ハッカー集団Anonymous(アノニマス)は2012年3月31日に、インターネットを一時停止させる「Operation Global Blackout(世界の暗転作戦)」を予告した。「ネット検閲につながる米国の法案SOPA、米国の金融街として知られるウォールストリート、無責任な指導者と彼等に愛される利己的な銀行家に対する抗議」としている。
Anonymousの予告は、文書共有サイト「Pastebin.com」から閲覧でき、その手法についても事前に把握できるようになっている。
具体的には世界に13台だけある「ルートDNSサーバー」を狙う。ルートDNSサーバーは、人間がWebサイトの住所として認識している「pastebin.com」といったドメイン名と、通信機器が住所として使う「69.65.13.216」といったIPアドレスを対応させるDNSサーバーの一種で、最も重要な根幹(Route)という位置づけ。日米欧の政府機関、団体、大学、企業が管理している。
攻撃の手法は、ネットを介して多数のパソコンから一斉に通信を行い、処理能力を超えさせ、機能停止に追い込む「DDoS」攻撃だ。AnonymousはWindows、Linuxパソコンに入れて自動で攻撃をしかけるツール「ramp(ランプ)」も開発し、その仕組み、使い方も紹介している。
Anonymousは事前に標的と手法を明らかにしつつ、今回の目的はあくまで抗議であり、ネットを「殺す」つもりはなく、「一時停止」させるだけだと強調している。
計画実行までには1カ月以上の余裕があり、Anonymousではより脆弱(ぜいじゃく)な一般のDNSサーバーを利用して、最重要なルートDNSサーバーに到達すると明言していることから、DNSサーバーを管理する企業、団体などはセキュリティ向上のために対策を取る時間がある。
(植木 皓=ニューズフロント)