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オスカー前哨戦の様々な賞が発表されるこの頃ですが、私は今頃昨年度オスカー関連作品をレンタルで観ているのでした^_^; 大好きなダニエル・デイ・ルイスが主演男優賞を獲得した「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を観賞しました。ポール・トーマス・アンダーソン監督作品は、「ブギー・ナイツ」「マグノリア」にずっと興味があったのですが、なんとなく未見のままでした。絶対面白そう!とは思っているんですが。。。 今度こそは観ようと思いました。 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」・・・ジェームス・ディーンの「ジャイアンツ」を思い出しました。石油によって成功し、巨万の富も手に入れ、でも孤独になり、破滅していく主人公・・・。 生々しくリアルな役作りで定評のあるダニエル・デイ・ルイスが、ある男の一生を全編通して演じきった作品でした! 「マグノリア」「パンチドランク・ラブ」のポール・トーマス・アンダーソン監督が名優ダニエル・デイ=ルイスを主演に迎え、石油を掘り当てアメリカンドリームを実現した男の欲望と裏切りの人生模様を骨太に描く一大叙事詩。原作は、シカゴの精肉業界の実態をあぶりだした『ジャングル』などで知られる社会派作家アプトン・シンクレアが27年に発表した『石油!』。ダニエル・デイ=ルイスは本作の演技で全米の映画賞を席巻、アカデミー賞でもみごと主演男優賞に輝いた。 20世紀初頭。一攫千金を夢見る山師の男ダニエル・プレインヴュー。孤児を自分の息子H.W.として連れ歩く彼は、ある日ポールという青年から自分の故郷の土地に油田があるはずだとの情報を得て、西部の町リトル・ボストンへと向かう。そして、すぐさま土地の買い占めに乗り出す。そんな中、ポールの双子の兄弟で住人の信頼を一手に集めるカリスマ牧師イーライが、ダニエルへの警戒を強めていく。(allcinema ONLINEより) この主人公、そんなに悪い人じゃないと思えた。孤児になってしまったH.W.をあんなに小さな赤ん坊の頃から育てていくのは大変だっただろうし、お金儲けをするというのもあったんだろうけど、石油を発見し大きく事業を拡大し・・・という野望を持って成功させていくためには、あのくらいの押しの強さがないとうまくいかなかったろうし。仕事が出来る男だったんじゃないかと思う。 ただ、彼の一番の失敗は、本当に大切だった信頼関係を裏切ってしまったこと。息子として大事に育てたH.W.が事故で耳が聴こえなくなり失望し、そして、実の弟だと血縁関係を主張する男の出現で、その血の繋がりを優先させてしまったこと。血縁という幻想に翻弄されてしまったのかな。血が繋がっていなくても、羨ましいくらい仲良しの父子だったはずなのに。。。いったん裏切った信頼関係が修復しなかったところが、この男の人生が破滅へと向かった最大の原因だったんじゃないかと思えた。一番自分を信頼しているのは誰なのか?誰が一番大切な人なのか?あの裏切りは許されない。あんなに賢く可愛い息子だったのに。彼の人生における最大の失敗だった。 それから、普通じゃないと思ったところは、彼の執念深さ。石油を掘り当てるには、その執念深さはプラスになったのだろうが、プライドを傷つけられその恨みをいつまでも引きずり、必ず復讐するというエネルギーがとても強かった。そのエネルギーは彼を支えるパワーでもあったが、周囲の人々を遠ざけてしまう原因でもあったのでしょう。 彼は、石油王として成功する資質には恵まれた人だった。ただ、誰に非難されてもいいが、理解しどんなことがあっても信じてくれる人がいれば、彼の心の中はもっと幸せだったのにと思った。裏切るまでは、彼の息子がそうだったんだけれど。。。 また、自分の虚栄心を満たすために牧師になったかのようなイーライとの対決は、大笑いしてしまうほど強烈だった。ダニエルは、ストレートな感情の持ち主なので、あのいんちき臭い教会の様子が我慢ならなかったのでしょう。でも、お金儲けしてるんだから、ダニエルも寄付ぐらいしてあげればいいのに、とも思ったけど。どっちもどっちの勝負だった。牧師役のポール・ダノの熱演は、ダニエル・デイ・ルイスといい勝負になっていたのでは?まだ若いのに、個性的で濃い役柄を演じられる人なんですね!ポール・ダノは。(「キング 罪の王」でも、狂信的にも見えるようなクリスチャン役でしたね〜。) 強烈なパワーを持った男の一代記だった。女性はほとんどでてこないのも珍しい映画だったけれど、このダニエルについていくような女性はなかなか存在しなかったんでしょうね〜。彼も女性よりも石油事業のことで頭がいっぱいだった? 全編を何か不穏な空気にするような音楽がとても効果的で素晴らしかった。担当したのは「レディオ・ヘッド」のジョニー・グリーンウッドなんですね!「レディオ・ヘッド」ちゃんと聴いてみたいと思っていたので、やはりいいんだなーと感心しました。
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