンド」「ノーマンズランド」なども、昨日までの隣人同士の戦いでしたが、「麦の穂を揺らす風」は、本当に同じ仲間だったものどうしの考え方の譲れない食い違いからの殺し合いだったので、更に虚しく辛かった。どうしてこんなことになってしまったんでしょう。本来は大切な仲間で友人で兄弟なのに、戦争や政治的対立という状況の中では殺し合わなければならなかったのでしょうか・・・。大切な家族や恋人の命以上に大切なものがあるのでしょうか・・・。

戦争という個人では逃れられない状況があって、その中でどのように生きていくのか。
傲慢なイギリス軍に反抗して、英語で名前を言わなかっただけで殺されてしまった若者。
自分が生き延びるために仲間の居場所を白状してしまい幼馴染に処刑された若者。
同じように殺されてしまうなら、どんな道を選択すればいいのか。
プライドを守るのか、自分の命を守っていくのか・・・。守った命でさえすぐに裏切り者として奪われていく。仲間を守っても処刑されてしまう。
究極の極限での選択。極限での自分はどの道を選び死んでいくのか。あまりにも辛い状況です。
こんなことが起こらないように、悲惨な歴史を観てせめて私達は反省しなければならないのでしょう。

キリアン演じるデミアンは秀才で、医師であり、ロンドンの大病院で勤務することも決まっていて、本当は残ってほしいという仲間の言葉を聞かずにロンドンへ向かおうとしていたのです。しかし、あまりのイギリス軍の横暴さに耐えられず、アイルランド解放の運動に参加してしまいます。自分の信念に誇りに従って。医師であるのに、銃で人を何人も殺し、仲間さえも裏切りの名のもとで不本意ながら銃殺し、尊敬していた兄、自分の命さえも差し出しても守ろうとした兄とさえも敵対し・・・。本来、デミアンは知的で大人しく優しい人です。でも、激烈な運命に身を投じてしまって・・・。

キリアン・マーフィーは、舞台となったアイルランドの地方の出身で、この役をどうしても演じたかったようです。深い青い彼の哀しい瞳とともに、彼のアイルランドに対する深い思いが伝わってくるようでした。キリアンのような暴力とかけ離れているキャラクターだからこそ、戦争に巻き込まれた人々の虚しさがより伝わってきました・・・。

イギリス人であるケン・ローチが、ありのままのイギリスとアイルランドの戦争を描いたことにも意味がある映画なんだと思います。変にドラマティックな要素をフィクションでいれずに、本当の戦争の怖さを描いています。やはり、ケン・ローチは救いがないですが、これが戦争というものなのでしょう・・・。


イギリスの名匠ケン・ローチによる、カンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた人間ドラマ。20世紀初頭のアイルランド独立戦争とその後の内戦で、きずなを引き裂かれる兄弟と周囲の人々の姿を描く。主演は『プルートで朝食を』のキリアン・マーフィが務め、戦いの非情さに心を痛めながらも祖国の自由を願う青年を熱演。アイルランド伝統歌の名曲「麦の穂をゆらす風」にのせてつづられる、歴史と運命に翻ろうされた人々の悲劇が胸に迫る。

1920年アイルランド、英国による圧政からの独立を求める若者たちが義勇軍を結成する。医師を志すデミアン(キリアン・マーフィ)も将来を捨て、過酷な戦いに身を投じていく。激しいゲリラ戦は英国軍を苦しめ停戦、講和条約にこぎつけるものの、条約の内容をめぐる支持派と反対派の対立から同胞同志が戦う内戦へと発展する。 (シネマトゥデイ)

愛より強く

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ドイツにいらっしゃるanemoneさんの記事を観て、とても観たくなったドイツ映画「愛より強く」を観ました。

良かった!とっても。破滅していくだけでない深い愛情に心打たれました。トルコ系ドイツ人たちのお話なので、物語を語るかのように、画面に挟まれるトルコ民謡の演奏(上の写真)にも痺れました。

私が大好きな「ベティー・ブルー」に似ているのかな?と思っていたのですが、破滅してしまうような狂気の愛ではなく、再生への愛を描いて素晴らしい。苦い結末ともとれるんですが、本質は優しく力強い映画でしたよ。

愛よりも強い優しさの映画・・・。どちらかというと「橋の上の娘」に近い印象でした。でも、ルコントの登場人物よりも、激しいカップル。「パンク万歳!!!」って音楽をかけながら、踊り狂ってしまうような。抑えきれない衝動を抱えている、似たところのあるふたりの愛と成長の物語。

舞台はドイツのハンブルグ。トルコ系ドイツ人の中年男ジャイドは、ライブハウスの清掃係。
なんか自堕落で狂暴で冴えない男の人。お客の残したビールも平気で飲んじゃうし、喧嘩はするし、人生に絶望してる。どうも最愛の妻と死別して、なにもかもどうでもよくなっている。
自動車を運転して、思いっきり壁にぶつけて自殺を図る。しかし、未遂に終わり、精神科に入院。
その病院で、トルコ人の厳格な家庭で育って、そのせいで息が詰まりそうになり、リストカットをしてしまう若い女性シベルと出会います。
ジャイドがトルコ系だとわかり、いきなり「結婚して!」と迫るシベル。
馬鹿いってんじゃない!といったんは拒否するものの、病院を抜け出して飲みに行ったバーで、今の息の詰まる生活から抜け出すために偽装結婚したい、してくれなけば・・・と、いきなりビール瓶を割って自分の腕に突き刺すシベルに仰天し、ジャイドはしぶしぶ結婚を承諾するのでした。
この激しさにまずびっくりします!

結婚後、水を得た魚のように自由に振舞うシベル。彼女は本当に若さで溢れていて、とってもキュートな女の子。自由に恋愛を楽しみたい・・・本当に人を愛したことが、まだないから、いろんな男の人を気分で試してみるのです。彼女は可愛いから、すぐ男の人が寄ってくるし。
でも、厳格な家で躾けられて育ったせいか、それほど自堕落な子じゃない。
共同生活を送るジャイドの家を見違えるように綺麗に片付け、ボサボサのジャイドの髪を切ってあげ、おいしい食事も作ってあげる。時にはふたりで、出掛けたり、笑いあったり。
あくまでも偽装結婚だったはずが、ジャイドは彼女に接していくうちに、生きる希望が湧いてくるのです。彼女に恋をしてしまう!!!

彼は荒んでいて狂暴で汚らしかったんですが、いい男なんです、本当は。
亡くなった奥さんの友人の美容師のかっこいい女の人にも、いつも気にかけてもらい、寝たりもする。
でも、それは彼には恋ではなかった。その同情を避けようともしていました。

ジャイドはシベルに「恋をした!」と、いきなりグラスを両手で叩き割り、血だらけの手を掲げながら、ライブの舞台に乱入し踊り歌うのです!これもびっくりするほど激しい!

シベルもジャイドの優しい気持ちに気付き、答えようともしますが、若過ぎる彼女には、思い合うような愛情が怖いみたい。躊躇するシベル。嫉妬するジャイド。

寄り添ったようにも見えたふたりの気持ちですが、そこで、決定的な事件が起こります。
それは若いシベルが自ら招いてしまった自業自得とも言える事件。
彼女には男たちはその時だけ楽しければいい相手だったんですが、相手にだって気持ちがある。
結果、男の人の気持ちを弄ぶことになって、不幸を呼ぶのです。

うーん、こういう話の場合、女性に感情移入すると思いきや、私はジャイドに感情移入してしまい、泣きながらこの映画を観てしまいました!
若い彼女が絶望の中に偶然にも現れて、希望になる。また絶望に突き落とされても、希望を抱えて、立ち直ろうとする彼に、彼女を思う優しさに、心打たれましたよー。本当はいい男なんです。ジャイド。

シベルも過ちから逃れるようにイスタンブールの美しい従姉妹のところに。悔い改めて、真面目に仕事について大人しく暮らすのかと思ったら、それは彼女の性質上、我慢ならなかった。夜の街を彷徨い、ヤクを求め、酒に溺れ、どんどん自分を痛めつけていくのです・・・。

この人たち、よく生き延びてるなーと思うほど、激しく自己破壊を繰り返してしまうんですが、そのパワーが後ろ向きというよりは、衝動的に自己破壊して、激しく運命に抗議するかのように自分を痛めつける様子には、圧倒されてしまいました。そこを乗り越えて、更に再生していくような力も見えていて。破滅しきれない愛でしたが、かえって良かった。シビルの成長物語、ジャイドの本当の愛の物語でした。

メチャメチャなカップルですが、その愛に私は泣けました!

清掃員のおじさんも、ジャイドにとても優しく、人と心から関わるってこういうことなんだと、感動してしまうほどのいい人でした。
美容師の彼女もトルコの従姉妹も、とてもかっこよく美しい人たち。

相当いいです!!!この映画。

この若いトルコ系ドイツ人の監督ファティ・アキンのこの映画は、第54回ベルリン映画祭金熊賞に輝いています。

主演2人にトルコ系ドイツ人のビロル・ユーネルと、シベル・ケキリ。
ビロル・ユーネルは監督にとって「ちょっといかれたお兄さんのような存在」だそう。本当にかっこいい大人の男の人なんじゃないでしょうか?ミック・ジャガーに似てる!と思いました。
シベルは新人ですが、子供っぽい表情を見せながらも、体当たり演技。スタイル良くて、魅力いっぱいでした。誰もが彼女を助けたくなってしまうキュートさ!

この映画のラストの歌も心に染みます。

「遠い山の頂に、かがり火が揺れている。きらめく光の上を、空高くハヤブサが舞う。
 命がけで愛し、失った者は、私のように魂を失うのか。
 果てしない哀しみに、身も心も沈む。私の魂は、永遠に失われたまま。
 山々だけが誇らしげにそびえる。」

ドイツとトルコの合作で、ドイツにおけるトルコ人社会の様子も垣間見れて、興味深いです。

原題は「壁に向かって」です。120分の映画ですが、全く長さは感じられませんでした。むしろ、もう終わり?って思うくらいです!

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