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《アメリカ崇拝政治を排し、保守を再生せよ》
(月刊現代 2006/7 小泉政権5年を総括する )
〜小泉総理は改革パラノイア〜
関岡英之
いずれ歴史が審判を下すとは思いますが、さて、
5年間の小泉政治についてどのように評価されますか。
平沼赳夫
私は経済閣僚在任中の3年近い年月は小泉内閣の一員だった
んです。経済財政諮問会議に出てましたので一端の責任は
あると思ってます
ただ、この5年間というものを自分なりに振り返ってみます
と、改革と称して様々な施策が行われましたが全て共通して
米国の影がありました
米国は最大の同盟国で友好国でもあるから、大切にしなけれ
ばならないというのは政治家として人一倍思っておりますが
ちょっと尋常じゃない
例えば耐震構造の問題。以前は建築確認申請後の検査は公的
機関が厳重にやってたのを民間に出来るものは民間に移して
気がついたら、震度5強ぐらいの地震で倒壊する恐れのある
マンションやホテルが林立した
これも「年次改革要望書」の中に、一貫して米国の
建築関係者の要望がチラチラ見え隠れするわけです
ライブドア問題だって元はといえば、
会社法、商法等の改正が影響している。
改革という美名の下で、それまで日本人が培ってきた、終身雇用
や相互扶助、会社としても家族を大切にするとか、日本の守るべ
き、正しい伝統だとか文化だとかをないがしろにして、全て米国
ペースで進めてきたのが、この5年間の小泉改革の特徴ですね
関岡英之
商法・会社法など日本の国内法の改正の背後に、米国の影がある
という平沼さんの御指摘について、外務省出身の城内さんはどう
お考えですか
城内実
確かに構造改革と称するものの中身は、米国に引きずられてきて
る気がします。グローバリゼーションという建前のもとに、中身
は米国化なんですね。日本は占領政策が未だに続いているんじゃ
ないかと思うぐらい、ドンドン米国化している
今の改革を観ると、なんでも「官から民へ」とか、
予算や人員の一律カットなど単純な「改革」ばかりです
ひたすら「改革、改革、改革」と唱えていれば幸せになれる
『改革教』という宗教なんじゃないかと思うときもあります
平沼赳夫
私はあだ名を付けるのが好きな人間なので
『改革パラノイア』と言ってますよ(笑)
関岡英之
なるほど、偏執狂的ですよね
平沼赳夫
皇室典範に関しても、これを改革感覚でやった事
自体が非常に大きな間違いだと思うんです
守るべき伝統や文化は、改革の対象にしてはならないわけですよ
それをわずか10ヶ月、30時間足らずで、選考基準もよくわから
ないまま、10名のメンバーで驚天動地の結論を出して、これが
改革だというのは、小泉改革を象徴している問題だなと思います
関岡英之
いま指摘された皇室典範問題ですが、まさにここに「諮問会議」
の専横という、小泉政権の病理が典型的に表出してますよね
「皇室典範に関する有識者会議」は総理の「私的」諮問機関で
その構成員は国民が選んだわけでもない民間人に過ぎないのに
当事者である皇族方にも、国民の代表である国会議員にも一切
口を出すなと言い放つのですから、一体何様のつもりなのか
どうしてこんな非道が罷り通っているんでしょうか
小泉政権になってから、この手の「諮問会議」をフルに
屈指した「官邸主導」が横行するようになりましたよね
その中核的な存在が「経済財政諮問会議」です
平沼赳夫
経済財政諮問会議は森内閣のときに発足したのですが
当時私は通産大臣でした
ところが、貿易立国である日本の基本的な方針を決める
メンバーに当初は通産相が入ってなかったのです
構成メンバーは税に関する人達ばかりで、大蔵大臣(現財務)、
自治大臣(現総務)、と言った顔ぶれ。だからこれはオカシイ
と森総理に直談判したのです
〜小泉総理の政治手法〜
関岡英之
それはひどい。その経済財政諮問会議で、一昨年の
6月に、突然、公社の4分社化案を打ち出しますよね。
それからわずか3ヶ月後の9月10月に閣議決定、27日に
内閣改造して「郵政民営化実現内閣」を作ってしまう
異常なまでに急いでことが進められてましたね
小泉総理は自分の党の国会議員にもほとんど口を出さないと
言う姿勢を貫きました。こうしたトップダウン型、官邸主導
の政治手法について、どうお感じになってましたか
城内実
米国の大統領制に近いのではないかなと言う感じがします
本来、議院内閣制であるにも拘わらず、大統領制に近い形で
官邸や官僚主導で政策が進められ、おまけに議会の解散権を
持っているというのは、鬼に金棒としか言いようがない
一昨年の9月に郵政民営化の基本方針が出てから、郵政関係
合同部会に私は第1回からほぼ毎回、33回出席し、外資によ
る敵対的買収の防御が政府案だと不十分な点などを何度か、
真剣に指摘しました
しかし、この種の国家・国民の利益のためになされた建設的
な議論のほとんどは法案修正に生かされず、無視されました
合同部会の記録を読めば、一目瞭然です
今となっては時間も無駄だったんじゃないかと思いますが、
当時はよりよい民営化をしようという人もいっぱいいて、皆、
国家・国民のために膨大な時間をかけて、諸外国の例も一所
懸命勉強しながら、資料を作ったりしたんです。
ところが結局は、我々の部会の "真っ当な声" はほとんど反映
される事なしに、ブラックボックスみたいな郵政民営化準備室
の官僚や学者がすべてを決めてしまっていた。
1〜2年しっかり議論すればいいじゃなか、という正論も全て
カキ消された。やはり米国がバックにいるんでしょうね。
だからこれだけ強引に郵政民営化を進めたのだと思います。
関岡英之
2004年の段階では、日本国民のほとんどが郵政民営化には
関心がなかったのに、9月10日の閣議決定からわずか11日後
の日米首脳会談で、ブッシュ大統領は小泉総理に「郵政民営化
はどうなったか?」と報告を求めているんですね。
外務省のホームページにも載っています。
やはり事前に「対米公約」があったのでしょうか。
城内実
かなりのハイレベルで約束した可能性かきわめて高い。
だから撤回できなかった。議院内閣制が全く無視されたんです
国民もほとんど真実を知らされずに、利便性が低下し
かえって、国民の負担が増えるような不幸な「改革」
の道を辿り、その結果が出てくるのが何年後ですよね
その時に、責任者はどうするのでしょうか
〜医療制度「改革」の危険性〜
関岡英之
城内さんが国政の場で明らかにされたように、郵政民営化の陰に
は米国の圧力が存在した事実もあるのに、そうした経緯は一切
説明せず、ただ「イエスかノーか」と国民に決定を迫ったのは
偽政者として責任ある態度だったと言えるでしょうか
私がいま、一番危機感を抱いているのは、今国会に
上程されている医療制度改革案なんです。
公的医療費の抑制、つまり国の負担を減らし、そのツケを
高齢者の自己負担で賄おうという酷いものです。
今後、経済的な理由で診察を受けられなくなるお年寄りが増える
でしょうし、地方の診療所はバタバタと潰れていくでしょう
ことは国民の命と健康に関わる、問題で、これこそ今年の
最重要法案だと思うのですが
平沼赳夫
改革案が通ったら、いずれ米国のような高負担・低福祉の医療制度に
移行し、医療も自己責任で民間保険でやるようになりかねないですね
関岡英之
日本は全ての国民が公的医療保険で守られている国民皆保険制度です
が、米国は先進国で唯一、国民皆保険ではなく、公的医療保険は国民
の4分の1しかカバーしていません。大多数の国民は自己責任で民間
保険会社の医療保険を購入しなければならない
そのため米国では約15%の国民が経済的な理由で全く医療保険は
加入出来ず、いざ病気になると医療費は全額自己負担を迫られる
という状況です
「命が助かりたければカネを払え、払えない奴は早く死ね」と言う
わけです。「小泉劇場」に踊らされたツケがこんな形で振りかかっ
てくることに、国民は気付いているのでしょうか
米国保険業界は、日本で医療ビジネスを拡大したいため
最近テレビや新聞に凄まじい量の広告を投入しています
平沼赳夫
今回の医療制度改革も、そういった外資と根っこで結び
ついている危険性を考えざるを得ないような気がしますね
医療制度改革・混合診療についてはこちらで
http://blogs.yahoo.co.jp/karyudo111/35430969.html
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小泉・竹中改革という名の改悪を支持している方も多いだろう
「平均株価が上昇」というのは小泉政権誕生より少し上がった程度
「正規雇用の拡大」団塊の世代の大量退職を補う補填が大きい
未だに非正規雇用から正社員の雇用の拡大増加には至ってない
フリーターや派遣社員といった人達のキャリアは全く評価され
ない場合が多く、正社員になるのは非常に厳しいのが現実だ
「景気回復」の主な要員は大企業の米中の輸出が伸びたから
大企業は痛みを伴うリストラを行い、損益分岐点が下がった
ことから輸出の拡大に繋がったのである
「銀行の不良債権処理」は、りそなの公的資金注入により
外人が日本銀行株を買い始めた結果株価が上がり始めた
輸出の増加により大企業を中心として企業の業績が上がり
始めた御陰で銀行の業績が回復して不良債権処理ができた
米国型の小さな政府を目指すと言うのに、歳出削減を掲げて
社会保障の削減・増税で補うという。これは全くの逆である
小さな政府路線の共和党は減税減税が通常路線で国民の消費
を増やそうと懸命である。GDPを増加させるのが狙いだ
従って景気回復は小泉・竹中構造改革によるものではない
小泉政権は国債を乱発して、米ドルと米国債を買い支え
米国の為の日本構造改悪を規制緩和を郵政民営化を
行った米国のイヌというのが答えである
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