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『旅の身の大河(おほかは)ひとつまどはむや徐(しづ)かに日記(にき)の里の名けしぬ(旅びと)』
ドアを
閉めたら
階下のざわめきは
遠のき
ふたりだけ
別の
世界へゆく
暗い
室内で
重なる
あなたと
わたしの
唇
閉じた
ドアを
背にして
燃え上がる
体温
Want to be inside...
あなたは
わたしの
スカートを
たくし上げて
囁く
Inside of you...
部屋の前を
誰かが
通り過ぎたかも知れない
あなたの
太い根が
わたしの方へ
伸びて
濡れた
入り口を
開く
声が漏れて
誰かに
聞かれてしまうかも知れない
化粧もせず
日焼けも気にせず
こころの自由も
からだの自由も
許されてる、と信じてた
わたしが
留学生のころのこと
若者たちで
ごった返した
その家は
ビーチの
近くだった
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